高梨将弘がデビュー15周年記念大会で木高イサミと壮絶死闘!アーリーDDTメンバーも集結!
8日、東京都・両国KFCホールにて『高梨将弘デビュー15周年記念大会~世の中に下戸のたてたる蔵もなし~』が開催された。
高梨将弘は闘龍門の練習性を経て2003年にDDTでデビュー。確かな実力とあらゆる役割をこなすマルチプレイヤーぶりから選手やファンからの信頼も厚く様々な団体に出場。DDTでも中核を担う選手として知られている。
この興行は、高梨のデビュー15周年記念大会として行われ、アーリーDDTを支えたメンバーも多く参戦。
猪熊裕介はヨシヒコとともに参戦し、男色ディーノとともに“ヨシヒコを知らない世代”の若手選手を相手にその真髄を見せつけ、DJニラも若手選手とのシングルマッチでその独特の世界観を伝えた。KUDO&HARASHIMA&大家健のタッグは、佐々木貴&GENTARO&タノムサク鳥羽というデビュー前から彼らを知る先輩選手たちを相手に対戦。また闘龍門時代の同期であるバラモン兄弟や卍丸、親交の深い我闘雲舞のさくらえみや里歩なども参戦するなどバラエティに飛んだ試合がラインナップされた。
メインイベントでは、高梨将弘と木高イサミが対戦。
序盤はレスリングベースの試合を展開。両者とも多彩な技の入り方や切り返しの引き出しを見せつつ、一つ一つの技へのこだわりが感じられるじっくりとした攻防が繰り広げられた。
中盤に勝負に出たのはイサミ。高梨の足に狙いを定め集中攻撃を開始し、徐々にダイビングダブルニードロップや勇脚などの大技を解禁して攻撃のボルテージを上げていく。高梨もそれに呼応するかのようにタカタニックやバッカスなどを狙い始め、エプロンやコーナー上での攻防などの展開に会場は白熱。
終盤、高梨の雪崩式タカタニックを脱出したイサミが勇脚をクリーンヒットさせるも、高梨は食らいついてタカタニック。「負けてたまるか!」と叫び感情を顕にする高梨はダウンしながらもイサミの足にすがりつく勝利への執念を見せ、最後のラッシュをかけるべく突撃したところへイサミがカウンターで勇脚・斬を叩き込み、カウント3を奪った。
リング上で倒れる高梨へマイクが差し出されるも、高梨はそれをリング下に投げ戻すと立ち上がり、無言で会場の四方に深々と頭を下げる。そして、退場ゲートの前でも深々と頭を下げ、割れんばかりの大歓声を背にバックステージへ消えていった。
試合後にイサミは、高梨が見せた勝利への執念について「下にいるのに殺気を感じて、これ多分振りほどかなかったら殺されると思いました。ほんと蛇に掴まれたような、そんな感覚でした。何しても離さない気がしたから無理やり殴る蹴るするしかなかっただけです。恐ろしかった。ほんとに怖かったですね」と賛辞を贈る。
そして、この試合について「プロレスラーとしてのあるべき姿っていうんですか?今年37になるおっさんのやつをもっと、今の若い奴ら、特に20代ぐらいの奴らにはもっと思い知らせてやんねーと。今日の俺と高梨将弘の試合見てて何も感じねーのかって。『俺もいつか高梨みたいに興行買ってこういうのやろう』とかっていうのを野望に思ってもいいし、『いつか俺も倒してやろう』と思ってもいいし、『いつか高梨を倒してやろう』と思ってもいいし、そういう欲みたいのを『いい試合でした、いい興行でしたね』って終わるんじゃなくて、なんかそういうのをもっと感じてもらいたいですね」と語り、後進の成長を願い発破をかけた。