DDT 2.15さいたまSA大会 HARASHIMAvs.飯伏のKO-D無差別級、竹下&遠藤vs.関本&岡林のタッグ王座戦、ササダンゴvs.桜庭、ディーノvs.マイケル
さいたまスーパーDDT 2015
日時:2015年2月15日(日)
開場:12:30 開始:14:00
会場:さいたまスーパーアリーナ コミュニティアリーナ
観衆:6500人(超満員札止め)
▼ダークマッチ キング・オブ・ダーク初代王者決定戦 60分1本勝負
●伊橋剛太/DJニラ(在野)
6分12秒 首固め
星誕期/○福田洋(ユニオン)
※伊橋がキング・オブ・ダーク初代王者となる。
▼第0試合 6人タッグマッチ 15分1本勝負
○樋口和貞/河村知哉/岩崎孝樹
6分40秒 カナディアン・バックブリーカー
中津良太/鈴木大/●梅田公太
▼第1試合 曙軍vsヨシヒコ軍全面対抗戦 30分1本勝負
[曙 軍]○曙(全日本)/大鷲透(フリー)/平田一喜
12分15秒 ランニング・ボディープレス→体固め
[ヨシヒコ軍]ヨシヒコ/●アントーニオ本多(フリー)/グレート小鹿(大日本)
▼アイアンマンヘビーメタル級選手権試合
[1012代王者]●アジャ・コング(OZアカデミー)
14時31分 カメラで奇襲→片エビ固め
[挑戦者]○DDT映像班 久保佑允
※久保が第1013代王者となる
▼第2試合 アイアンマン時間差入場バトルロイヤル 時間無制限勝負
【退場順】○内は入場順
●久保佑允①
2分1秒 カサドーラ
○勝俣瞬馬③
※勝俣が1014代王者となる
●勝俣瞬馬
5分57秒 逆片エビ固め
○佐藤光留(パンクラスMISSION)⑥
※光留が1015代王者となる
●佐藤光留
7分43秒 ジャックナイフ式エビ固め
○高尾蒼馬⑤
※高尾が1016代王者となる
●ベルナール・アッカ(フリー)⑦
8分35秒 OTR
○ゼウス(先駆舎)⑨
●相島勇人(フリー)④
8分40秒 OTR
○ゼウス
●ヤス・ウラノ②
8分51秒 OTR
○ゼウス
●高尾蒼馬
10分9秒 のど輪落とし→体固め
○ゼウス
※ゼウスが1017代王者となる
●ゼウス
10分18秒 横入り式エビ固め
○松永智充⑧
※松永が1018代王者となる
●松永智充
11分26秒 ゼウスのラリアット→体固め
○大石真翔⑪
※大石が1019代王者となる
●大石真翔
12分40秒 バックドロップ→体固め
○アジャ・コング⑫
※アジャが1020代王者となる
[1020代王者]○アジャ・コング
13分44秒 垂直落下式ブレーンバスター→片エビ固め
●赤井沙希(オスカープロモーション)⑩
※2月15日現在の王者はアジャ・コング
▼第3試合 テレ玉 presents DDT EXTREME級選手権試合 ルールランブルマッチ 60分1本勝負
[王 者]●彰人
10分1秒 エビ固めwithロープ
[挑戦者]○X=旭志織(K-DOJO)
※第30代王者の彰人が6度目の防衛に背一杯。旭志織が第31代王者となる
▼第4試合 KO-D6人タッグ選手権試合
[王者組]バラモンシュウ(フリー)/バラモンケイ(フリー)/●ゴージャス松野
10分16秒 コブラクラッチ
[挑戦者組]KUDO/○坂口征夫/マサ高梨
※第15代王者組ゴージャスバラモンが3度目の防衛に失敗。酒呑童子が第16代王者組となる
▼第5試合 スーパーTLC4WAYタッグマッチ 30分1本勝負
○高木三四郎/葛西純(FREEDOMS)
12分20秒 カバン奪取
石井慧介/入江茂弘
佐々木大輔/宮武俊
MIKAMI/石川修司(ユニオン)
▼第6試合 スペシャルシングルマッチ〜愛の記憶〜 30分1本勝負
○男色ディーノ
12分40秒 男色デストロイ→漢固め
●中澤マイケル with 松崎しげる
▼第7試合 スペシャルシングルマッチ 30分1本勝負
●スーパー・ササダンゴ・マシン(新潟プロレス)
7分13秒 サクラバロック
○桜庭和志(フリー)
▼第8試合 KO-Dタッグ選手権試合 60分1本勝負
[王者組]竹下幸之介/●遠藤哲哉
19分51秒 ゴーレムスプラッシュ→片エビ固め
[挑戦者組]関本大介(大日本)/○岡林裕二(大日本)
※第50代王者組の竹下&遠藤が5度目の防衛に失敗。関本&岡林が第51代王者組となる
▼第9試合 KO-D無差別級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]●HARASHIMA
22分44秒 フェニックス・プレックス・ホールド
[挑戦者]○飯伏幸太
※第48代王者HARASHIMAが8度目の防衛に失敗。飯伏が第49代王者となる
絶対王者HARASHIMAを下し、無差別級王者となった飯伏がDDTの更なる出発を宣言!
タッグとEXTREME級が他団体へ!桜庭すっごい滑る!愛のメモリーでマイケルが嫁と…
ダークマッチ
ダークマッチ開始の5分以上前からシレッとリング上に上がっていたニラ。勝手にゴングを鳴らしたりしていたら、そこに星誕期が登場。ニラはリングインしようとした誕期を襲撃してKOする。すると13時30分になったため、星条旗を振り回しながら福田が登場。しかし、パートナーの誕期はKOされたまま。続いてニラのパートナーの伊橋が登場。
まずは福田が伊橋を挑発しながら攻撃していくが、観客にアピールしている福田を背後から蹴り飛ばした伊橋はナックルを叩き込んでニラにタッチ。しゃがみ込んだニラが福田に背を向けると、思わず正面に回り込んだ福田。するとニラはそこにロケットパンチ。
さらに伊橋が福田を後ろにいたニラごとアバランシュホールドで叩き付けてから串刺し攻撃を狙うが、どうにかかわした福田。だが、誕期はKOされたまま立ち上がれずタッチ出来ない。それでも福田は伊橋のジャンピング・ボディプレスをかわすと、ようやく立ち上がった誕期にタッチ。朦朧としながらも突っ張り電車道からコーナースプラッシュを見舞った誕期はブレーンバスター。
カウント2でニラがカットすると、伊橋とニラは合体攻撃を狙う。だが、相撲タックルで2人まとめて吹っ飛ばした誕期。だが、ニラがシャイニング・ニースタンドで反撃すると、伊橋がミサイルキックを発射。
さらに伊橋は誕期の巨体をジャーマンで投げたが、顔面に誕期が乗ってしまい大ダメージ。それでも福田のスレッジハンマーをボディブローで迎撃した伊橋は、走り込んできた福田をラリアットで迎撃するとムーンサルトプレスを投下。
これをかわした自爆させた福田は、大技を狙う構え。伊橋がフラリと立ち上がると、福田は意表を突いて首固めで丸め込んで3カウント。
敗れた伊橋に初代キング・オブ・ダークのベルトを無理矢理押し付けたGMは「そのベルト持ってる限り、お前は未来永劫、死ぬまでダークマッチにしか出られません。それが嫌だったらそのベルトを誰かに押し付ければ本戦に出られる可能性もあるけど、まあ無理だろうな」と言い放つ。
<試合後コメント>
伊橋剛太
「あー! こんなベルトいらねー! なんだよこれ? 大体よ、キング・オブ・ダークって、略してKO-Dなんて言いやがって! 単なる嫌がらせじゃねーかよ、こんなベルトよ! でも、これアレだろ? 誰でもいいから、誰でもいいから挑戦させて、負けさせたらいいんだろ? そしたらこの忌々しいベルト渡せるんだろ? 他人に。俺は本戦に出れるんだろ? そうだよな? よし! 何が何でも、次の試合でこれかけて勝ってやる。次のダークマッチで、このベルト、この忌々しいベルト賭けて勝って、負けた相手に渡してやるよ!」
第0試合
第0試合はDNA勢による6人タッグマッチ。中津は『DNA 2』で敗れている樋口を挑発。この2人の先発で試合が始まると、まずは腕の取り合いから樋口が岩﨑にタッチ。中津も梅田にタッチすると、まずは岩﨑がショルダータックル。梅田もドロップキックを返すと、タッチを受けた鈴木がエアプレンスピンで回してから逆片エビ固めへ。
ロープに逃れた岩﨑だが、中津の攻撃をかわしてランニングエルボー。タッチを受けた新コスチュームの河村は串刺し式ダブルニーアタックからリバーススプラッシュを投下。中津もエルボーで反撃すると、エルボー合戦に。
ミドルキックからライダーキックで河村を吹っ飛ばした中津は梅田にタッチ。スワンダイブ式ミサイルキックから中津とサンドイッチ・ミドルキックを叩き込むと、鈴木が探偵パンチを発射。まったくダメージを受けていない河村に、中津と梅田がミドルキック。しかし河村も梅田をコルバタで投げると、樋口にタッチ。
ドロップキックを叩き込んだ樋口は相撲タックル。カウント2で中津と鈴木がカットすると、岩﨑と河村が入ってきて場外へ連れ出す。樋口のカナディアンバックブリーカーを逃れた梅田は蹴りで反撃するが、一気に抱えた樋口はコーナーにぶつけてからオクラホマスタンピート。さらにカナディアンバックブリーカーで担ぎ上げてギブアップを奪った。
<試合後コメント>
樋口和貞
「初めてのさいたまスーパーアリーナという、こういうでかい会場でプロレスができて本当に幸せです」
――DNAのメンバーでこのような舞台に立てて、チームとしての喜びはありますか?
「そうですね。チームとしてもあるんですけど、一個人としても本当に嬉しいなという気持ちがあります。次はダークじゃなくて本戦に出れるように、DNA全員で頑張りたいと思います」
オープニング
第0試合が終わったあと、リング上には鶴見亜門GMと特別ゲストの山里亮太さんがリング上へ。早速山ちゃんにお約束のブーイングが飛ぶが、山ちゃんは「これでも僕、肛門を爆破されているんですよ!」と訴える。
新グッズ紹介をしていると、平田GOサングラスが早くも売り切れたという情報に場内がどよめく。さらに『劇場版プロレスキャノンボール2015』の東京での追加上映として、3月21日〜4月3日までの2週間、シネ・リーブル池袋で上映されることが発表された。
GMが山ちゃんに見どころを尋ねるが、山ちゃんから出て来る注目試合はディーノの試合やメインなど。すると「X気になりませんか?」と言い出したGMは、無理矢理Xを応援するときの“作法”をレクチャーするため大石真翔を呼び込む。
山ちゃんは「Xの正体が旭志織って分かっているんだから、盛り上がるの無理ですよ」と言うが、「バカ野郎!」と張り手をお見舞いしたGMは、DDTのお客さんは出来たお客さんなので、きっちりと盛り上げると力説。観客総立ちでXの応援の練習するが、GMは「ダメダメダメ! 俺に恥かかせるなよ! 芸能人様が見てるんだよ! いまの3倍、いや10倍のテンションでお願いします! やれんのか!」と煽りまくる。
かなりのテンションで総立ちの観客が旭への応援を練習してみせると、山ちゃんもさすがに驚きの表情。そして山ちゃんが「さいたまスーパーDDT」と叫ぶと、全員で「スタート!」と叫んで、さいたま大会の開会を宣言。
オープニングVTRは飯伏がたまアリを一周しながら、主なカードを紹介。そしてベルトを持ったHARASHIMAに挑戦状を渡したところでステージ上から火花が上がり『GET READY』と共に本日の対戦カードを紹介。
第1試合
いきなり軍艦マーチに乗ってアントン、小鹿、そして黒子の格好をした福田に連れられてヨシヒコが入場。そして曙が大鷲と共に入場。大鷲にもたくさんの紙テープが飛んで嬉しそう。そしてあの曲がかかると、ロングガウンにパンタロン姿の平田が登場。リングに上がってパンタロンを取り去った瞬間、背後からアントンが奇襲攻撃を仕掛けてダンスを阻止。
そのままアントンは曙に向かっていくが、突き飛ばされてしまう。熟考したアントンはよそ見させておいてから南部式ナックル。だが、曙がビクともしないと力比べを要求。あっさり右腕一本でアントンをねじ伏せた曙はショルダータックルで吹っ飛ばす。
ここでアントンは小鹿にタッチ。ダブルチョップを叩き込む小鹿だが、曙はビクともしないためヨシヒコにタッチ。だが、手招きするヨシヒコに対し「無理無理」という曙は平田にタッチ。するとアントンが入ってきてショルダータックル。平田もカウンターのドロップキックを返すと、「オイ! 俺は埼玉に踊りに来たの! 新しいガウンも作って、メガネも作ってアホ丸出しじゃねぇかよ! というわけで仕切り直しで〜す。OK! 俺の曲をかけろー!」と叫んで平田GOサイングラスをかけるが、またもアントンがバイオニックエルボーで阻止。
さらに小鹿が平田の脇腹にニードロップを落とすと、アントンも顔面にニーを落としていく。だが、平田はアントンをコルバタで投げると大鷲にタッチ。アントンは南部式ナックルを狙うが、トーキックで迎撃した大鷲は掟破りの逆南部式ナックル。そこに小鹿が入ってきてバイオニックエルボーを狙っていた大鷲にバイオニックエルボーを叩き込む。
さらにヨシヒコがビッグブーツを叩き込む。しかし、平田が飛び込んできてアントンに延髄斬りを叩き込むと大鷲と合体攻撃を狙う。だが、ヨシヒコが大鷲に輪廻転生(=デ・ジャヴからのウラカン・ラナ)を決めると、平田にも激突。ここで曙がリングインして目を回しているヨシヒコにエルボードロップ。
さらに右手で首を絞めながら吊り上げると、コーナーにセットして突進。串刺し攻撃をかわしたヨシヒコはコルバタで曙を投げ飛ばすが、平田が入ってきてヨシヒコを蹴ってどかすと、またも平田GOサングラスを装着。だが、背後から攻撃したアントンはサングラスを奪い取って装着。
そこに大鷲が入ってきてサングラスを奪い取ると装着するが、曲がかかった瞬間に自ら外す。すると小鹿が大鷲を場外に追いやり、サングラスを拾い上げて装着。そこからあの曲に合わせて小鹿ダンス。次々に襲ってくる平田や大鷲をエルボーで迎撃すると、平田サングラスを装着したアントン、ヨシヒコと踊りまくり。
さらに平田サングラスをかけた曙がアントンに張り手を見舞うと、大鷲がのど輪落とし。さらに平田のスライディングキックから曙がランニング・ボディープレスを投下して3カウント。試合後、マイクを持った曙が「ちょっと待て。平田選手、このままじゃ終われないでしょ? ねえお客さん! 今日、平田選手踊りに来たんでしょ? どうですかお客さん」と言うと、埼玉だし、隣ではモトリークルーがライブやってるけど、あの曲がGOして平田がダンスをGOした。
<試合後コメント>
ヨシヒコ軍
小鹿「いやー、横綱は大きい!」
アントン「小鹿さん対して闘ってないじゃないですか!? 自分ばっかりですよ、やられたの」
小鹿「大きい岩の塊に行ったようなもんだ」
アントン「全然闘ってないじゃないですか、でも…」
小鹿「いや、行こうと思ったけど」
アントン「助けに来てくださいよ〜」
小鹿「本多選手が張り切ってるから、今日お客さんもいっぱいいるしね。本多選手の存在感をね、お客さんに見せてやらないと」
アントン「何言ってるんですか?」
小鹿「俺は遠慮したんだけど」
アントン「いやいやいや」
小鹿「いやいやいやいや、ほんと、大きい。強い。今度やる時は別なこと考えなきゃダメだな」
アントン「そうですね。ちょっと我々、相手方を倒すこととともに、あのメガネで踊りたいという欲を抑える事ができなかったのが、やはり敗因の大きな一つだと思いますんで、今度からは、やっぱちょっと一回抜いてくみたいな感覚で、試合前に一回踊りまくって、一回抜いてくみたいな感覚で、あの、試合に臨めば本番はイケるんじゃないかと。一回抜いてくみたいな感覚で」
小鹿「踊りという魔法をかけてさ、相手をそれでやっつけると」
アントン「ドラクエの不思議な踊りみたいなものですよね。我々が不思議な踊りを出すことによって相手が眠るみたいな」
小鹿「そう」
アントン「ラリホーみたいな」
小鹿「なんか、催眠術をかけるような。な?」
アントン「踊りのクオリティを上げるっていうのは一つの作戦かもしれないですね」
小鹿「速い踊りでな」
アントン「速い踊り?」
小鹿「試合やる前に息が切れるような」
アントン「試合やる前じゃダメでしょう。試合中に踊るんじゃないんですか? チキショウ、覚えてろ、いいか?」
小鹿「いや、よく頑張ってくれた」
アントン「ありがとうございます。負けましたけど、こうやって小鹿さんと、ヨシヒコ、そして、ぶっちゃけ福田と一緒にビッグマッチを闘うことができて自分は嬉しいです。なぁ福田?」
福田「ありがとうございました。さいたま終わった」
曙軍
大鷲「横綱、ありがとうございます。さいたまスーパーアリーナっていうね、ビッグマッチ! 我々、何軍ですが?」
曙「チーム曙軍じゃないの?」
大鷲「T2ひー解散して、新しくATひー?」
平田「ATひーな感じです!」
大鷲「その辺はまあまあ、とりあえず後々考えるとして、平田!」
平田「はい」
大鷲「なんだあのお前入場のガウンは? 聞いてねーよ! だんだんだんだん電飾で派手になっていきやがって、お前どこに行こうっていうんだ? っていうか、今日で完全に終わりだろうが」
平田「いや、まだまだ、私、進化していきますからね〜」
大鷲「いや、もう、これ以上結構なんでね。とりあえず横綱、どうですか? 初のヨシヒコ」
平田「強敵ですね」
曙「いや、たち悪いっすね」
大鷲「色んな意味でたち悪い(苦笑)」
曙「たちが悪いっす」
大鷲「どうですか? ゆくゆくはシングルマッチとか」
曙「まぁ〜もうちょっと僕勉強しないと。できないね」
大鷲「まだこれ以上、横綱にも勉強がいると」
曙「はい」
大鷲「ヨシヒコとのそんな奥深い選手ということでですね、とりあえず、また是非よろしくお願いします」
第2試合
まずはVTRにユニオンプロレスの竜剛馬が登場し、落語でアイアンバトルロイヤルを紹介。その様子を醒めた表情で赤井とヨシヒコが見つめる。だが、竜が「赤井沙希っていうお嬢ちゃんがアジャ選手に勝てるかっていうとね〜」と言ってると、赤井の表情が一変し、竜に「女の意地、舐めんなよ」と吐き捨ててから張り手をお見舞い。
だが、いきなり入場しようとするアジャをDDT映像班の久保が襲撃して、アイアンマン王者としてビデオカメラを持ったまま入場。そこに二番手のヤスが登場すると、久保はひたすら撮影し続ける。ヤスが容赦なくカメラを攻撃していくと、怒った久保は何とコルバタでヤスを投げたあと、さらにアストロシザースで投げていく。
そこに三番手の勝俣が入ってきて久保にミサイルキック。さらにサマーソルトキックからスワンダイブ。だが、久保はボディブローで迎撃。しかし勝俣はカサドーラで丸め込んで3カウント。アイアンマン王座を奪取した。そこに四番手の相島が登場してヤスをショルダーブロックで吹っ飛ばすと、勝俣にボディスラムからエルボードロップ。
そこに五番手の高尾が登場すると、ヤスは高尾と握手をして共闘。ダブルのカウンターエルボーを相島にお見舞いするが、ヤスはあっさり高尾を裏切って耳元で絶叫。だが、高尾もドロップキックを返したところで、六番手の光留が昨年大晦日のDEEPで勝利した盾を持参しながら登場。
盾を持ったまま勝俣をミドルキックで蹴り倒した光留は、そんまま逆片エビ固めでギブアップを奪ってアイアンマン王座を奪取。そこに七番手のアッカが登場。アッカに対してアリキックを連打した光留は、そのまま場外へ。そこに八番手の松永が登場し、ツバを吐きかけた手を高尾の顔面に沿い付けてから「マツ・ナガ・トモミツ」ポーズ。
そこから光留にブレーンバスターを狙ったが、逆に光留が投げたところを高尾が丸め込んで光留から3カウント。高尾がアイアンマンを奪取したところに九番手のゼウスが登場。アッカ、相島、ヤスを続けてOTRで失格させたゼウス。松永に煽てられて筋肉ポーズを取っているところに十番手の赤井が登場。
ゼウスと相対した赤井に松永が襲いかかる。ゼウスは女には手は出さない主義のようで、高尾をチョークスラムで叩き付けて3カウント。ゼウスがアイアンマンを奪取すると、十一番手の大石が登場。松永が大石に串刺しラリアットを叩き込むと、ゼウスも突進。だが、大石がかわすと松永が背後からゼウスをスクールボーイで丸め込んで3カウント。
怒ったゼウスが松永にラリアットを叩き込むと、大石が抑え込んで3カウント。大石がアイアンマンを奪取したところで十二番手のアジャが登場。いきなり一斗缶で大石を殴打したアジャ。一斗缶攻撃を赤井はかわしたが、大石に誤爆。そこをバックドロップで投げたアジャが3カウント。
アイアンマン王者となったアジャに赤井はダイビング・クロスボディーからランニングニー。しかしカウント2で返したアジャは張り手からバックドロップ。しかし赤井もカウント2で返す。アジャは容赦なく垂直落下式ブレーンバスターで叩き付けて3カウント。結局、アイアンマンのベルトはアジャの元に戻ったが、最初に襲撃されたダメージがあるアジャ様はご立腹の様子で引き上げていくと、ステージ上で撮影していた久保を殴り倒して溜飲を下げた。
<試合後コメント>
ゼウス
「まあ、三冠(ヘビー級挑戦)の後やいうことで。こないなねベルトに挑戦させてもらったわけやけど、まあこのベルトはこのベルトで、全日本の秋山(準)さんも取ったり、芸能人のLiLiCoも取ったり、まあ一流の人間が取ってたから、その中に俺の名前も連ねたっていうのはええかな。まあそういうノリかな。まあまあこれから、ゼウス、やるから見とってや」
赤井沙希
――最後の一人まで残ったんですがね。
「最後の方に…登場が最後の方だったので。私、先々月の後楽園のチャンピオンだったんですよ。今日知り合いの人とか、芸能関係の友達とか見に来てくださってて、『沙希ちゃん、なんの試合なの?』って『アイアンマン。私、前にしてたベルトをアジャさんに取られたから、私が取り返す』って言って、結構芸能関係の人が来てくださって。芸能とかの知り合いの人がまたプロレス面白いねんでって、そっからまた広げて欲しかったんですけど、できればベルトを巻きたかったんですけど、何が敗因なんですかね? 何が敗因ですか? 私、何がダメでした?」
――パワーとかキャリアですかね?
「パワー……そっか、パワー……。あの、パワーではもちろん敵わないってわかってたので、やっぱり一瞬の隙とか、絞め技とか、自分は打撃とかプロレス見る側では打撃とか、持ち上げてヨイショっていうのが好きなんですけど、自分にあった技で効果的なやつをもうちょっと勉強します」
――ベルト取られた時もブレーンバスター?
「垂直落下ブレーンバスター」
――今日もまた同じ技で。
「そうだ。え? 両国の時、私、返せたんだ……前回の後楽園は不意打ちやったから返せなかったんですけど、なんですかね? 気合いなんかな? あん時にあって今にないものをちょっと探してみます」
――今回不意打ちではなくシングル戦になったんですけど、アジャさんの怖さとか感じました?
「やっぱり、入場しただけで一回りも二回りも、もちろん元々のアジャさんも大きいんですけど、それ以上にオーラを含めてすごく大きく見えたんで、入場の時点でちょっとビビったっていうのはもしかしたらあるかもしれないです。スターダムで世IV虎と試合した時に、集中するのに背中向けてたんですけど、それじゃダメだと思って。今回は見ようと思ったんですけど、やっぱり一回りも二回りも大きく見えましたねアジャさんが」
――アイアンマンへの思いは変わらないですか?
「そうですね。その、もちろん私がDDTに参戦するってことになって、一番欲しかったベルトで、一番取りやすいとかそういうのは全然思ってなくて、競争率もその倍? 何倍もあると思ってるんで。今日なんて、映像班の方が取ったりしてたんで、取れそうな人に回るまで待ちますってほんとは言いたいんですけど、それじゃいつも練習で教えてくださってる坂口さんもそうだし、普段プロレスの練習が意味ないってことになっちゃうんで。ちゃんとプロレスやってる方から取りたいなって思いますけど、そんな甘いこと言ってられへんから1回はちゃんとチャンピオンになって、オスカーのスタジオで撮影して、もっともっと世間に、DDTのアイアンマンってベルト取ったって、綺麗な写真で色んな媒体に載りたいです。ちゃんとベルトを巻いて、綺麗な写真を取ります。すいませんでした。とにかく」
アジャ・コング
「お前ら下がれ! 信用しないからな、カメラマンとか記者とか。この野郎。そこのカメラマンもあんまり前出てくんな、この野郎! ぶっ飛ばすぞ。誰にも渡さねーからなこのベルト。誰も信用しねーからなこの野郎。カメラマンであろうが記者であろうが、プロレスラーだろうが芸能人だろうが、誰にも渡しませんこのベルトは! 二度と同じ轍は踏まないからな。ちょっとでもお前ら変な真似したらな、全員ぶっ殺すぞこの野郎。わかったか? 後ろ回るんじゃねーぞこの野郎! 散れ! 皆散れ!」
第3試合
マイクを持った大石が「さーて皆さん、お待ちかねー! Xを迎える準備は出来てるかー? OK! じゃあ行くぜ、EXTREME級に挑戦するXはこいつだ、カモーン!」と呼び込むと、Xこと旭が登場。観客はオープニングでの練習通り、総立ちで旭を迎え入れる。一方の彰人はモノトーンの新コスチュームで登場。
なお、この試合の試合形式が「ルールランブルマッチ」で、これは互いに持ち寄ったルールの中から、ランダムに提示されるルールに従って勝ちを競うもの。まず提示されたルールは「通常ルール」。
リング上であぐらをかいたままの彰人に対し、旭はスリーパーを仕掛けていくが、彰人はクロスアーム式スリーパーで切り返す。旭もクロスアーム式スリーパーでさらに切り返すが、彰人はヘッドシザースで脱出。すると「関節技禁止」ルールが提示される。ハンマーロックに捉えただけでレフェリーから注意されてしまうためチョップ合戦を展開する両者。そこから彰人が串刺し式スピアーからダブルアームの体勢に。だが、これは関節技。フルネルソンもリバースフルネルソンも関節技になってしまうため、彰人は俵返しで投げていく。
ここで提示されたルールは「場外転落即敗北」ルール。彰人はエプロンに旭を寝かせるとスライディングキックを狙ったが、旭はかわしていく。辛くも場外に落ちるのを堪えた彰人は、エプロンでドラゴンスクリューを決めると俵返しを狙うが、旭はこれは防御。
ここで提示されたルールは「2カウントフォール」。このルールを得意とする旭だけに、彰人はいきなりキン肉大移動を狙ったが、逆さ押さえ込みで切り返した旭はさらにモダンタイムス(=連続逆さ押さえ込み)。辛くもカウント1で返した彰人は足横須賀からサソリ固め。するとここで「彰人&ヤスvs.旭&大石のタッグマッチ」ルールが提示される。
大石&旭はヤスにサボテンの花(=2人がかりのヨシタニック)を決めるが、カウント2で彰人がカット。ならばと彰人にもサボテンの花を狙ったが、どうにか回避した彰人は旭を使って大石に急所攻撃。
ここで提示されたのは「オンリーギブアップ」ルール。彰人はアンクルホールドに捉えるが、旭はロープに脱出。彰人はキン肉大移動の体勢から旭の両ヒザをマットに叩き付けると、足4の字固めへ。ロープに逃れた旭だが、ここで提示されたのは「ノーロープエスケープマッチ」。彰人は旭の両足まとめてドラゴンスクリューを決めると、大石からギブアップを奪ったロープ際でのトライアングルスコーピオン。
しかしスリーパーで切り返した旭はエプロンに出した彰人に阿吽(=低空延髄蹴り)。さらにシーソー式パイルドライバーで叩き付けてから、一人サボテンの花のような体勢から、ロープを軸に彰人を回転させ、そのままエビ固めで抑え込んでの3カウント。勝った旭にはEXTREME級のベルトと共に、テレ玉より「彩の国黒豚」が1頭が贈呈された。
<試合後コメント>
彰人 with ヤス・ウラノ
彰人「なんかごめんなさい。僕が一番やっちゃいけないことやっちゃいました。ビッグマッチでベルト落とすのは本当に良くない。EXTREMEのベルトって、僕にとってこう…アイデンティティになってきたものであって、EXTREMEのベルトがない僕のDDTでの存在意義って……ちょっと今、立ち直れないですね。いや、けど取り返します。絶対取り返します。旭志織から絶対取り返す。僕は勝つまで、勝つまで諦めません。ウラノさん、ほんとごめんなさい」
ウラノ「しょうがないよ。今日負けるのは悔しいね」
彰人「ちょっと、やっちゃいました。ちょっとナメてたかもしれないですね。ノーロープエスケープになって、前回大石さんから勝ってるから、あの技僕は完璧な技だと思ってて、ちょっと完全にナメきってましたね。僕が甘かったです。今日ほんと悔いしかないですね。もう1回、イチから……イチからEXTREMEのベルト、挑戦まで上り詰めます」
旭志織 with 大石真翔
旭「どうですか? 取りましたよ?」
大石「イエーイ、取ったぜ―!」
旭「あの、なんでしょう? 彰人選手がこのEXTREMEのベルトでね、自分なりの王者っていうものを築き上げたっていうのをわかってますし、リスペクトはしてますけれども、このスタイル、僕だってハッキシ言って得意なんですよ。こういう、ちょっとひねりの効いたこと、俺、得意なんです。えーと、最後のルールになったなんだっけ、あれ? あなたが負けたやつ」
大石「はい。私が負けたやつ」
旭「ノーロープエスケープ。あれ、多分ね、提出されたルールの中に、アレ2個あると思うんですよ。彰人選手がもちろん1個提出したんでしょうけど、僕も1個提出したんです。理由は分かりますよね? フィニッシュ見れば分かりますよね? ロープを、使った、エトセトラ、私も、大の得意ですんで。週刊プロレスの選手名鑑を見てください。ロープ際での攻防を得意とするみたいなこと書いてありますから」
大石「書いてあった、書いてあった」
旭「それを、チェックしてない、彰人選手の、情報不足ですかね」
大石「そうだね」
旭「このEXTREMEのベルト、色々と活用させてもらいたいと思います。もちろんDDTのリングで、対戦防衛するのはもちろんですけども、千葉にも持って帰って、千葉のためにも、役立たせていただけたらなと思ってますんで、まあ色々と考えてます。これからの、旭志織、X=旭志織の王者像、ご期待ください」
第4試合
6人タッグ王者のバラモン兄弟は水を撒き散らしながら入場。だが、挑戦者の酒呑童子もリングを降りて場外でゴージャスバラモンを迎え撃ったたため、そのまま試合開始。坂口が松野をゴミ箱に放り込むが、バラモン兄弟がそのゴミ箱を押していき酒呑童子に松野がダブルラリアット。
ひな壇席では坂口が手すりを滑り落ちながらケイに蹴り。シュウは豚の首を客席に置くが、奪い取った坂口が豚の首を松野の押し付ける。ようやくリングに戻ってきた松野は口に含んだ水を坂口に向かって噴射。
さらにバラモン兄弟は高梨をコーナー下に座らせると、スーツケースを押し付けて固定しておいてから、シュウがボーリングの球を投げてストライク! ケイが高梨を羽交い締めにしると、シュウが道路標識で殴りかかるが、高梨がかわして誤爆させると、高梨がシュウにトラースキック。
タッチを受けたKUDOはシュウに延髄斬りを叩き込むと、ケイにキチンシンクからスリングショット式ダブルニーを投下。さらに兄弟を同じコーナーにホイップしてから8×4(=走り込み串刺しジャンピング肘打ち)。座り込む兄弟に松野の頭を押し付けると、高梨はスーツケースで固定。
そこに坂口がボーリングの球を投げてストライク! 松野を捕まえた酒呑童子はトレイン攻撃。さらに松野をコーナー上に寝かせると、坂口が串刺し式ランニングニーリフト。カウント2で返した松野だが、坂口はスリーパーに捉える。だが、シュウがパウダーを投げつけると、松野がスクールボーイ。カウント2で返したスカ亜愚痴だが、松野は619からゴージャススター・エルボー。
これをかわした坂口はランニングロー。だが、かわした松野は下から坂口に絡みつくと腕十字へ。クラッチが切れた坂口だが、KUDOがダイビング・ダブルニードロップでカットすると、坂口は松野にコブラクラッチ。これで松野が“落ちて”しまったため、日韓レフェリーが試合をストップ。KO-D6人タッグ王座を奪取した酒呑童子は、酒瓶を持ち込んで祝杯をあげた。さらに酒盛りをはじめたため、GMが「次の試合があるので……スミマセン」とご退場を願った。
<試合後コメント>
バラモンシュウ&バラモンケイ&ゴージャス松野
※インタビュースペースの机に横たわる松野を叩きながら
シュウ「オイ、大丈夫かオイ! 起きろ!」
松野「うおっ!」
ケイ「危ねーな!」
シュウ「何してんだよ! お前よ」
松野「どうしたんだ」
シュウ「負けたじゃねーか! お前が失神して負けたんだ」
ケイ「ベルト取られちゃったよ」
シュウ「何してんだよお前」
松野「誰もギブアップなんかしてねーぞ」
シュウ&ケイ「お前が落ちたんだよ!」
シュウ「ギブアップよりも負けに等しいよ! 戦意喪失と同じじゃねーか!」
松野「ここどこだよ、オイ」
ケイ「記憶が無くなってんじゃねーか」
シュウ「さいたまスーパーアリーナだよ。負け負け」
ケイ「負けたんだよ」
シュウ「お前が勝手に負けて、このトリオも終わりだな!」
ケイ「今日でお払い箱じゃねーかよ」
松野「馬鹿言ってんじゃないよ」
シュウ「勝手にやって勝手に負けてんじゃねーよ」
松野「そんなことねーよ」
ケイ「そんなことあるよ!」
シュウ「それしかなかったぞ!」
松野「なんだよ! どこだよ、ここ!」
シュウ「だからさいたまスーパーアリーナだっつってんだろ!」
ケイ「コミュニティホールってやつだ」
松野「なんだ、リングどこなんだよ」
シュウ「リング、あっちだよ」
ケイ「さっきまで居ただろ。ここはリングじゃねーよ。テーブルの上だお前」
松野「坂口極めたじゃねーかよお前」
ケイ「極めてねーよ」
シュウ「極められたんだよ」
ケイ「やられたんだよ。唇カサカサじゃねーかよお前。水分ないんだろ」
シュウ「水分たりねーだろ。水飲んどけちゃんと。お前減量しすぎだよ」
松野「負けたの?」
シュウ&ケイ「負けたの!」
松野「じゃあいいや、ベルトは、ねーな」
シュウ「だから負けたんだからベルトなんかねーだろ!」
ケイ「負けたのにベルト持ってたら変だろ」
松野「いいよ、酒呑に負けんだったらよ、俺たちがタッグを組んだのもよ」
シュウ「トリオな」
松野「トリオ、え? 3人タッグ組んだんだってよ、キャノンボールが縁なんだからよ、酒呑じゃねーかよ最初。あいつらに持ってかれんだったら。俺はよ」
シュウ「まあそうだな。あいつらとの闘いから始まったからな」
松野「そうだよ。ただしな、一個だけ言っとくけども、もう、守るもんなんにもねーけども」
シュウ「元々ねーじゃねーかよ」
松野「いやこれからは、俺たちの本当のな、友情が芽生えて」
シュウ&ケイ「芽生えねーよ!」
シュウ「お前もう福島から出てくんな」
松野「バカいってんじゃねーよ!」
ケイ「お前が福島から出てくるから俺たちの身体が若干おかしく」
シュウ「やめろ、触るな! この頭もお前のせいだぞ」
松野「バカ野郎、この身体見てみろよお前」
シュウ「だからどうしたんだよ」
ケイ「その身体はなんかの影響でこうなったのか?」
松野「俺は、2011年の5月に復帰して、それからメキメキと鍛えた。これはひとえにトレーニングの成果だよ」
シュウ「何が言いたいんだよ」
ケイ「話がズレてるよ」
シュウ「落とされてどうかしたのかお前」
松野「そういうわけでな、言っちゃいけないこといいこと、わきまえて俺たちは大人なんだからさ」
シュウ「もう周り飽きてるだろ。お前ほんとに大人かよ」
松野「ベルトは無くなったけど、俺たちはすごい科学反応なんだからよ」
ケイ「化学反応とか余計なこと言うなよ」
松野「これから、俺たちほんとに生きたチームとして、闘い抜くよ」
シュウ「生きたチームってなんだよ!?」
ケイ「死んでたのかよ! 最初から生きたチームにしてくれよ!」
松野「ベルトなんか持ってると、なまじっかそれを守ろうと思って、ほんとのチームワークなんかできねーんだよ。失って初めて」
シュウ「お前、失ったら多分呼ばれねーぞ」
松野「そんなこと」
ケイ「あれはベルトとともにな、このチームも失われるんだよ。俺呼ばれてねーもん」
松野「そしたら、俺が福島で自主興行やる時はお前らよんで」
シュウ「いつだよ?」
松野「3月15日だけど」
シュウ「そん時な、みちのくあるんだよ、出れねーわ」
松野「いいよ、来年もやるからな」
ケイ「じゃあ来年までないな、このチームはな」
松野「1回か2回ぐらい、多分DDTの事だからあると思うけども」
ケイ「来年までに1回か2回だったら皆忘れちゃうよ」
シュウ「そうだよ」
松野「そんなことねーよ、俺たちのインパクトすごいんだぞ」
シュウ「人の目を見てちゃんと喋れよ。お前よく見ると歯並び悪いな」
松野「整形して」
ケイ「整形してピラニアみたいな顔になってるぞお前」
松野「ちょっと脂肪落としたら顔がやばくなった。そんな話はいい。とにかく俺たちは」
シュウ「お前1人でやれ」
松野「失って初めて、俺たちに友情を」
シュウ「お前が福島の放●能で巨大化しないから勝てないんだよ今日」
松野「バカいってんじゃないよ」
ケイ「大きくなって帰ってこいよ」
シュウ「ビッグマッチ仕様の大きさにちゃんとなってこいよ」
ケイ「せっかくこのさいたまスーパーアリーナなんだから」
松野「来年の福島の時はな」
ケイ「おっきくなる?」
松野「おっきくなってるよ(苦笑)」
シュウ「俺、楽しみにしとくわ」
松野「俺たちのチームワークもガッチリ、デカくしておくぞ」
シュウ「いや、それまで会わねーからよ。チームワークも何もねーよ」
松野「電話するよ」
シュウ「連絡先しらねーもん」
ケイ「じゃあもう今日でお別れだ、サヨナラ」
(シュウとケイは控室へ)
松野「ちょっと気を失ったんで、いきなりこういうとこでカメラの前で…俺としては、あるもの無くなっちゃってるんで。それは現実として受け止めなきゃならないんで。まあ、反省点をこれから吟味して、ただバラモンとは非常に自分としてはいいコンビだと思うんで、トリオだと思うんで、これからまた新たな挑戦するとかそういう可能性が出てくると思うんで、これ最後じゃなくて、これを始まりにして自分たちは頑張って、またあのベルトを取り返しますよ。俺たち3人でね。必ず約束しますよ。今日はありがとうございました」
酒呑童子
高梨「勝って、ベルト取って飲む酒は最高ですね。最高の肴です」
坂口「いやー、ヤバイっすね」
KUDO「しかもね、昼間だからね」
高梨「昼間から酒飲んで最高ですね!」
KUDO「いや、最高最高」
高梨「あーほんと、プロレスキャノンボールからね、始まったゴージャスバラモンとの因縁、一つ決着ついたんじゃないの? このチーム、いつもは喋らないけどな、今日はな、主役の坂口にコメント貰おうじゃないか。坂口さん、言ってやってくださいよ」
坂口「例のやつでいこうか」
高梨「え!?」
坂口「除●してやったよコラ、ジジイ」
高梨「オイ! ピーでお願いします。でもな、大一番で気合いを入れた見ろこの眼の色、やっぱこういう時にね、大一番で気合い入れてくる坂口さんは頼りになるよ。そんな坂口さんと、俺たちのアニキがいる限り、うちらのチームは負けねー。どのチームでもかかってこいよって。ゴージャスバラモンがまだやりたりねーんだったら、いつだっていいぞやってやるよ。アニキ! 最後にコメント出してひとこと言って締めてくれよ」
KUDO「まあ、ユニットのトップの証、これが俺、6人タッグのベルトだと思ってるから。ユニットのトップは酒呑童子で、誰でも挑戦してきてください。以上です」
坂口「かかってこいよこの野郎」
高梨「そうだよ、酒飲んでんだからよ、景気いいことで何をくらわすかと思ったら最後キャラ忘れてんじゃねーよ。(※KUDOにTシャツを投げつけて)この野郎! 以上だ、終わり! 乾杯!」
第5試合
酒呑童子がステージ上に移動して酒盛りをしている間に、リング上では大石たちがパイプイスを使って“さいたま城”を築城。MIKAMIと組んだ石川はシースルーのノースリーブを着用。そしてチームクレイジー大社長は、まず葛西がアコースティックギターを手に登場すると、高木もアコギを手に登場。そして2人で“戦闘自転車”ドラマティック・ドリーム号に乗って入場。
だが、いきなり高木がさいたま城に叩き付けられて落城すると、石井が佐々木をウラカンホイップで投げて場外に追いやってからラダーを持ち込む。天井から吊り下げられたDDTトートバックを取りに切った石井だが、高木が引きずり降ろしていくと、高木と宮武がラダーに登っていく。
だが、石川がラダーごと押し倒していくと、今度は葛西と石川がラダーに登っていく。葛西を月とした石川はMIKAMIを肩車するが、葛西が蹴り倒していく。テーブルをコーナーにセットした葛西だが、石川がニーリフトから投げ捨てパワーボムでテーブルに叩き付けて、葛西がテーブルクラッシュ。
ラダーに登ろうとする石川だが、ドリフや高木がイスを投げつけてカット。すると宮武がスピアーで石川を吹っ飛ばし、ラダーを首を巻いて回転。周りのもの皆傷つけた宮武は、ラダーをロープに持たれかからせてから固定。
そこを佐々木が駆け上がっていき、除外にトペコンを発射。しかしラダーに登ろうとした宮武をMIKAMIがカットし、ラダーの上からヴォルカニックボムを投下。石井がラダーに登ろうとするが、クレイジー大社長がテーブルを叩き付けてカット。するとテーブルの上に石井を寝かせ、葛西はコーナーへ。
だが、入江がカットしてゴーグルを奪い取ると、石井が寝かせたテーブルの上の高木に向かってパールハーバー・スプラッシュを投下してテーブルクラッシュ。佐々木と宮武がラダーで次々に選手たちを突いてから、MIKAMIをラダーに投げつける。だが、佐々木と宮武をビッグブーツで蹴り倒した石川は、佐々木をスプラッシュ・マウンテン(=BTボム)で場外に投げようとする。
これを辛くも逃れた佐々木はコルバタで石川を投げると、ラダーに登っていく。だが、石川がラダーを押し倒すと、佐々木はそのまま場外に転落。その石川の脳天に石井がイスを振り下ろす。場外にテーブルをセットした石井はエプロンから石川に奈落式DDTを狙うが、逆に石川が奈落式ファイヤーサンダーで石井をテーブルに叩き付ける。
その石井をエプロンからリング内にぶっこ抜きブレーンバスターで投げた高木。葛西は入江の脳天に何発もイスを振り落としてからラリアット。10分が経過し、MIKAMIがラダーに登っていくが、宮武がコーナーからダイブしてMIKAMIを落下させる。だが、葛西が宮武にギターショット。
テーブルをセットして宮武を寝かせたクレイジー大社長は、そのテーブルごと大きなテーブルの上に乗せると、高木は放送席の山ちゃんの赤メガネを奪い取って葛西に渡す。巨大ラダーに登った葛西は赤メガネを装着すると、二段テーブルの上の宮武にパールハーバー・スプラッシュを投下して大テーブルクラッシュ! その間に高木がラダーに登ってトートバックをゲットしてクレイジー大社長が勝利。
GMから「お二人にはそのトートバックに入っている豪華な賞品を差し上げます」と言われた高木は、トートバックから一枚の白紙を取り出す。するとGMは「あまりに豪華な賞品で入りきらないので、とりあえず白紙を入れておきました。お二人には新たな路上プロレスへの参戦権を差し上げます」と告げる。
「ちょっとやそっとの路上プロレスじゃ驚かない」という高木に対し、GMが発表したのは4.15伊豆ぐらんぱる公園での路上プロレス。この6万坪以上という広大な公園で行われる 史上最大規模の路上プロレスへの参加権が、クレイジー大社長に与えられた。葛西は「三ちゃん、これはえらいことだぞ〜! こうなったら伊豆ぐらんぱる公演、ぶっ壊しちゃおうぜ!」と言い出す。
葛西も子供の参観日だというが、4.15路上プロレスの参戦をその場で承諾すると、「三ちゃん、明日が何の日か知ってる? 高木三四郎のデビュー20周年の日ですよ!」と発表。すると高木の愛娘が登場し、「パパ20周年おめでとう!」と高木をサプライズで祝風。照れまくった高木は「20年頑張ってきましたが、もうちょっとくらい頑張ってみようと思います! 皆さん応援よろしくお願いしまーす!」と言うと、愛娘と一緒にファイアーポーズを決めた。
<試合後コメント>
高木三四郎&葛西純
高木「全部吹っ飛んじゃったよ、ほんとに。いやー」
葛西「まあ三ちゃん、20周年おめでとう!」
高木「ありがとうございます。改めまして」
葛西「それと、このさいたまスーパーアリーナ、初進出おめでとう!」
高木「ありがとうございます」
葛西「もう、ドラマティック・ドリームチーム、両国も行って、日本武道館も行って、さいたまスーパーアリーナも行って、そしてめでたく20周年迎えて、三四郎、これがゴールじゃねーからな! スタートだぞ」
高木「はい」
葛西「今日集まってくれた観客、誰一人とってもな、これがゴールだと思ってねーよ。これがスタートで、まだまだ夢のあることを高木三四郎が見せてくれると、ここの観客は皆思ってるんだよ! だから、この20周年、今日からがスタート! あとのコメントは任せます!」
高木「えー!? 丸投げですか」
葛西「もう言うことねーだろ」
高木「ありがとう、ありがとう、葛西君ありがとう。(※葛西は控室へ)いや、ほんとにね、何も聞いてなかったんで。自分デビュー戦3つぐらいあるんですよ。屋台村で2回ぐらいデビュー戦やって、その2か月後ぐらいにPWCっていうところでデビューして、PWCがプロの団体で。屋台村もプロの団体って言ってたんですけど、結局どっちか分からないまんまここまで来ちゃったので。デビュー戦一応3回ぐらいあるんですけど、まあ一応自分の中ではPWCの2月16日か、ONAIR EASTでやったトラブルシューター高智か。その試合がデビュー戦になるんですけど、そんなことすっかり忘れてました。僕はあんまり過去を振り返らないタイプなんで、ほんと過去を振り返らないんで、今日もいつもの普通の試合のつもりでいたし、こんなサプライズ用意してたなんて、あんなの分からなかったよ。予め言ってくれないと、ね? アドリブに弱いんで(苦笑)。あれですね、でも何か嬉しいですね。こうやって20年間やってきて、最初はもうほんとに、誰も当然のことながら、DDT旗揚げした時点でもそんなに仲間も少なかったんですけども、20年間プロレス人生続けてきて、なんかね、ほんとになんだろう? 仲間がいっぱい増えてきてね、その仲間たちとこのさいたまスーパーアリーナ大会をね、できたってことがほんと自分の中でも本当にね、幸せだなと思いますプロレス人生。多分俺、引退前にも幸せなプロレス人生だったなって言って終えていきたいなと思ってて。まだ途中だけど、今の時点でも十分幸せで。多分、俺ほどいろんな経験をして、いろんな選手と闘ってきて、いろんなシチュエーションでやってきた人もいないと思うし、それはもう常日頃からバックアップしてくれる人がいるからこそできることで、自分の本当ワガママ、自分のやりたいことに付き合っていくんで、本当に感謝してます。ありがとうございました。20年、でもあくまでもゴールではなくてスタートなので、21年目もまだまだ大人げなく、業界をどんどんどんどんとね、盛り上げていきたいと思ってるんで引き続きよろしくお願いします!」
第6試合
今年で40歳となり、新たなビジネスをはじめるためシンガポールに移住することになった中澤マイケルにとって、この試合が一応DDTラストマッチとなる。対するは昨年末からヘルニアのため欠場していた男色ディーノ。
煽りVでは中澤夫妻が「なんで一緒にいるんだろう」という重たいテーマで話し合う様子が映し出される。何とも重苦しい雰囲気の中、「ちょっと考える」と言って席を立って佳耶子夫人だが、マイケルの本心は最後の試合を見て一緒にシンガポールに来てほしいという。
そこでマイケルは松崎しげるさんに「松崎さんの歌には力があります! 僕が勝ったらあの愛のメモリーを歌って、嫁を心変わりさせたいんです!」と直訴。「勝てるのか?」とマイケルに尋ねた松崎さん。「勝てます!」と返事したマイケルは気合いの張り手。だが、ブロックした松崎さんが逆に張り手をお見舞いすると、2人で一緒に入場。
一方、煌びやかなロングガウンを羽織って登場したディーノは、ステージでガウンを脱ぐとステージに座って男魂を統一してから客席に雪崩れ込む。会場中を徘徊してからリングインしたディーノは、超満員の観客を前にハイテンション。
神妙な面持ちだったマイケルはゴング前に背後からディーノに奇襲攻撃を仕掛けると、爆弾を抱える腰にストンピングを落とす。ディーノもアッパーカットで反撃するが、コーナーポストを外したマイケルはボディスラムでディーノの腰にダメージを与えておいてから、金具剥き出しのコーナーにホイップしようとする。
当然抵抗するディーノだが、腰にエルボーを落としていったマイケルは急所攻撃。そして金具剥き出しのコーナーにディーノの腰を叩き付けると、「クリーンファイト!」と言いながら外したコーナーポストでディーノの腰を殴打。ポストを松井レフェリーに返している間に、場外に出たマイケルは凶器を探すが松崎さんが止めにいく。
しかし松崎さんを座らせたマイケルはイスを手にリングに戻る。すると松崎さんは「お前、これが最後の試合だろ? それでいいのか? 勝って嫁さんを喜ばせたいんじゃないのか?」と言うと、「ディーノに話がある」と言ってエプロンい上がった松崎さんは「愛の言葉こいつを骨抜きするんだよ!」と言ってディーノに熱烈キス。
松崎さんの言葉で目を覚ましたマイケルはディーノにエルボー合戦を挑んでいくが、ディーノはナックルパートで殴り倒すと男色ナイトメアー。さらにファイト一発!から男色ドライバーを狙うが、間一髪で踏み止まったマイケルは逆水平チョップ。ディーノがナックルで応戦すると、マイケルは「熱くなってきたぜ〜」と言いながらコスチュームを脱ぎ出す。
するとディーノも漢タイツを脱ぎ、お互いにTバック姿で殴り合いながら、一枚ずつTバックを脱いでいく。もはやどちらが先に脱げるパンツがなくなるかの争いになってきたが、最後の一枚を脱ごうとしたマイケルだが、松井レフェリーが張り手で止まると、ディーノが男色ドライバー。
しかしマイケルはカウント2で返す。ならばとコーナーに登ったディーノだが、マイケルがロープを揺らすとトップロープに転落して股間を強打。すかさず巨匠スラム(=オリンピックスラム)で投げていったマイケルはダイビングショルダー。
足を踏みならしたマイケルはトラースキックを狙ったが、ブロックしたディーノはソバットからあてがい。しかしマイケルは盟友ケニー・オメガの波動拳を叩き込むと、ディーノを肩車。だが、パンチで脱出したディーノはリップロック。リストクラッチ式リップロックで“落とそう”としたディーノだがマイケルはコーナーに押し込んで脱出。だが、ディーノは走り込んできたマイケルをリップロックで捕まえると、フレンチキスから男色デストロイからの漢固めで3カウント。
マイクを持ったディーノが「あれ? 埼玉中から聞こえる……」と言うと、場内から「ディーノ」コール。ディーノは「待たせたわね! ゲイレスラー、男色ディーノ、ここに復活! この男色ディーノ様がいない3か月のDDTは、まあDDTだったわね。分かってる。そんなことは分かってる。アタシがいようがいまいがDDTはDDTなのよ。だからと言ってアタシの居場所がないか? いや、違う! 居場所なんて用意されるもんじゃない。自分で作るんだ! これから男色ディーノ様が居場所を作る、それを目をかっぽじって見てなさい」と言い放つ。
さらにディーノは「アタシ、そろそろ帰るからあんたが締めるんだけど、1つだけあんたに問いたいことがある。マイコー! プロレスラーとは何ぞや! マイコー」と言ってマイクを渡す。マイケルは「プロレスラーとは……分かりません」と返答。ディーノは「その通り、アタシも分からないわ。でも1つだけ分かることがある。すべてのプロレスターはプロレスが大好きってこと。あんたまだプロレスラーなんでしょ? プロレスが好きなの?」と尋ねる。
「プロレスが大好きです!」と応えたマイケルだが、ディーノは「そんなことはどうでもいいの」と言うと、勝って嫁の気持ちを変えたかったのに、負けた上に嫁も来ていないという現実を突き付けた上で、「あんたは次の試合が決まっていないだけで、次の試合までに立ち上がるのよね?」と言ってマイクを渡す。
マイケルは「僕は一人でシンガポールに行きます。で僕は自分はまだプロレスラーだと思っています。試合は決まっていませんけど、人生がプロレスだと思っています。だから僕は最後まで諦めません。一人でシンガポールに行っても最後は佳耶子と幸せになります。これにて中澤マイケルは一旦終了となりますが、皆さん応援ありがとうございました!」と送別の挨拶。
すると、ステージ上の松崎しげるさんが『愛のメモリー』を熱唱。さらに松崎さんが「マイケル!」と呼ぶと、ステージ上にはウェディングドレス姿の佳耶子夫人が登場! 慌ててステージまで移動したマイケルは改めて佳耶子夫人を説得すると、愛のキス! 手にとを取り合ってから、マイケルが佳耶子夫人をお姫様抱っこ。そして中澤夫妻は旅立っていった。幸あれ!
<試合後コメント>
中澤マイケル with 松崎しげる
マイケル「すいません。勝てなかったのに」
松崎「いやいや。でも大変だね。いつから行くの?」
マイケル「えと、19日に」
松崎「もうすぐだ。でも今日あれだね、嫁さん大丈夫だね。一緒に行くよね」
マイケル「松崎さんの歌の力で」
松崎「いやいや、そんなそんな」
マイケル「いやほんとに、ありがとうございました。途中で勝ちたくて汚い手を使ってたところに、松崎さんの喝があったから、僕も取り戻す事ができました。ありがとうございます」
松崎「いやー、でもやっぱ面白いね。皆それぞれに色んな分野で活躍してるっていうのは。やっぱりその身体を保つには、マイケルの所行ってトレーニングするのが一番だろ?」
マイケル「はい。是非」
松崎「ということはシンガポールに行って。もうかなり会員数もいるんじゃない?」
マイケル「そうですね、はい。結構繁盛してます」
松崎「やっぱり新たなものを始めるっていうのは大変な事だけど、まあでも、あれだね、スポーツに精通してるもんね」
マイケル「今日の試合のおかげで頑張れそうです。ありがとうございました」
松崎「いやいやいや。もう何年やってる?」
マイケル「プロレスは10年です」
松崎「10年か、そうか。でもあの、大社長みたく20年やってる人もいるからね」
マイケル「そうですね、まだもちろん引退したわけじゃないんで」
松崎「そうだね、まだあるよね」
マイケル「辞めたつもりはないです」
松崎「逆にシンガポール行って、逆にまた自分のやってるジムでまた身体鍛えて、出るってこともあるの?」
マイケル「そうですね、シンガポールで団体を立ち上げるとか可能性としては」
松崎「僕も一番初めに仕事したのシンガポールなの」
マイケル「そうなんですか!?」
松崎「今からもうほんと40年ぐらい前に。だからそういう面では、すごくいいとこだし、綺麗なとこだし、ゴミを捨てたら500ドルの罰金だし、唾を吐いたらやっぱり500ドルの罰金だし。まあでも、あの環境の中でできるというのはすごいことです。いいと思います。ありがとうございました」
男色ディーノ
「まあ、見ての通りなんだけど、まあ、ひとつだけこの試合で私の中で残ったものといえば……しげるはやっぱりこっち(=ゲイ)だったって事よね。まあ、ついついね、今まで隠してるゲイの衝動が出ちゃったんでしょうね、私と対戦することで。次はまあ、しげると私が雌雄を決しなきゃいけないかもしれないわね。まあまあ、今日の私の収穫はしげるがもうカミングアウトしたってことです。これはマスコミの皆さん、堂々と報じてください! 私からは以上です。何かあれば。大体私、しげるの事なんでも分かるから。しげるについて聞いてくれても答えるわよ」
――今回はまさかのしげるさんの方から熱いベーゼを……
「だからやっぱり隠しきれなくなったんでしょうね。プロレスのリングってフェロモン出てるから。フェロモンにしげるが耐え切れなくなってもう、私としたくてしょうがなかったんでしょうね。そこは見逃さなくてもいいんだけどそこはわかってあげて」
――送り出す中澤さんに対しては?
「何にもない! いやもうほんとにね、自分でもびっくりするぐらい何にもない。どうぞ、行ってらっしゃい。最後に……しげるこっち(=ゲイ)です」
今後の主な大会日程発表
3.21春日部で今日のメインの勝者がKO-D無差別級王座の防衛戦を行うこと、8.1〜8.9から新木場で史上最長となる9日間に渡るビアガーデンプロレスの開催、そして8.23には両国大会の開催。ドラマティック総選挙は8.30〜10.4までの期間で、今年の総選挙にはガンプロと東女も参加するため、9.22と9.23の新宿FACEには全ブランドが集結! さらに早くも2016年3月21日、そして8月28日、何と春と夏に両国大会を開催することが発表された!
第7試合
マッスルのテーマ曲だったPENPALSの『LONELY DAYS』に乗って、鈴木みのるばりの全身白装束のササダンゴマシンが、マッスル戦士とのマッスルトレインで入場。一旦リングインしてから再びステージに戻ったササダンゴは“煽りパワポ”を開始。ローカルインディレスラーだったササダンゴが「プロレス界の誇り」であり「プロレス界の夢」だった桜庭と対戦することに。
これをアメリカンドリームだと思うというササダンゴだが、アメリカの経済評論家が「アメリカンドリームなんて存在しない」と発言したことに触れ、プロレス界にも“強さの格差社会”があると力説。
この格差社会に打撃を与えられる術こそリーマンショックだというササダンゴは、問題は桜庭にリーマンショックをかけられるかどうか。その方法は「転ばすしかない」と導いたササダンゴは、「バナナの皮」で桜庭を転ばせるという。
ササダンゴの煽りパワポが終わると、サクラバマシンのマスクを被った桜庭が入場。ササダンゴと額をくっつけながら睨み合った桜庭は、そのマスクを脱いで客席に投げる。まずはバックの取り合いとなるが、お互いに譲らない。片足タックルでテイクダウンさせた桜庭は、ガブった状態で投げていく。
そこから桜庭はササダンゴの作戦通り、ミドルキックの連打でササダンゴをコーナーに追い詰める。すると、ササダンゴはセコンドにディーノから渡されたバナナの皮を顔の上に乗せて待機。走り込んできた桜庭がバナナの皮で滑って転ぶと、すかさず垂直落下式リーマンショックを決めたササダンゴ。
しかし桜庭もすぐにササダンゴの腕を取った腕十字へ。ロープに逃れたササダンゴを再び蹴りでコーナーまで追い詰めた桜庭。するとササダンゴはディーノからバナナの皮を受け取り、マットに置く。まったく見えていない桜庭がバナナの皮で滑ると、ササダンゴはもう一度垂直落下式リーマンショック。
だが、桜庭もササダンゴのドロップキックを自爆させると、ローキックからサクラバロックの体勢に。ササダンゴがロープまで押し込むと、ディーノがタオルを投げようとする。まるで桜庭vs.ホイス戦を再現するようだが、ここで葉加瀬太郎の『エトピリカ』が流れる。
ササダンゴの心の声はあと一発垂直落下式リーマンショックを決めれば勝てるが、腕を取られてしまった。だが、この回想シーンのお陰で体力は回復したというササダンゴ。その言葉通り、スローモーションでサクラバロックから脱出したササダンゴ。すると桜庭は“スローモーション”で掌底を連打。しかしかわしたササダンゴが捕まえたところで、今度は桜庭の回想シーン。
「こんな試合ははじめてだ。この男、体は大きいが体力も技術もない。本当にプロレスラーなんだろうか? この試合を受けた時点で負けだったんじゃないか? もう考えても仕方がない。終わらせよう」という心の声のあと、桜庭の張り手がササダンゴのクリーンヒット。そこから必殺のサクラバロックに捉えていき、ササダンゴはタップアウト。
抱き合って健闘を称え合った桜庭とササダンゴ。握手を交わした先に桜庭の額がヘッドバットのようにササダンゴにヒットしてダウンと、最後までマッスルの匂いを感じさせる一戦だった。
<試合後コメント>
スーパー・ササダンゴ・マシン
「あの、これが……これがあのDDTワールドであったり、マッスルの世界観だったりとか、実はそんなんじゃなくて、これが桜庭和志という人間の、桜庭和志というプロレスラーの世界観だったとしたら、僕はそういう意味で……あの……全然こういう自分の得意な分野というか、自分が得意だと思っていた試合というか、プロレスでも、それでも実は俺は色んなとこで桜庭和志に、桜庭さんに敵わなかったなっていう気持ちが…喋っていいことなのかどうか分からないですけど、実はそれが一番強くあります。そういう意味では、ほんとに悔しいし、この今のプロレスの大きな流れとは関係ないかもしれないですけど、俺は絶対、あるべきだと思ってる、面白いと思ってる、これも絶対プロレスのひとつなんだと思ってるこのジャンルは、まだまだ、まだまだ追求していかなきゃいけないんだなと。ここは全然ゴールじゃないです。あの、皆、言ってる通り、途中の途中の途中なんで。ありがとうございました」
第8試合
挑戦者チームの関本&岡林は大日本プロレスジャージ姿で入場。王者チームの竹下&遠藤はステージ上でDXポーズを決めてから、アントン&福田と共にハピモトレインで入場。
ガッチリ握手を交わしてから、遠藤と岡林の先発で試合開始。ロックアップから一気にロープまで押し込んだ岡林だが、ここはクリーンブレイク。その後もお互いに譲らずタッチをして竹下と関本がリングイン。関本が逆水平チョップを叩き込むと、竹下も逆水平チョップで応戦。そこからエルボー合戦になると、関本はショートレンジラリアットでなぎ倒す。
岡林がストンピングから逆水平チョップでなぎ倒すと、関本がボディスラム。挑戦者チームはクイックタッチで代わる代わるボディスラムで竹下を叩き付けると、関本がアトミックドロップから逆エビ固めへ。岡林が遠藤のカットを阻止したため、竹下は自力でロープに脱出。
関本&岡林はトレイン攻撃を狙ったが、竹下はジャンピング・フロントキックで迎撃すると、関本にドロップキックから延髄斬り。だが、かわした関本はSTFに捉える。何とかロープに逃れた竹下は、関本のブレーンバスターを踏ん張ると逆に投げていく。
タッチを受けた遠藤はスワンダイブ式エルボーアタックからコルバタで関本を場外に出すと、ケブラーダ式のツイスタープレス。さあに関本をリングに戻してからミサイルキックを発射。関本も遠藤の串刺し攻撃を蹴りで迎撃したアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げる。すると岡林もカットに入ろうとした竹下をアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げる。
どうにか脱出した竹下が遠藤を救出。だが、岡林は遠藤に逆水平チョップを連打。10分が経過し、岡林はブレーンバスタースラムで叩き付けてから逆片エビ固め。どうにかロープに逃れた遠藤はトラースキックを叩き込むが、岡林は返す刀でスピアー。だが、遠藤もバックドロップで投げていく。
お互いにタッチして竹下と関本が出て来ると竹下のエルボーに対して関本はヘッドバット。バックを取った竹下だが、振り切った関本はロープへ。追走してフロントキックを叩き込んだ竹下はドラゴンスープレックスで投げ捨てると、ブルーサンダーからサソリ固め。だが、背後から岡林が逆水平チョップでカット。遠藤が岡林を場外に連れ出すと、リング上では竹下と関本がラリアットの相打ちに。
関本は袈裟斬りチョップを叩き込むとショートレンジラリアット。そこからぶっこ抜きジャーマン・スープレックスを狙ったが、バックを取り返した竹下はジャーマンで投げ捨ててから予告通り関本にぶっこ抜きジャーマン・スープレックス。だが、関本もぶっこ抜きジャーマン・スープレックスを返す。
ならばと竹下はラリアットで関本をなぎ倒すと、お互いにタッチ。15分が経過して遠藤と岡林が逆水平チョップを打ち合う。そこからドロップキックを叩き込んだ遠藤は、トーチャーラックボムを狙うが、エルボーで防御した岡林。しかしオーバーヘッドキックから垂直落下式ブレーンバスターで叩き付けた遠藤。
カウント2で関本がカットしたが、遠藤はもう一度トーチャーラックボムを狙う。しかし決めさせない岡林は串刺しラリアット。遠藤がかわすと、竹下が走り込んできた串刺しフロントキック。そしてようやくトーチャーラックボムを決めた遠藤はスカイツイスター・プレスを投下したがカウントは2。
岡林をコーナーに座らせた遠藤は雪崩式トーチャーラックボムを狙うが、岡林は叩き落とす。しかし下からジャンピングキックを叩き込んだ遠藤は雪崩式フランケンを狙う。パワーで回転をストップさせた岡林は雪崩式パワーボムで叩き付ける。竹下がカウント2でカットしたが、岡林が竹下のバックを取ると関本が眉山で投げていく。
さらに遠藤にサンドイッチ・ラリアットから合体バックドロップ。さらに岡林が後頭部ラリアットから正面からのラリアット。カウント2で返してみせた遠藤だが、岡林はゴーレムスプラッシュを投下して3カウント。
ゴールデン☆ラヴァーズからDDTの未来を託された竹下&遠藤が、他団体の選手に敗れてタッグ王座が流出! するとGMが「ベルト奪取おめでとうございます! 悔しいですが、すごい試合でした! 初防衛戦は3月29日後楽園大会を予定しています。最初に闘いたいチーム、どっかいますか?」と尋ねると、岡林は「誰でもいいです。どっかでもかかってこい!」と言い放つ。
すると、そこに松崎しげるさんが『愛のメモリー』を歌いながら再び登場。しかも松崎さんはももクロのライブのときと同じように歌詞を変えて重要事項を発表。その重要事項とは、次期挑戦者に名乗り上げたのが……何とディーノ&ササダンゴということ! ステージ上で構えたディーノとササダンゴはリングまで行くことなく退場。その様子を新王者チームは呆気に取られた表情で見つめていた……
<試合後コメント>
竹下幸之介&遠藤哲哉
竹下「ベルト……僕達がチャンピオンで、チャンピオンはベルトを守るという責任・義務があると思って、それをいいプレッシャーに感じながら防衛続けてきました。で、今回関本選手と岡林選手、対戦決まって、他団体の選手なんで、絶対に負けるわけにはいかないと。ベルトを外に出すわけにはいかないとそう思って、もう全力でここまで準備してきました。身体も作って、メンタルも鍛えて、いっぱい研究して、今、僕と遠藤さん二人共、今が……今、僕は生まれて19年ですけど、ベストコンディション作りました。試合も全力を出しきりました。それで負けてしまったということは、まだまだ自分たちの実力が及ばなかったという事だと思います。僕達が必ず取り返します。だから、また全力で身体鍛えなおして、イチから頑張りますので、また応援よろしくお願いします」
遠藤「今日、ベルト取られたけど、俺たちのやることは変わらない。強さを求め、いい試合を皆さんに見せます。ありがとう(竹下と握手する)」
竹下「また頑張りましょう」
――関本さんをぶっこ抜きで投げ飛ばしました。
竹下「やっぱり、関本選手の体重を想定したトレーニングという、関本選手をぶっこ抜くためのトレーニングというものをしっかり準備としてしてきて。でもちょっと序盤に腰を攻められたのがあって、ブリッジでいつもみたいにホールドができなかったんです。それが、返された、キックアウトされたひとつの敗因になったものだと思うんで。いつもは遠藤選手が捕まって、僕が反撃するっていうパターン多かったですけど、今回は自分が結構攻められてしまって前半に。それで腰がちょっと、効いたというのがひとつの敗因と思ってるんで。でもそれは終わったことなんで、また次、闘う機会があれば、チャンスをもらえるまでほんとにまた頑張るだけです」
関本大介&岡林裕二
関本「取りました。いやー、すごいっすね。あの、なんていうの? 身体能力もすごいし、力も強いし、身体見れば分かりますけど、トレーニングも1秒も怠っていないなという、すごく感じました。試合をしてて、日々の鍛錬をすごく感じました。でもね、俺らだって負けてないんだよ。そこのね、気持ちの部分でなんとか、今日はベルト取れました」
岡林「今日は120%出せたと思います、自分の中で。まああの、所々ちょっと、決めに行ってる技がちょっとね、失敗したりしてましたけど、自分の中では120%の力で行けたと思います。対戦相手もね、120%で来るって言ってましたけど、ほんとに気持ちが絶対守ってやるっていうベルトを。ベルトを絶対守ってやるっていう気持ちが、ほんとに出てたと思います。まあ僕達も、絶対取ってやるって気持ちで行ったんで、それが今回は勝ったんじゃないですかね。いやほんとに、やっと取れたって感じです」
関本「これからも防衛していきましょう」
岡林「これからもどんどんどんどん、防衛していきます」
――次の対戦相手、男色ディーノとササダンゴ・マシンという2人が松崎しげるさんの曲で入場し唖然としていましたが。
関本「ビックリするわね、あれは(苦笑)。ビックリしたな」
岡林「ビックリしました」
関本「あれ、松崎しげるさんじゃないですか。聴き入っちゃって。まあ男色ディーノとササダンゴ・マシンはね、ひと筋縄ではいかないの分かってるんで。俺らも力一辺倒じゃね、押しきれないかもしれないんで、そこは気をつけたいなと。ちょっと相手のね、動きをね、勉強しなきゃだね」
岡林「まあでも、相手が誰であれ、僕と関本さんはいつもどおりの闘い方で行きたいと思います」
――色んな団体でタッグベルトを取っていたと思いますが、このベルトは違いはありますか?
関本「まあ色んなチャンピオンがいたのは知ってますし、ちょっと流れはあれなんですけど、僕、勉強不足なんですけど、あの竹下選手と遠藤選手のことは、ずっと見てましたから。非常に身体能力に優れた、そしてそれに奢らず日々の鍛錬を忘れないというのは身体見ればわかりますから。その2人に挑戦できて、こうやってベルトを取れたっていうのは誇りに思います。ね、岡ちゃん」
岡林「はい。この他団体のベルトを関本さんと取れたっていう……アジアタッグ以来ですか?」
関本「そうですね」
岡林「どんどんどんどんこれから、またあの他団体で暴れていきたいですね」
第9試合
DDT初のさいたまスーパーアリーナ大会のメインを飾るのは、いまやDDTの絶対王者となったHARASHIMAの持つKO-D無差別級王座に、昨年のDDTドラマティック総選挙1位の飯伏が挑戦する一戦。DDTが初めて両国国技館に進出したときにメインで激突した以来、約5年半ぶりの一騎打ち。
飯伏はノボリで作られたトンネルをくぐって入場。一方のHARASHIMAは火柱があがる中、登場するとステージ上で狂気の表情となってからリング上を見つめながら入場。日が落ちて場内が暗くなった中、リング上だけがライトに照らされる幻想的な雰囲気。
握手を交わしてから試合開始のゴングが鳴ると、まずはロックアップ。ロープに押し込んだ飯伏だがここはクリーンブレイク。もう一度ロックアップすると、飯伏がロープに押し込んだところで体勢を入れ替えたHARASHIMAだがクリーンブレイク。グラウンドに持ち込んだHARASHIMAはバックマウントから腕十字を狙う。
防御した飯伏はサイドにパスすると、HARASHIMAを抱え上げてトップロープの上から場外に投げ落とす。HARASHIMAをリングに戻した飯伏は、スナップメイヤーからキャメルクラッチに捉える。ロープに逃れたHARASHIMAだが、飯伏はミドルキック。しかし蹴り脚をキャッチしたHARASHIMAはガットバスター。
さらに飯伏の腹部にダブルフットスタンプを落としていくと、堪らず飯伏は場外にエスケープ。しかしHARASHIMAはエプロンからなおもダブルフットスタンプを落としてから飯伏をリングに戻し、スリングショット式ボムズアウェイ。立ち上がろうとする飯伏にボディブローを叩き込んだHARASHIMAはロープに飛ぶ。
飯伏はリープフロッグを狙ったが、HARASHIMAは空中でカンフーキックを叩き込んで撃墜。コブラツイストに捕らえながら飯伏の腹部を殴っていったHARASHIMAだが、飯伏はどうにかロープに逃れる。串刺しフロントキックから飯伏をコーナーに乗せたHARASHIMAだが、飯伏はエルボーで叩き落とす。
しかし下からジャンプして蹴り上げたHARASHIMAは雪崩式ブレーンバスター。ブレーンバスターを着地した飯伏はカウンターのウラカンホイップでHARASHIMAを場外に追いやると、三角跳びケブラーダを狙ったが、HARASHIMAはコーナーに飛び乗った飯伏に襲いかかって阻止。
城外に落ちた飯伏にフットスタンプを落としていったHARASHIMAは、場外でエルボー合戦を仕掛ける。すると飯伏は「いくぞー!」と叫んでステージ上へ移動。HARASHIMAも戸惑いながらステージまで移動すると、いきなり両者走り出してラリアットの相打ちに。
HARASHIMAはソバットで飯伏に尻餅をつかせると、蒼魔刀を狙ってダッシュしたが、飯伏はオーバーヘッドキックで迎撃。すると飯伏はセットの上に登ってビジョンの前からケブラーダを発射。場外カウント11で飯伏がリングに戻ると、HARASHIMAは17で戻ってくる。飯伏はソバットからのミドルキックで倒すと、その場跳びムーンサルト・ニープレスを投下。
ドラゴンスープレックスを狙った飯伏だが、ソバットで阻止したHARASHIMAはジョン・ウーで飯伏を吹っ飛ばすと蒼魔刀を狙ってダッシュ。しかし飯伏はジャンプしてかわした上にフットスタンプを投下。さらにミドルキックを蹴っていくが、蹴り脚をキャッチしたHARASHIMAはボディブローからドラゴンスクリュー。
スタンディング状態の飯伏に蒼魔刀を叩き込んだHARASHIMAは、飯伏をコーナーに乗せると、雪崩式リバースフランケンで投げてから蒼魔刀を発射。どうにかカウント2で返した飯伏だが、HARASHIMAはつるべ落とし(=カナディアンバックブリーカーから前方に落とすフェースバスター)。だが、着地した飯伏は掟破りの蒼魔刀を発射。
カウント2で返したHARASHIMAは鬼の形相で立ち上がるが、飯伏はショートレンジラリアットでHARASHIMAを吹っ飛ばすと、シットダウン・ラストライドで叩き付ける。HARASHIMAがカウント2で返すと、飯伏はフェニックス・スプラッシュを投下。だが、かわして自爆させたHARASHIMAは背後から蒼魔刀を発射。
ダブルダウンとなりカウントが数えられるが、8で立ち上がった両者は歯を食いしばりながらのエルボー合戦へ。怒濤の打ち合いからHARASHIMAがフロントキックで飯伏を蹴り倒したところで20分が経過。立ち上がった飯伏はストレート掌底を叩き込むと、射貫くような掌打を連打。
HARASHIMAもグーパンチを返すが、かわした飯伏はショートレンジラリアットでHARASHIMAを1回転させると、フェニックス・プレックス・ホールド(=パワーボムの体勢から相手の頭も抱え込んで後方に投げるスープレックス)の体勢に。だが、どうにか逃れたHARASHIMAは垂直落下式つるべ落としで脳天から飯伏を落とす。
バズソーキックを叩き込んだHARASHIMAは、四つん這いになった飯伏の顔面を蹴り上げると、もう一度バズソーキック。そこからスワンダイブ式蒼魔刀を狙うが、トップロープに飛び乗ったHARASHIMAを手で押さえた飯伏はストレートパンチを叩き込むと、そこからHARASHIMAを抱え込んだ状態で持ち上げ、5年半前にHARASHIMAを下したフェニックス・プレックス・ホールドで投げて3カウント。
エンディング
KO-D無差別級のベルトを受け取った飯伏は、高々と掲げながらガッツポーズ。がっくりと項垂れるHARASHIMAだが、腰にベルトを巻いた飯伏は改めて両腕を突き上げる。そしてエプロンで立ち上がったHARASHIMAに握手を求めたが、HARASHIMAは握手には応じずにリングを降りて退場。
山ちゃんからマイクを向けられた飯伏は「いや、本当にキツかったけど楽しかった。勝てて本当によかったです。(HARASHIMAは)DDTを長く守ってきたんでね、本当に強かったです。(3.21春日部での初防衛戦でやりたい相手は)もうですか? そうですね。久々にヨシヒコとやってみたいですね。(ファンにひと言)今日は本当に、本当に、本当にありがとうございました」と語った。
ステージまで歩いてきた飯伏は改めて両腕でガッツポーズ。そして一段高くなっているスクリーンの前まで上がった飯伏は「また同じなんですけど、今日は寒い中、本当にありがとうございました。6年前にDDTはこれから出発ですって言ったんですけど、さらに、さらにデカくなってこれからDDTは再出発します! ありがとうございました!」と挨拶。
そして手持ちの花火を持った飯伏がライターで点火すると、ステージ上からも大きな花火があがり、さらに打ち上げ花火や火柱があがる。MISIAの『INTO THE LIGHT』が流れる中、スクリーンには早くもこの日のダイジェストが映し出される。
最後にバックステージの映像になると、インタビュースペースにいるHARASHIMAに飯伏が近づいていき「ありがとうございました」。HARASHIMAが「これで2勝2敗だよ。2勝2敗」と言うと、飯伏は「お願いします」と言ってHARASHIMAと握手ではなく拳を突き合わせた。するとそこにウェディングドレス姿の佳耶子夫人が走ってきてマイケルが追いかける。しかし佳耶子夫人は「雰囲気に飲まれてた。シンガポール行かない!」と捨て台詞を吐いて逃走。最後はマイケルはカメラに向かって「僕は最後まで諦めませんよ! 皆さん、サヨナラ! サヨナラ! サヨナラ!」とお別れの挨拶をして大会を締めくくった。
<試合後コメント>
飯伏幸太
――試合を振り返っていかがですか?
「そうですね。久々に、またキツかったっすね。いやー、しんどかった。でも勝てたんで、それはほんと嬉しいですね」
――キツさというのはHARASHIMA選手の強さからですか?
「正直、この1、2年ぐらいですかね? タイトルに絡むことが殆ど無かった、DDTで。久々にシングル、KO-Dに絡むことができて、こんなにキツイもんだったかなって。それが一番感じました。でも自分が外で色々経験積んできたんで、それがほんとに役に立ったなと感じます」
――新日本のビッグマッチでも重要な試合やタイトルマッチをやってきましたが、やはりそれに引けをとらないぐらいDDTのタイトルマッチは激しいレベルの高いものになってきたんだなという感じですか?
「もちろんそうです。どのタイトルマッチも、自分は全力でやってるし、それは団体関係ないですね」
――外を経験してみて、改めてKO-Dというタイトルをどのように思っていますか?
「そうですね、自分の中ではもっと、外に出てもいいのかなっていう部分はあるんですけど。うん、難しいですね。でも全然、他の団体と比べても変わらないし、ものすごいベルトだと思います。それは本当に思います」
――今回このタイミングでチャンピオンになって、DDTの中でどういうチャンピオンでやっていきたいという希望がありますか?
「今までにない感じのチャンピオン像というのがあるんで。それは前回ちょっと失敗したんで、また一発目、ヨシヒコとできたらいいかなと。6年前のやりたかったことやろうかなと」
――他の人とは違うチャンピオン像というのはどういうイメージですか?
「まあ、ヨシヒコ戦でその辺は分かるんじゃないですかね。やりたい。是非」
――改めてこの1年ベルトを守ってきた、DDTの王者でいたHARASHIMA選手に関しては。
「いや、すごかったですね。いや、前回やった時よりもそのプロレスのスキルというか、その辺が全然違いましたね。すごかったです。いやー、キツかったですね。でも楽しかったですね」
――フィニッシュのフェニックス・プレックスは狙ってました?
「もちろん。やるタイミングがあれば。フェニックス……普通のフェニックス・スプラッシュを避けられたんで、フェニックス・プレックスはチャンスがあればやろうと思ってましたけど。まあパワーは前よりも全然上がったんで」
――さいたまスーパーアリーナという会場に関しては闘ってみていかがでした?
「そうですね、6年前が初両国のメイン、3年前が武道館のメイン、そして今年さいたまスーパーアリーナでメインを張れたのは本当に嬉しいですね。ほんとに。3年ごとにやっぱ、節目節目で変わってきてるんで、これでまた自分が変われればと思います」
――さいたまスーパーアリーナで手持ち花火をしたチャンピオンは初めてだと思いますが
「最っ高に気持ちよかったです! 最高でしたね! いやー、良かったです!」
HARASHIMA
――今のお気持ちは?
「負けですね。はい。まあ、5年半前の最後の一騎打ちで、この5年半やっと来たチャンスだったんですけど、結果的には5年半前と同じ技で敗れて、ほんと悔しいですね。情けないですね自分が」
――試合の序盤から勝つという執念や、蒼魔刀をやられた時の怒りがものすごく伝わってくる試合でしたが、試合で絶対勝つんだとこだわっていた部分は?
「もちろん、はい。勝つ気がなく試合することがありますか?向こうも勝つために試合してるんで、絶対今日は負けちゃいけない試合だったんで、悔しいですね。自分でやっぱりDDTを、最後の対戦からでも5年半守ってきた自負があって、結果的に今日勝てないというのは本当に悔しいです。でも(飯伏とは)2勝2敗なんですよ。トータルでいうと。結果だけで言えばイーブンなんで、決着ですね、次。完全決着、やりたいですね」
――改めて飯伏幸太というレスラーとあたってみて、改めて感じる部分はありました?
「非常に強いですね。素晴らしい選手です。本当に。強かったですね」
――前回のシングルと違っていた部分は?
「あの時より強くなってます、もちろん。あの時より五倍は強くなってると思いますよ」
――最後まで握手を拒否し続けたのは、ただ悔しかったからでしょうか? 前回は確か最後に握手を交わしていたと思うが…
「思い返せばベルトを巻いてあげたりもしてました。そういえば」
――その変化はなんだったんでしょう?
「やっぱ初めての両国でベルトを取られて、5年半経って、ビッグマッチでその(リベンジをする)チャンスが来て…やっぱりそこでやっと来たチャンスを取れなかった悔しさですね。それは彼に対する悔しさというか自分の不甲斐なさというか、あそこで素直に握手というのが、彼にとって悪いかもしれないですけどちょっとなんか……ちょっと自分の中では申し訳ないですけどできなかったですね。悔しいです本当に」
――また当然ベルトを狙っていくと思いますが。
「もちろん、はい。より鍛えて、挑戦します絶対に。ベルトを奪い返します。5年半という時間はかけません。もう」
<総括>
高木三四郎
「まああの、何年ですかね? 2009年から両国大会を続けてきて、武道館、両国、両国と経て、まあ初めてこういう半分……なんていうんですかね? お昼の開放的な雰囲気というか。ずっとこういう会場でやりたいなっていうのが、ずっと自分の中であって。野外だと色々雨降ったりとか、色々寒かったりとかリスキーなんで、なんかないかなって思ってて。さいたまスーパーアリーナさんの、ほんとはメインアリーナを狙ってたんですけども、ちょっと日にちが押さえられないということで。で、コミュニティアリーナを見た時にちょっとこれ理想のことが出来るんじゃないかと思って。もう、ほんと所変われば見せ方も変わるし、プロレスの表現の仕方も変わってくると思うんですよ。2時開始に設定して、大体うちの興行4時間から4時間半なので。大体この時期だと5時ぐらいにはうっすらと夕焼けになって、もうほんとメインの頃には間違いなくすごくいい雰囲気になってるだろうなという。それをなんか表現したかったっていうのがあって。なんかプロレス会場の屋内だけじゃなく、こういう見せ方も出来るんだっていう所をちょっと出したかったんですよね。さいたまスーパーアリーナコミュニティアリーナで。おかげ様で用意した席はほぼ埋まったという事だったんで。そういうのもあって、試合形式も普段とは違う、やっぱスーパーTLCというのもやっぱああいう開放感のあるデカイ所でないとできないし、最後のパイロンの特効もこの天井の高さでないとできなかったっていうのがあったんで。プロレスの見せ方っていうのも、また違った見せ方をしたかったっていうのがあったんですね。来年もう早々に年に2回、両国国技館をやるって発表もしちゃったんですけども、あの、地方の大会場なんかも進出していきたいなと思ってます。今、色々とプロレス女子ブームなんですかね? なんて言われてますけども、僕らは特に意識…まあ(意識)してますけども、そこだけに捕われず、色んなお客さんファン層を取り込んでいきたいなというのがあるんで。やっぱそういう男性の方もそうだし、やっぱりファミリーですね。やっぱそういった所を取り込んでいって、もっともっとプロレスをお茶の間に近づけたいなという所があるんですよ。自分の中でプロレスっていうのは大衆娯楽だと思ってるんで、やっぱりその大衆娯楽のプロレスといったものをもっともっと世間に出していきたいなと。だから松崎さんとああいう形のコラボっていうのは、ほんとにね、うちでしか多分できない事だと思いますし、やっぱりどんどんどんどんね、プロレスってすごいんだっていうのを出していきたいなという所でした。それがひとつの理想の形となって、今日さいたまでできたので、次は! 来年はあらかた発表したんで、再来年になるかもしれないし、ひょっとしたら突発的にやるかもしれないですけど、次はメイン(アリーナ)も狙って行きたいなと。さいたまスーパーアリーナメインアリーナ狙っていきたいなと思います」
――試合内容に関してはいかがでしたか?
「いやもう、それぞれが……やっぱ、うちの皆スゲーなっていう。とにかくどの選手もいつもと違うじゃないですか? 後楽園ホールとも違うし、両国とも見せ方も違うわけですよ。でもすぐ順応して、やっぱお客さんの声援を引き出していたっていうのはプロだなという。うちは本当に日本だけじゃなく世界に誇れるプロフェッショナル集団だなと思ってます。それを皆が良い形でメインに繋いで、今日のあれだったのかなと」
――次の挑戦者がヨシヒコになりました。
「え? 言ってましたね。まあでも、1回やってるし。うちというか、僕、個人の考えとしては、最近ねヨシヒコきてるんですよ。なんかね、またさらにYoutubeでも結構再生回数が増えてて、なんかまとめサイトとかニュースサイトとかにも取り上げられるようになって、また来てるんですよね。だから飯伏がヨシヒコの名前を出したっていうのが、ちょっと自分の中でも面白いなっていう。次、3月21日の春日部かな? 一応全面使用なんで。まあ、アリかなと思ってます自分の中では。あとはまあ、ちょっとGMとか色々と相談して、考えたいなと思ってますけども、いいとこ目をつけたなと思いましたね。今ヨシヒコ来てますよ。ヨシヒコと飯伏、何年ぶりですか?」
――最初の両国のあとぶり。
「これも6年ぶりですか!? いやー、すごいっすね、楽しみですね」
――メインアリーナを目指すという言葉もありましたが、それとは別にこのコミュニティアリーナでやってみたいという気持ちは。
「やってみたいですね〜。雰囲気いいですよ、ここ。でもほんと蓋開けるまでドキドキだったんですけどね。客入るのかなと思いながら。なかなか……。隣、モトリークルーさんがやってて、セミぐらいまでズンドコズンドコ低音が響いてて。もうほんと、ウワッて思ったんですけど、メインでピタッとおさまったんですよ。あれ(ライブが)終わったわけじゃないよね? 終わったわけじゃないと思うんですけど、メインでピタッとおさまったんですよ。メインでズンドコズンドコしなかったんですよね。やっぱ持ってるなと思いましたね。引きですね、あの2人の。飯伏、HARASHIMAの引きですね。すごいなと思いました。これ奇跡だと思いました」
――HARASHIMA選手に贈る言葉は。
「すごいなんだろうな、この試合自体が自分の中ではやっぱすごい。飯伏は外に出て、DDTの名前を上げてくれた人だし、HARASHIMAは中にいてDDTを守ってきた人だし、やっぱり外に出てって攻めてった人間と、守った人間が闘って勝敗をつけなきゃいけないっていうのは、もうやっぱりどっちも自分からすればDDTの最大の功労者だと思ってるんで。やっぱり負けたHARASHIMAもまだまだと思ってるでしょうし、やっぱり、これじゃHARASHIMAが一歩下がるかっていったら絶対下がらないと思うんで。彼の性格上。そこはやっぱ次以降、期待して見て行きたいというところですね。ようやくですよね。なんか、なんて言うのかな? ようやく今、評価が来たかなという所で、この試合に負けて次、何を見せてくれるのかっていう所ではすごい興味があります。同時に飯伏にもやっぱり、攻めてた男がDDTでさらにどういうものを見せてくれるのか。ニ団体所属と言ってますけど、まあベースにあるのは飯伏個人なんで。でもほんとに、さっきも言いましたけど、いい仲間と一緒にこの興行ができたというのが本当に幸せな事だと思いますし、プロレスといったものを広く世間にまだまだ伝えていかなくちゃいけないと思ってるんで、そういった意味ではひとつのターニングポイントになった大会だと思ってます、今日の大会は。年に2回のビッグマッチだと」