【試合詳細】4・10 スターダム エディオンアリーナ大阪第2競技場大会 【ゴッデス】渡辺桃&スターライト・キッドvsジュリア&テクラ 朱里vsひめか 葉月vsAZM

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『CINDERELLA TOURNAMENT 2022/2回戦』
日程:2022年4月10日(日)
開始:12:30
会場:大阪府・エディオンアリーナ大阪第2競技場
観衆:661人

▼6人タッグマッチ 15分1本勝負
[Donna Del Mondo]○舞華/なつぽい/桜井まい
10分35秒 みちのくドライバーII→片エビ固め
[Queens Quest]林下詩美/上谷沙弥/●レディ・C

▼タッグマッチ 15分1本勝負
[God‘s Eye]○MIRAI/壮麗亜美
9分51秒 ラリアット→片エビ固め
[大江戸隊]●鹿島沙希/琉悪夏

▼8人タッグマッチ 15分1本勝負
[STARS]○岩谷麻優/飯田沙耶/コグマ/向後桃
14分52秒 フロッグスプラッシュ→体固め
[COSMIC ANGELS]中野たむ/白川未奈/ウナギ・サヤカ/●月山和香

▼CINDERELLA TOURNAMENT 2022:2回戦 10分1本勝負
[STARS]○葉月
5分11秒 葉・月ストラル
[Queens Quest]●AZM
※葉月が準々決勝進出

▼CINDERELLA TOURNAMENT 2022:2回戦 10分1本勝負
[God‘s Eye]●朱里
10分0秒 時間切れ引き分け
[Donna Del Mondo]●ひめか
※両者失格

▼ゴッデス・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負
【王者組/大江戸隊/BLACK DESIRE】○渡辺桃/スターライト・キッド
21分35秒 ピーチ・サンライズ
【挑戦者組/Donna Del Mondo/ブラックデザイナー】ジュリア/●テクラ
※BLACK DESIREが初防衛に成功

ブラックデザイナーを下したBLACK DESIREにFWCが地元・福岡でリベンジへ!葉月とAZMの“あの日の続き”が実現!朱里vsひめかの初シングルは引き分けで両者シンデレラT脱落!

第1試合


 観客の入場が開始予定時間までに間に合わないほどの大盛況の中で開催された大阪大会のオープニングマッチを飾るのは、QQとDDMの対抗戦。

 5・5福岡大会での白いベルト戦を控える上谷と舞華がにらみ合う中、同じくシンデレラ・トーナメント1回戦で激突したレディと桜井の対面でゴング。
 互いにビッグブートをかわしあい、リストロックの応酬から桜井がビッグブートをヒットさせて先制。ロープに飛ぶも、QQのドロップキック連携からレディのニードロップが決まり一気に逆転。
 代わる詩美は桜井をコーナーに叩きつけて串刺しバックエルボーから後頭部に低空ドロップキック。桜井は胸板へのエルボー連打で反撃していくが、詩美は強烈なエルボー一発で桜井を吹き飛ばす。しかし、詩美がロープに走ったところへなつぽいが飛び込んできてドロップキックを放つアシストを見せると、桜井もドロップキックで続いてなつぽいにタッチ。
 なつぽいは詩美のラリアットをかわしてヒザへの低空ドロップキック、顔面への低空ドロップキック、ロープを貫く串刺しドロップキックと畳み掛け、コルバタを狙うも詩美がキャッチしてサイドバスター。上谷にタッチ。
 上谷は串刺しジャンピングニーからドロップキック、さらにロープに飛ぶが、なつぽいが側転で攻撃をかわしてからドロップキックを決め舞華にタッチ。
 舞華は上谷にショルダータックルを連打し、ブレーンバスターを狙うが上谷が振り払ってバイシクルキック。さらにコーナーに上ってミサイルキックを放つが、舞華が回避して自爆させ「そんなもんか、おい」と挑発的に顔面を蹴りつけていく。上谷も「ナメんじゃねえ!」と低い声で叫びながら胸板へ強烈なエルボーを叩き込んでいき、両者足を止めてのエルボー合戦へ。上谷が連打で畳み掛け、ロープに飛んでクロスボディを狙うが、舞華がキャッチしてブロックバスター。舞華がロープに飛ぶと上谷がニールキックで迎え撃つ。上谷がロープに飛ぶと舞華がパワースラムで迎え撃ち、串刺しラリアットを狙うが、上谷がコーナーに飛び乗ってミサイルキック。レディにタッチ。
 レディは舞華にココナツクラッシュから串刺しビッグブート。さらにコブラツイストで捕らえて絞り上げるが、なつぽいが必死のカット。詩美&上谷がなつぽい&桜井を排除し、QQの3人で舞華に串刺しトリプルドロップキック。レディがランニングネックブリーカードロップからチョークスラムを決めるが、なつぽいがカウント2.9でカット。レディは天を仰いで雄叫びを上げジャイアントバックブリーカーを狙うが、舞華が振り払ってショートレンジラリアット。さらに舞華が山茶花からみちのくドライバーIIを狙うが、レディが抵抗するとなつぽいがトラースキックで援護射撃。さらに舞華のブレーンバスター、桜井のダイビングエルボードロップ、舞華の足抱え式バックドロップからのラリアットとDDMの総攻撃が続くが、レディは根性でキックアウト。ならばと舞華はダメ押しのみちのくドライバーIIで頭から突き刺してカウント3を奪った。
 試合後、上谷はコーナーに上って上から見下ろしながら舞華に白いベルトを見せつける挑発。舞華が突っかかっていくと上谷は舞華のアーティストのベルトも指差してなにかをささやき、白いベルト戦を超えたさらなる抗争を予感させた。

第2試合


 God’s Eyeの結成第2戦目は大江戸隊との対抗戦。スターダム内で王座戴冠歴を持つ大江戸隊の2人にGod’s Eyeの若手2人がどこまで爪痕を残せるか。

 壮麗&MIRAIはGod‘s Eyeが表紙を飾った『週刊プロレス』を手に誇らしげな笑みを浮かべながら入場。鹿島は「チェックしろ!凶器持ってんぞ!」と週プロを凶器扱いしてレフェリーへ猛抗議。
 大江戸隊の奇襲でゴングが鳴ると、2人での連携攻撃から鹿島がビッグブートを叩き込んで先制。さらにボディスラムで叩きつけストンピング連打から琉悪夏にタッチ。
 琉悪夏はMIRAIを顔からコーナーに叩きつけて喉輪で絞め上げ、レフェリーの目を盗んでボディブローを連打。鹿島にタッチ。
 鹿島はコーナーでMIRAIの喉元を踏みつけ、ロープにくくりつけて2人でMIRAIの顔面を踏みつけながら「撮れ撮れ撮れ!」と屈辱の記念撮影タイムで精神にダメージを与える。さらにロープに飛んでビッグブートを狙う鹿島だったが、MIRAIがキャッチしてボディスラム。壮麗にタッチ。
 壮麗は鹿島を強烈なショルダータックルでなぎ倒し、さらにロープに飛ぶ。琉悪夏がエプロンから髪の毛をつかむが、壮麗はすぐに振り払って鹿島にショルダータックル。さらにロープに振るが、鹿島がティヘラでロープ際に吹き飛ばしビッグブート。琉悪夏にタッチ。
 琉悪夏は串刺しボディスプラッシュを見舞うが、壮麗が正面からショルダータックルで迎撃し、団体内屈指のパワーファイター同士のショルダータックル合戦へ。これに琉悪夏が打ち勝つも、再び串刺しボディスプラッシュを狙ったところを壮麗がショルダータックルでカウンターし、MIRAIにタッチ。
 MIRAIもショルダータックルを狙うが琉悪夏が逆にショルダータックルで吹き飛ばし鹿島にタッチを求める。MIRAIは諦めず「倒すぞ~!」と幾度もショルダータックルでぶつかっていくが、琉悪夏は倒れず余裕の表情。MIRAIはロープ間を2往復して力をため、ついにショルダータックルで吹き飛ばすと、リバーススプラッシュ式セントーンで追撃。MIRAIがミラマーレ・ショックを狙うが、琉悪夏はボディブローで怯ませてフィッシャーマンズ・スープレックス・ホールドで叩きつけ、「お返しだ!」と叫びながらのセントーン。鹿島にタッチ。
 鹿島はMIRAIの顔面に強烈なビッグブートを叩き込むと、ロープへ走って飛びつきクリストに捕らえる。MIRAIは鹿島をコーナーに叩きつけて脱出し串刺しラリアットを狙うが、鹿島が回避して自爆させ、琉悪夏がコンプリートショットで追撃。鹿島はダブルアーム・スープレックスからダブルアーム式フェイスバスターを狙うが、MIRAIが腰を落として耐える。ならばと鹿島は顎先へのアッパーカットを叩き込み再びダブルアームの体勢に入るが、MIRAIがショルダースルー。ロープへ走る鹿島だったが、壮麗が飛び込んできて串刺しボディスプラッシュ。さらにMIRAI&壮麗のダブルショルダータックル、壮麗のカミカゼからMIRAIがホイールバローから入る変形の裏投げで叩きつけるが、琉悪夏が救出し壮麗をラリアットで排除。
 MIRAIはCTBからミラマーレ・ショックを狙うが、鹿島は起死回生での切り返しを試みる。これを先読みしていたMIRAIは振り払ってショートレンジラリアットを叩き込み、ロープに飛んでラリアット。これがクリーンヒットし、見事カウント3を奪ってみせた。
 

第3試合


 STARSとコズエンの対抗戦となるこの試合。向後は未だにコズエンの面々をSTARSへ戻そうと画策しており、STARSのトリックスターとなっている向後の盤外戦術にも注目が集まる試合だ。

 意気揚々と先発を買って出る向後に対するは、コズエンリーダーのたむ。
 ゴングが鳴ると、向後は「ようこそ、STARSへ!私の手を取って!おかえりなさい!」と握手を求めるが、たむは引き笑いを浮かべながらガットショットを叩き込み、「ナメんな!私はコズエンを愛してるから!」と叫んでヘッドロックで絞り上げる。向後はたむをロープに振ってドロップキックを叩き込み、体固めに入るがたむがブリッジで抜けて低空ドロップキック。ここにコズエン全員でのコンビネーションに入り、ウナギの鎌固め+3人のトリプル低空ドロップキックで締め。たむはコーナーに振って串刺しバックエルボーからリストを固めながら左右の足でサッカーボールキックを連打。白川にタッチ。
 白川は首投げから後頭部への低空ドロップキック。そして「大阪チャンスぅ~♪」とロメロ・スペシャルで吊り上げ、カベルナリアへと変形。そこへウナギがビッグブートを叩き込む。
 代わるウナギは向後にボディスラムを2連発。さらに両手を広げて向後に好きなようにエルボーを打たせてからロープに飛ぶが、向後は「負けるか!」とカウンターのドロップキックを叩き込み、飯田にタッチ。
 飯田はコグマとともにウナギへ2人同時のダブルチョップからドラミングポーズ。続けて飯田はウナギをスリーパーホールドで絞め落とそうとするが、ウナギはなんとか立ち上がってコーナーに叩きつけて脱出。飯田はスレッジハンマーからラリアットを狙うが、ウナギが開脚式フェイスバスターで迎撃しギロチンドロップで追撃。白川にタッチ。
 白川は飯田へ串刺しバックエルボーから低空ドロップキック、コルバタ式河津落としと連撃。しかし飯田が強烈な逆水平チョップで反撃していき、ダブルチョップでなぎ倒す。さらにブレーンバスターで突き刺し、「終わりだ!」と叫ぶが、背後からたむが忍び寄ってバックドロップ。白川は後頭部へのスライディングエルボーを叩き込み、変形水車落としからインプラントDDTを狙うが、飯田が必死の抵抗。白川は裏拳を叩き込んでロープに飛ぶが、飯田がカウンターのスパインボム。両者タッチへ。
 向後と月山の対面となると、向後がドロップキック、旋回式ダイビングクロスボディと連撃。月山は鈍く重い音が響くエルボーを胸板へ連打して意地を見せる。向後はカニバサミで月山をロープに倒して619を叩き込み、STARSの4人でクアドラプル低空ドロップキック。向後は「終わり!」と叫んでフィッシャーマンの体勢に入るが、たむがハイキックでカットし、たむ&白川&ウナギの3人でトリプルドロップキック。月山がミサイルキックで追撃し、再び4人集まってクアドラプル踵落とし。月山がクロスアーム式ババボムで叩きつけるも、STARSの面々が総出でカット。月山はロープに飛ぶが、飯田が追走ラリアット、コグマがミサイルキックと援護。グロッキー状態の向後を引きずって月山の上に被せるもカウント2.9。コグマが向後をコーナーに強引に引きずっていき、岩谷がタッチを受ける。
 コグマのホイールバロー+岩谷のボディプレスの連携から岩谷がジャーマンを狙うが、月山が必死の抵抗。たむが飛び込んできて岩谷にスピンキックからハイキックを叩き込み、月山がオースイ・スープレックスもカウントは2。たむ&ウナギが合体式変形バックドロップで叩きつけ、月山がリストクラッチ式ノーザンライト・スープレックス・ホールドを決めるもカウントは2。
月山はパロ・スペシャルを狙うが、岩谷が耐えて雪崩式首投げからアゴを撃ち抜くトラースキック。さらに岩谷がコーナーに飛び乗ってフロッグスプラッシュ。月山も大健闘したもののあと一歩及ばず、3つのカウントが叩かれた。

第4試合


 シンデレラ・トーナメント2回戦で葉月とAZMが対戦。前回の葉月とAZMのシングルマッチでの対戦は、葉月が1度目の引退をする前の2019年12月15日に遡る。
 今回の試合では、ハイスピードのベルトを巻いた過去最強のAZMが葉月と対峙。互いがそれぞれ歩んできた2年半の間に得たものをぶつけ合う一騎打ちとなった。

 ゆっくり歩み寄って見つめ合うも握手はしないままゴング。
 ゴングと同時に2人が目まぐるしいスピードでロープに飛び、互いの蹴り技をかわし合いつつAZMがミスティカ式腕固め。これを葉月が葉・月ストラルで切り返すというスリリングな攻防からクリーンブレイク。
 改めて2人が向き合い、葉月が手4つを求めるとAZMはエルボーを振りかぶる。葉月はこれを読んでビッグブートを叩き込み、ロープ際で顔面ウォッシュ。しかし最後の一撃を放とうとしたところでAZMがフランケンシュタイナーで場外に放り出し、エプロンを駆けて空対地サッカーボールキック。
 AZMは葉月をリングに放り込むと、コーナーへ上がってダイビングダブルフットスタンプを腹部へ突き刺す。葉月が根性のキックアウトを見せると、AZMはバズソーキックの構えへ。葉月が下からのエルボー連打で阻止すると、互いの名を叫びながらのエルボー合戦へと発展。AZMがコーナーへ飛ぶと葉月が追走してOTRさせようとするが、両者もみ合いながらトップロープを超えてエプロンへ。葉月が奈落式ブレーンバスターを狙うとAZMはリング内へと着地しバズソーキック。さらにドロップキックで落とそうとするが葉月はこれをかわしてフットスタンプを見舞い、AZMをリングに放り込んでスワンダイブ式ミサイルキック。さらにロープを貫く串刺しビッグブートからグリーンキラーで顔面からマットに突き刺し、「終わり!」と叫んでみちのくドライバーII。AZMがカウント2で返してみせると、葉月は観衆からコールを煽りながら垂直落下式ブレーンバスターを狙うが、AZMが着地してあずみ寿司。誰よりもこの技を知り尽くしている葉月はローリングして脱出し、素早く葉・月ストラルを決めるとこれでカウント3。

 葉月が握手を求めるも、AZMは今にも泣きそうな顔で笑みを浮かべ、小刻みに首を横に振る。葉月は笑顔でAZMの頭を撫でて退場していった。

第5試合


 DDMと袂を分かちGod’s Eyeを始動させた朱里と、DDMのひめかの対決。
 シンデレラ・トーナメント2回戦で朱里との対戦が決まったDDMのひめかは「朱里、お前は今誰を見てる?壮麗亜美か?MIRAIか?誰だ?違うユニットの奴か?誰だ?ちがうよな〜〜見るべき相手がここにいるだろ。瞬きした瞬間、私がお前を潰す。」と静かな闘志をみなぎらせ、朱里も「瞬きした瞬間潰す?そんなん言われたらワクワクしちゃうなぁ その前に私が潰してやるよ」と返り討ちを宣言していた。

 ゴングとともにひめかが突っ込んで串刺しラリアットを叩き込み、ジャンピングニーで追撃。さらにJPコースターを狙うが、朱里がなんとか着地。ひめかはすぐにショルダータックルでなぎ倒してスライディングラリアットを発射。朱里はこれをかわしてハイキックも、これを読んでいたひめかはバックステップでかわし、両者距離を取る。
 再び向き合った2人はバックの取り合い、ヘッドロックの奪い合い、リストの取り合いとかつて道場で幾度もともに練習してきたであろうグラウンドレスリングの攻防を見せる。これを制した朱里は強烈なサッカーボールキックを叩き込むが、ひめかは「来いッ!」と叫んで何発も打たせていく。朱里はサッカーボールキックの連打から腕十字を狙うが、ひめかが足を伸ばしてブレイク。朱里はひめかをコーナーに叩きつけ串刺しジャンピングニーからハーフハッチ・スープレックス。さらに朱里がロープに飛ぶが、ひめかは追走ボディスプラッシュからショルダータックル。
 ひめかは朱里をロープに振って追走ランニングニーを叩き込み、急角度の逆エビ固めに捕らえる。朱里がなんとか腕を伸ばしてロープブレイクすると、ひめかはアルゼンチン・バックブリーカー。朱里は暴れて着地するとひめかにエルボー合戦を求める。
 互いに足を止めてエルボーを打ち合っていき、ひめかのフルスイングの一撃がクリーンヒット。思わず怯んだ朱里だったが、重いミドルキックの連打でひめかを吹き飛ばす。朱里が両手を広げてひめかに好きなように打撃を打たせていくが、ひめかは観衆からどよめきが起きるほど鈍く重い音が響くエルボーを打ち込んでいき、ラリアットを発射。朱里はこれをかわしてバックを取りジャーマン・スープレックスで叩きつける。
 朱里はコーナーに上ってダイビングギロチンドロップを狙うが、ひめかがコーナーに追っていって雪崩式バックフリップ。さらにひめかがラリアットを狙うが、朱里はコードブレイカーで迎撃しハイキック。ひめかは倒れず耐えてラリアット。両者大の字に。
 ふらふらと起き上がった両者は同時に突っ込んでいくも、ヒットしたのはひめかのラリアット。ひめかは朱里をコーナーに上げてひめかボムを狙うが、朱里が後ろ足で蹴り上げてクラッチを外し、ぶら下がり式腕十字。朱里は「行くぞッ!」と気合を入れてダイビングギロチンドロップ。さらにひめかの足をトップロープにかけてのハングマンDDTから流炎を狙うが、振り払ったひめかがショートレンジラリアット。
ひめかはスライディングラリアットからアルゼンチン・バックブリーカー、さらにJPコースターで叩きつけるが、まさかのカウント2。信じられないといった様子のひめかはパワーボムで叩きつけるがこれでも決まらず。朱里が下から腕を絡め取って朱雀を狙うが、技が決まりきらぬ内に10分フルタイムドローを告げるゴングが鳴り響いた。

ひめか「10分、みじけーな……。おい朱里。初めてシングル出来るチャンス掴んだのに、引き分け……そして両者、シンデレラ・トーナメント脱落。あ~あ、もちろん、このままじゃ終われねーよな?」
朱里「ひめか、赤いベルト……だよね?覚えてるよ。私はひめかとずっとずっと、この赤いベルトをかけてやりたいと思ってた!……待たせたね。ひめか、この赤いベルトをかけて、最高の試合にしたい。でも!やるからには、ぶっ潰しに来いッッ!!」
ひめか「朱里、ありがとう。待った甲斐があったわぁ~。『ぶっ潰しに来い』?この私の力でテメーのいう“朱世界”、ぶっ潰してやるよ」
(※朱里がひめかの眼前に赤いベルトを掲げ、ひめかと視殺戦を展開した後に退場)

第6試合


 3月26日の両国国技館大会で王座を奪取した“BLACK DESIRE”の初防衛戦の相手は“ブラックデザイナー”ジュリア&テクラ。
ブラックデザイナーはBLACK DESIREをもじった挑発的なタッグ名ではあるが、2人は黒を基調としたコスチュームが多い上に、芸術の都・ウィーンで美術学修士の学位を取得したテクラがデザイナーとしても活躍していたことからあながちただの挑発目的の命名とは言えない名前だ。

 先発はキッドとテクラでゴング。キッドの足払いからグラウンドでのバックの取り合い、ヘッドロックの奪い合いからキッドがロープに飛びアームドラッグで翻弄するがテクラは下からの丸め込みで応戦し、互角の形勢のままクリーンブレイク。キッドの背後からジュリアが急襲し「行くぞ!大阪!」と叫んでダブルのドロップキック。
 しかし大江戸隊は得意の場外戦へと引き込み、鹿島がレフェリーの目を引いている間に場外でジュリア&テクラを袋叩きに。さらに桃は持参したパイプイスにジュリアを座らせた上で長い助走をつけてランニングミドルキックを叩き込み、さらに椅子で滅多打ちに。
 一気に有利を掴んだ大江戸隊は、桃が試合権利を得てテクラをリングに放り込みミドルキック、サッカーボールキックと連打。
 代わるキッドはテクラの顔面を踏みつけながら「終わらせちゃっていいかなぁ~?(笑)」とケラケラ笑うが、テクラはコスチュームの一部と思われるベルトをムチのように使ってキッドを殴打。ジュリアにタッチ。

 場外へエスケープしたキッドを「逃げてんじゃねーぞクソガキ!」と叫んで追っていったジュリアはキッドに蜘蛛の巣。カットに来た桃にはテクラが蜘蛛の巣を決める共演を見せる。テクラはリングの下から団体備品のバケツを取り出し桃&キッドを殴打。さらにキッドの頭にバケツをかぶせてビッグブート。ジュリアはどこからか持ち込んだビニール傘でキッドの腹部をフルスイング。さらにリングの下から取り出したヒモでキッドの手足を縛り上げ、ジュリアが「OK!マスク剥ぐぞ~!」と堂々の反則宣言。追いすがるDDMセコンド陣を振り切った桃が「ふざけんじゃねーよオイ!」と救援に駆けつける。
 キッドは仕返しとばかりにジュリアの髪をつかんで振り回し、フライングフォアアームを叩き込んで桃にタッチを求めるが、テクラが場外から桃を引きずり下ろしたことでタッチは不成立。ジュリアはキッドをエプロンへと放り出すが、キッドはジュリアの追撃をキャッチして顔面からコーナーに叩きつけ、コーナートップからダイビングクロスボディ。
 キッドは「テメー、マスク剥がしてみろ!」とエルボー。ジュリアは「そう言われると興奮しねーんだよ。萎えた!」と返しながらビンタ。キッドは雄叫びを上げながらの怒りのエルボー連打からロープに飛ぶも、テクラがエプロンからキャッチしてぶら下がり式首4の字固め。ジュリアがコーナーに上ってキッドの頭を踏みつけ、ポーズを決める。テクラがキッドを解放すると、ジュリアがミサイルキックで追撃。もう一発ミサイルキックを狙うが、桃がコーナーから地対空ハイキックを叩き込んでカット。キッドがジュリアへ雪崩式回転エビ固めで叩きつけ、自身もコーナーへと上がって旋回式フロッグスプラッシュ。これを返されるとキッドは「終わり!きゃはは!」と黒虎天罰を狙うが、ジュリアが着地してファルコンアローで切り返す。ジュリアは続けてニーバッドを狙うが、これをかわしたキッドがフロントスープレックス。ジュリアも即座に起き上がってバックドロップで叩きつける。同時に起き上がった両者は雄叫びを上げながら同時にヘッドバッドを放ち、鈍い音が響くとともにバタリと倒れ込む。両者タッチへ。
 テクラと桃の対面となると、桃が強烈なミドルキック&ローキックを的確にヒットさせていきテクラは劣勢に。しかしテクラは桃のランニングエルボーをエクソシストブリッジでかわし、桃の振り向きざまにスピアーを突き刺す。ここへキッドが救援に入ると、桃がダイビング蒼魔刀をヒットさせ、桃&キッドがサンドイッチ式蒼魔刀を発射。しかしテクラが回避したため桃とキッドのヒザとヒザがぶつかり合う。そこへジュリアがミサイルキックで2人まとめて場外まで吹き飛ばし、場外へプランチャで飛んでいって追撃。
 テクラは桃へフィッシャーマンズ・スープレックス・ホールドで叩きつけ、ジュリアと合体パイルドライバー。さらにテクラがバズソーキックをクリーンヒットさせるが、キッドが必死のカット。テクラは「フィニッシュ!」と叫んで毒グモ・デス・ドロップを狙うが、桃がクラッチを切ると同時にキッドがトラースキックを叩き込み、桃がDDTで突き刺してからチキンウィング・フェイスロック、Bドライバーと連撃。これをカウント2で返されると、桃がハイキックを発射。テクラがこれを回避すると、ジュリアが桃の足をキャッチし、カットに来たキッドにぶつけて誤爆させる。体勢を崩した桃をテクラがレッグロールクラッチで押さえ込むもカウント2。
 テクラは桃に毒グモ・デス・ドロップを狙うが、桃が抵抗。テクラはショートレンジラリアットからロープに飛ぶが、場外のキッドがいつもナツコが持っていた鉄パイプで背中を殴打。桃はテクラにリバースBドライバーもジュリアがカット。キッドがジュリアをドロップキックで排除し、桃がピーチ・サンライズの体勢へ。これをテクラが回転エビ固めで返して見せるが、キッドがカット。さらに桃&キッドがマジックキラーの形から入る合体裏投げからピーチ・サンライズで叩きつけてカウント3を奪った。

 試合を終えてもなお凶器でジュリア&テクラを攻撃しようとするBLACK DESIREをDDMセコンドが必死に引き剥がし、ジュリア&テクラを控室まで護送していった。

桃「あははあぁ~♪BLACK DESIRE、防衛成功したぞオラ!メチャクチャおもしれーじゃねーか。超おもしろかったよ、アイツら!凶器とか使ってもこの大江戸隊には敵わねえんだよ。だけどなあ、また違うルールでやってあげてもいいなぁ~って思っちゃってるけど!(笑)」
キッド「次やるときは、ジュリア!もっと強い相手を連れてこいやぁ!」

(※FWCの2人が拍手をしながらリングに上ってくる)

葉月「ゴッデス、防衛おめでとう。私たちが今来たってことは、言いたいことはわかるよね?ゴッデスのリマッチ、皆さんどうですか?!」
キッド「黙れ黙れ黙れ黙れ。オイ、FWC、またまた負けに来たのか?あんなにやられておいて、両国では懲りてねーってか?アァ?!」
コグマ「あたしたちは、何度やられても立ち上がる。挫折から這い上がるのがFWCなんで」
桃「(※会場の様子を伺って)……おいおい、シンとしてるぞ(笑)」
キッド「歓迎してねーんじゃねーか?!」
(※観衆から拍手が起きる)
コグマ「というわけで、リマッチやりたい感情があります!もちろん私達の地元、5月5日、福岡で!ビッグマッチ好きでしょぉ?ねえ?(笑)」
キッド「あんだけボコられといて、リマッチ?ああ、いいんじゃねーの?欲望的な挑戦者をウチらは待ってるからよ。大歓迎だァ!5月5日、福岡。また前よりも屈辱的な姿にしてやるよ。お前らは地元で大恥かかせてやる!帰れ!」

<試合後コメント>

BLACK DESIRE
桃「疲れた。まぁ~……」
キッド「V1~♪」
桃「V1~♪やるじゃねーかアイツら!超楽しかったねえ?」
キッド「楽しかったねー!」
桃「やってくれんじゃん?」
キッド「でも大江戸隊には敵わないってことだからさ。次は違うルールでもなんでもまたアイツらとやりてーなって思わされたよ。でもさ、FWC」
桃「またやりたいって?」
キッド「まあ、ウチらフルボッコにしてやったじゃん?特に目立ちもしないFWC、怒り爆発ってところ?計算通りってところ?(笑)」
桃「早くも2回目闘うけど、また屈辱的な結果になるだけだからさ。お前ら、福岡の奴ら、かわいそーだな、地元なのに(笑)」
キッド「大恥だよ!(笑)」
桃「いーよいーよ、地元でもなんでもやってやるよ」
キッド「前回よりもさらに無様な最悪な、クソみたいな姿にしてやるよ。よーく脳みそフル回転させとくんだな」

ブラックデザイナー
テクラ「あぁ、勝てなかった。スターライト・キッド、桃、あの悪い2人に勝てなくて悔しいけど楽しい試合だった。ショーガナイ、ショーガナイ。まあ、獲れなかったね。ジュリアはまた別のパートナーを連れてきて挑戦すればいい。でも私にはこのSWA世界王座のベルトがある。マユ・イワタニ~!(※大きな声で叫ぶも岩谷はやって来ず)……次のチャレンジャー、岩谷麻優。私はこのベルトを誰にも渡さず絶対に守り抜くことを約束する。アリガト、ジュリア」
ジュリア「BLACK DESIRE、いいねえ。欲望はいいね。欲望のあるやつは力になって強いよね。でもね、こういう言葉があるんだよ。『欲望は海水とよく似ている』。飲みすぎると喉が渇いて乾いて、そのうち大火傷するかもしんねーぞ?まあ気をつけろよ。またやろうぜ。ウチらがいつでも相手になってやるから、『なんか物足りねーな』『つまんねーな』って思ったら、やってやるよ。BLACK DESIRE!デザイナーが、またやってやるよ!アリベデルチ!またな!」

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