人生初のタイトルマッチを敗北で終えたレスラーが「胸を張ってプロレスが大好きと言えない」と吐露

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 15日、蕨・レッスル武道館にて行われた『アイスリボン762』のメインイベントにて、アイスリボンのシングル王座であるICEx∞選手権試合が行われた。

 所属全選手との防衛戦を掲げている王者・藤本つかさは、8度目の防衛戦に2012年にデビューした女優レスラー235(ふみこ)を指名。 同期の世羅りさが何度も王者に輝き第一線で活躍する中、4年間挑戦するチャンスも無かった235にやっと訪れたチャンス!しかしこの指名が大会3日前に北海道巡業中のバックステージで行われたため「私にとって人生初のタイトルマッチなのに、なぜファンの前で私とのタイトルマッチを宣言してくれなかったのか」と235は激怒しTwitterで大暴れする。

 文字からも伝わるあまりの剣幕に当てられたか会場は超満員となり、オープニングで235は涙をこらえながら「自分はほんとにダメダメで…自信はないけど!人生初のタイトルマッチやってやるぞー!」と叫び試合に臨んだ。
 
 試合が始まると235は開幕クロスボディで突撃するが、軽々キャッチした藤本は正面に投げ捨てる。エルボー連打、ドロップキックと受けきった藤本がサッカーボールキックを叩き込んで動きを止めるとエース・クラッシャーを狙うが、逆にエース・クラッシャーを放った235がダイビングクロスボディアタック4連発からフォールも2。藤本のサッカーボールキックをキャッチした235がアンクルホールドからアキレス腱固めで捕らえるが、これを返した藤本が4方からサッカーボールキック、ドロップキック、ミサイルキックを打ち込んで235は立ち上がる事もできないぐらいボロボロに。藤本は容赦なくPKからビーナスシュートを叩き込んで3カウントを奪った。

 試合を終えた235は半ば放心状態となりながら「人生初めてのタイトルマッチ。めちゃめちゃ緊張してて、試合が始まったらやっぱり歯が立たなくて、同期とかに比べると自分は成長がすごい遅いし、勝率も悪いし、皆の何十倍も努力しないと強くなれないので、今このアイスリボンの中で自分が胸を張ってプロレスが大好きと言えないと思います。でも自分が何故プロレスを続けているのかというと、やっぱり楽しいっていう気持ちが辛い中にもあって、その辛い事が多い中小さい喜びが凄い大きく感じたり、楽しいなって思える瞬間がやっぱりプロレスにはあって。次自分がいつタイトルマッチやるかもわからなかったので、最初で最後だと思って挑みました…悔しいけど死ぬ気で行きました。すごいすごい痛いけど、やっぱり楽しいなって思いました。ありがとうございました」と訥々と心情を語る。
 会場から拍手と「よく頑張った!」というエールが飛ぶ中、藤本は「人の物差しで自分を図らなくていいんじゃないかな。235は235のままで。235の人生代わりに生きてくれる人は誰も居ないので、取り繕うこと無く235のままで、ありのままでプロレスを愉しめばいいと思います」とアドバイスを送り、その後10・29大阪・世界館大会での王座挑戦をアピールしてきた宮城もちの挑戦を受諾した。

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