“神に選ばれしビッグ・ガール”壮麗亜美が初の王座戴冠で涙!「林下詩美のような四冠王を目指す」
19日、東京都・新宿住友ホールにてスターダム『FIBREPLEX presents NEW BLOOD 5』が開催され、壮麗亜美がフューチャー・オブ・スターダム王座を戴冠した。
『NEW BLOOD』とは、スターダムが主催する新世代の若手が中心となる大会であり、他団体の選手も数多く参戦する新シリーズ。新しい選手の発見・発掘が主な目的とされており、普段は見られない豪華カードが並ぶ今シリーズはすべてが満員以上の集客を達成するなど大いに注目を集めている。
『NEW BLOOD』は、今年3月にデビューしたスターダムの“超新星”天咲光由が実質的に主役という扱いを受けており、同大会のメインイベントでは“超新星5番勝負”と題された天咲のシングルマッチ5番勝負が行われてきた。
天咲がメインイベンターを務める関係上、若手王座であるフューチャー・オブ・スターダム王座のタイトルマッチはセミファイナルへと“格下げ”を食らう形に。
これに対し、現王者で10度の防衛を続けている18歳の“格闘JKファイター”羽南は、「すごく悔しいというか、ムカつくというか。天咲光由のための大会じゃなくて、若手全員の大会だし、NEW BLOODで唯一できるタイトルマッチがこのベルトなのに……」とジェラシーを剥き出しにしフューチャー王座戦の格上げを猛アピール。
この日は天咲の出場が無かったということもあってか、羽南vs壮麗亜美のフューチャー王座戦はメインイベントで行われることになった。
今回挑戦した壮麗亜美は2020年8月にアクトレスガールズからデビューを果たし、デビュー戦の相手を務めたnoki-Aが「1年後にはベルト戦線に絡んでいる」と断言した高いポテンシャルを誇る選手。
昨年末に同団体がプロレス団体としての活動を終了すると、今年3月に朱里のパートナーとしてスターダムに登場。170cm70kgの体躯を活かし、屈指のパワーファイターとして暴れまわっている。
試合が始まると、猪突猛進なファイトを見せる壮麗に対し、羽南はスピードを生かしてカウンターを入れる、“蝶のように舞い蜂のように刺す”を体現するかのような華麗な闘いで翻弄。
我慢の試合が続いた壮麗だったが、羽南が必殺のバックドロップ・ホールドを狙ったところをぶっこ抜いてアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げることで切り返し、逆エビ固めを軸に背骨攻めを展開。羽南の動きが鈍ったところへ得意のラリアットを叩き込んでいき、最後は旋回式ブレーンバスターから雷の如く(※変形パイルドライバー)で突き刺して3カウントを奪った。
コロナ禍の中でのデビューや、所属団体が事実上消滅するなどの苦難を乗り越えて王座初戴冠を果たした壮麗は、嬉し涙を流しながら「今夜は、自分のことを精一杯祝福してあげようと思います!」と万感の想いを込めたマイク。
そして、「羽南が10度も防衛して、ずっとずっと大事に守り抜いてきたこのベルト、今度は私がしっかり守り抜きたいと思います。私はフューチャーを獲ったからといって、他のベルトに挑戦しないってわけではありません。過去、林下詩美がフューチャーを巻きながら4冠王になったように、私もそれを目指していきます」と、貪欲に上を目指していく意気込みを語った。
しかし、初の王座戴冠で不安もあるのか、「どういった王者像を目指したいか」という質問を受けた際には「もしベルトを獲られるときに『このチャンピオンに勝ったんだ!スゲー!』って思われるようなチャンピオンになりたいです」と答えるなどまだまだ自分に自信がない様子。
初めてのベルトが壮麗の自信に繋がり、さらなる飛躍を遂げることに期待していきたい。