コロナ感染から復帰した滝澤大志が緊急事態宣言に揺れる日本中にエール!「今の日本人はみんな闘って生きてんだ。自分だけ逃げて生きてられっかよ!」
18日、東京都・後楽園ホールにて2AW『GRAND SLAM in 後楽園ホール』が開催され、滝澤大志が佐藤耕平に勝利して2AW無差別級王座の3度目の防衛に成功した。
2AWは千葉県の地域密着団体として2002年に設立されたKAIENTAI DOJOの後継団体。
滝澤は浅川紫悠との次期挑戦者決定戦を制して4月29日の後楽園ホール大会で当時の王者・吉田綾斗への挑戦権を得たものの、3度目の緊急事態宣言の影響で大会が中止となり大舞台での王座戦をすることが出来なかった。
滝澤は同日行われた代替大会である2AWスクエア大会にて最多防衛記録を更新し続けていた無敵の吉田綾斗を倒して悲願の2AW無差別級王座初戴冠を果たしたものの、5月末に新型コロナウイルス感染が発覚して約3週間の欠場を強いられるなど、コロナに翻弄され続けた戴冠劇の渦中にいた。
しかし、復帰後も滝澤の力は衰えること無く梶トマト、タンク永井と団体内の実力者を撃破して王座を防衛。そして、滝澤は次期挑戦者として過去に数多のベルトを戴冠してきたフリーの実力者である佐藤耕平を指名。至宝の外部流出というリスクを自ら背負い込み、団体のトップとしての実力を示すという背水の陣を敷いた。
4度目の緊急事態宣言が発令されている中での後楽園ホール大会。今年初となる聖地での大舞台で耕平を迎え撃った滝澤は試合開始から5分以上ヘッドロックで絞り上げるじっくりとした攻めで試合をコントロール。
その後は互いに一歩も引かず逆水平チョップを撃ち合う壮絶な肉弾戦となり、業界屈指の威力を持つとされる滝澤のチョップで耕平の胸はあっという間にどす黒く腫れ上がる。耕平はミドルキックやエルボーを解禁して滝澤から幾度もダウンを奪いファルコンアロー。耕平は敢えてフォールに行かずもう1発を狙うが、滝澤も即座にファルコンアローでやり返す意地を見せる。
両者はその後も打撃戦を展開し、滝澤はチョップ、耕平はエルボーで真っ向勝負。互角と見るや両者ゴツリと音の響くヘッドバッドで意地の張り合いを見せ、滝澤がオキミヤゲ(※両腕をクラッチしながらのヘッドバッド)を叩き込むと巨木が揺らぐ。滝澤はこの隙を見逃さずタイガードライバー、高飛車、ムーンサルト・プレスと必殺技フルコースで畳み掛けて3カウントを奪った。
滝澤と耕平は互いの実力を認め合って笑顔で握手。そして満身創痍の滝澤がマイクを取ると、突如その背後からテイラー・アダムスが急襲しSick Kickで滝澤の顔面を撃ち抜いてKO。大の字になった滝澤の腰からベルトを剥ぎ取ってその眼前に掲げて見せ、手荒い挑戦表明を行った。
試合後、滝澤は「佐藤耕平選手、やる前からメチャクチャ怖かった。正直逃げ出したかったけどよ、今の日本人はみんな闘って生きてんだよ。自分だけ逃げて生きてられっかよ!2AW、そして滝澤大志!誰が次挑戦してこようともう怖くねえよ。だって、あのデカくて強くてメチャクチャ怖い佐藤耕平倒したんだよ!この結果に胸張って生きていかなきゃしょうがねえだろ」と胸中を吐露し、来るアダム戦に向けて気炎を上げた。