船木誠勝を破りGHCナショナル王座を防衛した拳王の元へケンドー・カシンが乱入し挑戦表明!「俺がプロレス界に入ったのはナショナル王座のベルトを取るため」
- 2021-2-13
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- プロレスリングNOAH
12日、東京都・日本武道館にて『ABEMA presents DESTINATION 2021 ~BACK TO BUDOKAN~』が行われ、拳王が船木誠勝の挑戦を退けGHCナショナル王座を防衛した。
拳王は1月23日のエディオンアリーナ大阪大会で村上和成を相手にGHCナショナル王座の4度目の防衛に成功したが、その直後に「去年、拳王が桜庭和志選手とやったのを見て、自分もやらなきゃなと思った」と奮い立ったという船木が現れて挑戦に名乗り。拳王は“プロレスラー=最強”を体現し続けてきた憧れの船木からの挑戦表明を即諾し、決戦の場を日本武道館に指定した。
同月31日に行われた両者の最初で最後の前哨戦では、格闘技に精通する両者ならではの蹴り合いや関節技の応酬が展開され、一時は拳王が優位となるも船木が顔面への浴びせ蹴りをクリーンヒットさせて一気に流れを掴み、ハイブリッドブラスターで突き刺してからフォールに行かず敢えてスリーパーホールドで絞め落とすという格の違いを見せつけるかのような勝利を収め、「拳王選手が今日のままなら負ける気しないですね」と余裕のコメントを残していた。
試合は互いにアップライトで構えながらのローキックでの距離の刻み合いから始まり、手技で勝る拳王が軽快に掌底をヒットさせていくと、船木は低空タックルからマウントを取りながら腕を固めつつ、上から容赦ない張り手を連打。拳王が身を捩った瞬間に腕十字に捕らえるという巧みな寝技で拳王を圧倒していく。
拳王の動きが鈍ると船木もミドルキック連打から浴びせ蹴り、そしてチキンウイングフェイスロックで絞め上げてからのハイブリッドブラスターを狙うが、拳王も背面着地してお返しのスリーパーホールド。船木はこれをバックドロップで切り返すが、拳王もジャーマン・スープレックスから蹴暴をクリーンヒット。さらにP.F.Sを放つも、船木は下からこれを迎え撃って変形ハイブリッドブラスター。船木は拳王を休ませずにミドルキックを連打して拳王をダウンさせるが、拳王もふらふらと起き上がりながら意地のミドルキック連打。両者正面からの激しい蹴り合いとなり、船木がガードを下げた瞬間に拳王が右ハイキックで側頭部を蹴りぬき、ドラゴン・スープレックスホールドで叩きつけて3カウント。
試合後、船木は息も乱さずすっくと立ち上がって拳王に握手を求める。拳王がこれに応じず船木を睨みつけると、船木は拳王の肩をポンと叩き若き王者と讃えて去っていった。
バックステージに戻った船木が「やっぱり若いなあ。こっちの攻撃を受けたら吸収して返してくる。まあ、取られましたね、1本ね」と敗北を噛み締めているところへケンドー・カシンが乱入し「3月3日、若くない俺とやるのはどうですか?」と既に決まっている3・3ストロングスタイルプロレス後楽園ホール大会での一騎打ちを改めて要求して去っていく。
呆気にとられる船木だったが、コメントブースにまで聞こえてくる拳王のマイクアピールに耳を傾け「多分、武道館で勝つことしか考えてないと思います。何回もやられそうになった場所あったんですけど、目が死なないんですね、最後まで。次は必ず違う形でリベンジします」と静かに語った。
そしてその後、バックステージに戻った拳王が「船木誠勝、やはり最強のレスラーだった。だが、俺はずっと夢を見続けて来たんだ。そしてこんな状況の中でこれだけのクソ野郎どもが見に来てくれたんだ。いつも以上に俺は強かったぞ!俺は最強の男を倒したからな。最強のレスラーになってやる!そして!」と思いの丈を叫んでいるところへ、「ちょいちょいちょい」と呼びかけながらまたもカシンが乱入。
1992年にデビューしたカシンは「最強じゃないけど俺も夢を叶えたい。夢は願えば叶うんだろ?俺の夢は、チャンピオンになることだ。俺がプロレス界に入ったのはそのナショナル王座のベルトを取るためだ。夢を叶えに来たよ。セコンドも反則も無し。汚いマネすんなよ?」と2019年に創設されたナショナル王座への挑戦を表明して去っていった。
呆気にとられる拳王だったが、「メチャクチャ強い想いを語ってるときにあんな薄っぺらい奴が来て本当に申し訳ないなぁ。せっかく日本武道館に11年ぶりに来たのにあんなちゃらけた奴が来てテメェらマスコミのクソ野郎も本当に申し訳ないなぁ。アイツの挑戦を受けてやるよ!すぐに倒してやる!そしてもう一度戻るぞ!プロレスリングNOAHを業界一位に押し上げる。それが俺の次の夢だ!」と乱暴な口調で丁寧に謝罪しつつ改めて熱い想いを叫んだ。