「俺のとこまで必死さが伝わった」天龍源一郎が谷嵜なおきと拳剛のIJ王座戦を大絶賛!
9日、東京都・新木場1stRINGにて天龍プロジェクト『SURVIVE THE REVOLUTION Vol.15』が開催され、拳剛が谷嵜なおきを制してIJ王座の3度目の防衛に成功した。
天龍プロジェクトは、天龍源一郎の個人事務所及びプロレス団体であり、2015年に天龍が引退を迎えてからはプロレス団体としての活動を休止していた。しかし、2020年11月の天龍の引退5周年記念大会の開催を機に精力的な活動を再開し、昨年4月から月に2回のペースで定期的な大会開催を実現。WAR時代に創設され、天プロとともに復活したインターナショナルジュニアヘビー級王座(IJ王座)、インターナショナルジュニアタッグ王座(IJタッグ王座)の争奪戦を軸に展開している。
活動再開から約8ヶ月が過ぎ、今や東西の一流ジュニア選手たちがしのぎを削るジュニア天国と化している天プロ。
昨年12月大会では、広島&大阪を活動拠点とするダブプロレスの谷嵜なおきがタッグマッチでIJ王者である拳剛から3カウントを奪い、かつてIJ王座に挑むも戴冠を果たせなかった後悔を払拭すべく挑戦を表明。谷嵜は現在インディージュニア王座(※インディペンデント・ワールド・ジュニアヘビー級王座)を保有しており、シングル二冠王を目指して気炎を上げていた。
天龍の御前試合ということもあってか序盤は基礎に忠実なじっくりとしたレスリングが展開されるが、谷嵜がコツコツとした首攻めから豪快に地獄の断頭台を決めて一気に流れを掴むとカサノヴァやリバース・インプラントと大技を立て続けに繰り出し、拳剛の猛反撃にあうと昨年12月に骨折した右拳で顔面にストレートを叩き込むなどなりふり構わず貪欲に勝利を狙う。
我慢の試合が続いた拳剛だったが、谷嵜のカサノヴァをキャッチしてのアンクルホールド、インプラントを丸め込みで切り返してからの顔面ショットガンドロップキックなど“受けて返す”の美学を見せ、垂直落下式ブレーンバスター、ダイビングフットスタンプ、フロッグスプラッシュと必殺技フルコースで谷嵜を沈めた。
試合後、拳剛は「谷やんとは昔からいろんな団体で一緒になってて、俺が随分小僧のときから俺のことを認めてくれました。そんな谷やんとダブでもメリケンプロレスでもなく、この天龍プロジェクトの黄色いリングで試合できたの、本当に幸せです。ありがとうございました!でもこれで終わる谷やんじゃないってのはよく分かってるんで、いつものしつこすぎる谷やんで俺と闘っていってください」と拳剛に感謝の気持ちを示す。
そして、拳剛の前に昨年11月に拳剛を破って龍魂杯優勝を果たしたTORUが現れ、2月12日の大阪大会での王座挑戦を表明。拳剛は「この俺の勢いを唯一止められる可能性がある男」とTORUを評し、挑戦を受けて立つ姿勢を見せた。
エンディングにリングに上った天龍は「解説席の俺のところまでひしひしと伝わってくる必死さを感じたよ。見てて心苦しいんだけど、その爆発力であと3回、4回って記録を伸ばしていってほしいって気持ちも合わせて持ってる」と拳剛の熱ある泥臭い闘いを高く評価し、最後は「エイエイオー!」の三唱で大会を締めた。