ジュリアが“宇宙一カワイイ”中野たむを撃破し白いベルトを防衛!「あたしは覚悟を背負った。過去なんて何一つも背負ってない」
3日、神奈川県・横浜武道館にてスターダム『STARDOM YOKOHAMA CINDERELLA 2020』が行われ、ジュリアが中野たむを下してワンダー・オブ・スターダム王座の初防衛に成功した。
横浜武道館は、今年9月6日を以て閉館した横浜文化体育館のそばに新設された約3000人規模の会場であり、スターダムが8月22日&23日の2DAYSで大会を行う予定だったが、当該大会はやむなく中止に。約1ヶ月半の時を経て、改めてスターダムが同会場のプロレスこけら落としとなる大会を開催した。
“白いベルト”ことワンダー・オブ・スターダム王座は、WWE、NXTで活躍する紫雷イオや宝城カイリ(現:カイリ・セイン)も戴冠してきた王座であり、昨年からは星輝ありさが防衛V10を達成するなど絶対王者として君臨していたものの、今年5月に突如引退し同王座を返上。
昨年10月に移籍騒動で女子プロレス界を騒がせたジュリアはスターダム入団後に自らのユニット“Donna Del Mondo”を結成してブレイクし、シンデレラトーナメントを優勝して星輝への挑戦権を獲得するも、星輝の引退によりたち消えに。紆余曲折の末に今年7月に中野たむとの新王者決定戦を制して戴冠を果たした。
たむは、星輝とのタッグ“DREAM☆SHiNE”を組んでいたことから白いベルトへ執着を見せ、ジュリアとの激しい抗争を展開。当初は考え方の違いからいがみ合うだけの2人だったが、幾度もの死闘を経て互いを認め合い、今では憎まれ口を叩き合いながらも互いを信頼する素振りを見せている。
8月の横浜武道館で行われるはずだった白いベルト戦が仕切り直されて開催されたこの日の試合は時間無制限の完全決着戦として行われ、試合開始直後から激しくエルボーで殴り合った両者は早速ヒートアップ。
たむがコーナーからの飛び技を見せれば、ジュリアはコーナー上のたむを捕縛して蜘蛛の巣で絞め上げ、ジュリアが雪崩式カナディアンデストロイヤーを繰り出せば、たむも雪崩式ジャーマン・スープレックスで叩きつけるなどやられたことをやり返す真っ向勝負。
たむはブリッジが美しいタイガー・スープレックスやスピンキックなどで攻め込んでいくが、ジュリアはシャイニング式ケンカキックからのグロリアス・ドライバーを決めて3カウント。
試合後、ジュリアは「勝てば天国負ければ地獄、そんな最終決着戦。たむ、お前地獄から這い上がって、また、ベルトかけてやろうぜ」と、たむとの再戦を求める。たむが指切りの小指を差し出すとジュリアも小指を立てるが、たむは指を絡めることなく「あっかんべー」をしてから去っていった。
バックステージに戻ったジュリアは「『前王者のアイツを背負うのは私だけ。それ以外は許さない』……アイツはそう言った。そう言ったけど、あたしは背負ってねぇんだよ、そんなもの。あたしが背負ってるのは、このベルト。そして自分自身の覚悟。あたしは覚悟を背負った。過去なんて、なに一つも背負ってない」と自らのポリシーを語り、「当分、たむとは闘えねぇって思うと淋しいな。たむにもう一回挑戦してもらうために、ずっとずっとこのベルトは持っときますよ」とたむへの愛を語った。