18歳のド根性女子レスラーがデスマッチ参入を宣言し宮本裕向との一騎打ちを熱望!「自分がデスマッチ界の先頭に立つ覚悟はもう出来てます!」
23日、東京都・後楽園ホールにて『アイスリボン~冬物語~』が開催され、藤本つかさに敗れてICE×∞王座を失った鈴季すずが本格的なデスマッチ参入を宣言した。
すずは中学卒業後に世羅りさのデスマッチに憧れてアイスリボンに入門し、2018年の大晦日にデビュー。その負けん気の強さと運動神経ですぐに頭角を現し、得意のジャーマン・スープレックスでデビュー戦から先輩選手相手に勝利を挙げ、デビュー11ヶ月で当時雪妃真矢が保持していたICE×∞王座に挑戦するなど快調な滑り出しを見せた。
昨年3月には等々力渓谷での武者修行を経てパワーアップし師匠・藤本つかさをシングルで撃破。雪妃には王座戦で2度敗れて涙をのんだが、昨年8月の横浜文化体育館大会では3度目の正直で雪妃からICE×∞王座を奪取。18歳にして団体のトップまで上り詰めた。
その後、すずは新しい時代を築くべく主に若い選手と防衛戦を行ってきたが、昨年大晦日に安納サオリに勝利しV4を達成したすずの下へ藤本つかさが現れ、「アイスリボン15周年でしょ?藤本つかさしかいないでしょ」と挑戦表明。
これを受けたすずは、「ついに来ましたよ、アイスリボンのラスボスが。藤本つかさにタイトルマッチで勝ってこそ、勝ってからアイスリボンの顔だと言えると思う。人のことを考えずにズカズカズカズカ上を上を上を目指して行くのが藤本つかさ。絶対にこのベルトは渡さないし、自分の上は越させない」と意気込んでいた。
試合前の煽りVTRでは互いの好きなところを言い合っていく映像が流れ、互いをリスペクトし合い正々堂々の闘いを誓う。
試合はキャリアに勝る藤本が序盤から押していく展開となるも、すずは持ち前のド根性で正面切ってのエルボー合戦を挑んでいく。
藤本はサッカーボールキックやPK、インフィニティなど必殺技を畳み掛けていくが、すずがゾンビのように何度でも立ち上がると、すずの必殺技であるジャーマン・スープレックス・ホールド。これを返したすずもインフィニティを見せるなど掟破りには掟破りで応え、レインメーカー式スパニシュフライといった新技も披露。
すずはかつて藤本から3を奪った裏高角度回転エビ固めやグラン・マエストロ・デ・テキーラと大技を畳み掛けていくが、これをツカドーラで切り返した藤本がビーナスシュート(三角飛び式延髄斬り)を叩き込んで3カウント。37歳のベテランが気鋭の19歳王者から意地の勝利を見せた。
マイクを取った藤本は「超新星のすずに、古株の藤本つかさが勝って、残念ですか?また時代が戻ったと思いますか?『また藤本か』って思いますか?私まだまだ頑張りたいんですよ。体だって痛いところ無いし、心だって強いし、まだまだやりたい!今年はアイスリボンの15周年イヤーです。アイスリボンの歴史は、イコール藤本つかさの歴史だと思ってます。15年間団体に関わってくれた大切な仲間たち、その相手と私は防衛戦したいと思っております!」と王者としての決意を叫ぶ。
そして、号泣するすずの頭を撫でながら「あなたが今、いっちばんやりたいことは、なんですか?」と問いかけると、すずは「鈴季すずが、一番やりたいこと!それは!デスマッチ!ハードコア!やりたいんだ!アイスリボンに入ったきっかけ、それは世羅りさのやるデスマッチ!だからこれからは自分がデスマッチ界の先頭に立つ覚悟はもう出来てます!」と胸の内を激白。
藤本は「ずーっと言ってたもんね。好きなようにやったらいいんじゃないかなあ?」と笑顔でこれを快諾した。
バックステージに戻ったすずは、「ベルトを持ってるときは、『プロレスでハッピー』なアイスリボンに相応しいチャンピオンでいるのが自分の役目だと思って、ずっと口に出さなかった。だけど、藤本つかさが『自由にやっていいよ』と言ってくれたんで、言わせてもらいました。デスマッチがやりたいし、ハードコアもやりたい。だから、鈴季すずはアイスリボンに入ってきた。鈴季すずを生んだきっかけはそれだと言っても過言では無いので。自分がデスマッチ・ハードコア界のチャンピオン、トップに立てるまでやり続けて『鈴季すずを見てアイスリボンに入ってきました。デスマッチがやりたいです!』って言ってくれるような子を見つけてきたいなと思います」とデスマッチ参入への決意表明。
そして、自身の“ハードコア七番勝負”の企画をぶち上げ、その第1弾として、数々のデスマッチの修羅場をくぐってきた宮本裕向との対戦を熱望。すずが一番心に残っている試合は佐々木貴vs宮本裕向の“高所作業につき立体足場建築現場デスマッチ”であると言い、憧れの裕向に触れることでデスマッチの真髄を心身に叩き込む覚悟を語った。