『血の中に新日本プロレスへの憧れと想いがある』藤波辰爾の長男・LEONAが高橋ヒロムに完敗し涙!ヒロムは「1人になってみたらどうですか?」と親離れを推奨!
1日、東京都・国立代々木競技場第二体育館にて、ドラディションが藤波辰爾デビュー50周年記念大会『THE NEVER GIVE UP TOUR FINAL レック株式会社 Presents DRAGON EXPO 1971』を開催し、LEONAと高橋ヒロムがシングルマッチで対戦した。
LEONAは“炎の飛龍”藤波辰爾の長男であり、2013年にプロレスデビュー。イギリスでランカシャースタイルを学び、国内ではU.W.F.スネークピットジャパンで修行。さらには父直伝のドラゴン殺法も身につけた若きいぶし銀となった。
NOAHやDRAGON GATE、HEAT-UP等多数の団体に参戦していたが、2018年に左足首の距骨を骨折。約1年半の欠場期間を経て2019年10月に復帰したものの、同年12月に鈴木秀樹と対戦した際には「みんな0からやってるのに10とか15くらいから始めるから、1から15までが分からないんですよ。思ったよりもダメでした。僕はプロレス辞めたほうがいいと思います」と酷評されてしまう。
しかし、LEONAはその後も腐ること無く研鑽を積み、天龍源一郎が「藤波家の坊っちゃんのLEONAが一生懸命闘ってるのを見て、藤波家の親じゃないけど親心が出てきたよ」と新生・天龍プロジェクトのレギュラー選手に抜擢。
2021年に天プロでLEONAと対戦した佐藤光留は、LEONAに一定の評価を下しつつ、かつての鈴木秀樹の酷評についても触れ「優しいと思いますよ。『辞めろ』って言ってくれたんだから。僕は別に全然。誰の子どもだったりどこに所属したりとか関係ないでしょ。今は誰がどう闘ったかでしょ。だったら彼がやんなきゃいけないことは自ずと分かってるはずですし、やるならやれよ」とエールを贈っていた。
ジュニアヘビー級での闘いが多いLEONAだが、この日は新日本プロレスの高橋ヒロムとシングルマッチで対戦。父・藤波辰爾の50周年記念大会FINALで正念場と呼ぶべきビッグカードが組まれた。
LEONAも29歳。父がジュニアヘビー級で世界の頂点を極めていた年齢と同じ頃になっており、ジュニアのトップ級選手であるヒロム相手にどのような闘いを見せるのかに注目が集まっていた。
LEONAは気迫に満ち満ちた表情でヒロムを待ち受け、ゴングとともに突っ込んでいってエルボー連打。しかし、ヒロムも余裕の表情でこれを受け止めて強烈な逆水平チョップでふっ飛ばすと「どうした?顔だけか?」と挑発。場外戦でもリング周囲を連れ回しながら鉄柵に叩きつけ、場外ブレーンバスターを決めて不敵な笑み。
ヒロムは挑発的にLEONAの顔面を蹴りつけていくが、これをキャッチしたLEONAが父直伝のドラゴンスクリュー。さらに父譲りのフォームのダイビング・ニードロップ、足4の字固め、ダブルアーム・スープレックスと決め、ドラゴン・スープレックスを狙っていくものの、振り払ったヒロムがヒロムちゃんボンバー。LEONAは多彩な丸め込みで粘りを見せるものの、一瞬の隙を突いたヒロムがトラースキック、ヒロムちゃんボンバー、ビクトリー・ロイヤルと連撃して3カウントを奪った。
バックステージに戻ったヒロムは、「残念ながら、LEONA……選手からは藤波辰爾を感じることは出来ませんでした。でも!LEONA選手、それでいいと思います。唯一無二のプロレスラーを目指してください。あなたの周りには、邪魔な人、邪魔な声、たくさんあると思います。なので、1人になってみたらどうですか?楽しいことだらけだと思いますよ。怖いことだらけだと思いますよ。でも、それでいいじゃないですか。唯一無二のレスラーになったら、また試合しましょう」と親離れを促しつつLEONAにエール。
一方、LEONAは深くうなだれつつ「あぁ、あぁ……血、血なんです。血。新日本プロレスに触れて、高橋ヒロムに触れて、完膚なきまでに負けた。悔しいんです。でも、血の中にある、新日本プロレスへの憧れと想いがあるから、高橋ヒロムに負けたのが悔しいんです。何度でも追いかけます。そして追い抜きます」と、飛龍の血の重みを感じつつもリベンジを誓った。