KENTAが棚橋弘至からIWGP USヘビー級王座挑戦権利証を防衛し「棚橋弘至、中邑真輔、ASUKAの中に入っていけない自分が凄い悔しくて情けなかった」と回顧
7日、大阪府・エディオンアリーナ大阪にて新日本プロレス『POWER STRUGGLE』が行われ、KENTAが棚橋弘至の挑戦を退けてIWGP USヘビー級王座挑戦権利証の防衛を果たした。
今年のアメリカ版NEW JAPAN CUPを制したKENTAは、現在ジョン・モクスリーが持つIWGP USヘビー級王座への挑戦権利証を獲得し、これが収められた真っ赤なアタッシュケースを手に日本へ凱旋帰国。
そして棚橋弘至はそのKENTAを今年のG1 CLIMAX内で破っており、最近シングル戦線で振るわない自身の状況を打破すべくKENTAの持つ挑戦権利証にロックオン。これまでの前哨戦では両者がアタッシュケースをめぐる攻防を展開し、KENTAが棚橋の頭をぶん殴った際にアタッシュケースが壊れてしまうほどに因縁は過熱していた。
KENTAは手4つで組もうとする棚橋の頭を撫でてヘアスタイルを乱したり、エアベースやエアピアノを奏でたり、場外に出てマトモに組み合わないなど、あらゆる挑発で棚橋を怒らせる。
ヒートアップした棚橋が場外へ追おうとすると、KENTAは赤いアタッシュケースで棚橋の頭を殴りつけ、首に狙いを定めて一点集中攻撃。KENTAはブサイクへの膝蹴りからgo 2 sleepを狙うが、棚橋はツイスト・アンド・シャウト3連発からスリングブレイド2連発。さらにコーナーに上ってハイフライアタックからテキサスクローバーホールドと猛攻をかけていくが、下からクラッチを切ったKENTAが腕をとって転がしながらGAME OVERに捕らえると棚橋は無念のギブアップ。
試合後、棚橋は「悔しいね。負けたことも悔しいし、いい結果をみんなに伝えられなかったことも悔しいよ。さあ、どこに向かおうか?東京ドームに行きてえなぁ。東京ドームで試合してえな。積み上げていかないと。時間ないけど、考えて、考えて。俺に暗い話題は似合わないでしょ」と哀愁を漂わせながらも前を向いた。
そして、KENTAは「今の歳の棚橋と今の歳の俺で、お互いこの歳でやって、『10年前、15年前、そこでやってたら』っていう人もいるかもしれないけど、でも、やっぱり今の棚橋と今の俺でやれたことに、おもしれえなって思うし。いつだったかな?昔、俺がWWEっていう団体にいた時、台湾への遠征があって、その時になんかの撮影で棚橋も台湾に来てて、こっちもこっちで中邑真輔、ASUKAがいて、試合が終わって『食事でも行きましょうか』みたいな感じになって。棚橋弘至、中邑真輔、ASUKA、自分で輝いてる人たちを見て、なんかその中に入っていけない自分がいたんだよね、あん時。それが凄い悔しくて、情けなくて。もう一回、『このままで終わってたまるか』って、ずっと……まああれからじゃないけど、またあれでさらに気持ちを強くしてここまで来て、輝いてるかどうか、それは人が決めることだからわからないけど、少なくとも俺は今やれてることに充実感があるし、リングに上がるのが凄く楽しいし、それでいいんじゃないかなって。今、もう一回、あの会があったとしても、今の俺だったら胸を張って、そこに入って行ける。そういうこと。まあ、結局、今シリーズ通して、俺が何が言いたかったかって言うと、人生最後に笑えばそれでいいじゃんってこと」と自らの過去、現在、未来に思いを馳せた。