【コラム】30年以上武藤敬司を見てきたジグザグジギー・宮澤聡さんが引退興行の魅力を解説!5000枚以上のサイン入りカードコレクションを持つ熱狂的プロレス者の視点に迫る!
- 2023-2-11
- コラム, ニュース
- プロレスリングNOAH
TBSテレビが主催する『キングオブコント』のファイナリストとして広く知られるジグザグジギーの宮澤聡さんは大のプロレスファンであり、5000枚にも渡るサイン入りプロレスカードコレクターとして選手にも顔を知られている。
グレート・ムタvsスティングの試合が行われた『’91スターケードIN闘強導夢』を幼稚園生の頃に家族で見に行ってプロレスに出会ったという宮澤さんにとって武藤敬司およびグレート・ムタは原点であり、スターの座に駆け上がっていく武藤を自身の成長とともに見守ってきた直撃世代。2月21日の武藤敬司引退興行を間近に控え、宮澤さんの中のプロレスLOVEが爆発!
今回は、30年以上武藤を追いかけ続けてきたコアなプロレスファンとしての視点で宮澤さんに武藤敬司引退興行の魅力を語ってもらった。
——いよいよ近づいてきました武藤敬司FINAL、我々も引退を受け止めねばなりませんがどんな心境ですか?
「その日を迎えたくないじゃないですけど、その寂しさもありながらドーム大会自体の楽しさもあり、待ち遠しい自分とが葛藤してます。そして内藤哲也と最後の試合、どういう作品を見せてくれるのか、試合自体も純粋に楽しみで。そう、やっぱり純粋に期待している部分が大いにありますよね」
——宮澤さんと武藤選手との出会いは?
「僕のプロレス初観戦は91年3月21日のスターケードIN闘強導夢、新日本プロレスとWCWの対抗戦なんです。幼稚園の同級生のお父さんが新日本プロレスの営業の山中さんという方だったんです。昔の新日本ファンには『ドームを押さえろ!』で正に押さえた人ですよ(笑)で、お母さん同士の会話で『ドーム大会にご家族でいかがですか?』と誘ってもらったのがきっかけなんですよ。家族4人でスターケードを観に行って、そこからもうドハマリしたんですよ」
——ムタ・武藤敬司に始まったプロレス歴がここで一区切りですね。
「僕はもう闘魂三銃士世代ですから、90年代、長州藤波から三銃士の世代交代の時代ですよね。それこそ第一回目のG1クライマックス、長州さんが全敗し三銃士がスター街道をひた走っていったという。“スターになっていく武藤敬司”が見られた。自分のドンピシャの世代の人が引退という、やっぱり特別な想いですよね・・・(しみじみ)」
——あれはいい大会でしたよね
「子供ながらにニンジャが出てきてドンと入場曲が流れた記憶があります。次の日からもうプロレスごっこです(笑)小学校にあがってもプロレス大好き少年で。当然加減なんか分からないから、教室でパイルドライバーやって親呼びだしですよ(笑)そのあと、『武藤敬司という人がリングインするときにぐるんと回って入ってくるよ!』とか、ああいうのがカッコよかったですよね~」
——プロレスカードのサイン収集はいつから?
「初観戦からだいぶたってからなんですけど、2000年10.1のバトラーツ後楽園ホール大会にロード・ウォリアーズが来たんですよ。それでプロレスカードにサインが欲しいな~って思ってもらったのが最初なんですよ。駐車場の入り口で待ってたら送迎の車が来て二人にもらえたんですよね。ホークはどこか荒々しい感じ、アニマルは丁寧な感じで。ホークは暴れん坊でアニマルが大人だったみたいなことを聞いたことがありますが、ちょっと分かる気はします。その大会がスタートなのは間違いない。でもほんとの一発目は日高郁人選手だったかな~。でもウォリアーズのインパクトが強くて(笑)」
——武藤敬司FINAL以外にも非常に楽しみな、刺激的なカードが揃ってます。それぞれの魅力を解説いただけますか?
『KEIJI MUTO GRAND FINAL PRO-WRESTLING “LAST” LOVE~HOLD OUT~』
日程:2023年2月21日(火)
開始:17:00(STARTING BATTLEは16:00~)
会場:東京都・東京ドーム
チケット:https://www.ticketpay.jp/booking/?event_id=41667
【全対戦カード】
STARTING BATTLE(S-B1~3試合)
▼S-B1・タッグマッチ/STARTING LOVE
マサ北宮/稲葉大樹
vs
稲村愛輝/矢野安崇
「これはもうノアというものを見せる試合ですね。特に稲村選手がすごくイイ。マサ北宮選手とのぶつかり合い、幕開けにふさわしい試合になると思います。武藤選手世代のファンで久しぶりに来場する方も多いと思うんです。今のプロレスに懐疑的な方もいらっしゃると思うんですけど、稲村選手のパワーファイトを見て『なんだよ、今もおもしれえじゃんか』って発見してくれるんじゃないですか?」
▼S-B2・8人タッグマッチ/東京女子プロレス提供試合/TJPW Spark
坂崎ユカ/山下実優/中島翔子/辰巳リカ
vs
瑞希/伊藤麻希/渡辺未詩/荒井優希
「よく『結果的に女子の試合が一番盛り上がってたじゃん』ってことがあるんですよ。新日本が30周年の時かな、全女の提供試合があって、新日ファンには馴染みがないわけですよ。でもむっちゃ盛り上がったんですよ。今も新日の大会でスターダムが盛り上がってますし。こんなキレイどころがこんな激しい試合、面白い試合するんだって。昔のファンの方にも『東京女子プロレス面白いじゃん』ってイイ方向に行きそうな気がしますね。提供試合が入ってるのって重要なことなんだって思います」
▼S-B3・6人タッグマッチ/WORLD WARRIOR BATTLE
杉浦貴/小島聡/ティモシー・サッチャー
vs
ジェイク・リー/ジャック・モリス/アンソニー・グリーン
「ジェイク選手が全日本プロレスからノアに参戦するようになって、ノアに辿り着いたからこそ東京ドームでジェイク・リーを見せつけられるチャンスを得たってことですよね。先の横浜アリーナ大会では、ビッグマッチの花道を歩くジェイク選手がすごくサマになってたんですよね。更に今回はドームですから。華やかな舞台が似合うってなかなかね、いいですよこれは。対する小島杉浦はチームとしてしっくりきてるし、試合内容も期待できますね。楽しみです!」
▼10人タッグマッチ/NEW EXPLOSION
小川良成/Eita/HAYATA/クリス・リッジウェイ/ダガ
vs
小峠篤司/YO-HEY/吉岡世起/アレハンドロ/宮脇純太
「ノアジュニアを凝縮した試合ですよね。すごくいい選手が揃ってるし。デカい会場で5対5のスピーディーでアクロバティックな目まぐるしい攻防が繰り広げられますよ。個人的には宮脇選手をずっと応援してるんですけど、ベルトを一発で獲って欲しかったんですけどね~。ノア生え抜きでジュニアで未来を背負っていくのは宮脇選手であるべきだと思いますし、若い選手が頑張らなきゃしょうがない。主役になって欲しいですね!」
▼8人タッグマッチ/DDT提供試合/Dramatic Dream Future
MAO/勝俣瞬馬/上野勇希/小嶋斗偉
vs
遠藤哲哉/岡谷英樹/高鹿佑也/正田壮史
「東京女子と一緒で、こちらもDDTと言う団体の素晴らしさを存分に見せつけて欲しいですよね。第一線でバリバリの、活きのいい選手がそろってますから、ドームのお客さんを一人でも多くDDTの会場に引っ張っていって欲しいですね。カッコイイ選手多いですから女性ファンが更に増えるかもしれませんよ(笑)DDT単体でのドーム大会はまだ実現して無いわけですから、このドームでの試合は思う存分、全員が欲しがりまくってやって欲しいですね!」
▼6人タッグマッチ/DRAGONGATEvsNOAH
[DRAGON GATE]シュン・スカイウォーカー/KAI/ディアマンテ
vs
[NOAH]丸藤正道/イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr./ニンジャ・マック
「百戦錬磨の丸藤選手がいますからね~。ノアのトップが出てきてドラゴンゲートを迎え撃つと!あ、そうだ!ニンジャ・マック選手のアレ“ニンジャ・スペシャル”が今日イチ盛り上げちゃうかもしれないですよ!声援OKですからわあ~って盛り上がりますよ。ドームとニンジャマック、相性良さそうですね。いつもどおりやってくれたらめっちゃ盛り上がりますよ。ここにラインナップされてるのが分かりますね。ニンジャマックがいることでぴりついた試合の中にも派手さが出て、分かりやすくパフォーマンスしてくれるだろうから、超盛り上がる予感がします」
▼6人タッグマッチ/AJPWvsNOAH
[全日本プロレス]宮原健斗/諏訪魔/青柳優馬
vs
[NOAH/金剛]拳王/中嶋勝彦/征矢学
「これ横浜アリーナ大会の対戦カード発表の時、一番反響があったカードだと思いますね。まず宮原・中嶋の関係性に注目ですね。かつて二人が所属した健介オフィス、激しいトレーニングがあり宮原選手は中嶋選手厳しく指導されたでしょうし。時は経ちその宮原選手は今や全日本の象徴と言える立場になり、いつも通りのテンションで中嶋選手を挑発して欲しいし、リング上で向かい合うシーンだけでシビれそうですね。健介さんに観て欲しい!宮原・拳王の絡みも楽しみだし、あと、諏訪魔選手って雰囲気とか振る舞いとか異質過ぎて面白い!言葉がスタイリッシュになってきてるプロレス界で、聞いてる人がぞわぞわする発言、拳王選手につまんなすぎて逆に面白かったと言われましたけど、対抗戦になると空気を読まない人が一番面白いと思うんですよ。数年ぶりの邂逅、それぞれの初遭遇、という中でも諏訪魔選手にはハチャメチャやってほしいです。ジャイアン感がすごいじゃないですか?その昔、レインメーカーポーズを邪魔しまくった諏訪魔、あのハチャメチャにやっちゃうところをまた見せて欲しいな~。ノアファンからのブーイングを全て担って欲しいですね。」
▼タッグマッチ/FINAL DE LUCHA
外道(新日本)/石森太二(新日本)
vs
NOSAWA論外(CyberFight)/MAZADA(フリー)
「論外選手は引退試合、MAZADA選手とのタッグって言うのがいいですよね。盟友がいっしょに立つという。大会自体は武藤選手の引退試合ではありますけど、論外選手はタイミングも合ったわけですから、有終の美を飾って欲しいですね。引退後、論外プロモーターとしての手腕を振るってプロレス界に関わっていくとしたら今後もいろんな選手を来日させてほしいな~って期待してます。あ、愚連隊メンバーもみんな来るのかな~」
▼シングルマッチ/TOKYO TORNADO
高橋ヒロム(新日本)
vs
AMAKUSA
「これもうジュニアのトップ対決ですよね!チャンピオン対決、シングルですから勝ち負けが非常に重要な試合です。AMAKUSA選手は去年帰ってきてまだそんなに日が経ってないのにベルトも獲ってヒロム選手とシングル、あっというまにトップを取ったという感じですよね。負けられない戦いですよ!」
▼シングルマッチ/SHINING THROUGH
オカダ・カズチカ(新日本)
vs
清宮海斗
「まあ~、1月21日の対抗戦で清宮選手がオカダ選手の顔面を蹴って二人の因縁が生まれたわけですけど、いろんな意見があるんですけど、僕はもう対抗戦らしいバチバチが観れてむちゃくちゃ興奮したし、ああいうケンカ腰の対抗戦、収集つかない戦い、イイですよね。現段階ではオカダ選手は『やらない』と。SNSでは清宮選手に仕掛けに行けっていう声も聞こえるんですけど、僕としては清宮はやったほうなんだからでーんと構えてやり返したかったら来いよってどっしり構えとけばいいんですよ。オカダ選手が『勝手に発表されたから』ってこの試合やらないかもしれない。このまま二人とも行動起こさなかったら21日は中止ですよ、これはしょうがない。でも、11日は新日本が12日はノアが大阪で大会ありますよね?どっちかが仕掛けて何かが起こるかもしれない!熱いうちにやった方がいいですよ!でもやらないかもしれない。でも個人的には『オカダ選手、このままだとやられたまんまで終わっちゃうよ』って思っちゃう。1年前の対抗戦でけちょんけちょんにやられた清宮選手、オカダ選手の顔面を蹴って場外でもあのドロップキックを喰らわした。ノアファンとしては爽快だったと思います。ほんとバチバチにやって欲しいですね。でもこのままだとやらないかもしれない・・・」
▼メインイベント・シングルマッチ/PRO-WRESTLING “LAST” LOVE
武藤敬司
vs
内藤哲也(新日本)
「ほんとにいろいろな噂があって、この選手あの選手って。海外なのか懐かしい選手なのか、いろんな想像しながらお酒を呑むのが楽しかったですね。二人は師弟関係ではないんだけど内藤選手はファン時代から武藤選手に憧れてましたし、武藤選手をモチーフにしてるように見受けられた時期もありましたし、武藤選手は『俺のコピーじゃしょうがねえよ』って思ってただろし、気にはなってたんじゃないかなと。昔のシングルは何も自分の色を出せず内藤選手は負けたわけです。でも今はキャリアも選手としての厚みも違うわけで、思う存分見せつけて戦ってほしいです。武藤選手も「相手が内藤なら最高の作品をつくれる」と思ったんでしょうし。もし海外の大物が相手に決まってたら、向かい合ったところでその画が最高潮で終わったかもしれない。内藤選手とは向かい合った画、そしてどんな攻防が展開されるのかって試合内容が楽しみになりましたよね。仮にロックとかホーガンだったら向かい合ったところが最高潮で、試合もおもしろいんだけど入場シーンからにらみ合いで最高潮になっちゃうと思うんですよ。あと、東京ドームが一番似合うのは、僕は武藤敬司なんじゃないかと思ってるんです。あとはどこまで盛大にやるのか分かりませんけど、セレモニーにはどういうゲストが来るのか楽しみです。武藤選手だったら30分ぐらいセレモニーやってもいいと思います、豪華絢爛なやつ。いろんなゲスト陣がね、猪木さんの引退試合にはモハメド・アリが来ましたからね、武藤選手にもとんでもないゲストが来るかも!(輝く笑顔)」
——宮澤さん、もう予想だけで話が尽きません!(笑)
「皆さま東京ドームでお会いしましょう!」