元WRESTLE-1勢に占拠された全日本プロレスのリングで諏訪魔が「お前全日本のファンは悲しむよお前」と激怒!
2日、東京都・後楽園ホールにて全日本プロレス『2022 旗揚げ記念シリーズ』が開催され、芦野祥太郎&本田竜輝が世界タッグ王座の4度目の防衛に成功。VOODOO-MURDERSの諏訪魔&KONOが挑戦を表明した。
この日世界タッグ王者として防衛戦に臨んだのは“GUNGNIR OF ANARCHY”芦野祥太郎&本田竜輝。芦野は2015年に、本田は2018年にWRESTLE-1からデビュー。同団体の無期限活動休止を受けてともに全日本へと参戦し、本田が2021年に、芦野が2022年に入団を果たした。
対するは、プロレス界を荒らし回る日本人ヘビー級タッグ“土肥羆”こと土肥こうじ&羆嵐。土肥羆もWRESTLE-1出身であり、同団体の無期限活動休止後にはフリーとして各地を転戦。全日本でも準レギュラー的ポジションを確立し幾度も世界タッグへ挑戦してきたが成就することはなく、今回は4度目の挑戦。
今年9月の後楽園ホール大会で世界タッグ王座を防衛した芦野&本田のもとへ、土肥羆が現れて挑戦を表明。これを受けた芦野は「俺たちのルーツを思う存分見せたいと思いますよ」とWRESTLE-1魂を全日本のリングで爆発させることを誓っていた。
しかし、この日は青柳亮生vsライジングHAYATOの世界ジュニア王座戦がメインイベントで行われ、世界タッグ戦はセミファイナルで行われるという近年の全日本では珍しいカード編成に。
試合を裁くのは神林大介レフェリーと、いつか見たW-1の風景が完全再現される中でゴング。
試合序盤は土肥羆が体格を活かした圧倒的なパワーファイトで高連携を見せ本田を追い詰めていくが、芦野が職人芸のアンクルロックでアシストするなどバックアップすることで終盤には形勢を互角に。
本田は国内屈指の怪力を持つ羆嵐の土俵に上がり真っ向からのぶつかり合いを展開し、羆嵐のダイビングセントーンをかわして自爆させラリアットをクリーンヒット。最後はファイナルベント(※ワンハンド・パワーボム)を決めて3カウントを奪った。
試合後、2人はGUNGNIR OF ANARCHYのトレードマークとも言えるサングラスをかけて記念撮影を行うが、ここへVOODOO-MURDERSの諏訪魔&KONOがリングに上がり挑戦を表明。
諏訪魔は「おいお前ら、何だそのメガネはオイ。WRESTLE-1みたいなのやってんなよいつまでも。お前らが世界タッグの価値を落としてんだよ!」と、セミファイナルに“降格”した世界タッグ戦の現状に憂いと怒りを爆発させた。
バックステージに戻っても諏訪魔の怒りは収まらず「オイお前なんだよお前!見ろよお前!おぉん?!ジュニアの方がメイン来てるぞ!これが答えなんだよお前!これが答えなんだよお前!WRESTLE-1みたいなこと今もやってんじゃねーよお前コノヤローお前!俺ら勢いあるんだからお前!アイツらにお前!このままベルト持ったまま最強タッグに行かせるわけにはいかないんだよお前!アレがチャンピオンだって思われたらお前、全日本プロレスのファンは悲しむよお前。『これがチャンピオンか?』って思われちゃうよお前。強くなきゃダメなんだよお前!スケール大きく行くよお前!オイッ!」と激高。
これを受けたKONOは「俺も(元)WRESTLE-1」と苦笑いするも、「WRESTLE-1、地獄に落ちろこの野郎!」と最期を迎えるまで所属し続けた古巣を罵倒。諏訪魔も「もう落ちてんだ!地獄によぉお前ッ!」と呼応した。
全日本プロレスでは、2013年に武藤敬司が選手・スタッフのほとんどを引き連れて退団しW-1を旗揚げしたことで、諏訪魔いわく“焼け野原”となる惨状に追い込まれた。
KONOはその大量離脱に帯同して全日本を去り、初代W-1王者として団体を牽引する立場となったこともある人間。その他、稔も元W-1所属、歳三もW-1を主戦場としていた時期があるなど現在のVMはW-1成分が高めという現状もある。
諏訪魔は歯を食いしばって逆境に耐えながら全日本を守ってきた過去があるだけに“W-1イズム”に関して強い拒否感を示しており、武藤に復讐するためにW-1のリングへと乗り込んだこともある。VMという一大勢力を得た諏訪魔は元W-1勢に占拠されつつある全日本のリングを取り戻すことが出来るのか。
さあ始めよう、俺たちのプロレスを。