【試合詳細】3・31 アイスリボン後楽園ホール大会 【ICE×∞】雪妃真矢vsつくし 星ハム子&宮城もちvs松本都&真琴vs世志琥&テキーラ沙弥 藤本つかさvsティンティン
『アイスリボンマーチ2019』
日程:2019年3月31日(日)
開始:11:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:938名
▼6人タッグマッチ 20分1本勝負
●星いぶき/朝陽/神童ミコト(Marvelous)
9分9秒 ジャーマンスープレックスホールド
○鈴季すず/星月芽依(Marvelous)/Maria(Marvelous)
▼タッグマッチ 20分1本勝負
○弓李/本間多恵(Beginning)
7分16秒 腕サソリ固め
松屋うの/●トトロさつき
▼シングルマッチ 20分1本勝負
●ジュリア
12分10秒 えびす落とし→片エビ固め
○高瀬みゆき(Beginning)
▼ハードコア タッグマッチ20分1本勝負
○世羅りさ/藤田あかね
17分7秒 ダイビングダブルニードロップ on the ラダー&チェアー→体固め
柊くるみ/●有田ひめか(Beginning)
▼シングルマッチ~ティンティンデビュー戦~ 20分1本勝負
○藤本つかさ
9分54秒 ジャパニーズ・オーシャン・サイクロン・スープレックスホールド
●ティンティン(新根室プロレス)
▼インターナショナルリボンタッグ次期挑戦者決定3WAYタッグマッチ 時間無制限1本勝負
○松本都/真琴(フリー)
8分46秒 極伝・雁之助クラッチ
世志琥(SEAdLINNNG)/●テキーラ沙弥
※もう一組は[らぶりーぶっちゃーず]星ハム子/宮城もち
▼ICEx∞選手権試合 30分1本勝負
【王者】○雪妃真矢
13分46秒 スノウトーンボム→片エビ固め
【挑戦者】●つくし
※第29代王者が初防衛に成功
藤本つかさが不倫疑惑を晴らしパンダ一家とティンティンの誕生日を祝福する大団円も「言わなければバレない」と不穏な総括!雪妃がつくしを制して初防衛に成功!都&真琴のチグハグタッグが王座挑戦決定!
オープニング
全選手の入場式が行われ、まずは雪妃がマイクを取る。
雪妃「皆さんこんにちは!本日はアイスリボン2019、リボンマーチにお越しいただき誠にありがとうございます!暦は春だと言うのにだいぶ肌寒い日になっていますね。これは春だけど、雪の季節がまだ終わらないという意味なんじゃないかなと私は思っています。今日のメインイベントでは、こちらの青いベルト、ICE×∞の初防衛戦が行われます。相手は、“ハルカゼ”のつくしさん。まあこんなに寒い日ですから、雪が降るんでしょう。最後まで応援よろしくお願い致します!」
続いて、藤本により先日引退を表明した優華が呼び込まれ、ファンの前で最後の挨拶を行った。優華は感極まって号泣し「落ち着け、落ち着け……」と自分を鼓舞し、言葉をつまらせながら話し始める。
優華「約2年半ぶりにリングに立つ姿が試合ではなく引退という形になったことをお詫び致します。申し訳ございませんでした。自分にとってプロレスとの出会いは、中学3年生のとき、友だちに誘われたプロレスサークルというのがきっかけでした。始めはプロレスという存在すら全然知らなかったので、プロレスの世界に入って、色んな事を学んでどんどんどんどん好きになっていって、ホントに『いつかプロレスと結婚する』って思ってたほどにのめり込んでいきました。自分にとってアイスリボンとプロレスは、自分の分身のようで、自分の家族のような存在でもあり、ホントにホントに大切な存在でした。プロレスを辞めてからも、このリングからの景色を何度も何度も夢に見て、今こうやってふたたび見ることが出来ているのがすごく嬉しいです。何度も何度も復帰を考えたんですが、同期とのブランクとか、後輩に追いつけるかの不安とか、色々なことがすごくプレッシャーになってしまって、逃げてしまって……。でも、こんなに後悔するならホントにあのとき戻ってればよかったなって、今でも後悔しています。でもホントに……すみません、言葉がへたくそで。一つにまとめると、プロレスを愛して、プロレスに愛されて、ホントに幸せ者だったと思います。このプロレスと出会えた約3年間をずっとずっと忘れずに、一生涯の宝物として遺していきたいと思います。この先自分もまた新たにやりたいことを見つけたので、プロレスにはかなわないかもしれないけど、一生懸命進んでいきたいと思います。本当に皆さん、ずっとずっと待っていてくださってありがとうございました!今まで本当にありがとうございました!」
そして、藤本の計らいで優華の引退10カウントゴングが行われ、選手コールとともに“白い天使”の引退をねぎらう大量の白い紙テープが舞った。
その後のオープニングコールはメインイベントでICE×∞戦に挑むつくしが行った。
第1試合
6人でクリーンに握手を交わし合うかと思いきや、すずらが奇襲。いぶきに狙いを定めトレイン攻撃からいぶきを3人で固めてポーズを決める。さらにMariaがドロップキックを放っていくが、起き上がったいぶきがショルダータックルでなぎ倒し神童にタッチ。
神童はMariaにドロップキック、腕取り首投げから脇固めもすずがカット。Mariaは神童にドロップキックからフォールも神童はブリッジで返す。星月にタッチ。
星月はドロップキックを4連発からランニングエルボーも、こらえた神童がドロップキック。神童が追撃を狙って走ると星月はアームホイップ。神童もアームホイップでやり返し、同時に放ったドロップキックが空中で相打ち。両者タッチ。
朝陽とすずになると、両者突っ込んでいきすずがドロップキックを放っていくが、これを避けた朝陽が丸め込みへ。すずがこれを返すとドロップキックからコーナーへ上がるが、すずが追いすがって肩車へ。これを回転エビ固めで切り返した朝陽だったが、これをキックアウトしたすずがドロップキックからボディスラム。フォールも2。続けて両者はエルボーでバチバチと打ち合っていくが、隙を突いた朝陽がスクールボーイ。これを返されるとさらにエビ固めなどで連続で丸め込みを放ち粘っていくが、すずはすべてキックアウト。ならばと朝陽はコーナーからミサイルキックを発射。追撃を狙って走る朝陽にすずがカウンターのドロップキック。自軍コーナーまで吹き飛ばされた朝陽はいぶきにタッチ。
いぶきはすずをコーナーに振って串刺しラリアットからフェイスクラッシャー。続けてエルボー合戦に発展するが、劣勢のすずがドロップキック3連発でこれを制し、Maria、星月とともに連携攻撃。Mariaのカニバサミからすずと星月のサンドイッチ低空ドロップキック、正面からのMariaの低空ドロップキックと決めていき、すずがジャックナイフエビ固めも朝陽がカット。
両軍入り乱れ、すずがいぶきにジャーマンを狙っていくが、いぶきはレインメーカーを狙っていくが、すずは回避してロープに走る。いぶきが跳ね返ってきたすずを倒れ込み式エルボーでカウンターすると、神童がドロップキックでロープ際まで吹き飛ばし、朝陽がすずの後頭部へ619式のニーアタック。いぶきはライトニングスパイラルからファイヤーマンで担いでいくが、すずは着地してバックを取りジャーマンを狙う。ここに朝陽が入ってきて背後からエルボーを放ってカットすると、いぶきが正面から、朝陽が後ろからエルボーを連打。最後の同時エルボーからいぶきがフォールも2。いぶきはロープに走るが、すずが回転スピアーでカウンター。さらにカニカニクリップも朝陽がカット。ならばともう一発ローリングスピアーからジャーマンスープレックスホールドで叩きつけカウント3。
試合後、朝陽がすずを襲撃。両陣営が慌てて止めてことなきことを得たものの、すずと朝陽の因縁は深まった。
第2試合
両組クリーンに握手を交わし、先発は弓李とうのでゴング。
ロックアップから押し合い、ロープ際で互いに反転しあいブレイク。ロックアップから弓李が首投げから足関節を狙うが、うのが丸め込んでフォールも2。弓李はドバっとからコーナーに振ってトレイン攻撃を狙うが、うのがスクールボーイで丸め込んで2。両者タッチ。
トトロは本間に串刺し攻撃を狙うが、かわした本間があっかんべー。怒って突撃するトトロのの腕を取ってアームブリーカー。さらに本間がミサイルキック、弓李とともにサンドイッチドロップキックからフォールも2。さらに本間はスラムを狙っていくが、トトロが投げ返してボディプレス。フォールも2。うのにタッチ。
うのは本間に串刺しドロップキック、ドロップキックからフォールも2。さらにボディスラムを狙っていくが、これをかわした本間がスパインバスターから変形Skull Endもトトロがカット。さらに本間はドロップキックからフォールも2。弓李にタッチ。
弓李はうのにスリングブレイド、ドロップキックからフォールも2。さらに弓李は本間とダブル攻撃を狙い、うのの両腕を二人で脇固めから回転させて足も極めようとしていくが、これはトロロがカット。弓李とのボディスラムの攻防を制したうのが大外刈りで倒すとコーナーに上がってブレーンチョップ。トトロにタッチ。
トトロは弓李にボディプレス、セントーン。さらにうのを呼び込み、うのを弓李の上にボディスラムで叩きつけ、さらにトトロが2人まとめてボディプレスからフォールも2。さらにトトロはロープに走っていくが、本間が入ってきてバックエルボーで止めると、コーナーに上がってミサイルキック。反対側のコーナーから弓李がダイビングクロスボディで連撃。フォールもうのがカット。さらに弓李はボディスラムを狙うが、こらえたトトロがファイヤーマンで担ぎ上げる。弓李はこれを回転エビ固めで切り返そうとするが、トトロが耐えてヒップドロップを3連発。さらに距離をとってラリアットを狙うが、待ち構えていた弓李がコードブレイカーでカウンター。さらにライトニングスパイラルからの腕サソリでギブアップを奪った。
第3試合
両者握手は無しで睨み合い、そのままゴング。
ジリジリと距離を詰め、ロックアップでじっくりと力比べでロープに押し込み合う展開。ロープブレイクも、はなれ際に高瀬がガットショットからヘッドロック。グラウンドに持ち込んで絞り上げる。ジュリアは起き上がってコーナーに押し込むも高瀬は離さず。続けて高瀬はコーナーに振って串刺しドロップキック。セカンドロープからのダイビングラリアットを狙うが、ジュリアが地対空エルボーで撃ち落とし、ヒザで高瀬の顔面をグリグリと痛めつけていく。
ジュリアはスイングネックブリーカーからフォールも2。続けてロープに振るフェイントからジグザグで叩きつけていくが、高瀬が強烈な逆水平で反撃。ジュリアもエルボーを打ち込んでいき、リング中央で意地の張り合い。これを逆水平の連打で制した高瀬が「打ってこいやオラ!」と叫ぶとジュリアも連打。すると高瀬はチョップとエルボーの乱れ打ちでロープまで追い込んでロープに走るが、ジュリアはブローグキックでカウンター。
ジュリアはさらにブレーンバスターを狙っていくが高瀬がこらえるとリバースDDTの形でネックブリーカー。さらに高瀬をコーナーに振っていくが、セカンドロープに飛び乗った高瀬がミサイルキックでカウンターし、さらに串刺しラリアットからダイビングエルボー。フォールも2。
高瀬は首4の字固めで絞り上げ、回転して抜けようとするジュリアの顔面を首4の字のままマットに叩きつけていく。さらに首4の字に戻すが、ジュリアがなんとかロープへ。高瀬はロープを背に立ち上がるジュリアにラリアットからカミカゼ。さらにセカンドロープからのギロチンドロップを投下し、再び首4の字に入るが、今度はすばやく抜け出したジュリアがSTFで切り返す。
なんとかブレイクし、ロープに掴まりながら立ち上がる高瀬へジュリアがブローグキックで追撃しミサイルキック。続けてグロリアスバスターを狙っていくが、高瀬が着地してプッシュ。跳ね返ってきたジュリアをパワースラムで叩きつけ、トップロープからのギロチンドロップを狙っていくが、ジュリアが追いすがって雪崩式KUBINAGE。ジュリアはさらにロープに走るが、高瀬がカウンターのラリアット。これを返されると高瀬はロープに走るが、ジュリアが追走ブローグキック。さらに正調ブローグキックからグロリアスバスター。これを返されるとコーナーを背に立つ高瀬へ串刺しブローグキックを狙って走るが、逆に突っ込んだ高瀬がラリアットで迎撃。さらに旋回式ブレーンバスターからのラリアットで勝負を決めに行くが、ジュリアはラリアットを食らいながらその腕を取り腕極め式のエビ固めへ。これをキックアウトされるとブローグキックを放っていくが、回避した高瀬が組み付いて鈍い音が響くヘッドバッド。ふらついたジュリアをえびす落としで叩きつけ、高瀬が3カウントを奪った。
第4試合
無事高校を卒業したくるみと、これが復帰戦となるあかね、女子ハードコア界の新生有田が参加するこの試合。
有田はチェーンを、くるみは卒業証書を、あかねはバットとレゴブロックが詰まったバケツを、セラはラダーを持ち込む。さらに公認凶器としてニュートラルコーナーの下に大量のパイプ椅子が設置される。
有田と世羅でゴングが鳴ると、早速両者イスを取ってちゃんばら。有田のイスを吹き飛ばした世羅がさらにイスを振りかぶるが、有田がこれをキャッチ。ここへあかねが救出に入ってくるも、世羅と同時のタックルか同時のドロップキックかを揉めながらバラバラの同時攻撃。2人は揉めながらも有田とくるみを場外に叩き出し場外戦。世羅は有田に狙いを定め、イスを使って首を絞り上げていく。さらに世羅は有田をリングに戻し、有刺鉄線竹刀を使ったキャメルクラッチ。これを開放するとあかねにタッチ。
あかねは缶チューハイの缶の上に有田をボディスラム。世羅にタッチ。
世羅は有田の体の上にイスを置いてダブルニードロップも、当たりどころが悪かったか世羅もヒザにダメージを受けて顔を歪める。さらに世羅はそのイスに有田を座らせると、あかねがイスでフルスイング。続けて世羅と有田はショルダータックルでぶつかり合い、これを制した有田がボディスラムで叩きつけるとくるみにタッチ。
くるみは世羅とあかねをそれぞれショルダータックルでなぎ倒し、2人で向かって来た世羅と有田にダブルラリアット。さらに世羅が持ち込んだ脚立をコーナー前に立て、世羅を突っ込ませようとするが、世羅がハンマースローを切り返してくるみを脚立へ激突させると、あかねが脚立ごと串刺しボディスプラッシュ、さらにバットでくるみをフルスイングしてからレゴの詰まった大型バケツをリングに持ち込むが、これを有田が止めている間にくるみは自らの卒業証書を持ってきてあかねの頭を殴打。バケツを奪い取ったくるみはリングにレゴブロックをばらまいていく。
くるみはレゴの海にあかねを投げようとしていくが、あかねがショルダースルーで切り返し、レゴの海の中でエビ固めを切り返し合う。互いにダメージを受けていき、あかねがショルダーアタックでこれを制すると自ら制作してきたと思われるサファリの作品をパイプ椅子の上に置き、その上にブレーンバスターを狙うが、くるみが逆にブレーンバスター。さらにイスをあかねの上に重ねてサマーソルトドロップ。続けてコーナーへ上がっていくが、世羅がこれを妨害。その間にあかねが復活してレゴの海へ雪崩式ブレーンバスター。更に追撃を狙っていくが、これを耐えたくるみが人でなしドライバー。両者タッチへ。
世羅と有田となると、有田がボディスラムで先制し、コーナーへ振って串刺しジャンピングニー。さらに正調ジャンピングニーを狙うが、これをかわした世羅がシュバインバスター。さらに「使わないんなら貰っちゃうぞ!」と有田が持ち込んだチェーンで有田を縛り首にしていくが、これを腕力で外した有田と世羅がチェーンで綱引き。しかし世羅が急に手を離したため有田はひっくり返ってしまう。追撃を狙って突っ込んでいく世羅だったが、有田はチェーンを世羅の首に巻き付けて絞り上げ、そのままアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げる。これをあかねにカットされるとくるみが入ってきて世羅とあかねをコーナーシュート。有田とくるみが串刺しのボディスプラッシュを放ち、有田がランニングニー。さらに背後から組み付いていくが、世羅がバックを取り返し拮抗状態に。そこへあかねが殻になった大型バケツを二人の頭にまとめて被せ、バットでフルスイング。
世羅もダメージを受ける中、世羅はコーナーを背にして座る有田にイスを投げつけ、串刺しのダブルニー。さらにレゴの海へエアーズロックで叩きつけてフォールもくるみがカット。くるみは世羅とあかねをまとめてダブルラリアットでなぎ倒して有田をサポートすると、有田を背負って二人分の体重で世羅にボディプレス。有田はイスで世羅の頭をぶん殴ってからジャンピングニーからフォールもあかねがカット。くるみがあかねをサイドバスターで叩きつけて排除し、有田はもう1度ジャンピングニーを狙っていくが、世羅がドロップキックでカウンター。世羅はレゴの海の中へのブレーンバスター、ハリケーンドライバー、さらに有田の体の上にラダーとイスを重ねてコーナートップからのダイビングダブルニードロップと畳み掛け、3カウントを奪った。
試合後、世羅は倒れたままの有田を起こし、肩に手をかけて言葉を掛けるが、有田の答えは張り手。世羅は「ナンデ?!」と戸惑いながらもあかねと勝利のポーズを決めて退場していった。
第5試合
アンドレザ・ジャイアントパンダとの不倫疑惑に揺れる藤本と、藤本を制裁するためにプロレスデビューの道を選んだティンティンの女の戦い。藤本はパンダの被り物をして入場し、ティンティンは眉毛を吊り上げ、額には怒りのマークを浮かべながら入場。
藤本が被り物を脱いでマットに叩きつけ、それを踏みつける挑発行為に会場は大ブーイング。藤本とティンティンがロックアップで組み合うが、ティンティンは圧倒的なパワーで藤本を吹き飛ばす。パワー勝負は分が悪いと踏んだ藤本は、ティンティンの腕をまるで骨や関節が無いかのように何回転も絞り上げて、さらにその腕に噛み付き、足を踏みつけて鼻をつまみ上げるダーティファイト。これには会場は大ブーイング。さらに藤本はティンティンにボディスラムを狙っていくが、ティンティンは逆にボディスラム。藤本は場外に逃げ出し、藤本を探してリング下を覗き込むティンティンの死角から背後に回り込みドロップキック。さらにコーナーに上がりながらティンティンの顔面をグチャグチャに歪めていく悪逆非道の戦いを見せる。
しかし、これに激怒したティンティンは右フックから左の張り手から踏みつけフォール。これをキックアウトした藤本はコーナーを背に立ち上がり、ティンティンは串刺しボディスプラッシュを放っていくが藤本はこれを回避。藤本はセコンドについていた弓李とあかねをリングに上げて四つん這いにして並べると、2人を踏み台にして飛び上がりティンティンの顔面にドロップキック。そしてかねてからの宣言通り、ティンティンへジャパニーズ・オーシャン・サイクロンスープレックスを狙っていくが、「無理!」と諦めた藤本はティンティンに卍固め。これを開放すると、ティンティンの頭蓋骨が変形するほどの強烈なミドルキックを連打していき、コーナーへ上がってミサイルキック。そしてティンティンの頭部をペチャンコに踏み潰す殺熊猫ダイビングフットスタンプを放ち、コーナーへ上がって必殺を宣言。
そこへ、アンドレザジャイアントパンダの入場曲が鳴り響き、アンドレザが入場。リングインしたアンドレザに藤本は「パンダ~!私のために~!ありがと~!」と両手を広げて抱擁を求めるが、アンドレザの答えはヘッドバッド。藤本は場外に転落し悶絶。その間にアンドレザはティンティンを助け起こす。
リングに戻った藤本は「パンダ!パンダ!なんで?!約束したじゃん!」とすがりつく修羅場を展開するも、ティンティンが背後からボディスプラッシュでアンドレザごと藤本を押しつぶす。さらに夫婦でサンドイッチボディスプラッシュで藤本を押しつぶそうとするが、藤本が回避したためパンダ同士で誤爆。これに怒ったティンティンはアンドレザを強烈なラリアット一発でKOし、リングの外へ蹴り出してしまう。
ティンティンは藤本をチョークスラムで叩きつけ、コーナーへ登り始めるが、藤本が背後からドロップキックで追撃し、ビーナスシュート。続けて下から潜り込み、ジャパニーズ・オーシャン・サイクロンスープレックスホールドでティンティンからカウント3を奪った。
藤本「デビュー戦とは思えない相手ね。でもこれでパンダは私のものだ~ッ!……っていうのは冗談です。ティンティン、貴方は勘違いしてる。私はパンダとは不倫関係ではありません!相談を受けてたの。『子供が生まれてから嫁は全然かまってくれない』って。ティンティン、3月31日はなんの日だか分かる?貴女の4歳の誕生日!サプライズ考えてたのよ!パンダ、アンタも結婚したこともない私に相談するのも間違ってる!(アンドレザがペコリと頭を下げる)言葉はしゃべれないかもしれないけど、ジェスチャーでは気持ちは伝えられるでしょう?気持ちを伝えないと、存在してないことになるの!だから、これから私が最高の舞台を用意してあげるから、気持ちをちゃんと伝えなさい。ラジャくん!ラジャくん、例のものを!」
そこへ、2人の愛息であるラジャ・パンダが花束を持って入場。藤本が「大きくなったね」と目を細める中、ラジャがティンティンへ花束を贈呈。藤本の「パンダ、ちゃんと愛を伝えなさい」の声に、アンドレザはティンティンに熱いキッスを交わした。
藤本「私達は何を見せられてるんでしょうか。でも気持ちを伝えるってとても大切なことだと想うんです。人間だから言葉を持ってるけど、パンダだって気持ちは持ってるもんね。だから、ティンティン。いろいろ勘違いさせてごめんね。ティンティン、怒りマークが取れてる!ホントはこういう顔だったんだ!チャーミングなお顔ね。これでもやもやが一つ晴れました。やっぱり言葉にして伝えることはとても大切。引退発表した優華もちゃんと言葉にしてくれた。だから、私ももう一つもやもやしてることがあって、それを今伝えたいと思います。豊田真奈美さん、リングに上ってください!」
(豊田真奈美がリングへ)
藤本「豊田さん、今日はなんとか、なんとか、ティンティンのこと、なんとかサイクロンで勝つことが出来ました。でもこの技、この勝ち方は昔豊田さんがアジャさんから勝った勝ち方なんです。それを勉強しました。豊田さんは、サイクロンはこの業界でトップになるために開発した技だとおっしゃいました。その豊田さんが大切に使っている技を今私が継承しています。誰がなんと言おうと豊田さんのその気持は大切にしたいし、みなさんにも大切にしてほしいです!だから、これからも女子プロレス界、豊田真奈美が生き続けてるんだよ、豊田さんは女子プロレス界に貢献してるんだよっていうのを、私を通して伝えていきたいと思います。豊田さんは『そんなこともういいよ』って言うと思うんですけど、でもそれが女子プロレスを広める一つの方法だと思うんです。だからこれからもサイクロンでデカい奴バンバン投げていきますんで、よろしくお願いします!」
(豊田が藤本を抱擁し、リングを降りようとする豊田を藤本が中心に引っ張り戻す)
藤本「これで私のもやもやが3つ、解決しまして、一件落着です。不倫問題も、サイクロン問題も、これで終了!なので、サムソン宮本さん!わざわざ北海道から来てくださったので、あの締めを後楽園でやってください!」
最後は、サムソン宮本の「無理しない!怪我しない!明日も仕事!」のコールで前半戦を締め、大団円で終わった。
<試合後コメント>
藤本つかさ
「この一戦で私の不倫疑惑は晴れたんじゃないでしょうか。この試合が決まってから、色んな……豊田さんのサイクロン問題だったりとか、色んな要素が組み込まれた試合になってきて、注目度もスゴい上がってきたっていうのは自分でも思ってました、今日、3匹の家族の姿を見て、言葉にして気持ちというか感情を人に伝えることは大事なんだなっていうのを、この試合を通して感じました。普段言えないこととか、言ったら気まずくなるだろうなとか、思ってることいっぱいあるんです私自身も。でも、ティンティンに教えてもらったと言うか、ホントに教訓にしていきたいなと思いました。言葉にしないと、それは存在しないのと同じこと。だから今日の優華もちゃんと言葉にしてみんなに伝えてくれた。ティンティンとパンダも言葉はないけど、感情をジェスチャーで伝えてくれた。だから私も、サイクロン問題をお客さんの前で伝えました。なのでこれにて一件落着!どうなるかと思いましたけど、なんとかまとまったんじゃないですかね」
――とても巨大な相手と戦った感想は
「いやー……私は普段後楽園だとタイトルマッチだとか、メインの試合とかで組まれることが多くて、今回のようなことは中々無かったんですけど、でも若手が育ったからこそ、私が都の位置じゃないですけど(笑)そういうところにいられるのかなと思ったので、そこはホントに団体の底上げとしていいことじゃないかなと思います。プロレス頭がすごく試された試合だったと思うので。メチャクチャ強かったし、重かったし……あれ300kgですよね?ホントに300kgでしたね!首がやられました。どうやってあのパンダを肩に担ごうって、夜な夜なそればかり考えていたんですけど、豊田さんの試合を見まくったら、昔アジャさんをコーナーに乗せて豊田さんがサイクロンしてる映像を見たんです。『これだ!』と思って。パンダはアジャさんと同じような感じで私は試合を頭の中で組み立てました」
――パンダに攻撃されたとき『なんで?!約束したじゃん!』と言っていたことについて
「私とパンダの間では、サプライズをするっていう話で、別にここは不倫でもなんでもないし、攻撃とかも試合中はしないでねって。サプライズで登場して花束渡して『これがサプライズでしたーっ』ってなったのに、攻撃したんですよ!あれが許せなくて。この二人の契約で、攻撃しないっていうのがあったんですね。それを破ったから腹たって言いましたね。でも私がティンティンをいじめまくってたから、許せなくなっちゃったんでしょうね。それは感情を持つ動物としては仕方ないことですかね」
――豊田さんのサイクロン問題については『自分は大切に使っていく』と
「はい!そうです。誰がなんと言おうといいですけど、私は豊田さんの技を大切に使いたいし、みんなも大切に思ってほしいなって。それをどうしても豊田さんに伝えたかったので、今日お客さんの前で伝えました。ホントは言わないつもりだったんですけど、今日の引退発表した優華のマイクと言うか、それを見て私も言わなきゃなって思ったので、優華も最後の最後まで私達になにかを伝えてくれたなって思いますね。……ただ、あの煽りVには悪意しか無いですけどねー。ねー?(映像スタッフを見ながら)。でも、一個反省してるのが、キスしたじゃないですか。あれ、よく道端でイヌとかとすれ違ったときに『あ~!かわいいね~!』ってやるじゃないですか。ああいう感覚だったですよ。それは反省します。やっぱり、動物にも感情はあるので、ちょっとこれからは気をつけていきたいなと思います」
――不倫疑惑を晴らし、身の潔白を証明できたことについて、世の中にメッセージをお願いします
「えー……『言わなければバレない』!みんな、口は堅いほうがいいぞ」
第6試合
次期リボンタッグ挑戦者を決めるこの試合は、都、世志琥、もちでゴング。
都がゴングと共にクロスチョップも世志琥には効かず、全員で袋叩きに。続けてらぶっちゃがセクシーポーズで元ヤンタッグを挑発すると、沙弥と世志琥はヤンキー座りでガンを飛ばして対抗。さらにらぶっちゃに襲いかかりコーナーにシュートしていくが、これをかわしたらぶっちゃが逆にコーナーに押し付け、「お・し・り・ダー!」を食らわせリング中央で決めポーズも、なぜかここに都も混ざってポーズを決める。
その間に世志琥と沙弥はらぶっちゃをコーナーに押し付け、顔面ウォッシュ。都が「もう一回!」とコールを煽ったため、もう一回顔面ウォッシュ。さらに元ヤンタッグはらぶっちゃをロープにくくりつけて顔面に靴底を押し当てていくが、その中心に都が入って来て4人の顔面にコールドスプレーを噴射。
都は、げんなりとした表情の真琴を呼び込み、らぶっちゃに同時にコブラツイストをかけようとするが、都のみハム子に切り返されて逆にコブラツイストを決められる。これに気づいた真琴が都を救出し、2人でハム子に攻撃を狙うが、ハム子が2人を誤爆させ、真琴が都を武器としてハム子に投げつけるもハム子は徒歩で回避し都は自爆。ハム子は真琴を都の上に乗せると、そこへ世志琥がセントーン。
続けてハム子と世志琥がショルダータックルでぶつかり合い、これを制した世志琥がハム子をなぎ倒すと、もちがすかさずもっちりバディシザースを狙って飛びかかる。しかし、世志琥はこれをキャッチ。そこへ都と真琴が背後からビッグブートで世志琥を攻撃すると、もちを2人でコーナーに振ろうとするが、正反対の方角へ振ろうとして2人で口論に。もちは「いい加減にしろ」と両脇に2人の頭を抱えてダブルDDT。さらに都へリバーススプラッシュからブレーンバスターを狙うが、都が着地すると真琴がビッグブートでアシスト。ハム子が加勢に来ると、真琴はハム子をロープに倒した上でロープを蹴り上げてダメージを与える。
その真琴の背後から世志琥と沙弥が突撃していくが、真琴はダブルのスピアーで2人まとめてなぎ倒し、都がもちへスリングブレイド。真琴がフェイスバスターで追撃し、都がシャイニング・崖ザード。さらに突っ込んできた元ヤンタッグとらぶっちゃをまとめてコブラツイストで痛めつけ、都は真琴へ、世志琥へのシャイニング・崖ザードとシャイニンウィザードの同時攻撃を命令。直前に世志琥が回避したため2人は正面衝突。そこへ沙弥がコーナートップからダイビングクロスボディを投下。そこへハム子が入ってきて沙弥をファイヤーマンで担ぎ上げるが、沙弥は回転エビ固めでの切り返しを狙う。これを耐えたハム子はヒップドロップからそのまま足を持って座り込んでエビ固めへ。そこへ世志琥が入ってきてハム子をぶっこ抜いてのスイング式ネックハンギングボム。沙弥はサブマリノで追撃してコーナーに上るが、もちが追いすがって担ぎ上げアルゼンチンコースター。続けてハム子とのもちハムバーガーを食らわせ、ハム子がもちを沙弥の上に投げ落とし、もちとハム子が順にシャイニング腹ザード、ハム子がフォールに入るが、都が入ってきてY字バランスからの踵落としでカット。もちが都をラリアットでなぎ倒すのと同時に、加勢に来た真琴を世志琥がラリアットでなぎ倒す。続けてもちが世志琥にもっちりバディシザースを決め、ハム子が沙弥をバックフリップ。ハム子はコーナートップからダイビング・ボディプレスを投下も、沙弥がこれを回避。自爆してダメージを負うハム子へ沙弥がセントーン、世志琥がセカンドロープからのセントーンを決めてフォールも都がカット。都と真琴が世志琥へ連携攻撃を狙うが、世志琥はダブルラリアットでなぎ倒し、沙弥が都の顔面に毒霧からの首固め。これをキックアウトされるとグラン・マエストロ・デ・テキーラも2。もう一発狙っていくが、都が極伝・雁之助クラッチで電光石火のカウント3を奪った。
試合後、嬉しそうに勝ち名乗りを上げる都をエプロンからげんなりした表情で見つめていた真琴は都と一緒の勝ち名乗りを拒否。マイクを取った都は、リボンタッグを保有する雪妃が昼に別の大会に出場している4月14日のSKIPシティ大会を防衛戦に指定。
世羅は戸惑いながらも「都は別として、真琴さんとは戦いたかったので、真琴さんとシングルするつもりで……」とこの挑戦を受け入れた。
<試合後コメント>
松本都&真琴
都「ヤッタヨー!見てた~?」
真琴「見てなかった。私、テキーラさんが勝ったと思って……」
都「なに言ってんの!ねぇ、14日空いてますか~?予定確認せずに決めちゃったけど!」
真琴「いや……」
都「めっちゃチャンスじゃない?!雪妃がダブルヘッダーで」
真琴「うん、まあ確かに……でも、私ちょっと、都さんとベルト巻くのは……経歴に傷がつくと言うか」
都「何言ってんだよ!ふざけんな!(真琴を壁際に突き飛ばしながら)お前!今日の私の大活躍見てたでしょ?!14日もやるよ!この調子で!風は私達に吹いてんだから!ねぇ?!フリーでいっぱい嫌な思いしてきたんでしょ?!辛酸なめてきたんでしょ?!」
真琴「してないしてない……」
都「これがチャンスだよ!まこちゃん!ここの私との出会いがあんたのレスラー人生の転機になるんだから!がんばろ!ね?!やる気出して!大人でしょうが!」
真琴「でも都さんよりは年下ですよ」
都「うるさいよ!(真琴に逆水平チョップ)」
真琴「いたい!」
都「年齢の話をしてるんじゃないよ!がんばろ!やる気出して!」
真琴「……まあ、世羅さんとはやりたいから」
都「やりたいと思ってた?ちょうどいいじゃないですか。ね?じゃあもっとやる気を出して頑張ったら絶対14日勝てるから!今日からね!LINEのブロックも解除してさ!頑張ろ!ね?!まこちゃん!」
真琴「いや、ちょっと……」
都「ね!ということですよ!見てました?!ね?!」
――LINEをブロックされているんですか?
都「LINEは……ブロック、されてるけど、今日の試合をもって解除してくれる……ということです」
真琴「どうしよう……」
都「うれしいなぁ!」
真琴「なにかの間違いですよ……」
都「まこちゃん頑張ろうね!」(真琴の手を引いて連行しながら)
第7試合
両者しっかりと握手をしてからゴング。
ロックアップから雪妃が押し込んでいき、雪妃はエルボーのフェイントを入れながらブレイクする挑発。続いてロックアップから腕取り合戦、ヘッドロック、雪妃が首投げからサッカーボールキック。続けてキャメルクラッチで絞り上げていく。雪妃は自ら解放し、コーナーに押し付けて膝蹴りを連打。さらにシュミット式バックブリーカー。起こそうとする雪妃を下からオーバーヘッドキックでひるませ、ヘデックからロープを背にする雪妃にとびだせ元気の貫通ドロップキック。場外に出た雪妃を追ってつくしが場外乱闘で雪妃を痛めつけていく。しかし雪妃も南側客席につくしを連れ込んでいくが、つくしは通路で壁にハンマースロー。さらに南側ゲートから雪妃にダイビングクロスボディ。つくしは雪妃を階段前に寝かせてから蹴落とし、ゴロゴロと転がり落ちる雪妃の顔面を踏みつけていく。
雪妃をリングに戻したつくしは、コーナーに上がってミサイルキック。フォールも2。さらにつくしは雪妃の顔面に膝蹴りを入れてロープに走るが、雪妃はカウンターで風車式バックブリーカー。さらにジャンピングニーからフォールも2。雪妃はブレーンバスターを狙うが、つくしは飛びついてカサドーラ、フットスタンプ、低空クロスチョップからフォールも2。さらにつくしはコーナーに上がっていくが、雪妃が追いすがって雪崩式のダブルリストアームサルト。さらに雪妃がコーナーに上るが、つくしが追いすがり、ヘッドバッドから雪崩式フランケンシュタイナー。さらに追撃を狙うが、雪妃がカウンターのハイキック。両者ダウン。
起き上がった両者は激しくエルボーを打ち合っていき、雪妃は「もっと打ってこい!」とつくしにエルボーを何発も打たせていく。これを受けきった雪妃は左右の張り手でコーナーに押し込んでいき、串刺しの膝蹴り。さらに突っ込んでいく雪妃をカウンターの張り手で止めたつくしはタイガースープレックスを狙うが、雪妃はリバースしてダブルアームスープレックスを狙う。しかし担ぎ上げたところでつくしがウラカンラナ。これをキックアウトした雪妃のバックを取ってタイガースープレックスホールドも2。さらにコーナートップからダイビングフットスタンプを放つが、雪妃が回避。着地したつくしの振り向き様に組み付いてブレーンバスターで叩きつけ、雪の結晶を狙っていくが、つくしが回転エビ固め。さらにハルカゼを放っていくが、雪妃がこらえてそのままぶん投げると、バズソーキックから雪の結晶。そのままエビ固めへ入るが、つくしが反転してエビ固め、2で解放してフットスタンプ。エビ固めから2で解放してフットスタンプの流れを3回。さらにハルカゼでフォールも雪妃がキックアウト。雪妃はつくしの起き上がり際にバズソーキック、振り子式ニーアタック、コーナートップからのスノウトーンボムと畳み掛け、カウント3を奪った。
雪妃「つくしさん、春に雪は降らないと思いましたか?春風が吹くと、桜吹雪が舞うんです。『吹雪』って漢字で書けますか?(つくしが首を傾げるのを見て)吹く雪って書くんですよ」
つくし「知ってるよ!」
雪妃「けど、春は雪解けの季節であり、新しいスタート。そういう季節だと思います。タイトル戦線に戻ってきてくださって、本当にありがとうございます!そして今日、私がもっているベルトに挑戦してくださったこと、本当にありがとうございます。私は貼るという季節があまり好きではないし、つくしさんも雪は嫌いかもしれないですけど、私は何度でも戦いたいなって思ってます。今日は本当にありがとうございました!」
つくし「ベルトを獲って、恩と感謝と形で返せなかったけど、また違った形にして恩と感謝をみんなに返したいと思いました。挑戦受けてくださってありがとうございました~って言うと思ったかバーーカ!私はな、私は雪も雪妃真矢も、永遠ずっと大ッ嫌いです!だからまた、そのベルトに挑戦させてください。今日はありがとうございました」
雪妃が握手の手を差し伸べると、つくしは一度はそれをはたいて拒否したものの、自ら雪妃の手を取りながら「ありがとうございました!」と頭を下げ、雪妃も深々と頭を下げてこれに返礼した。
雪妃により、毎度おなじみの観衆数発表が行われ、938名であると発表。そして9月の横浜文化体育館大会にアジャ・コングが参戦することが発表される。すると、受験前にアジャとのシングル戦で熱いメッセージを受け取ったいぶきが「私やりたいです!」と立候補するが、雪妃は「そういう場じゃないから(笑)でもいいですね!こういう気合のある若手がいることがアイスリボンの勢いにつながっていると思います。叶うと思うよ」と目を細めた。
そして、タイトル戦を終えた雪妃へ、世羅が14日に昼のダブルヘッダーでタッグ王座戦が決まってしまったことを報告。戸惑う雪妃に「最悪私が一人で戦うから(笑)」と笑顔で語り、最後は雪妃の掛け声に合わせて「プロレスでハッピー!アイスリボン!」で締めた。
<試合後コメント>
つくし
――満を持してのタイトル挑戦でしたが、敗れてしまいました
「雪さんってこんなに強かったんだなぁって改めて負けて思いました。やっぱ試合に負けると悔しいですね。それが今は一番なんですけど、自分はまだプロレス人生が長いので、ベルトじゃなくても何かしらの形でまた返せるんじゃないかなと、新しい目標が出来ました。本当に雪さんのことが大嫌いで、憎くて、雪も嫌いだし……。でも今日挑戦を受け入れてくださった雪さんには感謝したいなと思ってます」
――再デビューからタイトル戦までこぎつけたことに対する思いは
「雪さんだったからまた昔の自分に戻してくれたんじゃないかなって。もう遠慮なんて、無いですもん。これが昔の自分。でも、昔の自分よりもっと上のランクに行かないとアイスリボンはみんな強くなってますからね。それは思いました。雪さんじゃなかったら、昔の遠慮した自分のまま。また今日から気持ちを新たに再スタートしたいなと思っています。もう吹っ切れましたよね、あんなマイクで生意気言っちゃって(笑)でも今日は悔しかったですね、はい」
――メインイベントに戻ってきて、これからの目標は
「雪さんも言ってたけど、今年三冠になりたいなと。2019年のはじめての目標を口にしたので、まずはシングルと思ったんですけど、獲れなかったので、自分の気が強くてねちっこくて、しつこいので、まずはまたシングルのベルトを取りたいなと思ってます。……あ~、悔しいですね。ベルト獲れなかったぁ~!」
――豊田真奈美さんも試合を見ていました
「そうですね……なんか急にスイッチ入っちゃいました。悔しいです……(涙ぐみながら)あ~ベルト巻きたかったです、ホントに。でもまたプロレス辞めない限り、またベルトを巻いて立てる日が来ると思ってるので。あぁ、泣かないって思ったのに。悔しいです」
雪妃真矢
――初防衛戦を無事に終えましたが、つくし選手はいかがでしたか
「正直な感想を言うと、『嬉しい』の一言に尽きますね。つくしさんとまたタイトル戦が出来るってことは。つくしさんは雪妃が大嫌いだと言っていましたが、そんな相手だからこそ戦いがいがあるのではないかと!なのでまた戦いたいと思いますし、ベルト持ってるうちにまた出来たらいいなあという思いもあるし、そのためには私が持ち続けてないといけないなと思いました」
――つくし選手にエルボーを打たせていくシーンが有りました
「もう、つくしさんらしさを受け止めたい。そのうえで勝ちたいと思っていたので。気後れしてるつくしさんなんて、もう見たくないと思うんですよ。私は個人的に。今日はファンの人も、戦う前から『つくし!つくし!』って応援する声がいっぱい聞こえて、『ああ、みんなつくしさんが戴冠することをファンは願ってるんだな』って感じて、それが嬉しかったと同時に、すごく悔しくて。私が初防衛戦で、防衛を願われていないチャンピオンなんだと思ったら悔しくてたまらなかったので。防衛できてよかったなって思う半面、ベルト守りながら愛されるようにならなきゃいけないのかなという気もしなくもないし、嫌われたままチャンピオンでいてもいいかなと思うので。そうですね、嫌われチャンピオンです」
――つくし選手のキャリアリセットのきっかけとなった件については、もう吹っ切れた?
「私はもうつくしさんが巴戦を勝ち上がってきた時点で『あぁ、つくしさんが帰ってきたな』って感じて、すごく嬉しかったんですよ、巴戦の結果が。再デビューをしてホントに1から、一番下の子と同じように仕事をこなしてくるっていうのはすごく辛い面もあったし、それをしなければならない立場であったとも思いますけど、私にとっては入ったときにつくしさんは先輩で、私はつくしさんに挑戦する立場で居たわけで。だけど、やっぱりつくしさんがタイトル戦線を離れることになって、やっぱりつくしさんの中にも前みたいな戦いぶりが見えなくなってた。だって、能力が優れているのは誰もが知っていることで、強いのも誰もが知っていることで。だけど、つくしさんの気持ちがそこに追いつくのにはすごく時間がかかっただろうし、周りに対する心配もあっただろうし。だけど、せっかく続けていくって決めたんだったら、それを払拭するというか、つくしさんがタイトル戦線に戻ってくる時が絶対に来なきゃいけないし、それは皆が納得する形にしなきゃいけないって、本人も思って苦しかったんじゃないかなって思うし。私は戦いたいと思っていたし、お客さんの多くの人がつくしさんが今日タイトルマッチに出ることを喜んでいたわけだし、正解はもうわからないですけど、ただ、つくしさんが『ベルトという形で恩返しがしたい』という風に言っていたように、つくしさんは行動でたくさん示してきていて、それが皆さんにきっと伝わるので、これからもきっとつくしさんは努力を続けるんだろうし、それと同時につくしさんもますます強くなっていくんだろうし。そう考えたら、またすぐいつ取り返されるかわからない、いつ潰されるかわからない相手なので……わからない!何を言っているのか分からない!(笑)」
――防衛後、挑戦表明をしてくる選手はいませんでした。初めてこのタイトルを取った雪妃選手は、今後の挑戦者像について、若手選手に来てほしいですか?歴代王者などの実績ある選手に挑戦を呼びかけたいですか
「私はどちらかと言うと、アイスリボンが上がっていくために、アイスリボンで強いイメージがある選手ってもう数人で決まってるわけじゃないですか。『この選手強い』って皆さんが名前を上げる選手はもう決まっているわけで、そこに私が入っていかないことには、キャリア真ん中の人間として私がそこに入っていかないと下も伸びてこないと思うんですよ。下がもっともっと頑張るために、いちばん身近な私がチャンピオンになったときに、私にキャリアが近い人は目指しやすいんじゃないかなって私は感じてたんですよ。だからやっぱり下の世代が『雪妃さんが持ってるんだったら行けるんじゃねぇか』って来てくれるんじゃないかなって私は期待をしていたし、巴戦のときにトトロとか妹加とかが名乗りを上げてくれたのも私は嬉しかったし、だから下の子の挑戦も積極的に受けたいなと思うし、自分がどれくらい強いかなんて自分ではわからないので、後輩にホントに自信持ってタイトルマッチやって勝っていけるのかもわかんないんで、下の子だろうと受けたいし。そうですね、上の先輩ともやりたいなという思いはありますけど、やっぱり藤本さんから取ったベルトっていう意識があるので、アイスリボンのトップの選手から取ったベルトなんだってプライドを持っていかなければいけないと思うので、やっぱりある程度下の子でも下の子の中で勝ち上がってきた子とかの挑戦を積極的に受けたいなと思いますね。P's Party世代、盛り上がってほしいなと思いますね。どうなんでしょうか、私は何を言っているんでしょうか、エルボーがまあまあ効いているもので(笑)うまいことこれ(カットのジェスチャー)してください」
――三冠を目指すという言葉もありました
「私には目標がありまして、せっかく二冠になったので。今トライアングルのベルトを持ってるのが練習生(=バニー及川)ですよ。これは、三冠になれるでしょう。どう考えても。そう思ってますよ。でもデビューしてくれないことには私、バニーがデビューするまでは持ち続けて、バニーがべビューした瞬間に挑戦するくらいの勢いじゃないといけないわけですよ。チャンスはそう多くはないですからね。なので、私はこれ(タッグベルト)、14日に決まっちゃったわけですよ。だから私ダブルヘッダーだっつってんの!昼・昼のダブルヘッダー!その日にタイトルマッチやるっておかしくないですか?」
――そもそも間に合うんですか
「参戦するということは間に合うんだと思うんですけど……えっ、ハイ。間に合わなかったら……松本都&真琴vs世羅りさ。でもそれは実質真琴さんと世羅さんのシングルで、タッグタイトルの防衛戦をしてもらうというのと同義語ですね。間に合わなかったら間に合わなかったで世羅さんが防衛してくれるかなと。がんばれ~って。初防衛戦がそんなんなんですね。まあいいんですけど。都さんのせいですからね、全部。……何を言ってるんですか、私は。大丈夫ですか?つくしさん『吹雪』書けるって言ってましたけど書けると思いますか?絶対書けないと思います。こうなってました、こう……(首をかしげるジェスチャー)」