“不撓不屈の格闘戦士”ジェイク・リーがCC決勝戦に駒を進め三冠王者・宮原健斗との一騎打ちに挑む!

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 25日、東京都・後楽園ホールにて全日本プロレス『2019 Champion Carnival』が行われた。

 全日本プロレスで春の風物詩として行われるチャンピオン・カーニバル(以下:CC)は、シングル最強の選手を決めるリーグ戦。他団体やフリーの選手、外国人選手も多数参戦するこの大会は新年度のシングル戦線を占う重要なシリーズとして位置付けられ、今年は過去6年間で最多の18選手が参戦している。

 25日の後楽園ホール大会では、現三冠王者の宮原健斗がAブロックを制して先に優勝決定戦に駒を進めていた。
 しかし、対するBブロックは大混戦となっており、大会開始時点で諏訪魔、野村直矢、ジェイク・リー、ジョー・ドーリング、ヨシタツ、橋本大地の6名が同率1位。
 優勝圏外となっていたサムと吉田がそれぞれ大地とヨシタツを沈めたことで2人は優勝争いから脱落。
 続いてセミファイナルでジェイクがジョーとの同率1位同士の決戦を制して単独トップに立つ。

 注目のメインイベントでは、野村が諏訪魔と大技をぶつけ合う壮絶な肉弾戦を制して勝利。
 野村は、諏訪魔曰く“焼け野原”であった選手の大量離脱後の全日本プロレスでデビューした初の生え抜き選手であり、諏訪魔は入門前から知っていたという野村に初めて土をつけられたことについて「いやぁ、悔しいな。まさかね、こんな日が来るとは思わなかった。野村に負けるという日が。複雑だよな。うれしい気持ちもあるし、複雑。だけど一回負けたからには、俺はあいつを新人の頃に入って来た野村直也ではない見方をする。いちレスラーの野村直也として次は勝負したいなと思いますよ。今日のところは完敗です」と愛に溢れたコメントを残した。

 野村が勝利したことにより、急遽ジェイクvs野村のBブロック優勝決定戦が行われることが決定。
 両者は、今月4日のCC開幕戦で対戦しており、この際は野村が新技“ノムラロック(仮)”を解禁してジェイクからタップを奪っている。

 野村は連勝を、ジェイクはリベンジを狙いたいこの試合、この日2試合目となる満身創痍の両者は感情をむき出しにしてぶつかり合い、正面からバチバチと打撃戦。
 お互いに短期決戦を狙っていき、序盤からジェイクはジャイアントキリング、野村はノムラロック(仮)やフロッグスプラッシュ等の大技を繰り出すなど両者は苛烈にヒートアップ。
 野村は左右のエルボーを数十発速射する怒涛のラッシュでジェイクをダウンさせマキシマムで試合を決めにかかるが、ジェイクが着地してバックドロップ。さらにニーパッドを外してのジャイアントキリングで死闘を制した。

 試合後、ジェイクは退場していく野村に握手を求めるが、野村はジェイクを一瞥しただけでこれに応じず退場。
 マイクを取ったジェイクは「Bブロック勝ち上がったのは、この俺だ。宮原健斗、次はあなただ。あなたを倒して、CCの覇者になってそして俺が、三冠挑戦する。果たして俺に、CCを優勝し三冠挑戦資格を得ることが出来るかどうか、YESか、NOか!どちらだと思いますか?(YESコール)皆さんありがとう!そう答えは一つだ!YESだ!」と叫び、拳を突き上げた。

 1日にシングル戦を2試合という過酷な状況の中で優勝決定戦への切符を掴んだジェイクだが、その原動力を聞かれると「お客さんの声……と言いたいところだけど、今日、ジョーも野村直矢も、俺より声援が大きかったからね。まあその中でも俺を応援してくれる方の声援が俺の力になった」とクールにコメント。
 しかし、現三冠王者・宮原との対戦について聞かれると「ここで勝って三冠挑戦しないと。もうずいぶん遠ざかってる。ものすごく過去のように思える。ヒザの餌食になってもらいます」と気迫を漲らせた。

 ジェイクはウエイトリフティング全日本選手権5位というバックボーンを買われてスカウトされ、192cmの長身に120kg(当時)という恵まれた体躯からヘビー級の未来を担う逸材として2011年に大きな期待を背負いながらデビューしたものの、約2ヶ月で引退。
 その後は総合格闘家に転身するも、2015年に再び全日本プロレスの門を叩き再デビュー。その後は2017年6月には当時三冠ヘビー級王者であった石川修司に挑戦、7月には野村とともに世界タッグ王座を獲得するなど順調にキャリアを重ねていたが、同7月にヒザを負傷し手術のために約10ヶ月の欠場を強いられ世界タッグも返上することになるなど艱難辛苦の時代が続いていた。
 CC決勝戦に進出し、ついに再びシングル戦線の最前線へと躍り出たジェイクの大一番の行方に注目したい。
 

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