【全文掲載】那須川天心が『THE MATCH 2022』で闘う武尊に感謝とリスペクト!「俺の人生の決着が芽生える最後の瞬間だなって思う」

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 18日、都内某所にて『THE MATCH 2022』の前日計量&前日記者会見が行われた。

 『THE MATCH』は那須川天心vs武尊のドリームマッチを実現するために創設され、格闘技界の各組織が手と手を取りつつ「格闘技界が1つになる」をテーマに掲げて行われる一大イベント。RIZIN、RISE、K-1のトップが実行委員として名を連ねており、天心武尊の“世紀の一戦”以外にも今まで交わることのなかったRISEとK-1の全面対抗戦が行われるなど、その注目度は非常に高いものとなっている。


 また、天心武尊戦については、前日計量で58.0kg、当日の試合3時間前に62.0kg(4kg戻し)で再計量を行うルールで実施。前日計量では武尊が58.0kg、天心が57.95kgでクリアしたが、試合直前まで目が離せない。

 計量の後には5部制の記者会見が行われ、第5部には那須川天心が単独で登場。世紀の一戦に向けての思いを語るとともに、マスコミからの質問に応じた。

那須川天心
「那須川天心です!そうっすね、もう言うこともないというか、やるべきことはすべてやりましたし、今はなんだか……ここを無事に、色んな問題ありましたけど、無事にこの場に立ててホントにホッとしてます。明日は僕がキックボクシング人生でやってきたことをすべて出し切って、しっかり勝ちたいと思うので、皆さん注目しててください」

――実現まで一番最初から数えるとかなり長かったと思います。最終的に実現して前日を迎えた心境は
「そうっすねえ、ホントに色々ありましたけど、ホントこうなる運命だったんじゃないかなと今は思いますし。俺の中では本当に『これやらなきゃ終われないよね』っていうのが腑に落ちたし。そういうふうに、運命ってあるんだなっていうのは本当に感じてますし、動かされてるんだなって、そういうふうに感じましたね」

――最後のキックボクシングの試合ということはメンタルに影響しそうですか
「そうですね。僕、最後だと思ってやってなかったんですけど、これ結構来るんすよね。なんだろ。チームで練習しててもそうですけど、最後の追い込み期間とかも、『こんだけで俺キック終わりか』と泣けてきちゃうというか、そういう自分のなかの心の引き締まってくる部分があって。『もうこのメンバーと練習できないのか』と思ったりとか、ボクシングトレーナーだったりとか、父親との練習だったりとか、日を追うごとに濃くなってきて、なんかもう昔の思い出が蘇ってきてるというか、そういう感情に今回は結構さらされた期間でした」

――58kgという体重、これまででいうとワールドシリーズの58kg、近い体重のロッタン戦と比べて、今のコンディションは
「久々に58だったんすけど、減量の幅も少なくて、よりナチュラルで、自然体で調整できたかなと思いますし。すべてに於いてパーツがはまったというか、なんか今まで会ってきて、昔会ったりとかして、久々に会う人が増えたりとか、ホントに漫画で言う最終回というか、最後の敵と戦う前にみんなと会って、話して、一緒に練習してみたいな、そういうのがすごい、自分が思って無くても、そういう出会いがあったりして。着々と終わりに近づいているんだなっていうのを思います。それが、明日」

――自分が勝つ姿はイメージ出来ていますか
「イメージ出来てますね。すべてに於いてというか、見えるんすよ。今本当に、緊張もないし、ワクワクしかなくて。この1~2週間ずっと研ぎ澄まされてて。『これで俺負けたらしゃーないよね』って、そういう感じ。なんパターンも技を用意していますし、用意してる技もありますけど、当日思うこともあるだろうし、それは当日になってみないとわからないですけど、まあ、那須川天心として最後までやり切りたいと思います」

――それだけ研ぎ澄まされたことは47戦の中でありましたか
「あんまなかったっすね。なかったというか、久々なんすよね。このワクワクするというか。ずっとやっぱり、迎え撃つ立場で試合してましたし。ずっとこう、追われてたっていう立場だったし。なんか、そうだなあ。勝っても嬉しくないみたいなことばっかだったんで、最近ずっと。だからこの感じは、本当に自分の中でも久々だし、俺の中での人生の決着と言うか、そういうのが芽生える最後の瞬間だなって思いました」

――先程武尊選手とフェイスオフで視線を交わしたときにどのような感情が湧きましたか
「『やってやるよ』って感じでしたね。やっぱり感謝の気持ちもあるし、闘うっていう殺気を出していかなきゃいけないですし、『やってやるぞ』って気持ち。それと、相手に対する感謝と、キックボクシングに対しての感謝。それですかね」

――明日、6月19日は父の日でもあります。幼い頃からマンツーマンで指導してくれていたお父さんにどのような勝ち方をプレゼントしたいですか
「そうですね。それは、本当に運命だと思いますね。6月19日なんで。俺はこれをやるって決めたの、腑に落ちたのも、その日だったから。『やらなきゃいけない運命なんだ』って思いましたし。だからここまで一緒にやってきて、絶対負けないなって思いますし、勝って、親孝行してやろうと思いますよ」

――チームRISEでの合宿を行っていましたが、その効果を感じたことはありますか
「他のRISEの選手は、今後闘うっていうのもあって、参加しづらかったりとか、個人個人色んな気持ちはあると思うんですけど、その中でもやっぱり最後集まってみんなでやるって機会もなかなかないだろうし、これは非常にやってよかったと思いますし、逆に僕なんかは二度と闘うことのない選手たちですから。自分が持っているものを吸収もそうですけど、全部惜しみなく聞かれたものに全て答えたりとか、自分から『もっとこういうふうにやっていった方がいいんじゃないですか』とか、年上・年下関係なく言わせてもらったっていうのもそうですし、あとは練習の姿勢でというか、『俺はもうこういうスタイルでずっとやってきてるぞ』っていうところをみんなに見せつけるじゃないですけど、しっかり見てもらうというか、そういう気持ちで臨んでましたね」

――天心選手ご自身が得たものはありましたか
「自分の中では、チャンピオンクラスというかチャンピオンがこんなに集まるっていうことって本当に無いですし、自分の中でもどういう選手が来ても対応できるようにというか、っていうのをモットーに昔から練習してたので、それが練習の中でも生きたというか。だから、『なにが来ても大丈夫だ』っていうのを、そこで確信できたかなと。そっからあと1ヶ月更に追い込んだって感じですね」

――今RISEへの思いを語っていましたが、天心選手が出場されていたRIZINへの思いもありますか
「もちろんありますね。自分が出てきた団体というか、やっぱりテレビに出してくれたのはRIZINさんで、いろんな挑戦をさせてくれたのも、RISEが僕の主戦場ですけど、RISEが許してくれたからこそRIZIN出れたっていうのもありますし。RIZINは僕を本当に、僕のポテンシャルを2倍、3倍、4倍にさせてくれたというか、上げさせてくれた舞台でもありますし。そういった中で地上波が出来なくなったのは残念ですけど、切り替えていくしか無いし、時代はPPVという人もいると思うんですけど、俺はそんなことないと思ってて。俺はテレビでK-1をやってるのを見て格闘技を始めようと思ったし、キックボクシングを始めようと思ったし、だからそういったものは絶対に必要だなって思うんで、気持ちでというか、そういったものも必要なのかなと思いましたよね。もちろん、RISEもRIZINも両方背負って闘うつもりでいます」

――明日は集大成の試合です。毎試合コスチュームにこだわっていますが、明日のコスチュームのヒントになるものを教えてください
「ヒント!う~ん、ストリートです(笑)」

――今日のスーツのこだわりについては
「今日は……白黒ですね(笑)そういうことにしておきます(笑)」

――ボクシング転向を発表されていますが、この試合が決まってからボクシングの練習は行っていますか
「ほぼ……ほぼしてないですね。1回も行ってないかな?調整で昔からお世話になっている方が来てくれたりっていうのはありましたけど、『俺はボクサーになるんだ』って気持ちは1回捨てましたね。ゼロにしました。ゼロにして、しっかりと蹴り込んでというか。やっぱ、どっか片隅にあるとよくないというか、やっぱり意識しちゃうんですよね。だからやっぱ、今回の6月の試合があったからというか、武尊選手が相手だったからこそそういう気持ちになれたっていうのも正直あります」

――矢沢永吉さんからエールを頂いたりはありますか
「それは、そうですね。直接は頂いていないですけど、背中で見せていただいてます、いつも」


『THE MATCH』
日程:2022年6月19日(日)
開始:13:00
会場:東京都・東京ドーム

▼THE MATCH 2022スペシャルルール 58.0kg契約 3分3R(延長1R)
那須川天心(TARGET/Cygames)
vs
武尊(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)

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