【試合詳細】5・20 全日本プロレス後楽園ホール大会 【三冠ヘビー級王座】宮原健斗vs石川修司 【世界ジュニア】岩本煌史vs青木篤志 【アジアタッグ】河上隆一&菊田一美vsゼウス&丸山敦
『2019 SUPER POWER SERIES』
日時:2019年5月20日(月)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:1556名(超満員)
▼シングルマッチ 20分1本勝負
○大森北斗
5分51秒 ブレーンバスター→エビ固め
●田村男児
▼ジャンボ鶴田メモリアルマッチ 6人タッグマッチ 30分1本勝負
○秋山準/西村修(フリー)/鈴木鼓太郎(フリー)
9分23秒 エクスプロイダー→体固め
大森隆男/渕正信/●ブラックめんそーれ
▼GAORA TVチャンピオンシップ前哨戦 6人タッグマッチ 30分1本勝負
○ジェイク・リー/野村直矢/TAJIRI(フリー)
9分13秒 バックドロップ→片エビ固め
●青柳優馬/ヨシタツ(フリー)/吉江豊(フリー)
▼世界タッグ選手権試合前哨戦 6人タッグマッチ 30分1本勝負
[Evolution]諏訪魔/●岡田佑介/佐藤光留(パンクラスMISSION)
9分49秒 チョークスラム→片エビ固め
○ディラン・ジェイムス(フリー)/ギアニー・ヴァレッタ(マルタ)/ノビー・ブライアント(Pro Wrestling Revolution)
▼アジアタッグ選手権試合 60分1本勝負
【第107代 王者組】○河上隆一(大日本)/菊田一美(大日本)
17分0秒 ハリケーンドライバー→エビ固め
【挑戦者組】ゼウス/●丸山敦
※王者組が初防衛に成功
▼世界ジュニアヘビー級選手権試合 60分1本勝負
【第50代王者】●岩本煌史
14分26秒 トラップオーバー
【挑戦者】○青木篤志
※王者が3度目の防衛に失敗。青木篤志が第51代王者となる
▼三冠ヘビー級選手権試合 60分1本勝負
【第62代王者】○宮原健斗
27分41秒 シャットダウン・スープレックス・ホールド
【挑戦者】●石川修司
※王者が4度目の防衛に成功
宮原が石川の“宮原殺し”を破り三冠ヘビー級王座V4達成!青木が岩本から世界ジュニアを奪還し光留との盟友対決が決定!河上&菊田がアジアタッグを防衛もジェイクがリベンジを宣言!
第1試合
ゴングが鳴ると、男児の低空タックルから足関節の取り合い。北斗が取り返してヘッドロックに移行すると、ヘッドシザーズ・ホイップで投げ捨て一旦距離を取る。
ロックアップから北斗がヘッドロック、そのままショルダータックル合戦となり男児がバックエルボーでこれを制するとエルボー合戦へ発展。これを制した男児がボディスラムを狙うが、こらえた北斗が逆にボディスラムを狙うが、男児がボディスラムで投げきってみせる。そのまま二発目のボディスラムで叩きつけるが、北斗は「ナメんな!」とボディスラムでやり返し逆片エビ固め。男児はなんとかブレイクすると、ショルダータックルを連発しダイビングショルダーからサイドスープレックス。男児はブレーンバスターを狙うが、北斗がスモールパッケージで切り返し、続けてバックスライドを狙うが、男児がスクールボーイで切り返してロープに走るが、北斗はドロップキックでカウンターし、続けてミサイルキック。さらにバックドロップ、ブレーンバスターと畳み掛け、そのままカウント3を奪った。
第2試合
鼓太郎とめんそーれでゴングが鳴ると、めんそーれがシャーシャーと威嚇するが、鼓太郎は付き合わず突っ込んでいき、両者が素早いロープワーク合戦からめんそーれがヘッドシザーズ・ホイップ。場外に逃れる鼓太郎に場外飛びのフェイントから「1!2!3!シャー!」と挑発してみせためんそーれは渕にタッチ。
渕はレフリーの目を盗んで鼓太郎にグーパンチを叩き込み、観客とともに「パー!」のアピールから滞空ボディスラム。観客の「もう一回!」からの渕コールに応えて二発目で叩きつけ、サミングからドロップキック。西村が出てくると渕が肩で息をしながらドロップキック。観客は秋山コールを送ると仕方なく秋山が出ていき、ヘトヘトの渕に寄っていく。渕はドロップキックを放つが、秋山は涼しい顔でこれを回避すると観客は大ブーイング。
タッチを受けた鼓太郎がスモールパッケージで試合をたたもうとするが、全員で慌ててカット。
西村と大森のマッチアップとなると、素早いロープワーク合戦から西村が絡みついてコブラツイスト。これを大森がコブラツイストで返して絞め上げていくが西村はロープへ。西村はかち上げエルボーを放っていくと、大森もかち上げエルボーで反撃。そのまま打ち合っていき、これを制した西村が大森を倒して秋山にタッチ。
秋山は大森をコーナーに振って串刺しニーを狙うが、大森が回避しバックドロップ。めんそーれにタッチ。
めんそーれは秋山に逆水平チョップ。全く効かないと見るやサミングからロープに走るが、秋山がビッグブートで反撃し、ロープに振ってジャンピングニーから右拳を突き上げ「オー!」と叫ぶと観客は大盛り上がり。秋山はエクスプロイダーを狙うが、これを抜け出しためんそーれがトラースキックからスネークスパイク。さらにコーナーに上るが秋山はデッドリードライブで投げ捨て、ランニングニー。さらに鶴田に捧げるバックドロップからのエクスプロイダーでめんそーれにトドメを刺した。
渕が四方のコーナーに上がり、右拳を突き上げ観客とともに「オー!」の大合唱。そして秋山がめんそーれを場外でボディスラムで叩きつけるという前シーズンから続くお決まりの制裁を加えてから退場していった。
<試合後コメント>
秋山準
――ジャンボ鶴田さんのメモリアルマッチを終えていかがですか
「最近ね、ロープに振ってジャンピングニーをやる機会もなかったんだけど、久しぶりにやりましたね」
――エクスプロイダーに行く前にバックドロップを放ったのはやはり鶴田さんを意識した?
「もちろん!まあ、めんそーれごときにバックドロップやらなきゃいけないのもアレですけど(笑)まあメモリアルということでね」
――改めて鶴田さんへの想いは
「まあ馬場さんもね、そうですし、鶴田さんもそうですし、ジャンピングニーもそうだし、教えてもらったんで。ホントはバックドロップも教えてもらったんですけど、上背がね。いろいろ、プロレスラーとしてだけじゃなく、社会人としても教えてもらったんで、ずっと心には残っています。大切にしていきたいです」
第3試合
因縁のヨシタツとTAJIRIのマッチアップでゴングが鳴ると、TAJIRIは握手を求めるが、ヨシタツは警戒してこれを受けず。腕取りからグラウンドでの首の取り合いというオーソドックスな攻防からブレイク。TAJIRIは再び握手を求めるがヨシタツはこれを拒否。両者タッチ。
青柳とジェイクのマッチアップとなり、ジェイクが紳士的にうやうやしく頭を下げると、青柳もこのポーズを真似て挑発。ジェイクがローキックを放っていくと青柳は痛みに跳ね回り、エルボーを連打していくがジェイクがキック一発で青柳をなぎ倒して野村にタッチしようとするが、野村はジェイクを睨みつけてからリングを降りタッチを拒否。ジェイクは仕方なくTAJIRIにタッチ。
青柳はTAJIRIにガットショット連打からヨシタツにタッチ。
ヨシタツはTAJIRIにストンピング連打からコーナーに押し付けエルボー。力なく倒れ込むTAJIRIに対し、ヨシタツはスイングネックブリーカーで容赦なく追撃し、吉江にタッチ。
吉江はTAJIRIの顔面に知りを押し付けていくが、TAJIRIはチョップで反撃しロープに走る。これをショルダータックルで迎撃した吉江はロープに掴まりながら全体重をかけてTAJIRIを踏みつけ、これをレフリーに止められるとエルボースタンプからジャーマンを狙うが、TAJIRIがバックを取り返す。吉江は尻を突き出してTAJIRIを吹き飛ばすとボディスプラッシュ。さらに二発目を狙うが、ジェイクがこれをカット。吉江はジェイクをボディスプラッシュで吹き飛ばすとTAJIRIとジェイクに交互に串刺しボディスプラッシュ。さらにTAJIRIをロープに振っていくが、TAJIRIはハンドスプリングエルボーで一矢報いて野村にタッチ。
野村は吉江にショルダータックルでぶつかっていくが、吉江は逆に一発で野村をなぎ倒す。野村はエルボーで突っ張っていく意地を見せ、再びショルダータックルからのスピアーで吉江をなぎ倒し、「よっしゃ!投げるぞ!」とブレーンバスターを狙うが、吉江が逆にブレーンバスターで投げ捨て、青柳にタッチ。
青柳は野村とのエルボー合戦を制してランニングエルボーでなぎ倒すとコーナー上からダイビングクロスボディ。さらにジャーマンスープレックスで投げ捨て、ロープに走るが野村が追走ジャンピングエルボーでカウンターし、ジェイクにタッチ。
ジェイクはロープに走る青柳の突撃をかわしキチンシンク、PKと叩き込み、バックドロップを狙うが青柳が空中で体勢を反転させてクロスボディ。さらにレッグロールクラッチを狙うが、ジェイクはこれを振り払ってジャイアントキリングからバックドロップでカウント3を奪った。
試合後、TAJIRIが三度ヨシタツに握手を求め、ヨシタツは警戒しながらもこれに応じるが、TAJIRIがレッドミストを噴射。のたうち回るヨシタツを尻目に、TAJIRIは鼻歌交じりに退場していった。
第4試合
ディランらの奇襲から試合が始まり、リング上は諏訪魔とディランに。両者は激しいショルダータックル合戦でぶつかり合い、これを制した諏訪魔が光留にタッチ。
岡田と光留はディランにダブルでブレーンバスターを狙うが、ディランは2人まとめてブレーンバスターで投げ捨て、さらに2人にダブルラリアット。ノビーにタッチ。
光留はノビーにエルボー連打も、ノビーは光留に逆水平で反撃し、光留のキックをスライディングでかわしてマンハッタンドロップからパワースラム。さらに首投げからスリーパーに入るが、光留は立ち上がる。するとノビーは自ら突き飛ばして解放しドロップキック。ヴァレッタにタッチ。
ヴァレッタは光留にヘッドバッドを連発し、コーナーに押し付けて顔面を蹴りつけていく。さらにコーナーに振って串刺しラリアットを狙うが、光留はブートで反撃しブレーンバスターを狙う。ヴァレッタは光留の手に噛み付いてこれを脱出し、光留の蹴り足をとってボディスラム。岡田がカットに来るとヴァレッタは顔面に噛み付いてこれを撃退し、光留にナックル。さらにロープに走るが、光留は延髄斬りでカウンターし諏訪魔にタッチ。
諏訪魔はヴァレッタにフライングショルダーから串刺しラリアット、スロイダーと畳み掛け、「投げるぞオイ!」からラストライドを狙うが、ヴァレッタはショルダースルーで切り返し、諏訪魔にエルボー。そのままエルボー合戦に発展し、諏訪魔がロープに走るが、ディランがエプロンから諏訪魔に膝蹴りを入れて妨害すると、ヴァレッタとディランが諏訪魔を集中攻撃。諏訪魔は2人を相手取ってチョップで反撃していくが、ディランが諏訪魔をなぎ倒すとそのままタッチを受け、エルボードロップからロープに走ってラリアットを狙う。諏訪魔はこれをキャッチしてコンプリートショットで叩きつけると、ここで岡田が地団駄を踏みながら「俺が行きます!俺が行く!」と激しくタッチを要求。諏訪魔は怪訝な顔をしながらも岡田にタッチ。
岡田は飛び出していってコーナーに控えるノビーとヴァレッタをドロップキックで場外に叩き落とすとディランにもドロップキック。そして「早く!早く来て!」と諏訪魔と光留を呼び込むと、「どっちなんだよ……」とぼやきながらも諏訪魔と光留も入ってきてディランにトレイン攻撃。諏訪魔と光留がダブルのブレーンバスターでセットすると、岡田がコーナー上からフライングボディプレスを投下。これを返されると岡田はブレーンバスターを狙うが、ディランもブレーンバスターで投げ返そうとする。岡田はスモールパッケージで切り返すが、ディランはキックアウトしてもクラッチを切らず、そのまま立ち上がってブレーンバスター。さらにサイドバスター、ラリアット、チョークスラムと畳み掛け、岡田から3カウントを奪った。
試合後、ディランは諏訪魔を痛めつけ、ヴァレッタとノビーがチェーンで諏訪魔を絞め上げる。ディランは苦しむ諏訪魔を見下ろしながら腰に手を当ててベルトのジェスチャーで挑発してからリングをあとにした。
第5試合
大日本プロレスの河上隆一と菊田一美に流出したアジアタッグのベルトを、全日本所属かつ大阪プロレス出身であるゼウスと丸山の2人が取り返すべく意気込んでいたこの試合、丸山とゼウスには大量の紙テープが舞う。対する王者組の河上と菊田にもそれ以上の紙テープが舞い、試合開始前から場内は大盛り上がり。
ゼウスと河上でゴングが鳴ると、ロックアップから押し込みあう力比べ。押し込んだゼウスがクリーンにブレイクすると河上は即座に殴りかかりショルダータックル合戦を挑んでいく。ゼウスがこれを倒れずに受け止めると両手を挙げて手4つを要求。河上もこれに応じて組み合っていくが、ゼウスは上から潰していき、河上はくるりと回って腕取りからの足払いで対抗。両者距離を取り、再び手4つで組み合うと、腕取り合戦からゼウスがリストロックで捕らえたまま丸山にタッチしようとするが、河上が顔面かきむしりで脱出。これに起こったゼウスが逆水平チョップを放っていくと河上もこれに対抗。これに打ち勝ったゼウスが自軍コーナーに河上を叩きつけ、丸山にタッチ。
丸山は河上と手4つで組み合っていくが、河上が足を取ってグラウンドに持ち込むが、丸山が立ち上がろうとすると自軍コーナーまで連れ帰り菊田にタッチ。
菊田は丸山とロックアップで組み合うと、掌底を放って突き放す。丸山もエルボーで対抗し、ソバットを放っていくが菊田もソバットからのミドルキックで丸山をなぎ倒し、河上とともにトレイン攻撃。これを回避した丸山が菊田に延髄斬り、河上にバズソーキックを放つと、ゼウスとともに合体技・大阪インパクトを狙って丸山がコーナーに上るが、河上が食らいつき、丸山をエプロンにデッドリードライブ。そのまま場外戦に突入し、これを優位に終えた菊田が丸山をリングに放り込み、サッカーボールキックを連打。これを返されると河上にタッチ。
河上はコーナーに控えるゼウスに一撃入れて場外に落とすと、丸山をボディスラムで叩きつけ逆片エビ固め。ゼウスがカットに行こうとするのを菊田が押さえる中、丸山は自力でロープへ。河上は丸山を起こすと逆水平チョップで自軍コーナーまで押し込んでいき、菊田にタッチ。
菊田は丸山に首投げからレフリーの気をそらし、コスチュームの帯をほどいて丸山の首を絞め上げる。これをレフリーに咎められると、大ブーイングする観客に向けて中指を立ててから河上にタッチ。
河上は丸山をコーナーに押し付けてボディブローを入れ、菊田にタッチ。
菊田は丸山にミドルキックからフィッシャーマンズスープレックスを狙うが、丸山がゼロ戦キックで一矢報い、ゼウスにタッチ。
ゼウスは菊田に逆水平チョップの連打からフライングラリアット。さらに串刺しラリアットからフロントスープレックス。さらにチョークスラムを狙って足踏みで観客を煽っていくが、菊田は後ろに着地して延髄斬り。河上にタッチ。
河上は逆水平でゼウスをコーナーに押し込んでいくが、ゼウスは河上を逆に押し付けて逆水平からマシンガンチョップ。河上も反転させてやり返し、チョップとエルボーを組み合わせて連打。ここに菊田も入ってきて2人で同時に串刺し攻撃を見舞うと、倒れるゼウスに2人でストンピング。さらにトレイン攻撃を狙うがゼウスはラリアットで迎撃し丸山にタッチ。
丸山は河上に延髄斬りからトラースキック、バズソーキックを放つが、これを回避した河上が逆水平チョップ。菊田を呼び込んで丸山を2人でロープに振っていくが、ゼウスがエプロンからトップロープを飛び越えてジャンピングダブルラリアットを決めて2人を蹴散らすと、ゼウスが河上にブレーンバスター、丸山がバズソーキックを叩き込み、再び大阪インパクトを狙うが、菊田がゼウスにミドルキックを連打しカット。河上が丸山にジャーマンを狙うが、ゼウスがラリアットでなぎ倒してアシストすると、丸山がタイガースープレックスホールド。これを返されるともう一発を狙うが、河上が後ろ向きに走って丸山をロープに押し付けると菊田がエプロンから延髄斬り。ふらつく丸山にランニングエルボーを放った河上がフォールに入るとゼウスがこれをカットし、丸山をかばって覆いかぶさる。しかし菊田がゼウスを引き起こしてハイキックで蹴散らすと、河上はハリケーンドライバーを狙うが、丸山は着地してソバットからハイキックを放つが、これをガードした河上が担ぎ上げてショルダーバスター。たたらを踏む丸山を担ぎ上げ、河上がハリケーンドライバーで突き刺してカウント3を奪った。
<試合後コメント>
河上隆一&菊田一美&ジェイク・リー
河上「ゼウスこの野郎!どこ行った!いてぇんだよチョップがよこの野郎!オイ、やってやんぞ。出てくるかこの野郎!ゼウスお前、いつまでも強いキャラでいるなよ。俺が全日本に来たらお前強いキャラじゃねぇからな。覚えとけこの野郎!」
菊田「ゼウス選手も力はありますけど、ぶん殴りがいがありますから。僕の拳で、そして最後もハイキックで倒しましたから」
河上「丸山敦、バカにしてたわけじゃないけど、思ってた以上に手数が今日は来てたよ。ガッチリ全部ね、キックも頭入ってるし、頭ガンガンするよ。頭蹴り過ぎなんだよこの野郎!頭ガンガンするわ……」
菊田「丸山さんが強いのは知ってたんで、正直キツかったけど、河上さんとこうして一つクリアできたからね。誰も出てこねーし」
河上「そうだよ。全日本どうなってんだよ!」
(ここでジェイクが拍手をしながら河上&菊田の元へやってくる)
河上「あ?なんだ、お前か」
ジェイク「そうだ。俺だ」
河上「やりたぁい!もっかいやろう!」
ジェイク「そう、まだまだやりたいだろ?」
河上「やりたいよ、やりたいよ」
ジェイク「今度は挑戦者として受け入れてもらう」
菊田「俺らも受けてもらったんで、断る理由なんてねぇからよ。タイトルマッチやろうぜ!」
ジェイク「そしたらあとは……会社に相談だ。今日はおめでとうございます」
河上「おい、口の聞き方気をつけるよ?『やらせてください』だぞ。こっちはチャンピオンだぞ。全日本、ジェイク・リー、次負けたらほんとにあとがねぇぞ?どうすんだ?ホントにねぇぞ?お前二度とアジアタッグ挑戦してくんなよ、負けたら」
ジェイク「負けると思って挑戦する馬鹿がどこにいるよ」
河上「おぉ、いいねぇ~」
ジェイク「俺は貴方と、ただやりたい」
河上「俺もやりたい!待ってろよ!」
(ジェイクが退席)
菊田「上(リング)では来なかったけど、下(バックステージ)でね。」
河上「俺だって物足りねぇんだよジェイクぅ!ジェイクもゼウスもやってやるぞこの野郎!」
菊田「俺らもね、前は挑戦を受けてもらった立場だけど、受けてやるよ」
河上「『挑戦受けてください』って言えよ!ジェイク、“くん”!岩本、“くん”!」
菊田「とりあえず乾杯しますか」
河上「初防衛!カンパ~イ!……違うキャラでビールぶちまかしてた気がするけど、まあいいや(笑)」
菊田「飲みましょう!今日は!」
河上「かぁ~っ!頭がいてぇ~!蹴られた頭がいてぇ~!」
ゼウス
「……悔しい!悔しい!……アーッ、クッソー!……絶対、もう意地になってきた。丸山さんと必ずアジアのベルトを巻いてみせる。それだけや。丸山さんと組んでアジアのチャンピオンになる。それだけや。以上。人生は祭りや!よろしく」
第6試合
ゴングが鳴ると厳かな雰囲気でリングを周り、ロックアップからのヘッドロック、互いの打撃をかわし合いながらのロープワーク合戦から青木が丸め込みを狙うが、岩本もすぐに切り替えして一旦ブレイク。
再び距離を詰め、手4つから腕取り合戦となりこれを抜け出して走る岩本に青木がカウンターのドロップキックからすばやくコーナーに飛び乗ってミサイルキック。さらに場外に逃れた岩本へトペ・スイシーダで追撃し、場外で岩本をフェンスに叩きつけ、観客席になだれ込んで乱闘。青木は鉄柵の上に乗り、岩本に鉄柵からの雪崩式ブレーンバスターを狙うが、岩本はフェイスクラッシャーで切り返し、青木の顔面を鉄柵に叩きつける。優位を掴んだ岩本は青木をリングに戻してフォール。これを返されると岩本はスイングネックブリーカー。青木も打撃で反撃していくが、岩本はエルボーで青木をなぎ倒し、ネックロックから首投げ、顔面へのニードロップと集中攻撃。そしてすかさず肩固めに入って息もつかせず攻め立てていくが、青木がギブアップしないと見るや解放してフォールも2。岩本は青木を起こしてコーナーに振り、串刺しバックエルボー。続けて串刺し攻撃を狙うが、青木が岩本の腕をとって巻投げようとするが、岩本がこらえてコブラツイストを狙う。これを脱出して岩本の腕をとったままコーナーに駆け上り、腕にニードロップを落とすと岩本は痛みにのたうち回る。
流れを変えた青木は岩本の腕をとっていくが、岩本はエルボーで反撃。青木はマンハッタンドロップからアームロックDDT。さらに起き上がる岩本の腕にオーバーヘッドキックを見舞い、コーナーを背にする岩本に串刺しラリアット。そして再びコーナー上からの腕へのニードロップを狙うが、岩本が雪崩式一本背負い。
岩本はコーナーを背にする青木に突撃するが青木はブートでカウンター。そのまま組み付くが岩本はニーアッパーからマジックスクリュー。青木はすがりついてエルボーを放っていくが、力なく倒れ込んでしまう。しかし再び立ち上がった青木はヘッドバッド連打から一本頭突き。さらにロープに走るが、岩本はカウンターの一本背負い。
続けてロープに振って孤高の芸術を狙うが、青木はこらえてアサルトポイントを狙う。これを空中で体勢を反転させて押しつぶした岩本はスクールボーイ。これをキックアウトした青木の足を離さず、そのまま強引にスープレックス。続けて再び孤高の芸術を狙うが、こらえた青木はそのまま飛行機投げで巻き込みエビ固めに移行する、沖縄で岩本から3カウントを奪った丸め込みを放つが岩本はキックアウト。岩本は組み付いて一本背負いを狙うが、青木はサムソンクラッチで切り返そうとする。これを読んでいた岩本は青木の回転をいなしてバックを取るとドラゴン・スープレックスで叩きつけ、ジャーマン・スープレックスホールド。青木はこれをキックアウトする際に岩本の腕をとってアームロックに移行し、岩本が暴れると腕十字を狙うが、岩本が上から押しつぶしてフォール。これをキックアウトした青木はラリアットを放っていくが、倒れず正面から受け止めた岩本が組み付いて大外刈りを3発。さらにロープに振って孤高の芸術を狙うが、青木が腕をキャッチして巻き込みグラウンドに引きずり込むと腕十字を狙う。これを逃れようとする岩本の動きに合わせてトラップオーバーで岩本を極めると、レフリーが試合を止めた。
試合後、青木が退場したあとに光留がリングに上がり、「青木さん!戻ってきてくれ!」と大声で青木を呼び戻し、青木が再びリングに上って光留と向かい合う。
光留「大変な試合の後ごめんなさいね!俺の思いも聞いてくれよ!ずっと、ずっと!青木篤志の横で一緒に全日本プロレス、ジュニア戦ってきました!でも、ベルトを取った青木篤志を見て、いても立ってもいられずここに来ました!大事なところで勝てなかったり、いつもヘビー級に放り投げられたり、佐藤光留に不満はあるかもしれませんが!全日本ジュニアで誰より強く貴方を敬愛しています!絶対に逃げられない関節技で貴方を追い詰めて、僕が勝ちます!次の初防衛戦の相手、佐藤光留を選んでください!お願いします!」
青木「疲れてるときに呼び戻すなぁ!この責任は、タイトルマッチで俺が思いっきりのしてやるからな!覚えとけ!(2人はガッチリと握手)よぉし!ジュニアは俺と佐藤光留の2人で十分だ。何度でもやってやる!ジュニアは俺が引っ張っていくぞ!いいな?!」
<試合後コメント>
青木篤志
「今までジュニアは佐藤光留と俺で引っ張ってきた。俺らが中心になってやってきたという自負がある。申し訳ないが、誰がなんと言おうと俺は負けるつもりがない。ただ、これを次どうしていくか。それは他の人間のやる気と実力次第でしょう。でも俺はベルトをまた持った以上は、この世界ジュニアのベルトを獲りたい、世界ジュニアを獲って俺は全日本のトップになる、俺は世界のトップになる……そういった志を持った人間と防衛戦をやっていきたい」
――今回世界ジュニアを獲得して、今までと違った感慨はありますか
「ありますね。やっぱり今までは『俺が中心に、俺が中心に』っていうのがあって、『俺がなんとかやらなきゃ、俺がなんとかやらなきゃ』って思ってたけど、岩本がベルト獲って、リーグ戦も連覇したり、タッグリーグも優勝したり、すごいちょっとずつ変わっていってるかなと思います。だけど、そこで俺が何をするか。ただ周りで見てて盛り上げるだけじゃない。違うなと思ったんで、また俺が中心になってやるしか無い、というか、俺が中心になってやるしか無いと思ってたけど、今は俺が真ん中にいる理由はない。みんなで取り合えばいい。でもさっきも言ったように、ホントにこのベルトを欲しい、ホントにこのベルトを獲って世界一になりたいという志がないと、俺は挑戦を受けないつもり。でも佐藤光留は十分それがあると思う」
――初防衛戦の相手となる佐藤光留選手について
「まあ、前タッグパートナーですけどやっていいと思う。そんなもんを超越してると思うからさ。敵対しなくても仲間同士でやっていいと思う。切磋琢磨するので全然いい。それが出来るのは佐藤光留だけ。他のやつとは出来ない。他のやつはまだその地位まで来てない。悔しいと思うんだったらそこまで来い。それが全日本ジュニアのこれからの姿だ。ただ『俺が面白くする!』だけじゃダメなんだ。本人の考えと行動と、最終的には実力が伴わないと、世界のこのベルトは面白くなくなっちゃうから。俺はそこまで高めたいと思う」
――岩本選手と戦って、岩本選手についてどう思いましたか
「いや、強いですよ。強い!一筋縄ではいかないし、アイツもベルト獲って成長した部分もあるし、リーグ戦勝ち抜いたっていう実績ももちろんあるし、だけど俺が勝ったものは悪いけど執念じゃないかと思う。ワンチャンス、ワンチャンス、ワンチャンス。そのワンチャンスを使うことで相手のペースを乱すことが出来るというのはチャンピオン・カーニバルで俺は経験してわかったから。今日はとにかく“孤高の芸術潰し”!それだけ。それでアイツのリズムを全部狂わせた。それのみ。でも、岩本は強い」
岩本煌史
「負けちまった。戦前言っていたように今日の戦いっていうのは勝った方が根こそぎ獲って、負けた方が根こそぎ獲られる。去年から俺が積み上げてきたもの。TAJIRIさんとのタッグでジュニアタッグリーグ優勝。青木篤志から世界ジュニアのベルトを初奪取。近藤修司に獲られたけど、俺が取り戻した。そしてチャンピオンのままジュニアリーグ制覇。そしてアジアタッグ戴冠して、世界ジュニアとアジアタッグの二冠に君臨した。が、5月に入ってからアジアを落として、今日も世界ジュニアを落とした。根こそぎ獲られるどころか、底の底まで搾り取られてもう何もないよ。何もない。何かのきっかけ。ターニングポイントで青木さんとシングルが行われてきた。今日もきっかけになるんじゃないのかな。ベルトはすべて失ったけど、ベルトがなければ価値がないレスラーになるくらいなら、俺はプロレスラー辞めてやるよ。俺は岩本煌史というレスラーの価値を作り上げてきた。岩本煌史がスゲー。そういう岩本煌史というブランドをこれから俺が作り上げて行くよ。世界ジュニア、すぐ挑戦したいなんて言わないよ。俺は俺のブランドをあげていくよ。今日は負けた。世界ジュニア(のベルト)はなくなった。それだけ。以上。」
第7試合
ゴングが鳴ると両者動かず対角線でにらみ合い、ゆっくりとリングを回ってからロックアップ。これは石川が押し込みクリーンブレイク。再びロックアップで組付き、ショルダータックル合戦に発展するが、宮原はブートで止めてブラックアウトを狙うが、石川もこれをかわしてラリアットを狙う。宮原もこれを回避し、互いに距離を取って再びにらみ合う。
再び距離を詰め、ロックアップで石川がロープに押し込んでいくが、今度は離れ際に強烈なエルボー。崩れ落ちる宮原を余裕の様子で見下ろしていた石川は、宮原が半身を起こすとランニングニーを狙って突っ込んでいくが、これを待ち構えていた宮原は身をかわして石川の頭に一撃。舌を出しながら頭を指さしてアピールする宮原は場外で石川にヘッドバッドを連打し鉄柵に打ち付けてから再びヘッドバッド。さらに記者席に石川を叩きつけようとするが、逆に石川が宮原を記者席に叩きつけ、北側客席に飛び乗ってダイビングフットスタンプ。大ダメージを受けてのたうち回る宮原を尻目に石川は先にリングに戻る。そして、宮原がリングに戻ろうとすると膝蹴りで叩き落とし、エプロンからフットスタンプを放って宮原のリングインを許さない。
なんとか宮原がリングに戻ると、石川はロープに掴まりながら全体重をかけて宮原を踏みつけていき、徹底した腹攻め。宮原もエルボーで突っ張ってロープに走るが、石川はキチンシンクでカウンターし、さらにセカンドコーナーからダイビングフットスタンプ。そして宮原の腹に膝を押し当てながらのネックロックで痛めつけていく。宮原がこれをブレイクすると、石川は宮原を起こして強烈な左エルボー。さらにロープに振って行くが、宮原は低空ドロップキックからのドロップキックという定番のペースチェンジを繰り出していくが、二発目のドロップキックを避けた石川がフットスタンプ。さらに宮原をセカンドコーナー上に寝かせ、対角線から走り込んでランニングニーを腹に突き刺してフォールも2。
続けて石川はバックドロップを狙うが、宮原はロープにしがみつく。石川は宮原をコーナーに振ると、ドロップキックのコンビネーションを決めて見せ、ペースを変える。
宮原はコーナーを背にする石川に串刺しジャンピングエルボーからブレーンバスターを狙うが、石川もブレーンバスターで切り返しを狙い、宮原をエプロンに着地させてロープ越しにスリーパー。これを暴れて外しエルボーを叩き込んだ宮原は、石川をエプロンに連れ出してエルボー合戦。宮原がブラックアウト、石川がニーリフトと繰り出してヒートアップしていく中、石川が宮原をエプロンにファイヤーサンダーで突き刺す荒業を見せる。
宮原が場外で倒れて場外カウントが進んでいく中、宮原がよろよろとリングに戻ると石川は突っ込んでいき串刺しラリアット。二発目を狙うと宮原は着地して後頭部に膝蹴りからブレーンバスター。コーナーを背にする石川の後頭部にブラックアウト、さらに正面からブラックアウト。さらにジャーマン・スープレックスを狙うが、石川がロープに逃れると宮原はロープに走る。これを石川がラリアットでカウンターしファイヤーサンダーを狙うが、宮原は後ろに着地し、石川のラリアットをかわしてブラックアウト。両者ダウン。
起き上がった2人はゴツゴツとエルボーを打ち合っていくが、手数で攻める宮原に対し石川は重い一撃を放っていき石川が優勢。宮原はロープに走ってフロントハイキックを放つが、石川はこれを回避して組み付きドラゴン・スープレックス。さらにラリアットからランニングニーと畳み掛け、スプラッシュマウンテンを狙うが宮原はフランケンシュタイナーで切り返し、石川の後頭部にブラックアウトから滞空式ジャーマン・スープレックスホールド。これをキックアウトされると宮原はシャットダウン・スープレックスを狙うが、クラッチを切った石川がコブラクラッチからの宮原殺し2019を狙う。ここで宮原がリストロックを返すときのようにくるりと回って石川と向かい合うと、手を取ったままゼロ距離でブラックアウトを放つ“石川殺し”をお披露目。さらにシャットダウン・スープレックスを狙うが、石川はファイヤーサンダーで突き刺し、宮原殺しを狙うが、宮原はこれも石川殺しで切り返そうとする。しかし石川は強引にラリアットで叩き伏せ、宮原殺し2019。さらにカミゴェからランニングニー、スプラッシュマウンテンとラッシュをかけるが宮原は肩を上げる。ならばと石川は奥の手のジャイアントスラムを狙うが、宮原は着地してジャーマンのフェイントからレッグロールクラッチ。しかし石川も下から宮原を胴絞めから反転し丸め込むが、キックアウトした宮原がすかさずブラックアウトを3連発。さらにシャットダウン・スープレックス・ホールドで叩きつけると、石川も肩を上げられず3カウント。
エンディング
宮原「V4!達成!(崩れ落ちる宮原にマイクを求める観客のコールが起きる)……ちょっと今日無理!すみません、すみません、ダメージでちょっと皆さんの顔がぼやけて見えるんで、いつも以上に声出してもらっていいですか?(大きな健斗コールが起きる)今日も!最高で最強の声援をありがとうございましたァッ!今日は石川修司を退けたぞ!新時代が現れ、上の世代からの追い込みがすごい!その間に挟まれた宮原健斗時代、主役も脇役も俺だけだ!チャンピオン・カーニバルを三冠ヘビー級チャンピオンとして18年ぶりに制覇したのも、遠い昔の過去の話だ!俺はすでに過去に執着せず、未来を恐れず、いまを生きてんだ!今を生きた結果が、その証だ!(ベルトを掲げて)……おい、ちょっと今いいこと言ったぞ(笑)どうですか?!平成を終えて、令和になり!東京後楽園ホールに帰ってきた宮原健斗、令和もどうですか?!(大きな健斗コールが起きる)いつも以上に声出してくれないと!(さらに大きな健斗コールが起きる)聞こえました!そこで!後楽園の皆様の正直な声を聞きたい!2019!最多防衛記録を果たし、MVPナンバーワン候補のプロレスラーは誰だと思いますか?!後楽園の皆様の正直な声を聞かせてくれ!後楽園の皆様の正直な声を聞かせてくれ!満場一致で……宮原健斗です!(ここでマイクのスイッチが入らなくなってしまい、宮原は地声で叫び始める)令和になって!令和になって!東京後楽園ホールではじめての最高マイクで締めるぞーッ!後楽園の皆様に聞きたい!全日本プロレス、最高ですかーッ?!……今日すごい聞こえるぅ~!全日本プロレス、最高ですかーッ!OK!ラスト!全日本プロレス、最高ですかーッ!後楽園ホール、最高ッ!!」
<試合後コメント>
宮原健斗
「よっしゃあ!V4したんだよな?したんだよな?……いや、ホント、そりゃあ三冠ヘビー級選手権試合がキツいものだというのは分かってるけど、打撃のダメージがね、ホントに今も……いやぁ、ホントに、ぶっちゃけ何喋ってるかもわかってなかったから。うーん、それくらいの、いやぁ、ダメージが……。でもね、マイクをね、やるまでが俺のプロレスラーとしての意地だからね。あそこで帰るのはその他大勢のレスラーで、あそこからもう一盛り上げするのがこの俺のプロレスラーとしての意地だから。あそこにも意地が含まれてるからね。V4!リング上でも行ったとおり、新時代の追い上げがあり、『てめぇの一強時代じゃねぇ』って上からのそれもあり、宮原健斗時代が、今全日本プロレスの構図だろう。チャンピオンはつくづく大変だなぁと思いました。あんなすげぇレスラーがまだまだいるから!どうなるんだ俺は。2019年どうなるんだ俺はって、防衛したんだけど、珍しくネガティブシンキングになっちゃった。でもね、ここはお客さんの声援で、従来の俺をすぐに取り戻した。それくらいダメージが、今もあるし。ただまた!令和になったこの年に俺に何を求められているのか、俺はわかっているつもりなんだ。この全日本プロレスの、令和のエースとして、やるべきことは分かってるから。その分かってるのか分かってないのか、皆さん半信半疑のところを乗っかっていただければ、自ずと分かってもらえると思う。それも今日、東京・後楽園ホールの皆さんから感じた。『宮原健斗、2019年が勝負だろ』ってね。ただ、今の俺は“持ってる男”宮原健斗だ。期待に120%応えるからな。5月の全日本プロレス、日本プロレス界の中心の、全日本プロレスの歴史が最も盛り上がることは間違いなしだ。ただ、それは中心に立ってるのは、変わらず俺だ!代わり映えのない景色になりつつあるこの俺のチャンピオン姿もな、日々最高になっていくからな。楽しみにしといていくれ」
――最後、マイクを持たずにお客さんに語りかけたことはなにか思惑が?
「俺は、プロレスの中で大事にしてることは、『プロレスはリアルだ』ってことだ。俺はいつもならマイクで締めたいところを、スイッチが切れた。なぜスイッチが切れたのか、それは俺にもわからない。ただ、スイッチが切れたマイクが目の前にあった。俺はそのボタン一つを押すことが出来た。これは簡単なことかもしれない。これは一つのたとえだ。切れてるマイクが目の前にある。それを俺はどうするかって。これがなんかプロレスの神様に言われてる気がした。『お前の全力見せてくれよ』って。ただ、マイクを使わないことが全力とは限らない。ただ、俺の嗅覚が今日はそう感じたから、地声で喋らせてもらった。プロレスはリアルファンタジーだ。今日思ったんだ。リアルなんだ」
石川修司
「……あぁ。……五冠、五冠王になれなかった。……もう40。でもまだまだ全盛期だと思ってるんで。自分を応援してくれる人たちが「石川修司を応援してきて良かった」っていう試合、必ず続けてもう一回三冠のベルトに挑戦します。俺の未来をお客さんに見せていきますんで、まだまだ40代だからって老けこまないです。何かありますか?」
――試合自体はボディーへの攻撃を集中させて、かなり対策を練ってきていたという印象でしたが?
「たくさんやってる相手なんで、ああいうチョイスをして。スタミナの化け物ってわかっているんで、後半それでロスしたら俺の方に勝機が来るかなと思ったんですけど。そうはいかないですね強い。でもすばらしいチャンピオンってわかってるんで。負けたけど俺が一番強いと思ってるんで。必ずまた挑戦します。、ありがとうございました。」