PANCRASE297の前日計量は全員初回パス!佐藤vsフランサのウェルター級KOP、久米vsクイバネンの王者対決、アイスリボンでも活躍する直DATEの初参戦など注目必至!
6月30日正午より、都内にて「PANCRASE 297」(7月1日、スタジオコースト)公開計量が行われ、全選手が初回パスした。
今大会ではウェルター級タイトルマッチが行われるほか、ノンタイトル戦ながらライト級王者・久米鷹介とフィンランドCAGE王者にしてUFC参戦経験のあるアントン・クイバネンとの対戦、また、今年2月のフライ級タイトルマッチで仙三と死闘を繰り広げ、敗れた若松佑弥が元同級王者・マモルと対戦する。
また、王者・石渡の休養で、各選手が下克上を狙うバンタム級で、6位の瀧澤と4位のTSUNEが激突。また、1年4ヶ月ぶりの復帰戦となるタテキ・マツダと、TRIBEの斬り込み隊長・小川の対決、2018年ネオブラッド・トーナメントの決勝など、パンクラスの今後を占うカードが続々登場。
また、MMA6連勝中のライカの久しぶりのパンクラス復帰、上京してMMAに打ち込む東陽子のパンクラス2戦目、そして異色の古参選手・滝田と、約10ヶ月ぶりの復帰戦となるパンクラスイズム横浜・木村の一戦も見逃せない。
▼第1試合 フェザー級 3分3R
滝田J太郎(和術慧舟會 東京本部/65.7kg)
VS
木村一成(パンクラスイズム横浜/65.95kg)
滝田「1Rで1本取って決めるジェイ!」
木村「自分の価値を自分でしっかり高めていきます」
▼第2試合 バンタム級 3分3R
東 陽子(和術慧舟會AKZA/61.2kg)
VS
直DATE(Team DATE/60.85kg)
東「来週が息子の誕生日なので、最高のプレゼントになるよう勝ちにいきます」
直DATE「TEAM DATE武術4姉妹、次女の直DATEです。今回パンクラス・アテナ初参戦となります。しっかりマハーラジャ・カル―リかヨガを使って勝ちます。そして8月5日参戦の華DATEにつなぎます」
▼第3試合 フライ級5分3R
ライカ(RIGHT THING ACADEMY/57.05kg)
VS
クセニヤ・グーセヴァ(FIGHT SOIRIT TEAM/56.7kg)
ライカ「身勝手な極意を出して、相手をぶっ飛ばします」
グーセヴァ「ロシアから来ましたクセニヤです。初めての日本ですが、皆が優しくて大好きになりました。明日は全力を出しますので応援してくれたら心強いです」
▼第4試合 フライ級 5分3R
小川 徹(TRIBE TOKYO M.M.A/57.05kg)
VS
タテキ・マツダ(Team Sityodtong Boston/56.6kg)
小川「前回の負けの悔しさを思いっきり出して、全力で戦います」
マツダ「1Rフィニッシュしか考えていません」
▼第5試合 バンタム級 5分3R
TSUNE(リバーサルジム新宿 Me,We/61.45kg)
VS
瀧澤謙太(リバーサルジム東京スタンドアウト/61.35kg)
TSUNE「若者狩り、最終章です」
瀧澤「コンディションはバッチリです。(肌が灼けているのは)日焼けサロンとかじゃなくて、外を走ったりしていたら灼けました(笑)。
相手は、左のストレートと、左のストレートに見せかけたタックルという感じですね。
打撃でも寝技でもしっかり戦えるように準備してきました。筋力的なスタミナを充実させるようトレーニングしてきました。その理由は、3R、自分の動きをできれば勝てると思うからです。そのために、ただ走るというのではな畔、総合に使えるようにウェイトを混ぜながらスタミナをつけるようなトレーニングをしてきました。
(それは、バンタム級のタイトルマッチも想定してですか?)石渡選手がどうされるかわからないですけど、自分としては年内にベルトを巻きたいと思っています。相手は石渡さんでもハファエルでもいいです。早くやりたいですね。そのために、5Rを見据えてというところもあります。
明日の試合は、相手に何もさせない試合をしたいです。どこかしら効かせて倒して、最後はTSUNEって勝ちます。しっかりKOしてタイトルマッチに繋げたいですね」
▼第6試合 フライ級 3分3R
若松佑弥(TRIBE TOKYO M.M.A/57.1kg)
VS
マモル(シューティングジム横浜/56.6kg)
若松「全部使って圧倒します」
マモル「今回、暑すぎて減量はきつかったです。でも、いつも通り作ってきました。
相手とは18歳くらい違うんですよねぇ……。18歳差は過去最大じゃないかなと思います。でも、若手との試合はずっとやってきましたし、長くやっていればこういうことも増えてきますよね。
相手の前戦(今年2月、仙三戦)はもちろん見ました。すごい試合で、ベストバウトと言っていいと思いました。刺激を受けましたね。リスペクトしています。
でも、自分は同じようにやり合う気はないです。自分のテクニックを駆使して、一味違った試合にしたいですね。ケージ際でのムエタイのテクニックがカギになると思います。受けすぎても良くないし、自分から作っていくのも大切だと思います。もちろん、若松選手との試合のための練習もやってきていますが、今までやってきていることの積み重ねが大事だと思います。
30代後半からフィジカルもやってきました。それまで、体のことに無頓着だったんですけど、年を取ってそうも行かなくなって(笑)。フィジカル系の選手と比べたら大したことないですけど、自分の強みのムーブメントと心肺機能負けないぐらいやってきています。それが結果に直結するかはわからないし、MMAは結果ありきですから。
試合が決まった時は、ちょっと驚きましたね。4月の予定がなくなって、次はランキングが下の相手とやるのかなと思っていたら、パンクラスは上位ランカーを当ててきて。どれだけおじさんを責めるのかと(笑)。でも、盛り上がる試合ができると期待されているのであれば、そこに応えていきたいですし、この闘いに勝って、また夢を見させてもらいたいですね。
自分がやりたいと思っても、求められなければやれない世界です。まだ負けねーぞという意地がどこまで張れるのか。でも、まだそれが自分にはあります。1対1でやって、どっちが強いか決める、それが一番だと思います。まだ子供なんですよ。クワガタとカブトムシ、どっちが強いのかみたいな。それが一番面白いし、そういう意味ではいつまでたっても子供でいたいですね。
41歳の夏、ベテランの意地を見て下さい」
▼第7試合 セミファイナル ライト級 5分3R
久米鷹介(ALIVE/70.7kg)
VS
アントン・クイバネン(GB Gym/70.65kg)
久米「自分の実力を全部ぶつけて、お客さんに楽しんでもらう試合をしたいです。
最近、しっかり動けるように落とし気味にしていたので、すんなり減量できました。試合をしたい気持ちはもちろんありましたし、パンクラスさんがいい相手を用意してくれたので、モチベーションを高く持って練習できました。
相手の印象は『なんでもできる選手』。経験も豊富ですし、モチベーションが上がる相手ですね。トリッキーな動きもありますし、寝技にも自信がありそうです。もちろん対策もありますが、自分の持ち味を出すことが一番だと思っています。やってきたことを出したいです。
私はパンクラスのチャンピオンとして誇りを持っています。でも、いつもお話するように、自分が挑むつもりでぶつけていきます。
今回は3ラウンドですけど、特別に3ラウンドだという意識はありません。どんな状態でもベストを尽くす練習をしてきているので、とにかくやるべきことに集中していきます。
日沖(発)さんも、ここまでつきっきりでやってくれました。ここでしっかり持ち味を出していい結果を出して、日沖さんの次戦のサポートをして勝ってもらうという、いい流れを作りたいです。
常に1本かKOを狙うのが格闘技の本質。狙っていきたいです。どんな展開になっても、しっかり勝てるように、最終的に自分が勝ち名乗りを上げられるようにやるだけです。」
クイバネン「ガンバリマス!」
▼第8試合 メインイベント 第12代ウェルター級王者決定戦 5分5R
佐藤 天(TRIBE TOKYO M.M.A/77.0kg)
VS
グライコ・フランサ(ASTRA FIGHT TEAM/77.05kg)
佐藤「ベルトを取って、自分の未来を自分で切り開きます」
フランサ「チャンピオンになります」
なお、今大会より、試合を止めたい場合にセコンドがタオルを投入することができるようにルールが変更された。また、ドクターの判断によるストップも可能となった。
梅木良則審判部長によると、端が重りのように結ばれた赤と青のタオルが各コーナー付近に置かれ、もしもセコンドが試合を止める判断をした場合、これをケージに投げ込むことでストップできる。これ以外のタオルの場合は無効となる。
セコンドは、練習を共にし、選手のことを最も間近で見てきている最高の理解者であり、選手が最も信頼している存在だ。試合を止められたい選手はいないが、せめてセコンドの判断であれば、という側面は大きいのではないか。また、タオル投入の権利が与えられたことで、より安全な大会運営に繋がるだろう。
これまでユニファイドルールの準拠したルールを採用してきたパンクラスだが、英断と言えるだろう。今後も、選手がより安心・安全に闘える環境づくりに期待したい。
(写真・文/佐佐木 澪)