“人妻デスマッチファイター”世羅りさがTLCを駆使したハードコア戦を制し王座防衛!
20日、東京都・後楽園ホールにてアイスリボン『RE:BORN2021』が開催され、世羅りさが8度目のFantastICE王座防衛に成功した。
FantastICEとは、王者が自由にルールを決められるEXTREMEな王座として創設されたアイスリボンのシングルタイトル。
昨年8月に行われた初代王者決定戦は世羅りさvs山下りなのデスマッチルールでの試合となり、世羅が勝利して初代王者に君臨。同月16日に行われた藤田あかねとの初防衛戦は49時間39分48秒に渡る死闘の末に世羅が防衛するなど、FantastICEは独自の世界の中で争われる王座となっている。
そして、先月の後楽園ホール大会で行われたタッグマッチでは、青木いつ希が世羅組からフォール勝ちを収めFantastICEへ挑戦表明。世羅のプロデュース興行で初めてのハードコア戦を行い興味が湧いたという青木がハードコアでの王座戦を要求すると、世羅は「この前初めてハードコアやった選手とハードコア王座戦をやるほど鬼畜なチャンピオンじゃないんですよ。優しいんで、あたし。でも、ハードコアはやりたい。だから、凶器を使っての攻撃は3カウントルール、凶器を使用しない通常技での攻撃は2カウントルールでいかがでしょう?」と提案し、ハードコアも交えた変則ルールでの王座戦が行われることとなった。
この日の決戦は、互いに持ち込み凶器の使用が許可された試合となるも、世羅はリングの下からこの日の前半戦に行われていたもう1試合のハードコアマッチで使用された凶器を次々と発掘して使用する環境利用闘法を駆使し、凶器の圧倒的物量差で青木を圧倒。
ハードコア戦ではキャリアに劣る青木は、自分ごとTLCに突っ込んで世羅にダメージを与えつつ自らはさらなるダメージを負う形となる“骨を断たせて肉を切る”戦法で突っ張っていき、ダイビング・ボディプレスでのテーブルクラッシュも見せて世羅を追い込んでいく。
ピンチの世羅が青木の脳天にイスを叩き込むと、青木はニヤリと笑ってさらに打ってくるよう要求。世羅はイスやテーブルの破片などで青木の頭を何度も殴りつけ、倒れた青木にラダーごと倒れ込むダイビングダブルニー。最後はラダー上への羅紗鋏で叩きつけて3カウントを奪った。
死闘を終えた世羅は「(アイスリボンでのハードコア戦は)私が若手、新人のころはあり得なかったことなので、今いろんな若い子が挑戦してきてくれるって、ホントに嬉しい。こうしてハードコアの芽が芽吹いてきたっていうのは感慨深く、さらにチャンピオンとして今後もあり続けなきゃなって、改めて考えさせられる試合ですね」と振り返る。
しかし、元々はハードコア王座では無いFantastICEの展望を聞かれると「ハードコアに固執しているわけじゃないんですよ、私。今までこのベルトに興味を示していなかった人が興味を示してくれるものはどんどんやっていきたいと思ってるので、ハードコアに限らずやりたいと思います」と、今後はさらに何かを仕掛けていく意欲を見せた。