18歳のアイスリボン新エース・鈴季すずがデビュー1年7ヶ月で至宝戴冠!「どこの誰とでも防衛戦やってやりますよ!NGなし!」
9日、神奈川県・横浜文化体育館にて『アイスリボン横浜文化体育館大会FINAL』が行われ、鈴季すずが雪妃真矢を破って悲願のICE×∞王座初戴冠を果たした。
雪妃真矢はフェリス女学院大学英文科を卒業し、女優としても活動している文武両道の女子プロレスラー。現エースである雪妃はかつて弱気な性格であったが、伸び悩む中堅選手に発破をかけるべく反体制側に回って厳しい態度で所属選手たちと対峙するという責任感に目覚めた。
対するすずは中学卒業後にアイスリボンに入団し2018年の大晦日にデビュー。その負けん気の強さと運動神経ですぐに頭角を現し、デビュー11ヶ月で雪妃の持つICE×∞王座に挑戦。「アイスリボンを引っ張る選手になりたい」という覚悟を叫び、現在17歳の若さながら早くもエース候補として期待を集めている選手だ。
両者は5月の横浜文体大会でICE×∞戦を行う予定だったが、新型コロナウイルス禍によって大会は流れてしまい、自粛明け初のビッグマッチであった6月13日の横浜ラジアントホール大会にて王座戦を実施。
ここですずは惜しくも敗れるものの、先月25日の後楽園ホール大会にて行われた次期挑戦者決定戦の5WAYマッチを制して自力で挑戦権を獲得。デビュー予定だった1度目の横浜文体は自身が怪我で欠場してデビューが延期になり、2度目の横浜文体は対戦相手が欠場となり急遽カード変更。3度目の横浜文体はコロナ禍で流れるなど「横浜文体に嫌われている」と嘆いていたすずだったが、「嫌われてるならベルトを獲って愛してもらう」と吹っ切った面持ちで覚悟を語っていた。
試合はすずが自身のフィニッシャーでもあるジャーマン・スープレックスでの奇襲に始まり、場外プランチャからの鉄柵攻撃と挑戦者が速攻をかける。しかしラフファイトにも長ける雪妃がすずのブリッジを封じるべく徹底した背骨攻めを行うと試合のペースはじわじわと雪妃へ。
多彩な蹴り技を駆使してあらゆる体勢からキックを放っていく雪妃に対し、すずは回避しながらカウンターの攻撃をコツコツと積み重ねて形勢をイーブンに戻していく。雪妃のタイガードライバーを切り返してテキーラ沙弥から継承したグラン・マエストロ・デ・テキーラで丸め込み、これを返されると新技と見られるハーフネルソン・バスターで叩きつけ、最後はこだわりのジャーマン・スープレックス・ホールドでカウント3。
悲願の王座初戴冠を果たしたすずは感激のあまり我を忘れて号泣するも、雪妃はすずの実力を認めて自らの手ですずの腰にベルトを巻く。
落ち着きを取り戻したすずは、「鈴季すずがチャンピオンなったからには どこの団体の誰でも、そして自団体の誰でも、人間じゃなくても!このベルトをかけてやってやりますよ、 タイトルマッチ!誰でも挑戦してきてください。そこにいるあなたたち(観衆)も挑戦してきてもいいですよ!」と猪突猛進なすず節で喜びを爆発させ、新王者として『プロレスでハッピー!アイスリボン!』のコールで大会を締めた。
バックステージ戻ったすずは、「鈴季すずの色、イメージ、明るくて騒がしい、それを武器にこのベルトと一緒にどこの誰とでもやってやりますよ。NGなし!どこの誰とでもやってやる。ホントに、ここにいる記者の方でもいいですよ。いつでも挑戦してきてください。受けて立ちますから!」と王者としてのビジョンを語る。
そして、試合後に次期挑戦者が名乗りを上げてこなかったことに触れ、「鈴季すずに圧倒されてたんですかね、みんな。ビビッてるんですかね、みんな。あえてここは皆さんのこと挑発しますよ。ただ、1年7ヶ月のキャリアの鈴季すずがこのベルトを巻いてるということは、皆さん挑戦しやすいんじゃないですかね?だってアイスリボンには自分よりキャリアが先輩の人たちばっかりですから。誰でもかかってきてください」と王者ながらさらに上を目指す貪欲な姿勢を見せた。