「両親の介護を頑張ろうかな」36周年を迎えたKAORUが異例の5カウントゴングで引退!新型コロナで闘病中の長与千種に残る5カウントを要求!

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 8日、東京都・後楽園ホールにてMarvelousが後楽園ホール大会を開催し、KAORUが36年間の現役生活に終止符を打った。

 マーベラスは2016年5月3日に『クラッシュギャルズ』として一世を風靡した長与千種が旗揚げした団体。
 KAORUは長与に憧れて女子プロレスラーとなり、全日本女子プロレスやGAEA JAPANで長与と行動をともにしてきた大ベテランで。かつてユニバーサル・プロレスリングに所属していた頃には“日本初のルチャドーラ”と呼ばれるなど女子プロレスの発展に大きく貢献してきた選手の1人。軽やかな動きからハードコアまでこなすその幅の広い実力や、その温かな人柄で皆から慕われており、マーベラス内の精神的支柱とも呼べる選手。現役中は多くの怪我に悩まされ、長年両親の介護をしながら選手生活を続けてきた苦労人だ。

 KAORUはデビュー35周年記念日にあたる2021年8月8日での引退を表明。デビュー年である1986年と同じ日曜日であるこの日に引退することを何年も前から決めていたというKAORUだったが、引退を約3週間後に控えた2021年7月の後楽園ホール大会にて右脛骨近位端骨折(ひざ)右脛骨遠位端骨折(足首)の2箇所を骨折。KAORUの引退試合は延期となり、今日まで選手として復帰することも叶わなかった。

 それから1年が経ち、KAORUのデビュー36周年となる2022年8月8日での復帰&引退試合が決定するも、大会前夜に長与千種、門倉凛、宝山愛の3名が高熱を出し新型コロナ陽性判定を受けたことによる欠場&カード変更がアナウンス。長与と堀田祐美子が闘う試合や、門倉が防衛戦を行う予定であったAAAWタッグ選手権試合は中止となった。

 とにかく“持っていない”KAORUだったが、当日はチケットがほぼ完売となるほどファンが詰めかけ、彩羽も急遽決まった青木とのシングルマッチを自身の持つAAAWシングル王座戦に急遽変更するなどの機転から会場は熱狂。最高の盛り上がりを以てメインイベントにつなげた。

 メインイベントで行われたKAORUの復帰&引退試合では、KAORUがリーダーを務める“W-FIX”のフルメンバーが集結し、出場可能なMarvelous所属選手全員と対戦。
 KAORU&永島千佳世&藪下めぐみ&DASH・チサコ with パンダちゃん!vs彩羽匠&渡辺智子&桃野美桜&井坂レオ&Mariaの試合が行われた。


 KAORUを送り出すためのこの試合は、敵味方関係なくKAORUと一緒に楽しむかのような和やかな雰囲気で行われ、KAORUのお決まりのムーブが出るとファンだけでなく選手たちも大喜びし、KAORUがボードの角でリングマットに穴を開けてしまうというアクシデントを起こした際には「長与さんに言ってやろ~♪」と皆で囃すなど笑顔に溢れた。
 しかし、終盤には医者から『絶対飛ばせるな!飛んだら怪我してもうダメだから』と厳重に禁止されていたというムーンサルト・プレスを解禁。これを見た若手の桃野美桜が「KAORUさん!いっぱい練習しました!引き継ぎます!」とムーンサルト・プレスをKAORUに見舞い必殺技を継承した。
 最後は、彩羽がKAORUから受け継いだ垂直落下式ブレーンバスターからランニングスリーを叩き込み、KAORUを解釈した。

 引退セレモニーでは、全日本女子プロレスの昭和61年組の同期であるコンバット豊田、平田八千代、神谷美織、高橋美華。そしてGAEA JAPANにゆかりある加藤園子、旧姓・里村明衣子(※旧姓・広田さくら)、永島千佳世、シュガー佐藤、桜井亜矢、カルロス天野、沼尾マキエ、石井里奈、輝優優、植松寿絵らが登場。

 最後の挨拶のためにマイクを取ったKAORUは、思い出せる限りで身の回りの人の名を挙げて感謝の言葉を述べていき「私が怪我ばかりなのに見捨てず36年間応援してくださった皆様、本当に、最後まで申し訳ありませんでした。完璧な姿で引退をしたかったんですが、リハビリがちょっと間に合わなくて。怪我ばっかりで本当に心配かけたと思います。それでも見捨てずに応援してくださって本当にありがとうございます」と会場四方に深々と礼。

 そして、高熱にうなされながらも配信で試合を見ている長与に向け、「長与さん、最後になにしてくれてんですか(笑)私はあなたに憧れて女子プロレスラーになりました。あなたの元でプロレスを続けてきて、あなたの元から巣立とうとしています。きちんと骨を拾ってください。プロレスラーは引退のときに10カウントで引退していきます。ですが、すみません。半分にさせてください。5カウントで。あなたは、残りの5カウントを聞く責任がある!(笑)」と、異例の5カウントゴングでの引退式を行い、残る5カウントは長与もその場にいるMarvelousの会場で行うことを宣言した。
 その後、KAORUはMarvelous勢の作った騎馬に乗って場内を一周し、最後は自分の足で退場していった。

 バックステージに戻ったKAORUは「W-FIXのみんながいてくれたから私のやりたいことが出来ました。でも、もう無理。無理です(笑)完全燃焼です。もう悔いはないです。……いや、悔いはありますよ?長与さん。もぉ~!なんで普通に引退させてくれないんだろう!(笑)3回位引退が流れてて、やっと出来ると思ったら。でも8月8日が良かったから、去年はバカしちゃったから。長与さんがいないんと引退しきれない。長与さんの前できちんと引退したい。『引退するとこ見たくなかったからちょうどよかったよ』って言われたんですけど、そんな、ねえ?!(笑)最後に骨は拾ってもらいます」と笑顔。

 そして『今後もプロレスに関わっていくか』という質問を受けたKAORUは、「あのね、その余裕が無いんですよ。プロレスと関わって、教えてっていう余裕がなくて。今は両親の介護があるので。介護は24時間休めないので自分の自由な時間も無いし。なので、無いと思います。ただ、言われたら私も鬼じゃないので相談は受けるし、教えてほしい所があれば教えるし。とにかく、両親の介護を頑張ろうかなと」と語った。

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