G1 CLIMAX負け越しフィニッシュの棚橋弘至が「みんなが俺に引導を渡してくる」と意気消沈!
10日、東京都・日本武道館にて新日本プロレス『HEIWA Presents G1 CLIMAX 29』が行われ、棚橋弘至がG1最終戦でウィル・オスプレイに敗北を喫した。
棚橋は、昨年“平成最後のG1 CLIMAX”を制し、“令和最初のG1 CLIMAX”である今年も優勝するという史上初の時代跨ぎの二連覇を宣言していたが、オカダ・カズチカ、飯伏幸太ら優勝候補との直接対決に敗れて後塵を拝することとなり、連覇の可能性は消えた。
しかし、4勝4敗で迎えたこの日の試合は、棚橋にとっては勝ち越しフィニッシュか負け越しフィニッシュかの分水嶺。セミファイナルでは棚橋のリスペクトを表明しているウィル・オスプレイとのシングル初対決に臨んだ。
序盤戦から空中戦を仕掛けようとするオスプレイに対し、棚橋はコツコツと足への一点集中攻撃でダメージを蓄積させていき、ドラゴンスクリューからのテキサスクローバーホールドなど優位に戦いを進め、終盤にオスプレイが放ったオスカッターも空中で首をキャッチして地対空スリングブレイドで叩きつけ、ストームブレイカーもリバースDDTで切り返すなどのベテランの妙技を見せる。
しかし、棚橋がコーナートップからハイフライアタックで飛び込んでいくと、オスプレイは下からキャッチして丸め込み、キックアウトした棚橋にトラースキック。さらに後頭部へのヒドゥン・ブレイドからストームブレイカーで叩きつけて3カウントを奪った。
試合後には退場していく棚橋を抱きしめリスペクトの意を表したオスプレイは「棚橋は男の中の男だ。その棚橋をピンで倒した今、正直何を言っていいのか分からない。20年前、彼は次世代を担うレスラーとして新日本プロレスに現れ、団体を背負って戦ってきた。今日俺が勝って得たものは誰をも落胆させないように大事に育てていきたい。俺もこの新日本プロレスを引っ張る存在となる。ファンのみんなにも棚橋にも誓う。俺は絶対にみんなを落胆させることはない。みんなを楽しませるために闘い続ける」とバックステージで熱い思いを語る。
そして棚橋は床に倒れ込みうなだれたあと「G1負け越し、いつ以来だろう。みんなが俺に引導を渡してくる。『棚橋もういいよ、棚橋もういいよ』って。オカダ、内藤、オスプレイ……もう引導は貰い過ぎてっから、必ず復調して、必ず棚橋は戻ってくるから」とコメントしてふらふらと会場をあとにした。