5・28 アイスリボン道場マッチ 藤本&ベーター&都vs世羅&つくし&藤田 弓李vsまる子
『アイスリボン728』
日程:2016年5月28日(土)
会場:アイスリボン道場
開始:13:00 開場:12:30
観衆:111人・超満員
▼シングルマッチ10分1本勝負
○宮城もち
7分25秒 リバーススプラッシュ→片エビ固め
●テキーラ沙弥
▼シングルマッチ10分1本勝負
△弓李
時間切れ引き分け
△長崎まる子
▼タッグマッチ15分1本勝負
○柊くるみ/優華
10分42秒 ダイビングボディプレス→体固め
●235/雪妃真矢
▼ベーター日本ラストマッチ/ハードコアリボン6人タッグマッチ30分1本勝負
藤本つかさ/○ベーター・ノワール/松本都(崖のふち)
25分4秒 椅子の上にゴリーボム→体固め
世羅りさ/つくし/●藤田あかね
横浜文体でさくらに勝利した藤本が我闘雲舞へ殴り込みを宣言!世羅も呼応しアイス全員で侵攻宣言!
第1試合
初シングル対決のアイスリボン726から2週間で、早くももちvs沙弥のシングル再戦。前回「気持ちの強さ」は認めると試合後に語っていたもちだが、沙弥はそこから一歩踏み込んだ試合でアピールしたい。
しかし、先制攻撃を仕掛けたのはもち。コーナーにつめてのヒッププッシュ。さらに逆エビ固めで絞め上げる。エルボーで反撃に出る沙弥だが、ダメージが大きく見た目にも弱々しいエルボーだった為、もちの怒りを買ってしまう。
中盤、カウンターの丸め込み、クロスボディをキャッチされたところをDDTで切り返した沙弥は、ボディスラムでもちを5回連続でマットに叩きつけた。1度は途中でバランスを崩して失敗したものの、心折れずに連続攻撃を決め気持ちの強さを感じさせた。
しかし、沙弥にあと一手を出させること無く上手く試合をコントロールしたもちは、コーナーに沙弥を叩きつけるとリバースのフットスタンプ2連発からリバーススプラッシュを決め一気にフィニッシュ。
試合後「今日も負けてしまいました。自分の気持ちがなかなか伝わり切らないですが、もちさんに認めてもらえるように頑張りたいと思います」と沙弥。もちは「沙弥。私はリングに上がった人間は先輩だろうと後輩だろうと容赦はしません。潰すつもりで来て下さい。最近のわたくしの近況を漢字四文字で表したいと思います。欲求不満!試合をしても、試合をしても心が満たされないんです。きっとたぶんプロレス飢えです。色んなルールで試合がしたい。ベルトにも挑戦したい。一気にやろうと思うとパンクしちゃうから、1個ずつ頑張るかな」と語った。
第2試合
5月14日大会のタッグマッチでまる子にフォール負けを喫した弓李。試合後「まる子に負けるなんて、ありえない!」と語った弓李にとっては、そのリベンジを果たす機会が巡ってきた。
まる子から奇襲の串刺しドロップキック2連発を浴びた弓李だが、体勢を整えると得意のグラウンドにまる子を誘い込んでいく。まる子も粘り関節をしのぐと、丸め込みで切り返し、さらにはカウンターのまる投げを決めるなど一歩も退かない。試合は両者ともに決められないままに10分時間切れ。
途中まる子の歯があたり額を切って流血に追い込まれた弓李は、傷口を気にしつつリングを降りようとするが、藤本が花道に立ち塞がり弓李をリングに戻す。更に世羅がケーキを持って後に続く。この日が弓李の18才のリアルバースデーだった。
試合直後のサプライズに驚きの表情をみせた弓李はケーキのろうそくを吹き消すと「18歳最初の試合で流血です。18歳の目標は無事に高校を卒業して、藤本さんを安心させることです。それと自分、保育士になりたいので、大学も通いたいと思っています」と語った。
また座談会では、まる子が「ドローでした。すごい悔しいです。時間が足りなかったです。もう少しあれば勝てたと思う。あと1秒でも長ければ、もっと色んな事が出来て勝てたかなと思う」と語り、これに反応した藤本が「あと1秒あれば勝てた?弓李先輩に(シングルで)勝てたと?面白いこと言うねえ。6月25日北沢大会、弓李vsまる子のシングル再戦組みます。1秒でもあれば勝てた!?10分1秒1本勝負でどうですか?1秒あれば勝てたんだよね?ここで勝ってもらいましょう、まるちゃんに」と北沢大会での2人のリマッチが決定。
弓李は「前はタッグでまる子に負けて、今日はドローで。チャンピオンがこんなんでいいのかなと思って。しかもこんな傷まで作られて。ハードコアですね!(応急処置されたおでこについて藤本から「どうしたの、それ?」と聞かれ)まる子の歯で。出っ歯ですよね。バービーみたい。1秒あったら勝てるとか、まぐれなんで。北沢は自分が勝利を収めたいと思います」と語った。
第3試合
くるみの復帰により、昨年6月6日アイスリボン653以来のエンジェルナッツ復活!入場時から嬉々とした表情の優華はくるみとエンジェルナッツポーズを決めようとするがくるみはスルー。
さらに序盤で連係を決めた後に、再度ポーズにトライした優華だが、くるみはこれも拒否。苛立つ優華はその怒りを相手チームにぶつけていく。その被害を受けながらも必死に反撃に出る雪妃と235。しかしくるみの圧倒的パワーが試合を支配していく。
終盤には優華がくるみをアシストする合体プレスも決めると、最後は235にサイドキック2連発からダイビングボディプレスを決めくるみがフィニッシュ。
試合後「さっきまる子が1秒あれば勝てると言っていたんですけど、自分もくるみさんと同じようなことをしまして、10分ドロー、10分ドローであと1分あれば勝てるで11分の試合したんですよ。そこで意気投合して、これは相性があうと思って、以心伝心してしまい、エンジェルナッツというタッグが決まったんですよ。その時はベルト挑戦まで出来たんですけど、獲れなかったですねベルトは。お互いの諸事情により少しだけ遠距離になったんです。くるみさんが復帰されて、エンジェルナッツ"かい"が誕生したんです。新しくなりまして、皆さん覚えて帰って下さいね。エンジェルナッツ"かい"です。"かい"。(かいはどういう字かと聞かれ)革命の"かい"です!これからも自分とくるみさんのエンジェルナッツ革を応援よろしくお願いします」と暴走する優華を横目に「控室でもずっと言っているんです。エンジェルナッツ、エンジェルナッツ、かい、かい、かいって。自分そんなの1回も聞いてないです。改名はしませんよ。エンジェルナッツで。かいとかじゃ無いんで。そして復帰後初勝利でした。このままの勢いでアイスリボン、片っ端から潰していきたいと思います」と力強く語ったくるみ。復帰から3戦目にして勝利を期にくるみの逆襲が始まる!?
第4試合
2カ月間アイスリボンに参戦してきたベーターのさよならマッチは、ベーター希望によるハードコアリボンルールで、ベーター本人が対戦したい、組みたいと希望したメンバーによる6人タッグマッチ。レフェリーが「なんとなく危険」と判断たもの以外の凶器や反則が認められることもあり、入場時、プラスティック製バット(あかね)、風船(つくし)、ラダー&竹刀(世羅)、バランスボール(都)、ゴルフクラブ(藤本)、パイプイス(ベーター)と凶器を手に登場。しかし淳一レフェリーの私物のクラブを持ってきた藤本のものは没収されてしまった。
試合は世羅チームの奇襲からの場外戦でスタート。6選手が満員の会場内で暴れまわり、その混戦模様はそのままリング上に持ち込まれた。中でも世羅が持ち込んだ竹刀は、最初、袋に入っていたものの、袋から取り出すと、出てきたのは有刺鉄線竹刀!つくし、あかねがレフェリーの気を引くうちに、この有刺鉄線竹刀で藤本も襲う世羅だが、まんまと竹刀を奪った藤本は、竹刀に額をくっつけてその場で10回転。ふらふら状態で竹刀を世羅に振り下ろす攻撃。なんとか逃れた世羅も同じく回転を入れて竹刀を振り下ろすが、これはベーターが阻止。さらにラダー、イスを使った世羅とベーターの攻防が続き、試合はあかねvsベーターへ。
ベーターがイス、あかねがバットを手にしてのフルスイングの打ち合いに始まり、イスをベーターの上に乗せたあかねの自爆エルボー、さらにタックル合戦のパワー対決を見せた。最後はベーターがあかねを重ねたイスの上にゴリーボムで叩きつけてカウント3。有終の美を飾ったベーターだが、初めてのハードコアの試合に真正面から挑んだあかねの健闘も光った一戦だった。
試合後、あかねは「痛てえ!痛いけど、ハードコア、面白いやんけ。3日前に3周年迎え4年目に入りました。今年は自分のやりたい事を自分から発信してやって行こうと言っていたんですが、4年目に入りもっと発言して行こうと思います。これからも機会があったら…じゃなくて機会を作って、ハードコア、ゆくゆくはデスマッチをやりたいと思います。そしてベーター、ありがとう」とハードコア継続を宣言。また有刺鉄線竹刀を手にマイクを持った世羅は「こいつ(=有刺鉄線竹刀)は昨年12月(新木場での春夏秋冬デスマッチ)から、相棒として存在しているけど、すごくお気に入りなわけですよ。自分としてはきれいに(有刺鉄線が)巻けたんじゃないかなと思ってまして。藤本さん、これが7月3日の後楽園ホールで持ち出されるか、持ち出されないかは…あなた次第です。だから今の内にプロレスでも、プライベートでも、やりたいこと、やり残した事が無いようにしておいたほうが良いですよ」と藤本を挑発。思わず世羅に歩み寄った藤本は「あの、これは3日は無いからね。ダメですよ。メインイベントですよ、後楽園の」とダメ出しするが、世羅は「あなた次第です。つづく」とニヤリ。最後にベーターが「日本でいろんなことを学ぶことができました。ありがとうございました」と涙で感謝を述べた。
そして、藤本から「皆さんにお話しをしたい事があります」と前置きして、リング中央に立ち「横浜文体が終わり、自分の中で、色々考える時間がありました。文体でアイスリボン創設者のさくらえみさんと試合をして、やっと自分の中で気持ちに終止符を打つ事が出来ました。次の目標は世羅りさの持つシングルのベルト。シングル王者に返り咲く事って思っていたんですけども、心の中で引っかかっているものがありました。私はアイスリボン創設者のさくらさんとしか試合をしていませんでした。私は我闘雲舞のさくらえみと試合がしたい!自分のわがままかもしれないんですけども、我闘雲舞に一人で乗り込みます」と我闘雲舞への参戦を表明。
会場の空気が微妙になった所で、マイクを手渡された世羅は「私(との試合)の前にやり残した事無いですかって聞いて良かったです。やり残したことやって、このベルトに挑戦して来て欲しいので。一人で乗り込む?そんな事させないですよ。みんな、セコンド行くよね?みんなで応援に行きます。絶対に勝て」と藤本に檄。
最後に雪妃が花束をベーターに渡し、ベーターと抱擁。「また会いましょう」とベーターが初めて円陣を締めた。
(記事・写真提供 アイスリボン)