【試合詳細】10・15 GLEAT後楽園ホール大会 秋山準&関本大介&谷口周平vs杉浦貴&藤田和之&ケンドー・カシン 渡辺壮馬&拳王 朱里vs優宇 伊藤貴則&大久保一樹vs船木誠勝&田中稔
『GLEAT Ver.0』
日程:2020年10月15日(木)
開始:19:00
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:612人
▼GLEATシングルマッチ 30分1本勝負
●NOSAWA論外
7分0秒 超高校級ラ・マヒストラルを返しての片エビ固め
○カズ・ハヤシ
▼UWFルール ダブルバウト 30分1本勝負
●伊藤貴則/大久保一樹(U-FILE CAMP/頑固)【2D2E】
10分33秒 スリーパーホールド→ギブアップ
○船木誠勝(フリー)/田中稔(フリー)【2D1E】
▼UWFルール シングルマッチ 30分1本勝負
○朱里(ボスジム/MAKAI)【2D2E】
11分54秒 スリーパーホールド→レフェリーストップ
●優宇(EVE)【2D2E】
▼GLEATシングルマッチ 30分1本勝負
●渡辺壮馬
16分21秒 アキレス腱固め
○拳王(NOAH)
▼スーパードリームマッチ GLEAT6人タッグマッチ 60分1本勝負
秋山準(DDT)/関本大介(大日本)/●谷口周平(NOAH)
19分45秒 パワーボム→エビ固め
[杉浦軍]杉浦貴(NOAH)/○藤田和之(フリー)/ケンドー・カシン(フリー)
GLEATプレ旗揚げ戦で藤田と秋山が火花!田村の愛弟子・伊藤、壮馬は敗戦も団体を背負う覚悟を叫ぶ!論外が旗揚げ前に離脱!田村潔司がリング上で公開スパー!
オープニング
大会開始前、渡辺壮馬と田村潔司によるスパーリングがリング上で行われた。
第1試合
ロックアップからカズが腕をとって固めていくが、NOSAWAはヘッドロックで切り返しショルダータックルで倒す。リープフロッグから足の刈りあい、アームホイップの応酬からカズがドロップキックで倒しお互い距離を取る。
手4つをフェイントにNOSAWAがガットショットからロープに走るが、カズがカウンターの風車式バックブリーカー。カズはNOSAWAをコーナーに押し込み、首投げからスワンダイブ式のセントーンアトミコ。カズは片逆エビ固めでとらえるが、NOSAWAはロープを掴みブレイク。
カズは背中へのナックルからコーナーに押し込み走り込むが、NOSAWAは足を伸ばしてカットし、再度走り込んできたカズを避けるとカズのスピアーが鉄柱に自爆。
NOSAWAはリストを捻って小手返しからフォールも2。
NOSAWAは丸め込んでジャベで捕らえ、そのまま回転しフォールも、2で返されるとそのままフェイスロック。カズはロープに足を伸ばしブレイク。
NOSAWAはリストロックからネックチャンスリーで投げ捨てフォールも2。
NOSAWAは走り込むが、カズは足を伸ばしてカット。再度走り込んできたNOSAWAにカズはコーナーへのコンプリートショット。
カズは首投げからストンピングを落とし、ロープに走るとライオンサルト。フォールも2。
カズはファイナルカットを狙うがNOSAWAが丸め込むも2。
カズは走り込み前方回転エビ固めも2。
カズはパワープラントを狙うがNOSAWAが丸め込むも2。NOSAWAが超高校級ラ・マヒストラルを狙うが、カズは突き飛ばして切り返すとスタナーからハンドスプリングオーバーヘッドキックを叩き込んでフォールも2。
カズのハイキックを避けたNOSAWAが超高校級ラ・マヒストラルも、カズが切り返して3カウント。
<試合後コメント>
NOSAWA論外&カズ・ハヤシ
論外「GLEATオープニングマッチ、役割は果たしたかなっていう。プロレスラーの本音としては悔しいよね。勝ったと思ったんだけどね。個人的なことを話すと、そもそも10月15日っていうのは東京愚連隊、NOSAWA論外で会場を押さえていて、俺個人の25周年と愚連隊の10周年があって、コロナがあってダメで、本当は今日俺は引退を決めてやろうって思ってたんだけど、世の中がそういう状況じゃなくなっちゃって。今年の3月くらいにきれいな女の子と南の島にでも行って、『もういいかな』って思ってたんだけど、ちょっと引退できなくなっちゃって。ただ、GLEATは長州さんがいて田村さんいて俺いてカズさんいてっていうので、やっぱプロデューサー的な人間がたくさんいる団体・会社・組織っていうのは俺の経験上ダメだと思ってる。ただ、やっぱ今、今日の試合前、田村さんが汗流して、若いのとのスパーリングなんか見てると、ちょっとGLEATでは俺の役割はないというか、まあ俺が居なくてもカズさん居て田村さん居て長州さん居るのであれば大丈夫かなって思うわけで。まあ、こっからここまではリデットっていう会社には感謝しか無い。生きていく中でこのあと恩返しをどうするかって考えるだけでも、やっぱりなんだろ。今日、プレ旗揚げ。プレ旗揚げ戦前にNOSAWA論外はリデット、GLEATから離脱する。そう、ちょっと今日から、いや、今から無職……これからまたちょっと茨の道を行こうかなって。逆に言うと残ったカズ・ハヤシに俺がまたGLEATに戻って来たい、試合に出たいなっていうものを残された人間で地図を作って俺の驚異になるようなものを作ってもらえたらいいかなって。やっぱ俺が何でもやりすぎちゃって、ちょっと若いのにも自分でやるっていうのを教えないといけない。まあ今日も今から杉浦貴のセコンドに付いて、NOSAWA論外は今後杉浦貴に飯を食わせてもらう。これから杉浦貴の家に住み込んで、犬を連れて、犬の散歩をする。杉浦貴の。そこまでやってく。(※コメント風景をケンドー・カシンが見守っているのに論外が気付き、カシンに向き直る)俺は杉浦貴にお世話になります。カズさん、頑張ってください」
カシン「お疲れさん。GLEAT引退お疲れさん」
(論外はカシンとともに去っていく)
――論外選手がGLEAT旗揚げ前に離脱するという衝撃の発言がありました
カズ「最初聞いた時は衝撃的でしたね。NOSAWAくんがいたから、僕がいるって部分もあるんでね。プロレスって言うことを考えると彼は本当に重要なポジションを持ってるから。それこそ、彼しか出来ないオンリーワンの仕事ってのがあるんですよ。いやぁ、痛いですね、ハイ。ただ、ソフト面で田村さんの道場があって、プロレスの試合をやって、ホントにまさにフィフティーフィフティーというか50・50のレスラーを作ることをやってる最中です。まあ、たかが4ヶ月?5ヶ月?なんだけども、スタートはそんなもんですから。続けることを。そして、こういう風にやって育ったレスラーがどのようなレスラーになっていくのかというものは見て欲しいですね。本当に一番、僕の中では良い環境で育ててあげたいと思ってます。ホントに、僕個人としても鈴木社長に、WRESTLE-1活動休止になってから、自分にこういうポジションを与えてもらって本当に感謝しか無いし、ここまでのコンディションが作れるっていうのも、4月1日、あんときには考えられなかったですからね。明らかにコンディションいいし、やってても『プロレスラーやってんな』っていう精神的なものが凄く強いです。なので、ソフトを創るというか育ててますね。頑張ってそこをやって、GLEAT、出発させていきたいと思います。(※会場で第2試合のゴングが鳴ったのを聞いてリングの方角を指差しながら)これ、面白いと思います。ありがとうございました」
第2試合
先発は伊藤と稔。伊藤がローキックで牽制するが、稔は前後に動きながらジャブで牽制。稔は踏み込んでローキックを放っていき、自分の距離を守りながらプレッシャーをかけていく。
伊藤は稔の足を掴んで引き込もうとするが、これを抜けた稔がタックルを仕掛けるも伊藤はこれを切って距離を取る。
お互いローキックの牽制から稔が船木にタッチ。
船木は伊藤のローキックを受けながらもタックルで組み付きテイクダウンを奪う。ハーフガードから袈裟固めのように抑え込むが、セコンドの田村からアドバイスの声が飛び、伊藤は身体を捩って抜けるとスタンドへ。船木は稔にタッチ。伊藤も大久保にタッチ。
大久保の片足タックルをスカした稔がバックをとり、足を取ってグラウンドに引き込むとアキレス腱固め。大久保が回転して逃れるが、稔はそのまま足を絡めて倒すも大久保が逆にアキレス腱を取る。稔は足を抜いてスタンドへ。
大久保がローキックで牽制も、稔はカニばさみで飛びついて倒そうとするが、耐えた大久保が飛び込んで上を取るとガードポジションに。だが稔が回転して上を取り返すと腕を取ろうとするが、大久保も回転してマウントをとる。稔はあっさりと回転して逃れると膝十字固め。大久保は回転してこれを抜けるとスタンドからサイドに飛び込み腕ひしぎを仕掛けるが、稔は急いでこれを抜けて距離を取りスタンドへ。
大久保がミドルキックで牽制し、さらにローキックも稔はこれをキャッチしロープに押し込む。稔はこれを離して距離を取ると、大久保は前に出てハイキックからミドルローと繋ぐ。稔はガードし、大久保のハイキックも再度ガードすると引き込み式腕ひしぎ。これは大久保がロープに足を伸ばしエスケープ。大久保組は残り4点。
大久保がハイキックで稔がダウン。稔組は残り4点。
大久保が飛び込んで飛び膝蹴りから左右の掌底連打。さらにミドルキックも稔がキャッチしドラゴンスクリューからサソリ固め。大久保はロープを掴みエスケープ。大久保組は残り3点。
稔がローキック連打も、掌底の打ち合いになりふらついた大久保に稔がハイキック。だが大久保はこれをキャッチしヒールホールドから片逆エビ固め。稔はロープを掴みエスケープ。稔組は残り3点。
大久保がローキック連打も稔がキャッチしコーナーに押し込むとドロップキック。稔は船木にタッチ。
船木はミドルキックも、大久保がキャッチし下がり伊藤にタッチ。
伊藤はミドルキック連打から掌底を避けて投げ捨てジャーマン。さらにバズソーキックを叩き込み船木はダウン。船木組は残り2点。
伊藤が走り込むも船木がバックブローで倒し伊藤はダウン。伊藤組は残り2点。
船木はハイキックから左右の掌底連打。さらに伊藤のミドルをキャッチし掌底連打から浴びせ蹴り。伊藤はダウン。伊藤組は残り1点。
伊藤は走り込んで左右の掌底連打からラリアット。避けた船木が掌底でフラつかせると胴締めスリーパーで絞め上げて伊藤はギブアップ。
<試合後コメント>
船木誠勝&田中稔
稔「あいててて……(ヒザを押さえて)」
船木「久しぶりだねえ」
稔「久しぶりですね」
船木「勝手は違うけど」
稔「しばらくぶりで、藤原組から入っているから、ずっとUWFスタイルをやっていたはずなんですけど、間が空きすぎて」
船木「30年ぶりだよね」
稔「そうっすね。『こんな疲れるスタイルだっけ』って。あと、『こんな色んなところ痛いスタイルだっけ』って。心地いい痛みとか、疲れが」
船木「『試合』って感じだよね」
稔「そうですね。試し合い。自分たちの技術の試し合いで、『試合』。いや、楽しかったですね。伊藤選手ね、ブランクが半年あったりとかするかもしれないですけど、絶対いい選手になりそうな選手で」
船木「もっと向こうは思い切り来ていいよね」
稔「そうですね、もっと来ていいですね、大久保ちゃんにしても」
船木「もっと来てよかった。まあ、初めて……伊藤選手は初めてだから、どうやってやったらいいかまだ分からないから」
稔「探り探りな感じがしたんで、大久保ちゃんはアレですけど、伊藤選手は特に探り探りな感じがしたから」
船木「これから探って探って、自分の課題を作っていけば」
稔「空手って下地があるからね」
船木「彼は25歳?」
稔「みたいですね。若いですね」
船木「で、で、Uスタイルを継承するっていうのはすごい嬉しいですね。やっぱり田村がいるから、それが出来たんだなと。頑なに、長州さんがいるのに、そこにUスタイルを持ってきたっていうのが、それを押し通してそれで若手にUスタイル をやらせちゃったじゃないですか」
稔「田村さんらしいですよね」
船木「うん。田村しかできない。俺だったらやめるよ」
稔「合わせていきますよ、俺も(笑)田村さんらしいですよね」
船木「田村しかできない。そういう意味では、伊藤選手がこれからどういう風に育っていくか。もしかしたら異種格闘技戦とか経験するかもしれないし。それやった上で、もっかい令和に……令和だ」
稔「はい」
船木「平成終わって令和だ。令和にUWFをもう1回だけ。1人いればいいんですよ、1人。1人いれば必ずそこからまた2人3人出てきますから。今日はそういう意味ですごく嬉しかったですね。産まれた赤ん坊を叩いたみたいな感じで」
大久保一樹&伊藤貴則
伊藤「前の団体が終わって半年経ち、今のGLEATに入って、3ヶ月みっちり格闘技の練習とプロレスの練習をやってきましたけど、やっぱり船木さんと田中さんの壁はメチャメチャ厚かったです。このUWFの試合に自分が選ばれたことは、そういうスタイルを求められていると思うんで。まだまだ3ヶ月。自分は始まったばかりなんで。これからどんどんどんどん練習して、あの偉大な2人も超えて、このスタイルでは今の若手では伊藤だっていうことを証明したいと思います」
大久保「すごいね、気持ちってのがすごい出てて。やっぱり技術じゃないぶつかり。逆に自分がもっと船木選手とか、絡みたかった。逆に全部ね、伊藤選手に持っていかれたというのがちょっと自分的にも、逆に不甲斐なかったかなと。申し訳ないなという気持ちが厚くてね。僕だってね、もっともっと、せっかくこのGLEATの旗揚げ戦、こういうマッチメイクを組んでいただいたってことは、やっぱり結果残さないといけないと思いますし、今日はね、ちょっと伊藤選手がすごい前に前に出て、逆に自分が出れなかったというのがそれがちょっと悔しいですけど、もっともっとね、自分だって上に上がっていきたい。伊藤選手だって、まだまだ若いし、図式から見たら確かに俺と伊藤選手たちはまだまだ若い軍団かもしれないけど、俺だってもう若手の域じゃないと自分は思ってますよ。確かに経験値は少ないかもしれないけど、こういう大きな団体に呼ばれたら、もっと大久保一樹というのをアピールしたい。以上です。それだけです」
第3試合
優宇がレガースを着用していないため蹴りが禁止に。
朱里がプレッシャーをかけて中央からローキックで牽制していく。優宇はリングを回りながら距離をじわじわと詰めロックアップ。朱里が軸をずらしてタックルでテイクダウンを奪うとサイドポジションからアームロックを狙うが、優宇はクラッチを切らずに耐える。朱里はクラッチした指を蹴り上げて腕を伸ばすと優宇はロープに足を伸ばしエスケープ。優宇は残り4点。
朱里はローキックのヒットアンドアウェイからタックルも、優宇はコーナーを背負い耐えると朱里を逆にコーナーに押し込み両手刈りでテイクダウンを奪う。優宇はサイドポジションからアームロックで捕らえるが朱里はロープに足を伸ばしエスケープ。朱里は残り4点。
朱里はローキックからロックアップ。朱里が膝蹴り連発も優宇が腰投げで叩きつけサイドポジション。朱里は回転して逃れると腕ひしぎ。優宇はなんとか転がって抜けると、朱里を担いでいくが、朱里は卍固めで切り返し腕ひしぎへ繋ぐ。優宇はロープに足を伸ばしエスケープ。優宇は残り3点。
朱里はハイキックを打ち込んでいき、組み付くとローの打ち合いからバックを取るが、投げられないと見るや朱里が引き込み式のミドルキック。キャッチした優宇が足を掴んでコケさせるとセントーンを投下するが、避けた朱里がスリーパー。優宇はそのまま前に投げ捨てて腕ひしぎも、朱里はすぐに抜けてマウントを取り、そのまま腕ひしぎを狙う。耐えた優宇に三角絞めも、優宇はそのまま持ち上げてバスター。朱里はこれでダウン。朱里は残り3点。
優宇は串刺しバックエルボーからキャノンボール。さらに巴投げからの腕ひしぎ。朱里はロープに足を伸ばしエスケープ。朱里は残り2点。
優宇が突進するが、朱里はカウンターの膝蹴りからハイキック。優宇はこれでダウン。優宇は残り2点。
朱里はミドルキック連打も、優宇はキャッチし足へのエルボー。避けた朱里がミドルキックも、優宇がダブルチョップを叩き込む。朱里は耐えるとハイキックを放つが、キャッチしてこけさせた優宇がセントーン。朱里はダウン。朱里は残り1点。
優宇はチョップでなぎ倒し、引き起こすと投げようとするが、朱里はリバースしてハイキック。優宇はダウン。優宇は残り1点。
朱里はミドルキックを打ち込んでいき、組み付いての膝蹴り連発からスリーパー。これで優宇が落ちてレフェリーが試合を止めた。
<試合後コメント>
朱里
「GLEAT、旗揚げ戦。参戦、すごく嬉しいことで、UWFルールを初めて自分はやったんですけど……いやぁ、まだ全然こう、自分のものとして取り込んでいないので、色々考えちゃったと言うか、難しいなと思う部分もたくさんあって。またこういうルールが出来る機会があったらやってみたいなって思いました。そして優宇選手とシングルマッチやって、パワーが凄まじくて……。いやあ、ちょっと全然シングルで当たっていなかったので、今日当たってみて、ものすごくなっててちょっとビックリしました。でもカッチリと勝つことが出来たので、まあとりあえずは良かったんですけど、またどんどん自分もレベルアップさせていかなければいけないので、もっともっと自分が上に上に行って頑張りたいと思います」
第4試合
試合前にK-1フェザー級王者の武尊から渡辺に花束贈呈。
睨み合いからじっくりとお互い距離を詰めると、手が触れ合うが手4つにならずに一度距離を取る。
再度距離を詰めて手4つになるかと思われたが、渡辺がリストを取ってリストの取り合いへ。拳王がカニバサミで倒しヘッドロックで絞り上げると、首投げからスリーパー。これを離してヘッドロックで絞り上げると、渡辺はなんとか頭を抜いてヘッドロック。すぐに取り返した拳王がグラウンドに持ち込むが、渡辺は回転してフォールも1で拳王は戻して絞り上げる。そのままスタンドとなり、拳王はロープに飛んでショルダータックルで倒す。拳王はロープに飛ぶが渡辺はリープフロッグから追走してのドロップキックで倒す。
渡辺はストンピングからコーナーに押し込みチョップ。拳王が逆コーナーに振って走り込むが、渡辺は足を伸ばしてカットし、前転して飛び込むとジャンピングエルボー。フォールも1。
渡辺はストンピングからエルボー。拳王は「来いオラ」と受けきり、ミドルキックで蹴倒すと座り込む渡辺の背中にサッカーボールキックを叩き込んでいく。のたうち回る渡辺をフォールも2。
拳王は場外に投げ捨て鉄柵に叩きつけると、蹴り抜いてダウンを奪う。渡辺が立ち上がる前に、拳王は実況席に居た武尊と握手。リングに戻りフォールも2。
拳王は膝十字も渡辺はロープを掴みブレイク。
拳王は足へのストンピングから足へのダブルニードロップ。渡辺は立ち上がるとチョップを打ち込むが、拳王はローキックで倒す。
渡辺はロープを掴んで立ち上がりチョップも、拳王は容赦なく痛めつけた足へローキック。渡辺は負けじと立ち上がりチョップも、拳王は「気持ち見せてみろ!」とローキックで蹴り抜き、渡辺の髪を掴んで引き起こすと渡辺はエルボー連打。拳王は受け切るとローキックで倒し、ロープに走るが、渡辺は前蹴りで動きを止めるとソバットを叩き込んで両者ダウン。
場外に転がり降りた拳王へ渡辺がトペ・スイシーダ。
リングに戻り、渡辺はミサイルキックからフォールも2。
渡辺はフィッシャーマンを狙うが、着地した拳王がミドルキックを打ち込んでいき、3発目で倒れた渡辺を引き起こすと、コーナーに振って串刺しダブルニーからコーナー下にセットするとセカンドコーナーからのダイビングダブルニードロップ。フォールも2。
拳王はアンクルホールドで捕らえ、これを離してハイキックも、避けた渡辺がアキレス腱固め。回転して逃れた拳王がアンクルホールド。渡辺はロープを掴みブレイク。
膝立ちでチョップを打ち込んでいった渡辺だったが、拳王はローキックで倒す。渡辺は立ち上がるとエルボーも、拳王はローキックでフラつかせると「来てみろ!」と挑発。渡辺はエルボーも、拳王はローキックで倒し挑発。渡辺はエルボー連打も、拳王がロープに飛ぶが渡辺はカウンターのドロップキック。両者ダウン。渡辺がフォールも2。
渡辺は座り込んだ拳王の後頭部にランニングダブルニー。フォールも2。
渡辺はフィッシャーマンドライバーからフォールも2。
渡辺はコーナーに登りファイヤーバードスプラッシュも、拳王は避けて自爆させる。両者ダウン。
渡辺のラリアットを避けて拳王が投げ捨てジャーマンからサッカーボールキック。フォールも2。
お互いチョップの打ち合いから拳王は左右のチョップ連打。ロープに飛ぶが、渡辺が丸め込むが2。
拳王がミドルキックで蹴倒し、蹴暴からフォールも2。
拳王はコーナーに登るとP.F.Sを投下し、フォールせずアキレス腱固め。渡辺はこれでギブアップした。
<試合後コメント>
渡辺壮馬
「田村さんのところで練習を始めて3ヶ月。3ヶ月じゃ技術的には正直、何も変わってないかもしれないけど、練習してる中で田村さんに技術以外のこともたくさん教えてもらって、その気持ちの部分を自分はこの試合で出したつもりです。結果は、こうやってボロボロに負けちゃったかもしれないけど、もうこれは始まりの始まりだと自分は思っているんで。これからどんどん成長していって、俺もUWFルールで試合をしたり、もちろん、プロレスルールでも試合をして、GLEATの看板選手になってプロレス界で一番強い男になります。ありがとうございました!」
拳王
「会社……いや、親会社。いや、元!親会社のリデットエンターテインメント、鈴木社長が……おう、認めただけの男だよなぁオイ。あれで3年目だろ?まだな、何も出来ないよ、おぉ。まだ全然足りないよ。だが!あのプロレスを愛する鈴木裕之社長が認めるだけの男だよ。これからがなぁ、楽しみだよなぁオイ?!やっぱりな、鈴木元オーナーはプロレスに愛があるよ。ただ 1つ。俺は言いたいことがある。どんだけなぁ、練習を積んだって、実戦に敵う練習なんか無いんだよ。アイツ、見たら4月から試合してねぇんだろ?どんだけ練習しても、プロレスはリング上で試合することが一番なんだよ!それだけはなぁ!俺が感謝する鈴木オーナーに伝えることだ。今日は皆様、本当にありがとうございました」
第5試合
試合開始前にスクリーンにて次回大会が2021年7月1日に東京ドームシティホールで行われることと、元UWFインターナショナルの松井大二郎の入団が発表された。続いて海外からサイラス、パラヴィズ・メマリ&ハンター・グレイ、ジョシュ・バーネットからのビデオメッセージが届けられた。
先発は秋山とカシン。カシンの胸には信州プロレスのロゴマーク。
カシンが片しタックルも、秋山がこれを切る。カシンが腕をとってから右足を担いでコケさせるとバックを取ろうとするが、秋山は腕を取ってこれを阻止するとカシンはロープを掴みブレイク。
カシンはリストを取って藤田にタッチ。
藤田は足をとって動きを止めてバックを取ると、グラウンドに持ち込むがすぐに秋山が立ち上がる。藤田はバックのまま転がしていき、グラウンドの攻防から藤田がヘッドロック。秋山がこれを抜けて距離を取ると睨み合い、藤田がタックルで相手コーナーに押し込むと谷口が秋山の背中にタッチ。
藤田はかまわず秋山を睨みつけていくが、谷口が襲いかかりエルボーの打ち合いへ。谷口がタックルで相手コーナーに押し込み、杉浦が藤田の背中にタッチ。
エルボーの打ち合いから谷口がコーナーに押し込みガットショット連発。谷口は関本にタッチ。
関本は強烈な逆水平チョップを打ち込んでいき、首投げからスリーパー。杉浦は自軍コーナーに下がりカシンがタッチ。
カシンは関本の背中にエルボー連発からエルボースマッシュ。だが関本はチョップでなぎ倒し、自軍コーナーに振って秋山にタッチ。
秋山はストンピング連打から首投げで倒しスリーパー。カシンはロープに足を伸ばしブレイク。秋山は谷口にタッチ。
谷口はエルボーを落とし、ロープに振ってバックエルボーで倒す。フォールも2。
カシンはボディブローからタッチしようとするが、谷口が背中にチョップからスリーパーで捕らえ、そのまま場外に投げ捨てる。関本がカシンにチョップを叩き込み、リングに戻ると谷口はストンピングからコーナーに振ってガットショット連発。さらにエルボー連打もカシンは急所蹴りで迎撃し藤田にタッチ。
藤田はストンピングからボディスラムで叩きつけてフォールも2。
藤田はエルボーからボディへのショルダータックル連発。藤田は杉浦にタッチ。
杉浦はエルボー連打。エルボーの打ち合いから杉浦が左右のエルボー連打。さらに投げようとするが、耐えた谷口が逆にブレーンバスターで投げ捨て秋山にタッチ。
秋山は串刺しジャンピングニーから首投げで倒しランニングニー。フォールも2。
秋山はエクスプロイダーを狙うが、耐えた杉浦とエルボーの打ち合い。杉浦が打ち勝ち前落としからコーナー上に座らせると雪崩式ブレーンバスター。フォールも関本と谷口がカット。
杉浦は走り込むが、秋山がカウンターのラリアットでなぎ倒しランニングニー。フォールも2。
秋山はエクスプロイダーで投げようとするが、杉浦を耐えるも関本は秋山ごと眉山で投げ捨てる。秋山は頭をおさえてぐったりしながら関本にタッチ。杉浦もカシンにタッチ。
カシンはガットショットからエルボースマッシュ。関本のエルボーとカシンのエルボースマッシュの打ち合いから、関本がヘッドバッドを叩き込んでショルダータックルで倒す。
関本はアルゼンチンで担ぎ上げるが藤田がカット。
関本は藤田を睨みつけていくが、カシンが背後からハンマーブローを叩き込み藤田にタッチ。
藤田はショルダータックルも、関本は二度三度と受けきり関本がエルボーからロープに飛ぶがラリアットの相打ち。藤田がガットショットから投げようとするが、関本は逆にブレーンバスターで投げ捨て谷口にタッチ。
谷口は串刺しラリアットからロープに振ってパワースラム。谷口はコーナーに振って串刺しラリアット。秋山も串刺しラリアットから関本は担いでバックブリーカー。谷口はコーナーに登りダイビングボディプレスを投下しフォールもカシンがカット。
谷口はパントキックも、避けた藤田がバックドロップ。杉浦がエルボーからカシンがエルボースマッシュ。藤田もエルボーを叩き込み、3人で五月雨式にエルボーを打ち込んでいくと、杉浦が左右のエルボーから藤田がビンタ。さらに藤田がランニングニーを叩きこんでフォールも関本がカット。
藤田はパワーボムを狙うが谷口はリバース。谷口はジャーマンスープレックスからパントキック3連発。4発目をキャッチした藤田がバックドロップからビンタを叩き込み、左右のビンタ連発からフォールも2。
藤田は顔面へのサッカーボールキック2連発からパワーボムで叩きつけて3カウント。
試合後藤田は秋山と睨み合い遺恨を残した。
<試合後コメント>
藤田和之&杉浦貴&ケンドー・カシン
カシン「よくやった藤田!よくやった、よくやった!」
藤田「終わりなん?これで?ありがとう」
カシン「『抹殺しろ』って言ったよ」
藤田「えっ?」
『藤田「誰が」
カシン「俺が」
藤田「誰が!誰を!」
カシン「秋山を抹殺しろって。抹殺しようって」
藤田「次はあるのこれ?ないでしょ?」
カシン「次はSTREET FIGHT CLUBで」
(そう言い残してカシンは先に控室へ)
藤田「(マスコミ陣に向き直って)……なに?感想?なに?呼ばれたから来ただけ。なんだ?ヘコ(※)とやるんだろ?ヘコとは最初で最後だろ?なんかあんの?なんかあんの?!」(※かつて自身が秋山に付けた「ヘコ山」のあだ名より)
――秋山選手とやってみていかがでしたか
藤田「ヘコ?ヘコはヘコだろ。ヘコは逆立ちしたってヘコだよ。おう。なにがやりてぇんだ。いつだって相手してやるよ。なあ?ある?」
杉浦「ない」
藤田「ない?1回ぶっ壊れりゃいいんだよ。こんなもんぶっ壊しゃいいんだよ、最初から!終わりだ、終わり!作り直せよお前、馬鹿野郎!」
秋山準&関本大介
関本「すいません、すいません……またやりましょう、すみません……」
秋山「ぶっこ抜いちゃダメだって」
関本「いやぁ、ついクセで……」
秋山「あれは相手をバンとやればいいだけだから」
関本「すいません」
秋山「相手をバンとやったら、俺が投げるから」
関本「すいません」
秋山「俺ごと投げなくていいから」
関本「すいませんでした」
秋山「ずっと前から何回も何回も言ってるけど」
関本「いや、思い出したんで」
秋山「思い出すのは、注意されたことをまず思い出そう」
関本「すいません」
秋山「やることもやらずにやって、あっちを……もういいや、もうもう。ありがとうございました」
関本「すいませんでした。ありがとうございました」
―一藤田選手と初めてやってみていかがでしたか
秋山「いやいや、まあ、圧力もあるし、雰囲気もあるし、顔もデカいし、もうゴリラだな、完全にな」
関本「ゴリラです。怪物ですアレ(笑)」
秋山「シルバーバックぐらいのゴリラだろ?アレ。背中を今度見てみろ。アイツ多分背中からシルバーに光ってんぞアイツ。まあ、今日は人間としてやったけど、最後の、俺のここ(顔面)、蹴り。アレは忘れないから。あんなもん、全然見てないところからやりやがって。アイツそんな奴なの?あれは?真っ正面から来る人間じゃないの?見てないところから 来る奴なの?アイツ?あ?」
――藤田選手は「いつだでもやるよ」と話していました
秋山「まあ、点になるのか線になるのかは、それは俺次第?誰次第?GLEAT次第?分からない。まあまあ、俺もDDTに移籍して……レンタル移籍という形だけど移籍して、次、11月3日があるんで。とりあえずこれはここで終わり。もうこれ以上聞かれても、もう11月3日に俺は集中する。またそのあと、どうなるか分からない。まあでも、とりあえず点じゃなかったのは確かかな。(関本へ)ね?」
関本「ハイ!」
秋山「アンタも俺をぶん投げたから点じゃないでしょ、完全には。あぁ?」
関本「点じゃないです。すいません……うふっ(思わず吹き出してしまう)」
秋山「もう笑ってる場合じゃないよ(笑)あぁ?次にああなったら、相手を叩く。分かった?相手を、相手のパワーをダウンさせたら、俺は投げれるから。腰を落としているところを君がバーンとやってくれれば、腰上がるから。そしたら俺は投げれるから。一緒に力があるからって一緒に投げじゃダメ」
関本「……正直、後ろを見たら投げたくなっちゃうんですよ」
秋山「いやいや、それはダメ。それは。またそんなこと言ってたら、このGLEATにまたやられるから。な?」
関本「俺たちのパワーを見せてやりましょう。またお願いします」
秋山「ありがとうございました(笑)」
関本「ありがとうございました!」
(秋山は先に控室へ)
関本「……ああやって言ってますけど、俺は今日、アレが出来て最高に気持ち良かったっす。最高に気持ちよかったです。藤田選手には一瞬しか触れなかったですけど、もっともっと点を線にしていって、またGLEAT、参戦したいです。ありがとうございました」
<大会総括>
田村潔司
――プレ旗揚げ大会を終えていかがですか
「えーっと、疲れましたね。結構、運営側というか、どんな感じになっていくかなという不安感みたいなものもあって。まあ一番、選手が一番頑張っていただいたと思うけど、僕はUWFを担当してますので。で、結構感触は僕自身ですけど、掴めたかなという感じなので、これをオーナーと相談しながら続けていくことが大切なのかなという風に思ってます。今はこの状況なので、ファンの方の声援などはあまり大きな声で出来ないということだったので、ちょっとまあ、コロナが落ち着いて、声援を送れるようになったときに、そういう反応とかがすごくダイレクトに伝わってくると思いますので、そういうところもちょっと楽しみにしながら。今日はまあ、僕は久しぶりにUWFの試合を拝見させてもらって、うん。すごく良かったと思います。……ちょっと気の利いたコメントはないんですけど」
――どの部分が良かったと感じましたか?
「えーっとね、女子の朱里ちゃん、朱里選手と優宇選手の、優宇選手の払腰だったり、タッグマッチの方は船木さんと伊藤の、後半ですかね。掌底というか、張り手合戦とか。まあもう少しちょっと欲を言えば、技術の攻防があったらよかったなと。まあこれは欲を言えばで、今はもう全然、楽しませていただいたので、全く僕としては満足です」
――もう1人の所属選手である渡辺壮馬選手の試合はいかがでしたか
「あぁ~……そっちどうかなあ~?あのー、まだまだ磨くところがたくさんあると思うんで。例えば、長州さんのストンピングと壮馬のストンピングの違いはっていうと、雲泥の差があるので、まあまあ、そういうところも長州さんのビデオとか、昔の映像とかを見て、 自分自身で成長していかなきゃいけないと思うんで。そこは、まあ僕はこういう風に見ましたけど、自分で成長していって欲しいなと思いますね」
――教え子2人は教えていたことをリング上で出せていた?
田村「いやいや、まだまだですね、全然。僕はまだね、教えてないんですよ。教えている段階というか、まず基礎体力をやらしてて。で、技術的には、スパーリングをちょっと数回はやりましたけど、ただ技術的にはたくさん教えることもありますし、あとは、技術が無くても、感情で伝えることっていうのは出来ると思うので、まあそういうところも……そういうところは教えにくいですけど、うーん……僕が出来る範囲では気付いた時にはヒントをちょっと与えて、課題として『宿題で』っていう感じで成長していってもらえたらなという風に思います」
――大会前には観衆が見守るリングで田村さん自身がスパーリングをしていました
「あっ、見てました?どれくらいの方が、記者の方も含めて見ていただいたか分からないですけど、試合会場の、開場前の、スポットライトも無い状態で練習するっていうのは、こう、昔、新日本プロレスで藤原喜明さんが“藤原教室”みたいのをやってて。僕もむか~し、どっかの会場に観に行ったのかなあ?ファンの頃に観に行って、ああいう雰囲気で練習するのにすごく興味があるし、そういう、なんて言うんですかね。僕自身がその雰囲気が好きで、ちょっと練習をさしてもらったんですけど。まあ、昔のUWFの流れをちょっと繋いでみたという感じです」
――ご自身がリングで動かれてみて、なにか感じたことは
「いや、あれはもう全然普通の練習というか、 普段やっているスパーリングの極めっこなので、特に無いですけど、ただリング、お客さんが会場入りした状態でのリングでやったので、これはむしろ僕っていうより、今日は壮馬でしたけど、壮馬がどういう風に感じるかっていうのを。で、彼に一応スパーリング終わって、僕がちょっと疑問を投げかけて宿題を出したんですけど、そういうところも含めて、ちょっと色々勉強なり、課題なりを与えていきたいなという風に思ってます」
――新入団選手として松井大二郎選手が発表されましたが、松井選手にはなにを期待しますか?
「松井はどうですかねえ?うーん、うーん、そうですねえ。Uインター時代かな?Uインターで厳しい新弟子生活を送っていた方の部類なんで、そうですねえ。何かしら僕のサポートにはなってくれると思うんですけど、実際どの距離感で仕事をしてもらえるかはちょっと今分かんなくて。まあ、一緒には練習すると思います。みんなと」