“オリンピックメダリスト”太田忍のMMAデビュー戦は所英男に完封負け!所は「息子の記憶に残ったら良いな」
12月31日、さいたまスーパーアリーナにて『Yogibo presents RIZIN.26』が開催。第7試合では所英男と太田忍が対戦した。
太田は2016年のリオデジャネイロ・オリンピックにてグレコローマン59kg級にて銀メダルを獲得した実績を持ち、その後もアジア大会、世界大会でも金メダルを獲得する活躍を見せた。しかし東京オリンピックに向けて階級を上げて臨んだ全日本選手権ではキャリア初の初戦敗退を喫して代表を逃し、その後はかねてから興味があったというMMA転向を表明。そして先月21日のRIZIN大阪大会では、大晦日に所英男とMMAデビュー戦を行うことがが発表されていた。
五輪で銀メダル獲得という華々しい実績を引っさげてMMAデビューする太田に対し、“闘うフリーター”としてMMAデビューしてから叩き上げで約20年間戦い、数々の名勝負を展開してきた所が相手を務めるという対照的なカードには注目が集まっていた。
試合は太田が飛び込んでテイクダウンを狙うが、所がことごとく関節を取り極めていく。太田はバスターで何度も叩きつけるが、そのたびに腕から足、足から三角絞めと所は絡みつき、最後は太田がぶちかまし的にテイクダウンを奪ったところを所が腕十字で捕らえギブアップを奪った。
柔よく剛を制すを体現した試合となったが、所は「めちゃくちゃ緊張したんですけど、RIZIN出るっていうとたくさんの方が喜んでくれるんで、嬉しかったですね。太田選手はずっと目が死んでなくてすごいなあって思いました。僕がそんな偉そうに言うのもアレですけど、攻撃の1個1個が力強くて鋭かったっていうのと、自分はグラップラーなんで寝技のことで言うと、もっといっぱいスパーリング出来たらもうホント次やったら全然、全然違う結果になると思います。家に帰ったら息子に『パパ分かった?』とか『かっこよかった?』とかそんな感じで(笑)まだ勝った負けたがわかんないと思うので、記憶に残ったら良いなと思ってます」とほのぼのとしたコメント。
太田は「所さんのグラップリング能力は素晴らしかったですし、その対策もしていたつもりでしたけど最後はそこで獲られてしまった。僕は今回デビュー戦ですし、この悔しい気持ちを持ってどんどん上を目指していきたいと思っています。試合後に所さんのところに挨拶に行ったんですけど『またグラップリングを教えて下さい』と言ったら『ぜひ来てください』と言っていただいたので、お願いして貪欲に自分が強くなることだけを考えてやっていきたいと思います」と心底悔しそうに語った。