青木篤志さんの追悼大会を機に“鎖国”のNOAHと全日本プロレスが交流開始?!

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 11日、東京都・後楽園ホールにて全日本プロレス『青木篤志追悼大会』が行われ、プロレスリングNOAHから4名の選手が参戦した。

 青木さんは自衛隊出身の経歴とアマレスをバックボーンに2005年にNOAHでデビュー。その後2013年に全日本プロレスに入団してからは全日本プロレスのジュニア戦線を牽引する選手となり、5月20日の後楽園ホール大会で岩本煌史を倒し第51代世界ジュニアヘビー級王者に。しかし、その後青木さんは6月3日夜に高速道路をバイクで走行中に事故に遭い急死。41歳という早すぎる死に選手・ファン等各方面から多くの哀悼の声が寄せられていた。

 全日本プロレスは7月の後楽園ホール大会にて青木さんの追悼興行のカードを発表。鎖国体制を掲げるNOAHから丸藤正道、杉浦貴、谷口周平、熊野準が参戦することが明かされ大きな話題を呼んだ。

 この日の第2試合では、現在NOAHを主戦場とする井上雅央が久々に参戦し渕正信との死闘を展開。第3試合では元NOAHで約10年ぶりにプロレスのリングに上がる太田一平が平柳玄藩を伴って登場し青木さんの愛弟子・岡田佑介と対戦。そしてセミファイナルでは両団体の重鎮である秋山準と杉浦貴が越境タッグを結成するなど両団体が足並みを揃えて青木さんに捧げる試合を行っていく。

 そしてメインイベントでは丸藤正道&青柳優馬&宮原健斗vs谷口周平&石川修司&諏訪魔という両団体を代表するスター選手たちが集結した6人タッグマッチが行われた。
 2008年にはともにタッグリーグに出場し、昨年のチャンピオン・カーニバルやその後の三冠ヘビー級王座戦で死闘を繰り広げた宮原と丸藤が再び同じコーナーに並び立ち、仲違いしながらも絶妙なコンビネーションを発揮。諏訪魔と石川が経験と実績に裏打ちされた抜群の連携を見せる中、谷口が青木さんに捧げるアサルトポイントを放つと会場は大熱狂。
 最後は、中盤から捕まり続け消耗した青柳を諏訪魔が急角度バックドロップからのラストライドと畳み掛け3カウントを奪った。

 その後マイクを取った諏訪魔が「青木、聞いてるか。今日こんなに豪華な対戦カード組んでくれてありがとう。青木、いつも俺の大事な試合にセコンドに付いてくれて的確なアドバイスをしてくれる。すげぇ心強かったし、俺が暴走しても最後はいつもアイツがまとめてくれるんだよ。俺いつもアイツと遊んでた。バイク乗ったし、海も一緒に行った。ウイスキーだって一緒にすげぇ飲んだ。でももうそれをやることが出来ないんだよ……!」と涙で声を詰まらせる。しかし会場から大諏訪魔コールが沸き起こると「青木がこんな俺を見て『先輩しっかりしてくださいよ』ってアイツ絶対俺のこと怒るんだよ!(笑)だから俺は前を向いて生きていこうと思う!」と笑顔を見せた。

 そしてその後は秋山が「青木の身体は無くなりましたが、青木が教えてきた選手もたくさん今活躍してくれています。青木の志はずっと生き続けていくと思います。青木、ありがとう!」とメッセージを贈ると追悼の10カウントゴングが鳴らされ、出場全選手での記念撮影が行われた。

 バックステージに戻った諏訪魔は改めて青木さんの死を悼み、同級生かつアマチュアレスリング時代から縁ある谷口と談笑すると「また周平とはどこかで会いたいね。まあ、会社同士の事情とかそういうのもあるしね。あんまおっきいこと言わないよ。俺言っちゃうからさぁ(笑)でもこれを機になんかやれたら面白いなあって単純に思いますね。丸藤選手ともやりたいしさ。まだまだやりたいしね。まだまだやり足りない。(周平は)丸藤選手のこと色々知ってそうだからさ。ちょっとまた色んな所でやってみたいね。NOAHという団体にも興味がかなりあります!ただ、色んな問題もありますから、そこはガツガツ行き過ぎると良くないんで(笑)またなんか縁があれば闘いたいです。なんかさぁ、改めて出会いを作ってくれた気がするなあ、青木が……」と思いを馳せ、今後もNOAHとの交流を続けていくことを熱望した。

 今大会の試合中には秋山準と熊野準、野村直矢と杉浦貴、丸藤正道と諏訪魔、宮原健斗と多くの因縁が勃発している。
 青木さんの追悼を機に集まった両団体のメンバーたちの物語の続きが生まれるのかどうか今後の動向から目が離せない。

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