【試合詳細】8・8 Marvelous後楽園ホール大会 KAORU&永島千佳世&藪下めぐみ&DASH・チサコ with パンダちゃん!vsMarvelous 【AAAWシングル王座】彩羽匠vs青木いつ希 川畑梨瑚vsMaria 井坂レオvs入江茂弘 渡辺智子&ハイビスカスみぃ&優宇vs桃野美桜&笹村あやめ&救世忍者乱丸
『Marvelous後楽園ホール大会』
日程:2022年8月8日(月)
開始:18:15
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:未発表
▼イリミネーションマッチ 天国と地獄 20分勝負
●渡辺智子/ハイビスカスみぃ(琉球ドラゴン)/優宇(EVE)
12分0秒 モモ☆ラッチ
○桃野美桜/笹村あやめ(2AW)/救世忍者乱丸(フリー)
<1人目>
○桃野美桜
2分12秒 OTR
●ハイビスカスみぃ
<2人目>
○優宇
4分17秒 ラリアット→体固め
●救世忍者乱丸
<3人目>
○優宇
7分24秒 ダイビング・ボディプレス→エビ固め
●笹村あやめ
<4人目>
○桃野美桜
10分4秒 OTR
●優宇
▼シングルマッチ 15分1本勝負
●井坂レオ
9分32秒 ビーストボンバー→体固め
○入江茂弘(フリー)
▼シングルマッチ 20分1本勝負
●川畑梨瑚(T-HEARTS)
8分25秒 エクスカリバー→片エビ固め
○Maria
▼AAAWシングル選手権試合 30分1本勝負
【王者】○彩羽匠
22分11秒 ランニングスリー→体固め
【挑戦者】●青木いつ希(ショーンキャプチャー)
▼KAORU引退試合 60分1本勝負
[W-FIX]●KAORU/永島千佳世(フリー)/藪下めぐみ(フリー)/DASH・チサコ(仙女) with パンダちゃん!
18分52秒 ランニングスリー→エビ固め
[Marvelous]○彩羽匠/渡辺智子/桃野美桜/井坂レオ/Maria
36周年のKAORUが笑顔の引退も「残りは長与さんに」と引退ゴングを5回で打ち止め!緊急決定したAAAWシングル王座戦を制した彩羽がKAORUをランニングスリーで介錯!
第1試合
みぃが「よしみんな!行くぞ!うわああああ!」と叫んで1人で奇襲するも、敵も味方も誰も相手にすること無く棒立ち。みぃが「オーマイガー♪」とポーズを取ると我慢の限界に達した桃野ら3人が襲いかかって試合開始。
3人でのトレイン攻撃から代わる代わるボディスラムで叩きつけられたみぃは、「ちょっと待ってよ!あたし大阪から4時間もかけて東京まで来たのに!なにもいいとこなくてこのまま終わるだけやんか!ちょっとぐらい、ちょっとぐらいあたしだっていいとこ見せたいのにいい!」と泣き出してしまう。すると、桃野がげんなりしながら「みぃさん、歌ってください」とマイクを手渡す。
みぃは「それでは聞いてください。ハイビスカスみぃで、『雨』」と森高千里の『雨』を歌いながら1人で盛り上がっていき、コーナー上でサビを歌おうとしたところで桃野にドロップキックで場外に蹴落とされてOTR。みぃが失格。
渡辺と優宇が2人で乱丸をロープに振っていくが、乱丸は忍法・カナシバリで敵味方ともども動きを止めてしまい難から逃れる。乱丸はせっせと4人の配置を変え、桃野&笹村が渡辺&優宇へランニングエルボーを見舞うような形にセットするも、カナシバリが解除された瞬間に渡辺&優宇が回避し、桃野&笹村のランニングエルボーが乱丸にヒット。
乱丸は「3人でいこう!」とトリプル攻撃の号令をかけるも、桃野&笹村の連携の輪に入ることが出来ずまごまご。「おい!ワシも連携やりたい!」と主張すると、笹村が優宇の上に乱丸をボディスラムで叩きつける。
桃野&笹村が2人で優宇にストンピングを見舞って袋叩きにしていると、乱丸は「おい!待て!2vs1はイジメや。ナメとんのか?こんなんプロレスちゃうぞ」と、業界の先輩として厳しく注意し、指導のビンタを振りかぶるも桃野&笹村にそれぞれカウンターのビンタを食らってしまい、ふらついたところに優宇のラリアットを食らって3カウント。乱丸が失格。
桃野は「渡辺智子、50歳!走りま~す!」と渡辺をロープに振り、笹村とともにドロップダウンなどで妨害。渡辺も粘ったものの笹村に足を引っ掛けてころんでしまい、桃野のキャメルクラッチ+笹村の逆エビ固めを食らう。これを優宇が救出して桃野&笹村をコーナーに振り、渡辺とともにトレイン攻撃を狙うが、優宇の攻撃が渡辺に誤爆。
笹村と優宇が真っ向から打撃を打ち合っていくも、優宇の強烈な逆水平チョップが冴え渡り笹村は劣勢に。笹村はDDTで一矢報いると桃野とともに優宇へダブル攻撃を狙うが、優宇は笹村にフライングクロスボディを見舞い、なんとか回避していた桃野をリフトアップして笹村に投げ落とす。そして渡辺が幸せのパンケーキプレス、優宇がダイビング・ボディプレスを見舞い、笹村から3カウント。笹村が失格。
桃野vs渡辺&優宇とハンディキャップマッチの様相を呈し、渡辺のラリアット、優宇のラリアット、渡辺のラリアット、優宇のキャノンボールが立て続けにヒット。2人でリフトアップして桃野をOTRさせようとするが、桃野は2人まとめてヘッドシザースホイップで場外に放り捨て、コーナートップから場外へダイビング・クロスボディ。これをかわした優宇はリングからゴロゴロと転がっていって桃野を圧殺。
優宇は桃野にラストライドを狙い、桃野はフランケンシュタイナーで切り返そうとするも優宇は圧倒的なパワーで再びリフトアップ。桃野は暴れてロープ際まで誘導し、フランケンシュタイナーでトップロープ越しに優宇を場外に落としてOTR。優宇が失格。
渡辺はすかさず桃野にラリアットを連発していき、ロープを背にしていた桃野はあやうくOTRしかけるも必死に捕まって耐え、コーナー上からミサイルキック。さらにカサドーラ、スモールパッケージ、ジャックナイフと丸め込み連発も、渡辺が軽々返してジャーマン・スープレックスからラリアット。さらにパワーボムを狙うが、桃野がモモ☆ラッチで切り返して3カウント。渡辺が失格となり、桃野が1人残りで勝利を決めた。
第2試合
ロックアップでの力比べに圧勝した入江はショルダータックルでなぎ倒し、セントーンを発射も井坂はこれをかわし、入江のヒザに低空ドロップキック。さらにフランケンシュタイナーで放り捨ててロープに飛ぶが、入江は十字ロープワークからの交通事故タックル。さらにキャリスプラッシュからロープに飛ぶが、井坂は低空ドロップキックでカウンター。井坂はロープに飛ぶが、入江はブラックホールスラムで迎え撃つ。入江は強烈なエルボーを連打してパワーボムを狙うが、井坂はショルダースルーで入江の巨体を投げ捨てる。
入江がビーストボンバーを狙うと、井坂はロープを引き下げて場外へと放り出しプランチャで追撃。リングに戻してミサイルキックからブレーンバスターを狙うが、入江はノーモーションヘッドバッドからバックドロップ。さらにキャノンボールで追撃しビーストボンバーを発射も、井坂はビッグブートで撃ち落としリバース・フランケンシュタイナー。
さらにコーナーからの雪崩式フランケンシュタイナー、スワントーンボムと連撃。続けて突っ込んでいくも、入江はホップアップして担ぎ上げ自分が垂直落下式バックフリップ。ロープにもたれかかった井坂へキャノンボールを見舞いパワーボムを狙うが、井坂はウラカンラナで切り返し顔面へのランニングニー。二発目を狙って助走をつけるが、入江はこれをかわしてビーストボンバー。さらにロープに飛んでビーストボンバーでふっ飛ばし、カウント3を奪った。
第3試合
試合前にMariaが握手を求め、川畑がこれに応じるとMariaが引き寄せながらのにーリフトを見舞って奇襲。そのまま腕十字に持ち込むも川畑はロープへ。Mariaは攻撃の手を緩めず顔面ウォッシュ。続けてスワンダイブ式の攻撃を狙うが、川畑が入れ違いにエプロンへと抜け出し、スワンダイブ式ミサイルキックからグラウンドでスリーパーホールド。Mariaがロープブレイクすると串刺しサッカーボールキックで追撃。
Mariaはビッグブートを放っていくが、川畑はこれをかわして延髄斬りを発射。Mariaもこれをかわしてフットスタンプを見舞いロープに飛ぶが、川畑がトラースキックで迎撃し、雷で追撃。さらにノーザンライト・スープレックス・ホールドもカウント2。ならばと川畑は必殺のムーンサルト・プレスを発射するが、Mariaが剣山で迎撃し顔面への低空ドロップキックで追撃。
2人は膝立ちになりながら感情むき出しでエルボーを打ち合っていき、顔面へのビンタの打ち合いへと発展。Mariaがカサドーラを狙うが、川畑はこれを耐え、そのままホイールバロー式ジャーマン・スープレックス。川畑が引き起こそうとするとMariaが振り払ってドロップキック。さらに貫通ビッグブートからハーフネルソンスープレックス。川畑が即座に起き上がってハイキックで反撃しカバーに入るが、Mariaが下から首固め。川畑がキックアウトするとMariaが顔面に靴底をめり込ませる強烈なビッグブートを叩き込み、最後はKAORUから継承したエクスカリバーで突き刺して3カウントを奪った。
第4試合
本来であれば、門倉凛&青木いつ希の持つAAAWタッグ王座に彩羽匠&永島千佳世が挑戦する予定であった第4試合だが、門倉が新型コロナ陽性となり欠場したことで青木vs彩羽のシングルマッチに変更されていた。
彩羽が入場するとマイクを要求し、「青木、タッグのタイトル、今日やりたかったね。ウチは青木から前回3カウント取られた。だから今日、ウチのプライドでもあるこのシングルのベルトかけてやりましょう。ウチも腹くくってるから、青木も腹くくってやれ」と、この試合をAAAWシングル王座戦として行うことを要求。青木も「断る理由がねーだろォォオ!やってやるよォォォオオ!」と快諾したことで正式にタイトルマッチが行われることが決定。
両者しっかり握手を交わしてからゴングが鳴ると、グラウンドでのバックの取り合いとなり、これを制した彩羽がソバットからサッカーボールキック。さらに逆エビ固めで速攻勝利を狙うが、青木はロープブレイクとともに場外へとエスケープ。彩羽に「来てみろ!」と挑発しつつ、彩羽が場外に出ると入れ替わりにリングへ入って「なに降りてんだバーカ!さっさと上がってこいよ!」と挑発を重ねる。
彩羽がリングに戻ると青木がストンピングからエルボードロップ。さらにレッグロック、ヒザへの低空ドロップキック、ヒザへのストンピング連打と彩羽の足に狙いを定めていく。
リング中央でのエルボー合戦がヒートアップし、互いにエプロンへと出ていく。彩羽はエプロン上での高速ブレーンバスターを見舞い、場外に落ちた青木を鉄柱に叩きつけてから串刺しハイキックを狙うも、鉄柱に誤爆。足に大ダメージを負ってしまう。
青木は彩羽の足のダメージを見逃すこと無く、徹底したヒザへのストンピング、串刺しバックエルボーからのランニングボディプレスと見舞ってロープに飛ぶが、彩羽はフライングニールキックでカウンター。さらにステップキックから水面蹴り、サッカーボールキックからのスライディングキックを決め、高速ブレーンバスターからさらにサッカーボールキックを連打。青木はこれをキャッチしてドラゴンスクリューを見舞い、胸板への強烈なエルボーを連打。彩羽がボディへの正拳突きを見舞うと怒った青木は彩羽を顔面からロープに叩きつけ、後頭部へのランニングダブルニー、高速ブレーンバスターからのダブルニードロップ、ダイビング・ボディプレスと猛攻。さらにコーナーに上っていくが、彩羽が雪崩式ブレーンバスターで反撃し、首のクラッチを解かずそのままフロントネックロックで捕らえるが、青木はその圧倒的パワーでぶっこ抜き、ブレーンバスターで叩きつける。
青木がロープに飛ぶと、彩羽はカウンターのハイキックをクリーンヒットさせる。青木は倒れず耐えてトラースキックでロープ際までふっ飛ばし「凛ちゃん!」と叫んでの貫通低空ドロップキック。さらにDDT、ラリアット、投げっぱなしジャーマン・スープレックスからのダイビング・ボディプレスを発射するが、彩羽は剣山で迎撃。さらに足にダメージを負ってしまう。
両者膝立ちになりながらエルボーを打ち合っていくが、静かにブチ切れた青木はガムシャラなエルボー猛連打でコーナーに押し込み、さらにガシガシと顔面を踏みつけていく狂乱ファイト。
これを受けた彩羽もブチ切れ、右ストレートから顔面に強烈なビンタ。青木もビンタで応戦し足を止めて打ち合っていく。青木がラリアットを狙うと、彩羽はこれをキャッチしてパワーボム。彩羽はランニングスリーを狙うが青木は背面着地。これを読んでいた彩羽は即座に背後へトラースキックを見舞い、コーナー上からスワントーンボム。
彩羽は再びランニングスリーを狙うが、青木は自ら回転して着地しグラウンドドラゴンスクリュー。さらに変形足4の字固めで絞り上げるが彩羽はロープへ。青木がラリアットを狙うと彩羽はサムソンクラッチ。青木もひっくり返してエビ固めに捕らえ、そのままエビ固めのシーソーゲームに。これを返した彩羽がハイキックを叩き込むも、青木は倒れず耐えて塵輪。これをキックアウトした彩羽は下から丸め込んでレッグロールクラッチもカウントは2。
青木はラリアットから引き起こしてフルスイングのエルボーも、彩羽はハイキック、トラースキック、ジャンピングニーと連撃し、ランニングスリーで叩きつけて3カウントを奪った。
第5試合
36周年を迎えたKAORUの復帰&引退試合はW-FIXフルメンバーが集結し、出場可能なMarvelous所属選手全員がと対戦。
W-FIXの奇襲から試合が始まるも、Marvelous勢は即座に応戦。W-FIX勢を全員1つのコーナーに振ってトレイン攻撃を見舞っていくが、W-FIX勢が各々凶器を持ち込んで対応し、4人それぞれぶら下がり式のサブミッションを見舞う四重奏。
さらにW-FIXがMariaを捕らえて記念撮影。続けて桃野が「記念撮影♪記念撮影♪」とKAORUを押さえつけるかのようでいて愛でつつMarvelous勢が笑顔で記念撮影。
桃野&MariaがKAORUを2人でロープに振るが、KAORUは側転で攻撃をかわし、W-FIXボードでMariaを殴打。さらにブレーンバスターからお決まりのポーズを敵味方全員で決める。さらにKAORUはMariaをコーナー下に寝かせ、上からW-FIXボードを落下させる。Mariaが回避すると、ボードは角からマットに突き刺さり、リングマットに穴を空けてしまう。これにはKAORUも苦笑いで、周囲から「長与さんに言っちゃお~♪」と冷やかされる。
KAORUはMariaにビッグブートを発射も、Mariaもビッグブートで打ち返してドロップキック。井坂にタッチ。
周囲から「優しく!優しく!」と飛ぶ声を無視して井坂が強烈なエルボーを打ち込んでいき、ブーイングが飛ぶ中で体固め。KAORUはこれをブリッジで抜け出し、ロープに飛んで飛びついてのウラカン・ラナ。両者タッチ。
彩羽とチサコの対面となり、チサコがミサイルキックで先制しスクールボーイで転がしてからのスライディングキック。永島にタッチ。
永島はイスで殴打してロープに飛ぶも、彩羽が足払いからサッカーボールキック。薮下が永島にイスを投げ渡そうとするのを彩羽が横からキャッチしようとするが取り損ねて顔面で受けてしまい「慣れないことすっからだバーカ!」と罵倒されて苦笑い。彩羽はイスを手に取るも少し悩んでから下に置き、ロープに飛んでニールキックを発射もかわされて自ら置いたイスの上に自爆。永島が容赦なくイスを投げつけて追撃していくが、彩羽は旋風脚を叩き込んで渡辺にタッチ。
渡辺はショルダータックルで永島をふっ飛ばし逆エビ固め。カットに来た薮下を彩羽がサソリ固めに、チサコをMariaが蜘蛛の巣に、KAORUを井坂が逆エビ固めで捕らえ、パンダちゃんは桃野が場外に放り出す。ブレイク後に突っ込んでいく渡辺だったが、永島がコルバタで切り返して薮下にタッチ。
薮下は黒帯をムチのように使って永島を殴打していき、永島と2人で首を締め上げる中、KAORUがビッグブート。さらに渡辺をイスに座らせW-FIXの4人でクアドラプルビッグブート。さらに4人でロープに振っていくが、渡辺はブーメランアタックで4人まとめてなぎ倒し、桃野にタッチ。
桃野は薮下にダイビング・クロスボディを見舞ってロープ際に座らせ、貫通ドロップキック。反対側にいたKAORUにも貫通ドロップキックを見舞うかと見せかけて優しく抱きしめ、再び薮下に貫通ドロップキック。さらにロープに走るが、薮下がカウンターの払い腰で叩きつけてチサコにタッチ。
チサコは桃野へミサイルキックを見舞い強烈なエルボーを連打も、これをキャッチした桃野がスイングネックブリーカー。さらにジャックナイフからスライディングキックを見舞って彩羽にタッチ。
彩羽のハイキックをかわしたチサコがスライディングキックから逆打ちで叩きつけ、KAORUにタッチ。
KAORUはW-FIXボードで彩羽の頭を殴打していくが、彩羽は笑顔で「もっと来い!」と要求。KAORUも笑顔で板が完全に割れるまで彩羽の頭を殴り続けた後、垂直落下式ブレーンバスター。さらにW-FIXの4人がコーナーに上って同時に飛び技を発射しようとするが、KAORUの飛び技は医者から厳重に禁止されているため井坂がKAORUにすがりついて阻止。
彩羽に対し、薮下がバックドロップ、永島が裏投げ、チサコがホルモンスプラッシュを見舞い、KAORUがエクスカリバー。そしてついにムーンサルト・プレスを決める。
起き上がったKAORUに対し、渡辺がラリアット、井坂がボディスラム、Mariaがダブルアーム・スープレックス、桃野がブレーンバスターから「KAORUさん!いっぱい練習しました!引き継ぎます!」とKAORUから継承したムーンサルト・プレスを発射も、落下点を誤ってKAORUの古傷であるヒザに見舞ってしまい一同騒然。W-FIXの先輩たちから折檻される。
彩羽がKAORUから継承した垂直落下式ブレーンバスターからランニングスリーの体勢へ。彩羽は涙ぐんでしばらく思いを馳せた後、ランニングスリーで叩きつけて3カウントを奪った。
KAORU引退セレモニー
まずは週刊プロレスの戸井記者から記念パネルの贈呈。
その後、全日本女子プロレスの昭和61年組の同期、(左から)コンバット豊田、平田八千代、神谷美織、高橋美華と握手&抱擁を交わして記念撮影。
続けて、GAEA JAPAN時代ゆかりのメンバーと記念撮影。(前列左から)加藤園子、旧姓・里村明衣子(※旧姓・広田さくら)、永島千佳世、シュガー佐藤、桜井亜矢、(後列左から)カルロス天野、沼尾マキエ、石井里奈、輝優優、植松寿絵、橋本、古谷(※橋本&古谷は未デビューのクラッシュジュニア)。
さらにプロレスリングWAVE勢と記念撮影。宮崎有妃がKAORUにはずかし固めをかけながらの記念撮影となったため、KAORUが現役最後に食らった技はランニングスリーからはずかし固めになってしまう。
続けてこの日出場したその他選手たちに山縣優を加えて記念撮影。
続けてW-FIXメンバーから2種の似顔絵パネルが手渡された後に記念撮影を行った。
最後はMarvelous所属選手たちから一輪ずつバラが贈られ、深々と座礼を交わした後に記念撮影を行った。
引退の10カウントゴングを前に、KAORUが最後のあいさつを行う。
KAORU「本日はMarvelous後楽園ホール大会、ご来場ありがとうございます。そして配信をご視聴の皆様、本当にありがとうございます。まず、言わなきゃいけないことから言いますね。これまで私と関わってくれた世界中、日本中の選手の皆さん、ありがとうございました。Marvelousの選手、ありがとうございました。スタッフの皆様、ありがとうございました。(※その後、美容師やデザイナーやトレーナーなどの個人的な身の回りの人間の名を挙げ「ありがとうございました」と感謝を述べる)。……えーと、言い忘れないかな。言い忘れてたらすみません。とにかく私と関わってくださった、世界中、日本中の皆様。名前が出てこなかった人は申し訳ないです。本当に感謝しています。ありがとうございました。そしえ、私が怪我ばかりなのに見捨てず36年間応援してくださった皆様、本当に、最後まで申し訳ありませんでした。完璧な姿で引退をしたかったんですが、リハビリがちょっと間に合わなくて。怪我ばっかりで本当に心配賭けたと思います。それでも見捨てずに応援してくださって本当にありがとうございます。KAORUをプロレスラーでいさせてくださったのはあなたたちのおかげです。本当に感謝しかありません。(※四方に向けて4回頭を下げながら)本当にありがとうございました。本当にありがとうございました。本当にありがとうございました。本当にありがとうございました。
配信のカメラはどこですか?ここですか?長与さん……なにしてくれてんですか、最後(笑)あなたが私の骨を拾ってくれないでどうするんですか!苦しいですか、今?(笑)それでも聞いてください。耳が痛いかもしれないけど聞いてください。私はあなたに憧れて女子プロレスラーになりました。あなたの元でプロレスを続けてきて、あなたの元から巣立とうとしています。骨を拾ってください、きちんと。なので、本当にいらっしゃってるみなさんには申し訳ありません。本当に申し訳ありません。プロレスラーは引退のときに10カウントで引退していきます。ですが、すみません。半分にさせてください。5カウントで。あなたは、残りの5カウントを聞く責任がある!(笑)本当に来てくださった皆さん、配信をご覧の皆さんには本当に申し訳ないんですが、これは私の気持ちです。いいよね?私の引退式なんだから(笑)なので申し訳ない!5カウントで最後締めさせていただきます!本日はご来場いただきありがとうございました。配信をご覧の皆さん、ありがとうございました。長与さんにも本当に感謝しか無いです。これは後日個人的にお話します。公共の電波を使って言うことじゃない。苦しいですか?(笑)心を痛めてください、十分に(笑)引退式なんだから、私の。骨を拾ってください。5カウントでやらせてください、よろしくお願いします」
異例の“引退の5カウントゴング”が打ち鳴らされ、Marvelous勢の作った騎馬に乗ってKAORUが場内を一周。最後は自分の足で退場していった。
<大会後コメント>
KAORU
「ありがとうございました!お礼を最後に言ったんですけど、やっぱり忘れてるんですよね。両親に関してです。でも分かってくれてると思うから。あと愛猫の諭吉と幸来。本当に感謝しか無いですよ。本当に感謝しか無い」
――久しぶりの試合でしたが、試合についてはいかがでしたか
「試合はね、最後の方はやられっぱなしだったんでキツかったですけど、W-FIXのみんながいてくれたから私のやりたいことが出来ました。でも、もうムリ。無理です(笑)完全燃焼です」
――ムーンサルト・プレスも決めました
「長与さんからも、ドクターからもドクターストップかかってて、長与さんからも『ダメだぞ』っていうのを前回の新木場の控室で言われたので『飛び技ダメなんだ……』って思ったんですけど、練習したらなんとか出来たので。ちょっとヴァルキリースプラッシュは難しいんですけど、ムーンサルトは(着地が)前からだし行けそうって。大丈夫だったですね。もう悔いはないです。……いや、悔いはありますよ?長与さん。もぉ~!なんで普通に引退させてくれないんだろう!(笑)3回位引退が流れてて、やっと出来ると思ったら。でも8月8日が良かったから、去年はバカしちゃったから」
――残りの5カウントはどういう形で行うのでしょう
「長与さんがいる前で残りの5カウントを聞きます」
――それは道場などの非公開の場?お客さんのいる公開の場?
「お客さんがいる前でやりたいですよね。お客さん納得してくれないですよね、5回しか聞いてないんだから。なので、今度長与さんが、どこになるか分からないですけど会場にいらっしゃるときに、そこで長与さんと、あと門倉と宝山、引退式に出られなかった3人と一緒にやりたいなとおもいます。あとお客さんと一緒に5カウントを。悔しいはずなんですけど、本人が一番悔しいの、それは分かってるから。しょうがない。今までいっぱい心配と迷惑かけてきたから、その報いだと思ってます。でも良かったですよ、お客さんが5カウントっていうのを受け入れてくださったんで。長与さんがいないんと引退しきれない。長与さんの前できちんと引退したい。『引退するとこ見たくなかったからちょうどよかったよ』って言われたんですけど、そんな、ねえ?!(笑)最後に骨は拾ってもらいます」
――今後、プロレスとはなんらかの形で関わっていくのでしょうか
「あのね、その余裕が無いんですよ。プロレスと関わって、教えてっていう余裕がなくて。今は両親の介護があるので。介護は24時間休めないので自分の自由な時間も無いし。なので、無いと思います。ただ、言われたら私も鬼じゃないので相談は受けるし、教えてほしい所があれば教えるし。とにかく、両親の介護を頑張ろうかなと」
――Maria選手にはエクスカリバーを伝授されたと
「はい。使ってましたね。まだまだちょっと練習が必要ですけど。匠には垂直(落下式ブレーンバスター)をあげたんですけど、私にやりましたね(笑)で、ムーンサルトは……美桜がとんでもないムーンサルトやって(笑)まだまだですね。あの子も怪我で練習期間が無かった中でやりたかったことだと思うんで。でも、美桜らしいよね(笑)では、皆さん本当にお世話になりました。本当にありがとうございました。長い36年間、本当にありがとうございました。お世話になりました!これからMarvelousをよろしくお願いします」
彩羽匠
「ありがとうございました!この最大のピンチで後楽園を迎えて、今日の当日の朝までどうなるかわかんない状況でした。元はAAAWタッグの王座戦が決まっていたんですが、1人コロナの陽性が出て無くなってしまって、後楽園の目玉カードが無くなる中、昨日1日『どうしよう』って考えてて、やっぱ自分はシングルのチャンピオンですし、ホントだったらお客さんの前で『AAAWのシングルベルト戦やります!』って発表したかったんですけど、突発的に言うのもGAEA JAPANっぽくていいかなとか。やっぱ自分1回負けてますから、リスクを取らないと今日みたいないい試合は出来なかったかもしれないし。でも無事にベルトが防衛できて良かったです。そして、KAORU選手の引退。復帰と引退とで、お久しぶりな感じと『もうこれで終わりなの?』っていう寂しさがいっぱいある中で、自分たちがKAORUさんに教えてきてもらったことは、本当に今の女子プロレス界には無いような基礎だったり、大事な全女からつながる基礎、礼儀だったり私生活における挨拶だったりとか、本当にいろいろなことを教わってきました。これを自分たちも受け継いでどんどん下の子達に、新しい子たちにプロレス、そして礼儀を教えて、KAORUさんはずっとMarvelousで生き続けている存在でいてほしいなって。自分たちもそうしたいなって、本当に思います。本当は長与さんにも見てほしかったです。でも、長与さんも配信で見てくださってるし、ある意味、今までのKAORUさんっぽいなって。ハプニング続きの最後が、聞いてたKAORUさんの波乱万丈のアレと似てるのかなって感じで。でも最後無事に自分の足で立って一礼して戻れたこと、本当に良かったって、つくづく思います。またこのベルトに1度は挑戦してほしかったんですけどね。それが心残りです、自分は」
――タイトルマッチについて、“キレた青木”に対して“キレた彩羽”が見られました
「やられたらやり返すんで。そこは。死んだら終わりなんで。自分もキレたかどうか記憶はないんですけど(笑)でも青木に引き出されたってことですよね、この感情は。そこはちょっと悔しいですけど、次またタッグ、絶対やるので。そんときにまたベルトをかけて二冠になりたいと思います。永島選手も、一番タッグのベルトを巻いた選手ですので、またMarvelousにベルトが来て、永島選手の名前を刻んでもらいたいし、その横に立ちたい。あのGAEAのタイトルマッチの景色を自分も学びたいと思います」
――今日のコスチュームは永島選手とのタッグを意識してもの?
「これね、黄色。永島さんの隣に立つので、自然に。赤がここ(左腕の装飾)しか入ってないんですけど、逆にここだけだと映えるので。これは永島選手と、黄色でって思ったんですけど、もう着ちゃいました。でも向こうも門倉の背負ってリングに上ってきていたので、自分も永島選手を背負って、まあある意味前哨戦みたいなもんですよね。これからタッグに繋がる試合が出来たのかなと思います」
――『KAORU選手には絶対ムーンサルトをさせない』と言っていましたが、飛ばれてしまいました
「あんなボコボコにされたら……でも、キレイでしたね、KAORUさんのムーンサルト。医者から言われてたんですよ、『絶対飛ばせるな!』って。『飛んだら怪我してもうダメだから』って言われて、自分も『はい、はい、はい』って聞いてたんですけど……あそこ、止められないですよ!あの景色を自分が見られたことは、自分のプロレス人生で一番の宝だと思います。あんなキレイなムーンサルトを下から見て受けられたんですから。自分は幸せものです。そして、怪我しなくて本当に良かった!もう、キレイでした……」
――最後にKAORU選手を介錯した瞬間の気持ちは
「上げた瞬間に、多分、わかんないです。返そうと思ったら返せたと思うんですけど、KAORUさんが腹くくってるのが分かって。でも自分の中では『お願いだから返してくれ!』って色んな気持ちが……『これ投げたら終わっちゃう』『本当にKAORUさんは全部出し切ったのかな』とか色んな気持ちが……。あんな大御所の先輩から3カウントを取らせていただいて、プロレス生活に終止符を打ったってことは、もっと自分たちもしっかりと。KAORUさんの存在って大きいですからね。これから誰がKAORUさんの役割するんだって言っても、いないですから。KAORUさんの役割できる人は。でもKAORUさんに最後『いつでも連絡してきてね。いつでもなんでも相談乗るから』って言われたときに、もう明日から連絡して色々相談乗ってもらおうかなと思います。KAORUさんは、ずっとMarvelousに生き続けます。そしてまた5カウントも長与さんがいる場で、Marvelousのリングで最後5カウントはやりたいと思います」