【試合詳細】1・24 全日本プロレス後楽園ホール大会 【三冠ヘビー級】諏訪魔vs芦野祥太郎 【世界ジュニア】岩本煌史vs阿部史典 【GAORA TV】葛西純vsブラックめんそーれ 石川修司&佐藤耕平&本田竜輝vsヨシタツ&崔領二&力
『2021 NEW YEAR WARS【最終戦】』
日程:2021年1月24日(日)
開始:11:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:667人
▼6人タッグマッチ
ジェイク・リー/TAJIRI/●フランシスコ・アキラ
6分22秒 チョークスラム→体固め
[PURPLE HAZE]○ゼウス/イザナギ/UTAMARO(フリー)
▼6人タッグマッチ
●大森隆男/カーベル伊藤/アレハンドロ(フリー)
8分2秒 捕獲式腕ひしぎ十字固め
○佐藤光留(パンクラスMISSION)/田村男児/ランボー川村
▼6人タッグマッチ
石川修司/○佐藤耕平(フリー)/本田竜輝
7分35秒 ドリル・ア・ホール・パイルドライバー→片エビ固め
[ヨシタツ・キングダム]ヨシタツ/崔領二(ランズエンド)/●力(フリー)
▼8人タッグマッチ
[NEXTREME]宮原健斗/青柳優馬/●青柳亮生/ライジングHAYATO(愛媛)
7分16秒 無想一閃→片エビ固め
[Enfants Terribles]土肥こうじ(フリー)/羆嵐(フリー)/○大森北斗/児玉裕輔(フリー)
▼GAORA TVチャンピオンシップ
【王者】○葛西純(FREEDOMS)
12分41秒 垂直落下式リバースタイガードライバー→体固め
【挑戦者】●ブラックめんそーれ
※葛西が初防衛に成功
▼世界ジュニアヘビー級選手権試合
【王者】○岩本煌史
13分37秒 孤高の芸術→片エビ固め
【挑戦者】●阿部史典(BASARA)
※岩本が4度目の防衛に成功
▼三冠ヘビー級選手権試合
【王者/Evolution】○諏訪魔
26分41秒 バックドロップホールド
【挑戦者/Enfants Terribles】●芦野祥太郎(フリー)
※諏訪魔が5度目の防衛に成功
諏訪魔が芦野との死闘を制し三冠王座V5!佐藤耕平が挑戦表明!岩本が阿部との絆の世界ジュニア戦を制しV4!王道リングでのデスマッチを求めるGAORA王者の葛西に石川が挑戦表明!
第1試合
入場してきたパープルヘイズがリングへ走り込むと、ジェイクたちは一度場外へ逃れる。
先発はイザナギとTAJIRI。ロックアップからリストの取り合い。TAJIRIがグラウンドに引き込むが、イザナギがヘッドロックで捕らえショルダータックル。ロープに飛ぶがTAJIRIがアームホイップで投げ捨てていき、腕を極めるとそのまま下がりUTAMAROにタッチ。
UTAMAROはTAJIRIをロープに押し込みサミング。だがTAJIRIは足を踏みつけサミングから腕へのエルボー。TAJIRIは腕を掴んだままアキラにタッチ。
アキラはダイビングエルボーを腕に叩き込み、腕を掴んでジェイクにタッチ。
ジェイクは腕を蹴りつけるとその腕を捻り、そのままTAJIRIにタッチ。
TAJIRIは腕を捻っていき、アキラにタッチするとアキラが腕へのダビングフットスタンプ。
アキラは腕へのミドルキックからロープに飛ぶが、UTAMAROはショルダータックルで迎撃しイザナギにタッチ。
イザナギはヘッドロックで捕らえ顔面をかきむしると「ごめんなさい!」と叫びながらストンピング連打。イザナギはゼウスにタッチ。
ゼウスはアキラをプッシュアップし正面に投げ捨てると、ナックル連打でコーナーに押し込みUTAMAROにタッチ。
UTAMAROはバックドロップを狙うが、着地したアキラが延髄斬りからジェイクにタッチ。
ジェイクはランニングバックエルボー連発で倒し、イザナギもバックエルボーで倒すとゼウスとエルボー合戦。さらに膝蹴りからロープに飛ぶが、UTAMAROが低空ドロップキックで迎撃しイザナギが顔面に水面蹴り。
UTAMAROがコーナーに振ってトレイン攻撃を狙うが、ジェイクは避けてイザナギにビッグブーツからUTAMAROにも串刺しビッグブーツ。ゼウスにキチンシンクから場外に投げ捨て、アキラがそこへトペ・コンヒーロ。ジェイクはアキラにタッチ。
リングに戻りアキラがフォールも2。
UTAMAROはサミングからゼウスにタッチ。
ゼウスはラリアットも、アキラが避けるとジェイクがゼウスにビッグブーツ。さらにアキラがハイキックからブラジリアンキックを叩き込みフォールも2。
アキラはコーナーに登り飛び込むが、ゼウスがキャッチしチョークスラムを狙うも、着地したアキラがロープに飛ぶがゼウスはラリアットで迎撃しフォールも2。
ゼウスはチョークスラムで叩きつけ3カウントを奪った。
第2試合
先発はカーベルと男児。カーベルがローとミドルで牽制していき、右フックをフェイントにリストを取る。男児が切り返すとヘッドロックの取り合いから男児がショルダータックルで倒す。
男児はロープに飛ぶが、カーベルはカウンターのスリングブレイドから逆エビ固めを狙うが男児はロープを掴みブレイク。
カーベルはストンピングからアレハンドロにタッチ。男児もランボーにタッチ。
ランボーは銃を持ち出し構えるが、これはレフェリーが注意し光留が銃を回収。
ランボーはナイフで襲いかかるが、アレハンドロは避けると、コーナーを背にしてランボーを誘い込む。走り込んできたランボーを避けたアレハンドロがスクールボーイから低空ドロップキックで場外に叩き出し、カットに来た光留と男児もスワンダイブミサイルキックで場外に叩き出すとトペ・コンヒーロ。さらにそこへカーベルがコーナーからのプランチャを投下。
リングに戻りアレハンドロはフォールも2。
ランボーはボディブロー連発。レフェリーがナックルを注意すると、アレハンドロはロープに飛ぶが、ランボーはフライングクロスチョップで迎撃し光留にタッチ。
光留はミドルキック連発からコーナーに振って串刺しミドルキック。光留は投げようとするがアレハンドロが丸め込むも2。
光留がガットショットからロープに振っていくが、アレハンドロはブーメラン式のドロップキックで迎撃し大森にタッチ。
大森はロープに飛んでビッグブーツ。さらにニールキックからアックスボンバーを狙うが、光留はビッグブーツで迎撃しミドルキック連打。大森はキャッチし足へのエルボーからワンハンドパワーボム。フォールも2。
光留は腕ひしぎもアレハンドロがカット。
光留はミドルキック連打から延髄斬り。さらに水車落としを狙うが、耐えた大森がツームストンパイルドライバー。フォールも2。
大森はアックスボンバーを狙いロープに飛ぶが、ランボーがエプロンからカットし羽交い締めに。そこへ光留がランニングミドルから男児がランニングショルダータックル。光留と男児が交互に連打していき、男児のショルダータックルと光留の延髄斬りのサンドイッチ。フォールもアレハンドロがカット。
光留は水車落としからフォールも、2で返されると腕ひしぎ。これで大森がギブアップした。
第3試合
ヨシタツと本田でゴングが鳴ると、本田が低空タックルで組み付いていき、ヨシタツは腰を落としてクラッチを切りリストロックで対応。本田も取り返していき、一旦クリーンに離れてからロックアップ、ヘッドロック、ショルダータックルの打ち合いに発展。ヨシタツが本田のタックルを受け止めてエルボー合戦に持ち込み、これをかわした本田がショルダータックルで吹き飛ばす。さらにロープに飛ぶがヨシタツはキチンシンクでカウンターし、ストンピングでメチャクチャに踏みつけていく。
力に代わると、力は雄叫びを上げながら2箇所のコーナーでマシンガンチョップ。崔にタッチ。
崔は本田にミドルキック、サッカーボールキック、PKのフェイントからサッカーボールキックを連打。崔はロープを背に立つ本田にミドルキックを連打も、崔がロープに飛んだところで本田がスピアーでカウンター。耕平にタッチ。
耕平は崔をミドルキック一発で吹き飛ばすが、崔も負けじと正面からのミドルキック合戦に持ち込む。重量級同士の蹴り合いの末に耕平がブレーンバスターを狙うが、崔が逆にぶっこ抜いてブレーンバスター。力にタッチ。
力はヨシタツと崔にトレイン攻撃の号令をかけ、耕平に3人で電車道。ヨシタツと崔のダブルミドルキックから力がセーバーチョップを耕平の脳天にクリーンヒットさせる。あわや決着かと思われたが、本田が必死のカット。力は耕平にバックドロップを狙うが、耕平が振り払って強烈なエルボー。さらに力をコーナーに連行し、石川とともに重いトレイン攻撃。石川&耕平のダブルニーリフトからサンドイッチエルボーが決まると力は虫の息となるが、崔がなんとか救出も石川らが排除。耕平は力を脳天からパイルドライバーで突き刺し、これでカウント3。
各チームが退場していく中、ヨシタツが力を引き止め2人でリングに残る。
ヨシタツ「みんな聞いてくれ!力、この前も負けて、今日も負けて……お前、2回連続で負けるバカが居るかよ!前いたけど……。お前よ、なあ?ちょっと闘魂が足りてねえんじゃねえか?注入してやるよオラ!(※力に闘魂ビンタ)俺が目指すところは、これだ(※コスチュームの文字を指して)。王道ストロングスタイル!これは、俺の歴史であり、嘘偽らざる俺の気持ちだ。これから俺は、王道に闘魂を持ち込む!行くぞーッ!ウィー!キャン!ドゥーイット!」
<試合後コメント>
ヨシタツ&力
ヨシタツ「いいか、俺はいまリング上でとんでもないこと言ったんだぞ。衝撃的な言葉を言った。衝撃的なワードを俺は出したんだぞ。噛み付いてくるやつは噛み付いてこい。かかってこいよ。いいか、何度も言わせてもらう。俺はこの王道のリングに闘魂を持ち込む!これが俺の歴史であり俺の生き方だ。やってやるよ!行くぞーッ!ウィー!キャン!ドゥーイット!」
力「前回、今回と自分のせいでヨシタツ・キングダムに敗北をもたらしてしまいましたが、いまリングでゴッドファーザーから闘魂を注入されたんで、次は必ず自分の力でヨシタツ・キングダムに勝利をもたらします!パワーーーーーーッ!!」
第4試合
NEXTREMEの面々が入場し、宮原がたっぷり時間をかけてポーズを決めている中でEnfants Terriblesの面々が猛ダッシュで飛び込んできて奇襲したことで試合開始。
リング上では羆嵐が圧倒的な体格差でHAYATOをいたぶっていく。HAYATOはブーメランアタック式ミサイルキックで場外に蹴り出すと、プランチャで追撃していくが、羆嵐はこれをキャッチしてリバースボディスラムで叩きつける怪力を見せる。児玉にタッチ。
児玉はHAYATOの顔面を屈辱を与えるかのようにゆっくり蹴りつけ、スワンダイブ式ローリングセントーン。土肥にタッチ。
土肥はナックルでHAYATOの顔面を打ち据えていき、羆嵐と児玉がサミングでアシスト。さらにHAYATOの両足をロープに引っ掛け、がら空きの股間を土肥がグリグリと踏みつけていく土肥はロープに飛ぶが、HAYATOは追走ドロップキックを叩き込んで宮原にタッチ。
宮原はビッグブートからドロップキックのコンビネーション。ポーズを決めようとしたろころで羆嵐と児玉に邪魔されるが、宮原は2人の攻撃を誤爆させ、青柳が飛び込んできてドロップキックでアシスト。
青柳は宮原に連携攻撃を促すが、中々意思疎通が出来ず。なんとか宮原のブラックアウト+青柳のトラースキックの同時攻撃が決まるも、土肥はすぐに立ち上がってエルボーで反撃。両者タッチ。
北斗と亮生の対面となると、打撃戦に打ち勝った北斗が踵落としで追撃し、ジャーマン・スープレックス・ホールドを狙う。亮生は一回転して着地すると、ここへHAYATOがミサイルキックで飛び込んできてサポート。宮原+青柳兄弟+HAYATOで北斗にトレイン攻撃を見舞っていき、宮原のブラックアウト、HAYATOのトラースキック、亮生の旋風脚が立て続けに決まる。亮生は延髄斬りからロープに飛んで行くが、北斗が亮生の股間を蹴り上げ、土肥が強烈なラリアット。さらにそこへ羆嵐がコーナートップからのダイビングセントーンで圧殺すると、最後は北斗が無想一閃で亮生からカウント3を奪った。
勝利した北斗はマイクを取り、場外で倒れ込む亮生&HAYATOをリング上から見下ろしながら語りかける。
北斗「よぉ、お前らよく頑張ったよ。お前らホントによく頑張ったよ。(※亮生に覆いかぶさって安否確認をする優馬へ)兄ちゃん、ちょっと邪魔だな。邪魔だよ?おう、うるさいおっさん(宮原)は引っ込んで」
青柳「おっさん言うなーっ!まだ32だぞ!」
北斗「……亮生よ、ライジングよ、良かったな、熱い戦いしてよ、熱い抱擁してよ。そんな仲良しこよしじゃ、俺には絶対に勝てない」
羆嵐「リング上は結果が全てなんだよ。正々堂々?そんなの知るかよ!」
<試合後コメント>
NEXTREME
亮生「初陣がこんな結果に終わりました」
HAYATO「気にしなくていい、気にしなくていい。あんな反則しか出来ないやつは気にしなくていい。俺たちせっかくNEXTREMEに入って、僕らが全日本プロレスを盛り上げるって言ったんで、俺たちの第1の目標でアジアタッグ狙おう!」
亮生「アジアでよろしく。初陣これでしたけど、アジア狙えるまで努力していきます。よろしくお願いします」
宮原「おいおいおい!おーい!このベルト、次のチャレンジャーは誰だ!オイ、全日本プロレス、公式の発表がねーな?俺はうずうずしてるぞこの2本のベルト!次のチャレンジャーは誰だ!」
Enfants Terribles
羆嵐「正々堂々だ。これが俺たちなりの正々堂々だよ。これが俺たちのやり方だ。そう思わねえか?」
土肥「元々プロレスに正々堂々なんかねーからな。スポーツじゃねえんだから」
北斗「見たでしょ?完璧だったでしょ?俺の勝ちでしょ?完璧。あんな雑魚2人がいまさら仲良くしたって、変わらないこともあるんだよ」
――亮生選手、HAYATO選手が先程「アジアタッグを狙う」と言っていました
北斗「はぁ?!いや、おかしくない?おかしいよね?負けたじゃん。負けたじゃん。アイツら完璧に俺に負けたじゃん。なのにアジアタッグ挑戦?おかしくなるよねえ?じゃあアイツら勝っちゃったら、チャンピオンより強いタッグチームがいるってことになっちゃうじゃん。そんなんさせられないよね?まあ俺もアジアタッグ諦めたわけじゃないから、まだまだイザナギは狙っていく」
児玉「カッコいいですね。まだ諦めてないの?」
北斗「今日の見たら、『次の挑戦者は俺かな』って」
児玉「じゃあ、北斗くんがアジア狙うんだったら、僕とやりましょう」
北斗「そういうことですよね。負けたアイツらが挑戦、おかしいよね?前哨戦もいらねーわけじゃん?だって今日が前哨戦みてーなもんで、俺らが勝って結果出してんだから。名古屋終わったらすぐ俺と児玉さんが挑戦するから。間違いない。決まりだ!」
第5試合
今月初頭にヨシタツを破ってGAORA TV王座を戴冠した葛西は、「俺のマネしてシェーシェー言ってるやつがいるらしいな?」と多少無理のある因縁をつけてブラックめんそーれを次期挑戦者に指名。試合はハードコアマッチで行われることとなり、リング上にはテーブルと大量のパイプイスが積み重ねられた状態で両者入場。めんそーれのセコンドには盟友・大森隆男が付く。
ゴングが鳴ると、めんそーれはエプロンにエスケープして「シャーげろ!シャげろ!(下げろ、下げろ)」とアピール。葛西が「ビビってんじゃねーかコイツ!」と煽るとめんそーれは「ビビって悪いか!」と逆ギレ。
葛西がイスを手に取るとめんそーれは逃げ出そうとするが、「ハードコアだろ?お前も持てよ!」と煽られると葛西とイスチャンバラを開始。あっという間に打ち負けてしまうが、めんそーれはすぐに場外にエスケープ。葛西は「逃げてばっかじゃねーか!」とイスを持って場外に追おうとするが、めんそーれは入れ替わりにリングに入ってイスごとドロップキックで撃ち抜いて場外に叩き出し、トペ・スイシーダで追撃。
めんそーれは長いヒモがついたヘビのおもちゃで葛西を絞首刑にしようとするが、あっさり脱出されて失敗。葛西はイスでめんそーれをぶっ叩く。葛西は「怖がってた割には用意してるじゃねーか!」と煽りながらさらにイスでぶっ叩き、イスの上にパイルドライバー。
葛西はイスをロープとロープの間にはめ込むと、葛西は「この試合に!反則はありませぇ~ん!」と叫んでめんそーれを頭から突っ込ませようとするが、リバースしためんそーれが葛西の頭をイスに叩き込む。
めんそーれはコーナーを背に座り込む葛西の体にパイプイスを重ね、スチール製のちりとりでフルスイング。めんそーれはイスを開いてセットし、イスへのジャーマンを狙っていくが、葛西は「おちんちんも反則じゃありません!」と叫んで金的攻撃からイスへのバックドロップ。
葛西は竹串の束を取り出すと、めんそーれの頭頂部に突き刺していくが、頭にハブが乗っていたためガードに成功。葛西は「ズルいぞ~!」と叫んでDDT。葛西は「こんなマスクかぶってるなら痛くもなんともねーじゃねーか!」とマスクを剥いでしまうと、顕になった素顔の頭に竹串の花を咲かせる。さらにリバースタイガードライバーで突き刺すも、めんそーれはなんとかキックアウト。
葛西はコーナーに上ってパールハーバースプラッシュを放つも、めんそーれは下から組み付いて首固め。キックアウトされると側頭部へトラースキックを突き刺し、コーナーに上ってスネークスパイク。これをカウント2で返されると、めんそーれはテーブルをセットし葛西をその上に寝かせる。めんそーれはスネークスパイク on テーブルを狙うが、葛西が起き上がってロープチャージしてめんそーれのバランスを崩させ、下からパイプイスを投擲。改めてテーブルをセットし直し、セカンドロープからのジャンピングパイルドライバー on テーブル。
葛西はトドメのラリアットを放っていくが、めんそーれが2発倒れず耐えると葛西がグーパンチからラリアット。めんそーれはさらにこれも返していくと、葛西はテーブルの破片で自らの頭をゴンゴン叩いて気合を入れると、2発目のパールハーバースプラッシュ。なんとめんそーれはこれすらも返してみせる。ならばと葛西は垂直落下式リバースタイガードライバーで突き刺し、これでカウント3。
葛西「ストップ・ザ・ミュージック!完全にこのGAORA TVのベルト、葛西純色に染まりつつあるな。オイ!全日本プロレス!プロレス界の王道を守ってる割には、何だ?ヨシタツもめんそーれも大したことねーな?王道ってのは、何でも出来て当たり前なんじゃねーのか?オイ!こないだのヨシタツといい、めんそーれといい、俺っちの完勝じゃねーか。勝った勢いで次、無理を承知で言わせてもらう。王道代表の全日本プロレスで、この葛西純とデスマッチでやってみるっつー、骨のあるやつはいないのか?……いねーか。いるわけがねーよ」
すると、入場口から石川修司が現れ、会場からは思わず驚きの歓声が上がる。
石川「全日本プロレスは、デスマッチ団体じゃねえ。ただ、『やれ』っつーんだったら、やれんのは俺しかいねー!アンタとデスマッチで勝負だ!」
葛西「修司、来てくれると思ってたよ。お前なら、俺っちに最高の刺激を与えてくれそうだな。楽しみにしてるわ」
石川「刺激かは分かんないけど、アンタに最高の痛みを与えてやるよ」
石川が先に退場していき、葛西はその背中に向かって語りかける。
葛西「まあいい!全日本プロレス、王道に染まった石川修司!やるからにはリミッター外してこいよ!」
葛西は剥ぎ取っためんそーれのマスクを戦利品のように頭にかぶってベルトを掲げながら退場していった。
<試合後コメント>
葛西純
「オイ、修司!出てくんのおせーよ!ちょっと遠回りしちゃったけどな、ようやく待ち人が来たようだな。まあいいや。修司だったら最高の刺激・痛みをプレゼントしてくれそうだから楽しみでしょうがねえ。まあいい。修司が来ようが誰が来ようが、修司だって通過点でしかねえ。このベルトはまだまだ葛西純の元にいたがっている。だから修司ごときに負けるつもりもねーし、どんどん防衛してくから。この全日本プロレスは王道じゃねえ。葛西純の色にガッツリ染めてやる!」
ブラックめんそーれ
(※うつ伏せにバタリと倒れ込んだままコメント)
「葛西純は言ったよな?俺のいちばん大切なものを奪うって。だけどな、ブラックめんそーれは、生きてんだ。一番大事なのは、ここにあるよ(※胸を叩きながら)。俺は何があってもリングで生き残る。ブラックめんそーれが生きる場所はリングだ。死なねーんだ。死んで生きれるかっちゅーんだよ。シャーッ……」
(※ヘビのように這いながら去っていく)
石川修司
「ヨシタツがベルト取られて、めんそーれがこういう形で負けて、葛西純にああやってデスマッチやれんのかって言われたら、まあ、やれんのは全日本の中で折れしかいないし、俺以外はやらなくていいと思うんで、俺がデスマッチで葛西純を倒してGAORA TVのベルトを奪いたいと思います。さっきも言ったけど、全日本プロレスはデスマッチ団体じゃないから。特別な興行みたいな形で、そのときだけデスマッチやらせてほしいなっていうのが、俺からの会社への意見です」
第6試合
ゴングが鳴るとじっくりとしたバックの取り合いから一旦離れ、手4つからリストの取り合いに発展。阿部が飛行機投げからグラウンドに持ち込むと岩本はレッグロックで切り返し、体勢を入れ替えてネックロックへ。阿部はクラッチを切って脇固めを狙うが、岩本が耐えてアームドラッグ。腕を離さず絞り上げていくが、阿部は隙を突いてサッカーボールキック。岩本が詰め寄っていくと阿部はビンタを見舞い、大谷晋二郎のようなマリオジャンプ付きの助走をつけてサッカーボールキック。これを受けきった岩本はグラウンドに引き込んでSTFで絞り上げるが、阿部はなんとかロープブレイク。
岩本は大外刈りを狙っていくが、阿部が振り上げた足を取りに行ってドラゴンスクリュー。さらに回転浄土宗からビクトル式ヒザ十字。岩本が逃れようとすると裏アキレス腱固めに切り替えるが、岩本はなんとか腕を伸ばしてロープを掴む。
阿部はグーパンチで追撃していき、PKを発射するが、岩本はこれを受け止め正面からエルボー合戦を挑む。阿部もエルボーで応戦しつつグーパンチを見舞い、岩本のニーアッパーをキャッチしてドラゴンスクリューに入る離れ業も見せる。阿部は回転浄土宗からロープに飛ぼうとするが、岩本がキャッチして一本背負い。
岩本は串刺しバックエルボーからショルダータックル、マジックスクリューと続け、キックアウトの際に挙げた阿部の腕を取って肩固め。しかし阿部は倒れ込みながらクラッチを切って脇固め、さらに腹固めへと持ち込んで絞り上げ、「負けてたまるか……負けてたまるか!」と雄叫び。
岩本と阿部は互いの手首を掴みながらランバージャックマッチのように引き寄せながらエルボーを打っていき、岩本がニーアッパーを見舞えば阿部もドロップキックから延髄斬り。さらに阿部は回転浄土宗を狙うが、岩本がラリアット。さらにブレーンバスターを狙うが阿部が逆にブレーンバスターで投げきり、ダブルダウン。
両者立ち上がらぬまま蹴り合っていき、そのまま正面から足を止めての打撃戦。阿部は二段式ハイキックからバズソーキックをヒットさせると伊良部パンチから澤宗紀直伝のお卍固め。岩本はなんとかロープブレイク。
阿部は伊良部パンチをクリーンヒットさせると、第2投を放つもこれをキャッチした岩本が裏投げ。さらにブレーンバスター、ジャーマン・スープレックス・ホールド。さらにドラゴン・スープレックスを狙うが、阿部が振り払って怨霊直伝のお怨霊クラッチ。キックアウトした岩本にフランケンシュタイナーも、起き上がった岩本がクイック式の孤高の芸術。さらに岩本が正調の孤高の芸術で叩きつけるも、阿部が下から丸め込む。阿部は「負けるか!」とヘッドバッドを見舞い、さらにロープに飛ぶが、岩本はカウンターの孤高の芸術で叩きつけ、死闘に終止符を打った。
両者は大の字になりながらもしっかりとその手を握りあって健闘を讃え合った。
岩本「阿部、ありがとう!」
マイクを取った岩本が阿部に頭を下げ、握手してそのまま阿部を引き起こす。そして互いに深々と座礼し合ってから阿部が退場。すると突如会場が暗転し、スクリーンにCIMAが登場。
CIMA(映像)「全日本プロレス、世界ジュニア!今、チャンピオンは岩本選手。次は阿部選手と試合をして……まあ、若い選手同士で試合をするのもいいけど、どっちが来てもこのCIMAが23年間で培ってきたプロレスをすべてぶつけて、世界ジュニア、挑戦させてもらうぞ!」
岩本「……CIMA。挑戦したいなら、ここに来いよ。俺は今まで戦ってきたチャレンジャーはみんな俺のいるリング上で挑戦表明してきたよ。お前にキャリアなんてどーってことねーってことを証明してやるよ。いいよ、やってやるよ。組んでくれ」
<試合後コメント>
岩本煌史
「いやぁ……まず、4度目の防衛ですけど……ハァ。毎回ね、嫌だね、このなんにも喩えようのないこの緊張感。なんか、早く終わって欲しいような、まだ来て欲しくないような。毎回やっても慣れないっす、このチャンピオンシップ。それだけこのベルトが築いてきた歴史っていうのは偉大だし、巻いてきた先輩レスラー方がね、偉大なんで。そこにね、僕も名を連ねさせてもらっているんで、下手な試合出来ないし、緊張感無いんだったら辞めろよって話だし。そこのね、目の前の相手とも戦わなくちゃいけないし、過去の歴史とも戦っていかなきゃいけないんだと俺は思っているし。やっぱり過去の歴史ってものは、やっぱりね、いいものとして残っていくと思うのでね。そこをやっぱり、現代、今の俺、所属している選手、全日本のジュニアで戦っている選手、みんなで超えていかなくちゃいけないし、作り上げていかなくちゃいけない。それを俺が先陣切ってやろうと思ってずっとやって来て。今日の阿部に関して言えばね、今まで何十回、何百回と闘って来てるけど、今までの阿部の中で今日が最高峰だと思うし、まだまだ多分止まんないし、伸びていくと思うし。いってーし、最後、ヘッドバッドね。やっぱ信頼しているだけあって、容赦無い攻撃をしてくるし。俺もね、なんかアイツだからこそ、剥き出せた感情、呼び起こせた感情っていうのがあるから。それはアイツに感謝だし、『絶対またやろう』って。リング上でもマイク通さないところで『またやるぞ』ってアイツと約束したんでね。またね、チャンピオンシップで戦いたいし、アイツがなんかのチャンピオンになって俺がチャレンジャーで行くのも面白いし。アイツはなんか、特別ですね。それから、次期挑戦者。CIMA。いいね。外の選手にも世界ジュニアっていう名前が轟いている、響いている……のかは分からないですけど、外の選手にも気にしてもらえてる。ただ、映像で来たのはちょっと癪に障るけど、光栄ですよ。世界のCIMAでしょ?光栄ですよ。世界ジュニアの価値を上げるためにも、世界ジュニアの土台、俺の土台になってもらいますよ。いつかは分かんないですけど、いつでもいいっすよ」
阿部史典
「燃え尽きました。勝機は、僕は1個ずっと、『これあったら行けるだろう』というのは、孤高の芸術が来た瞬間にギュッと行くというのは自分が隠し持っていた最大の、最後の最後の勝機なので。ここ一番のタイミングで使おうというのは決めてたんですけど、それを返された瞬間に多分勝負は決まっていたのかなと思います。お卍がブレイクされるっていうのは全然想定内で。でも自分の今回の勝機っていうのは、あんまり丸め込みは好きじゃないんですけど、あの孤高の芸術からのアレだったんで、アレをもう1 個ウワテに行かれたら、あの時点でこれはお手上げだっていう。最後の、最後の頭突きなんてのは、少しでも痛めつけてやろうっていう自分の変な性癖からの頭突きなんで(笑)アレを返された時点で、流石ですね。いつになったら勝てるんだろう、あの人には。今日しか無いと思ってましたけどね。まあ、あの人には経験出来ないことを経験して、打たれ強くなって、色んなものを得て、色んな人に教わって、色んなとこで……まあ、あんまり口に出しては言わないですけど、自分なりに必死でコツコツ積み上げてきたものがあったんで。1個のチェックポイントだったんで、今日は。『もうこれ獲ったらいいんじゃねえかな』って思うぐらい、大きな1つの目標ではあったので。それでも勝てないというのは、どこまで……どこまで岩本煌史っていうのは偉大な先輩なんだっていう話になるんですけども、アレは強いですね。でも、あんな人が、あんなローカルインディーの小さな団体の先輩にいてくれたっていうのは、自分の今でも大きなモチベーションなんで、背中を追っているのか分からないですけど、ああいう人に刺激を受けて、あの人と同じところに生まれたことを誇りに、自分は自分なりの、格闘探偵を、そういうふうに自分のスタイルを築き上げて、記録よりも記憶に残るような、そんな選手になりたいなと改めて思いました。アイツはスゴい。アイツはスゴいよ」
――今後も岩本選手とは闘っていきたいですか
「そうですね。でも今日行けると思ったんで、ちょっと今、一旦何も考えられないですね。今日はホントに行ける日だと思ってたんで。自信もあったし、実力もあると思うんで、今日こそはと思ったんですけどね。それすらも返されるっていうのは、負けてしまうっていうのは、ちょっとそんなすぐ『また勝ってやる!』なんてそんな気軽には言えるようなことじゃなくて、勝ち負けが全てなんで。ただいつも自分なりの道を、自分の信じるべき道を。自分なりの王道を、自分なりの全日本ジュニアをこれからも作っていきたいと思います」
第7試合
ゴングが鳴ると両者じっくりとにらみ合い、ロックアップで押し込み合って力比べ。芦野が押し勝ってクリーンに離れると、リストの取り合いから諏訪魔がグラウンドに引き込んで腕を固めていく。一旦離れてから互いに身を低くしてタックルを狙い合うアマレスベースのグラウンド戦が展開されていき、互いに相手がロープを掴むと即座に技を解くクリーンファイトを見せる。
諏訪魔は一旦場外に出て間をとってからリングに戻ると、ロックアップからヘッドロックで絞り上げ、ショルダータックル一閃。芦野がエルボースマッシュで反撃すると、諏訪魔も足を止めてエルボーで応戦。芦野がエルボーバッド連打で攻め込むと諏訪魔はダブルチョップでなぎ倒し、高々と抱えあげて落とすバックドロップ。さらに逆エビ固めで反り上げるも、芦野はなんとかロープへ。
諏訪魔は背中に狙いを定めたか、背中へのストンピングやエルボー、ハンマーパンチを連打していき、「どうした!どうしたんだお前!」と挑発しながら踏みつける。しかし芦野はその足を取ってドラゴンスクリューからアンクルロックに持ち込む機転を見せ、一瞬にして形勢逆転。
足を痛めた諏訪魔が場外に転がり出ると、芦野は場外鉄柵に諏訪魔の足を絡めてのニーロック。諏訪魔をリングに放り込んだ芦野は、レッグロック、トゥーホールド、ロープに絡めてのニーロックとヒザを中心とした足への一点集中攻撃。諏訪魔がエルボーで反撃してガットショットを放つと、芦野はこれをキャッチしてレッグロックに入るという徹底ぶり。
諏訪魔は足を引きずりながらもエルボーを連打しラリアットを狙うが、これをかわした芦野が諏訪魔の膝裏へのスライディングエルボー。仰向けに倒れた諏訪魔をマフラーホールドで固め、諏訪魔がブレイクするとブレーンバスターを狙うが、諏訪魔が逆に豪快なブレーンバスターで投げ捨てる。
諏訪魔は芦野にフライングショルダー、串刺しラリアット、スロイダーと畳み掛け、ロープに振ってのラリアットを狙うが、芦野がエルボーでヒザを打ち抜き、カニバサミで倒してアンクルロック。これをローリングして脱出した諏訪魔は、芦野を相手にアンクルロック。これには芦野を苦悶の声を隠せない。
諏訪魔は「投げるぞオイッ!」と叫んでラストライドを狙うが、芦野はショルダースルーで切り返し、諏訪魔のラリアットをかわして投げっぱなしジャーマン。諏訪魔も対抗してジャーマンを見舞えば、芦野は錐揉みエルボー。諏訪魔はこれを耐えきってラリアットで叩き伏せるも、両者大の字になってダブルダウン。
両者ふらふらと起き上がり、膝立ちになりながらエルボー合戦を展開。諏訪魔のエルボーバッド、芦野のエルボースマッシュがぶつかり合い、キレた諏訪魔がハンマーパンチとヘッドバッドを連打。芦野は何度バックエルボーで振り払われてもバックを取りに行ってジャーマンを狙うが、諏訪魔が足を刈って再びアンクルロック。しかし今後は芦野がローリングして下から足を取り返してアンクルロック。両者巧みなレスリングテクニックを駆使してアンクルを取り合っていくが、芦野がドラゴンスクリューから深く入ったアンクルロックは諏訪魔がローリングしても顔面を蹴ってきても追随して離さず、グラウンド式に持ち込んで雄叫び上げながら絞り上げる。諏訪魔はタップを迷う素振りを見せたが、なんとかロープへたどり着く。
芦野は攻撃の手を緩めず、投げっぱなしジャーマン2連発からサイドスープレックス。さらにブリッジを効かせたジャーマン・スープレックス・ホールドで叩きつけるもカウントは2。芦野は諏訪魔をコーナー下にセットし、なんとコーナートップから久々に見せるムーンサルト・プレスを発射。しかし諏訪魔がすんでのところで回避し自爆。
満身創痍の2人はふらふらと立ち上がってエルボーで打ち合い、芦野がラリアットを放つも諏訪魔は倒れず耐える。そして芦野の両腕をホールドしてかんぬきスープレックスで叩きつけ、重爆ドロップキックで吹き飛ばす。そして諏訪魔はバックドロップ2連発から延髄斬り、さらにバックドロップ、ラリアット、バックドロップホールドと怒涛の畳み掛けを見せ、3カウントを奪った。
諏訪魔「三冠ベルト!守ったぞオイッ!芦野、お前、今日お客さんの前でさ、三冠戦出来て、俺は本当に嬉しいんだよ!お前はレスリングもしっかり強いし、間も取るしさ、やってておもしれーよ、そしてお前のそのハートが俺は一番大好きだよ!まだまださ、俺はお前とやりてーな。だからよ、いくらでもぶつかろうよ。俺はそれまで三冠ベルトをずーっと巻いてるからな!待ってるぞ!お前、お前のせいで、お前、足壊れちゃったよ。でも嬉しいんだ。だから今日は握手しようよ」
諏訪魔が握手を求めると、芦野が両手で握り返して深々と頭下げる。そして退場していく芦野の背中にはこの日一番の大喝采が贈られた。
諏訪魔「今日でさ、5回目の防衛に成功したわけだけど、今度はさ、この俺の三冠のベルトを巻いたのが3月だからさ、3月まではまず防衛して、まずは1年だよ!1年三冠チャンピオンとしての姿を見せて証明したんで、皆さん応援よろしくお願いします!」
すると、そこへ佐藤耕平が姿を見せ、リングに上ってくる。
耕平「諏訪魔選手、突然で申し訳ない。俺の師匠でもある橋本真也も巻いたことのある、その強さの象徴のベルト、僕の挑戦を受けていただきたい」
諏訪魔「佐藤選手だったらね、実績も申し分ないよ。俺も真正面から佐藤選手と三冠戦やりたいと思う。是非!よろしくお願いします!」
両者はしっかりと握手を交わし、耕平が退場していくのを見送った上で再び諏訪魔が観衆へ向き直る。
諏訪魔「早速やりがいある相手が出てきたんで、まだまだ1年防衛ロード大変だけど、ガンガンガンガン行くんで、皆さん楽しみにしててください!じゃあ最後に、いつもの『全盛期だオイッ!』で締めたいと思います。今日後楽園ホールに来てくれた皆さん、そして三冠を防衛した俺は全盛期だ!オイッ!」
<試合後コメント>
芦野祥太郎
「まあ、ホントに、本当に逆指名してくれた諏訪魔さん、ありがとうございました。今までね、こういうシチュエーションでのタイトルマッチ、やったことなかったし、ここで獲れれば、獲れれば……色々変えられたんだけどね。やっぱり、ここはまだ力が足りなかった。もう1歩……いや、まだまだかも知れないです、本当に。ただ、2回挑戦して2回とも負けて、まあ、3度目の正直、あるでしょう。もう1回、もう1回俺は下から這い上がりますよ、この全日本のリングで。下から……!」
佐藤耕平
「そうでうね、今リング上でも言ったように、橋本さんも巻いてたし、歴史のあるあの三冠ベルト。中々ね、縁がなかったんですけど、巡り巡っていいタイミングで強いチャンピオンがいるんで。それに挑戦したいって伝えたら、しっかり受け止ってもらったんで、楽しみです」
――諏訪魔選手にはどのような印象がありますか
「当然、サイズもデカいし、強いし。それでいて、結構器用だなって印象があります。中々同じようなサイズの選手って、いても団体が違ったりなんだりって形で当たることが無かったんですけど、フリーになったことでこういう縁があって。むしろワクワクしてます。防衛を、ちょうど1年って言ってましたよね。で、次は6度目ですよね?阻んでやろうかなと思います」
諏訪魔
「いやぁ~、芦野の足攻めが的確過ぎて。いやぁ~、靭帯が伸びたというかさ。厳しかった。強い。アイツは強いよ、うん。正面切ってさ、ああやって戦ってくるって、ちょっとなんか小細工してくるのかなと思うけどさ、まったくそれは無いよ。それはやってて面白いよね。スカすこと一個もねーんだもん。面白いよ、芦野祥太郎って奴は。いやぁ、もっともっとやりたい。まだまだ。前回の無観客での三冠戦も初めてやったわけで。その時は『コイツおもしれー奴だな』と思ったけど、今日は間違いなく、アイツは面白いっていうかね、ハートが熱い奴なんだよな。小細工しねーよ。それはやっぱし、日体大レスリング部って感じだな。気持ちがいいよね。強いよ。ああいうハートの強い奴っていうのは、絶対俺は間違いなくこれから三冠のベルトとかさ、世界タッグ、そういうのを間違いなく獲っていく人間になると思うよ。それぐらい、なんか焼きつけられた人間だね。それがさ、またWRESTLE-1のチャンピオンをやっていたという。不思議な感じだよね。なんか似てるよね。レスリングもやってたしさ、馳さん(馳浩)に誘われたっていうのもあるでしょ?武藤さん(武藤敬司)が師匠であってさ、ハヤシさん(カズ・ハヤシ)からそういうの習ってるんでしょ?まったく境遇が一緒なんだよね。違うのは歳だけなんだ。アイツとは会話なんか無いけどさ。本当に試合のね、リングの上だけだよね、会話するのは。体と体でしか会話しない。でも、面白いよ。魅力あるな。まだまだ試合は続けたいな、アイツとさ。まだ俺だって元気なんだ。やっと5度だよ、5度!5度防衛したわけで。とにかくリング上でも言ったけどさ、1年。まずこの緊急事態の中でのこの1年間というのを俺は乗り越えることを目標にまずやっていきたい。それには、さっきリング上に出てきたけどさ、佐藤耕平選手っていう。ものすごい強敵が出てきたんだ。重いんだよね、攻撃一発一発が。俺よりデカいしさ、迫力があった。申し分無いよ。もうさ、真っ向勝負できる相手だな。楽しみにしててください。三冠の価値は上げていきます!オシッ!」
――耕平選手とは大日本プロレスで1回だけタッグで対戦したことがありますが、そのときの印象は残っていますか
「あぁ、もう!アレでしょ?正月のやつじゃねーか?」
――横浜文体での試合です
「あぁ~!そうだよ!そのときもさ、俺が今度なんか、テンション高く行ったんだけどさ、なんか、なんていうのかな。すれ違ったんだよね。6人タッグだったし。あのときの印象もありますよ、正直言って。でも、今回は目が違うっていうか。向こうになにか野心みたいなものがあるから、こういう風に来たわけでさ。なんだろうね、そういうタイプがあるんだろうね。来られるより、自分が行くほうが燃えてくる人なのかも知れないしさ。それはもう、人それぞれだから。でも、俺はやれる機会がやっと来た。そこはまあ、何年越しだろうね?まだ俺だってチャンピオンなんだ。どんな戦いになるか分かんないけどさ、みんなに喜んで もらえるようにガンガンやるのも、やってみようかな!」