棚橋弘至不在の新日本プロレスをブリブリにHIGHに!Big Upな会場に仲良しごっこの挑戦者が現れ大ブーイング

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 5日、東京都・大田区総合体育館にて新日本プロレス『NEW YEAR DASH!!』が開催。Yuto-Ice&OSKARがIWGPタッグ王座の2度目の防衛に成功した。

 Yuto-Ice(中島佑斗)は棚橋弘至と同じ中学の出身であり、少年時代から喧嘩に明け暮れた荒くれ者。しかし友人から「どんなに喧嘩が強くても棚橋には勝てない」と地元出身のスターと比べられたことで棚橋を強く意識。棚橋を倒すために新日本プロレス入団を夢見るも、中学卒業時には書類落ち。その後は地下格闘技のチャンピオンになるなどMMAで腕を磨き、2019年6月にニュージーランドのファレ道場に入門。4度目のトライアウト受験を経て入門を許される。
 2021年2月14日に上村優也を相手にデビュー戦を行うも、ヒジを負傷して僅か52秒でレフェリーストップ負け。その後は約8ヶ月の欠場を強いられるなど受難が続くも、復帰後は近年では珍しい“喧嘩屋”としてのキャラを確立していった。

 OSKAR(オスカー・ロイベ)は2019年1月にファレ道場に入門し、その時代から後のYuto-Iceと親交を深める。その後は野毛道場に入門するも、世界的なコロナ禍の影響を受けて一時は母国・ドイツへ帰国。2022年11月20日の有明アリーナ大会でデビューし、約3年半の練習生生活に終止符を打ったという苦労人。201cm・115kgという恵まれた体格を活かして将来新日本を背負って立つことを期待されている選手だ。

 公私ともに非常に仲が良い2人は2024年1月から一緒に海外武者修行へ出発。【Young Blood】としてタッグを組み、イギリス、ドイツ、オランダ、チェコ、デンマーク、イタリア、スペイン、オーストリア、ニュージーランドなど世界中のリングを転戦。
 2025年8月17日の有明アリーナ大会では、中島がYuto-Iceとして、オスカーがOSKARとリングネームを改めて凱旋。タッグ名も【Knock Out Brother's(K.O.B)】と改め、同年9月には石井智宏&タイチを破ってIWGPタッグ王座戴冠を果たし、プロレス大賞最優秀タッグも受賞。一気に新日本の中心へと駆け上がった。
 2人をヤングライオン時代から知っているファンは2人の長年の苦労も見てきているため、泥水をすすりながらもここまで這い上がってきたK.O.Bに熱い声援を贈っている。

 今回、K.O.Bが2度目の防衛戦で迎え撃ったのは、昨年の『WORLD TAG LEAGUE 2025』優勝チームである【TMDK】ザック・セイバーJr.&大岩陵平。
 Iceは大岩を「いいとこのボンボンのモブレスラー」と散々馬鹿にしており、これにブチ切れた大岩と激しい前哨戦を展開。大岩が初のタッグ王座戴冠を果たして“主人公”になれるかどうかに期待がかかっていた。


 ゴング前からIceと大岩が激しいメンチの切合いを展開し、激しいエルボー合戦となる中で試合開始。
 大岩はザックとともにテクニカルな合体関節技でK.O.Bの2人を痛めつけていくが、混戦となればケンカ慣れしたK.O.Bが有利。2人がかりでザックを集中攻撃していき、救出に来た大岩もK.O.Bの連携の餌食に。OSKARがザックのテクニックをパワーで制圧して逆転の目を潰すなど、中盤戦まではK.O.Bがリングを支配する展開となる。
 K.O.Bがザックに合体パワーボムから必殺技のK.O.B(OSKARのパイルドライバー+IceのIce HIGH)を狙いに行くが、大岩が決死の救出。大岩がIceにチキンウィング・アームロック、ザックがOSKARにコブラツイストからのダブルアームバーという師弟連携から流れを飛び戻し、ザックがOSKARをザック・ドライバーで突き刺して逆転。
 最後はIceと大岩の対面となり、激しい殴り合いを展開。Iceがケンカキックを顔面に突き刺せば、大岩も天山スープレックスで反撃。次なる殴り合いはIceが強烈なビンタを見舞い、Iceがダウンした大岩へ「おい!モブ!これで終わりか!テメーなんのためにレスラーになった!」と絶叫。
 これを受けて立ち上がった大岩の目はギラギラとしたものとなり、Iceの張り手連打を仁王立ちで受け切った上でラリアット。さらにマウントエルボーでボッコボコにしてもう1発ラリアット。救出に来たOSKARもぶっこ抜きブレーンバスターで叩きつけるという怪力を見せつける。
 大岩がドクターボムを狙うと、Iceは足に噛みついて脱出するというケンカ殺法。ならばと大岩はザックと連携し、大岩のダイビング・ボディプレス+ザックのネックツイストの合体攻撃。救出に来たOSKARにも大岩のラリアット+ザックの延髄切りのサンドイッチ攻撃を見舞って撃退。
 しかし、大岩がスピアーを狙ったところをIceがカウンターのニーアタックを顔面に突き刺し、Ice HIGH(※サッカーボールキック)からCruella(※顔面へのシングルレッグ・ドロップキック)を発射。大岩はこれを4の字ジャックナイフで切り返すも、起きたIceが顔面へAMBITION(※右ストレート)。救出に来たザックをOSKARがネックハンギング・ボムで排除し、ラリアット連打で孤軍奮闘する大岩へK.O.Bを叩き込んで3カウントを奪った。

 試合後のリングには海野翔太&上村優也が上がってくるが、観衆は大ブーイングで迎える。海野が「俺たちは決して諦めない!俺たちともう1回闘え!」と挑戦表明も、さらにブーイングの声量が上がるばかりか、大岩の大健闘を称える大岩コールが起き始め、Iceも海野らを見ずに退場していく大岩の背中へ笑顔で人差し指を立てて再戦をアピール。
 ファンから徹底的に拒絶される海野を見かねたか、前王者組のタイチ&石井智宏がリングへ。ファンはこの2人には大歓声を贈って歓迎。

 タイチは「聞いたか?この歓声。お前ら若い連中、どいつもこいつも、新日本プロレスもそうだ。俺たちの存在、忘れてねーか?俺たちがもっと新日本プロレスの闘いを教えてやるからよ、そのベルト返せ」と挑戦表明。

 Iceは「俺はつえー奴らとやれればそれでいいんだ。お前ら(海野&上村)には2回、お前ら(タイチ&石井)には1回勝っとるな。本隊同士で仲良しごっこやってるお前らとやり合って、勝った方が挑戦してこい。そしたら褒美としてプロレスHIGHを与えてやるよ」と両組に挑戦者決定戦を要求すると、ファンは大Iceコールで支持。Iceは「エースが引退した最初の試合を締めるのはこの俺、Iceや」と2組を帰らせる。


 そしてIceは「お前らどうや?今のIWGPタッグ、クソHIGHになんだろ!俺らK.O.Bでこの団体引っ張って盛り上げてやるよ!……なんてよ、思ってもいねぇ。ガラじゃないことは言わねえ。俺が求めんのはつえー奴と金!そしてプロレスHIGHだけだ!お前らにどう思われようが、どう嫌われようがどーだっていい。周りの目なんてクソだ!俺は自分自身のためか、OSKARのために闘う!自分自身に嘘をつく生き方はしねーんだよ。俺も馬鹿じゃねーからな。テメーらがプロレス大好きなことも分かってるし、昨日棚橋弘至が引退してまださみしい気持ちがあることも分かっとる。俺は太陽にはなれねえんだ。あの人みたいにファンのみんなに愛を叫ぶスゲーことなんて出来ねーし、あの人みたいに真っ直ぐな笑顔でお前らを幸せにする強さもねえ。ヒーローみたいにカッコよくもねーし、カッコいいことも言えねーけどよ。もしだ!もしよ、俺みてーに太陽や月、対戦相手の光でしか輝けねえ成れの果てみてーな奴ら、喜怒哀楽、ナマの感情をすべて曝け出してえ奴ら、プロレスHIGHになりてー奴らは、勝手に俺の背中を追ってこい!このリングにはテメーらみたいにプロレスが大好きな奴らがおって、プロレスが大好きで生活のほとんどをプロレスに費やしてくれとるスタッフの奴らがおって、バックステージにはスゲーおもしれーつえー奴らがたくさんおんだ。こんなプロレスHIGHになれる団体、新日本プロレスしかねーだろ?!プロレスHIGHってのはプロレスを長く見れば見るほどその先に極上のHIGHが待っとんだ。まあよ、回りくどい言い方したけどよ、この俺がテメーらのことをプロレス使ってブリブリにHIGHにしてやっからよ!また会場にプロレス見に来い!もしよ!テメーらの周りに理由もなく生きとんのがつまんねーって思っとる昔の俺みたいな奴がおったらよ、ここ日本には!新日本プロレスっていう合法的にHIGHになれるモンがあるんだって教えて救ってやってくれ!良いか?日常生活でクソみてーなことがあってもよ、ここに戻ってくれば良いんだ。プロレス見るときはよ、感情、自分の衝動、全部曝け出していいんだ!怒れ!泣け!笑え!そしてよ、過去・今・未来、怒ったこと、起こるべきだろうことを妄想してよ、股濡らせや。2026年も俺の横にはOSKARがおって、俺らK.O.Bが火元や!テメーらはよ、何も考えなくて良い。ただ新日本プロレスを感じろ!Let's get high!Big Up!」と大演説をぶって会場を支配。観衆からは涙声混じりの大歓声が上がった。

 バックステージでもIceは「棚橋弘至が引退してこれからどうなるとかよ、プラスのことしか起きねぇよ。起こさせねぇよ。俺はよ、あの人と岐阜県大垣市、同じ中学の同中の先輩だよ。付き人やっとって、アイツからよ、アイツの所作、後ろ姿からよ、いろんなもんパクったんだ。俺とOSKARは行かねぇよ、どこにも。新日本プロレスに入るためによ、ファレ道場まで行ってんぞ、オイ?トライアウト、何回も落ちとんねん。こっからよ、新日本プロレス、クッソおもしろくなんぞ、オイ!それをよ、俺らがしてやる。オメーらは、前も言った。なんも考えなくていい。ただ感じろ。Let’s get high!Big up!」と棚橋と新日本への熱い思いを叫んだ。

 「太陽になれない」と自称し、名前も「Ice」と冷たさを感じさせるものではあるが、今大会で一番会場を熱くしたのは間違いなくIceだ。棚橋不在の初のメインでファンの心をブリブリにHotにさせたIceは、これから自覚なく太陽になっていくのかもしれない。

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