ジュリアに裏切られたパートナーの遺志を継ぐ鈴季すずが復讐のテキーラショット!
27日、東京都・両国国技館にてスターダム『LECクリンぱっ!Presents STARDOM WORLD CLIMAX 2022 ~The Top~』が開催され、DDMのジュリアとプロミネンスのすずがついにスターダムのリングで激突した。
プロミネンスとは、2021年末を以てアイスリボンを退団した世羅りさ、柊くるみ、宮城もち、藤田あかね、鈴季すずの5名で結成されたデスマッチ&ハードコアユニット。全員フリーランスながらユニットとして活動をともにしていく形式であり、男子団体・女子団体を問わず幅広く参戦している。
4月27日の本旗揚げ戦を前にマットプロレスでプレ旗揚げ戦を重ねているプロミネンスは、1月末のスターダム名古屋大会に突如現れ、元アイスリボンのジュリアに宣戦布告。
ジュリアの属するユニット“Donna Del Mondo”には、朱里、テクラとアイスリボンに縁の深いメンバーがいるため、次第に戦火は広がり“DDMvsプロミネンス”という構図のユニット対抗戦へと発展していった。
前日の両国大会1日目では世羅&すずのタッグチーム“百火涼乱”として出陣し、DDMの舞華&テクラに勝利。2日目となる今大会では、ついにジュリアとすずがスターダムのリングで激突することに注目が集まっていた。
ジュリアとすずの因縁を深く知るには、テキーラ沙弥という選手の存在を知る必要がある。
ジュリアと沙弥はかつてアイスリボンで“Burning Raw”というチームを組み、タッグ王座を戴冠するなど活躍してきた。そして沙弥は2019年10月12日に引退予定であったが、この日の大会は台風19号の影響で中止となり沙弥の引退は延期に。その2日後に突如ジュリアはSNS上でアイスリボンからの退団を発表し、その数時間後にスターダムのリングへ登場した。
すずは、パートナーから突然裏切られて傷付いた沙弥を支え、沙弥の引退前には彼女の代名詞的必殺技である“グラン・マエストロ・デ・テキーラ”(※変形キドクラッチ)を継承。ジュリアに対するすずの怒りの中には、沙弥のことも含まれていると思われる。
この日のDDMvsプロミネンスの対抗戦は、ジュリア&舞華&ひめか&テクラvs世羅りさ&鈴季すず&藤田あかね&宮城もちの8人タッグマッチで実施。
試合はジュリアとすずの対面を中心に展開し、すずは感情むき出しのエルボーやビンタを連発。ダウンしたジュリアにマウントエルボーを連打し、さらに沙弥の技であるテキーラショット(※変形グラン・マエストロ・デ・テキーラ)で叩きつける。
これを受けたジュリアは、すずへグラン・マエストロ・デ・テキーラを放って反撃。さらにグロリアス・ドライバーで突き刺すが、すずも意地のジャーマン・スープレックスで切り返し両者ダウン。
“チームしまなみ”世羅&あかねは、スターダム内の強豪タッグ“舞ひめ”舞華&ひめかに照準を絞ってバチバチファイトを展開し、最後はジュリアともちに託される。アイスリボン時代にジュリアからピンフォールを奪われたことのないもちは変幻自在のもっちりバディシザース(※ルー・テーズ・プレス)で圧倒していくが、舞ひめがカットしてもちにダブルのチョークスラム。アシストを受けたジュリアがノーザンライト・ボムでもちを沈めた。
マイクを取ったすずが「スターダム、DDM、ジュリア……2年前はこんなこと、想像もしてなかったよ。お前ら、きれいに終わるとでも思ったかこの野郎!私はな、お前を潰しにこのリングに上ったんだよ。お前のこと、ぶっ潰すまで、消えねーから。鈴季すずから、逃げれると思うなよ!」と絶叫すると、ジュリアは「まあそう泣くなって。お前、すず、テメーらが、スターダムから撤退するまで、徹底的に潰してやるから。アリーヴェデルチ」と笑顔のまますずの頭を撫でた。
バックステージに戻ったジュリアは「3年越しの彼女たちは……あんま変わってなかったね。鈴季すず以外。大丈夫、絶対貴女との一騎打ちは必ずするから。必ず決着付けてやるから楽しみにしといてよ」と真剣な表情でコメント。
そして話題を変え、テクラとのタッグでゴッデス・オブ・スターダム王座(※タッグ王座)奪取に向けて動いていくことを宣言した。