【試合結果】4・7 全日本プロレス仙台大会 諏訪魔vsゼウス 宮原健斗vs鷹木信悟 秋山準vsディラン・ジェイムス 石川修司vs火野裕士 菊地毅vsウルティモ・ドラゴン 青木篤志vs蝦名和紀
『2018 チャンピオン・カーニバル 【開幕戦】』
日時:2018年4月7日(土)
開始:18:00
会場:宮城県・仙台サンプラザホール
観衆:1,290名
▼蛯名和紀デビュー戦 シングルマッチ
○青木篤志
6分11秒 逆エビ固め
●蝦名和紀
▼8人タッグマッチ
カーベル伊藤/中島洋平/丸山敦/○岩本煌史
9分24秒 孤高の芸術→片エビ固め
愛澤No.1(フリー)/ジョシュ・ボドム/●岡田祐介/佐藤光留(パンクラスMISSION)
▼8人タッグマッチ
KAI(フリー)/ヨシタツ(フリー)/○野村直矢/ジョー・ドーリング
10分58秒 スピアー→ジャックナイフ式エビ固め
吉江豊(フリー)/ボディガー(フリー)/崔領二(ランズエンド)/●大森隆男
▼株式会社カーベルpresents 菊地毅デビュー30周年記念試合 スペシャルシングルマッチ
●菊地毅(フリー)
9分28秒
○ウルティモ・ドラゴン(闘龍門MEXICO)
▼2018年チャンピオン・カーニバル Aブロック公式戦 30分1本勝負
●石川修司(フリー)
12分48秒 Fucking Bomb→片エビ固め
○火野裕士(フリー)
▼2018年チャンピオン・カーニバル Bブロック公式戦 30分1本勝負
○秋山準
3分57秒 ジェームスのチョークスラムを切り返してのエビ固め
●ディラン・ジェイムス(フリー)
▼2018年チャンピオン・カーニバル Aブロック公式戦 30分1本勝負
●宮原健斗
14分28秒 ラストファルコンリー→エビ固め
○鷹木信悟(DRAGON GATE)
▼2018年チャンピオン・カーニバル Bブロック公式戦 30分1本勝負
●諏訪魔
15分45秒 ジャックハマー→片エビ固め
○ゼウス
2018チャンピオン・カーニバルが開幕!初参戦の鷹木が三冠王者宮原から勝利!菊地毅がデビュー30周年試合後に“新・悪役商会”の設立を宣言?!蝦名和紀が地元でデビュー!
オープニング
2018チャンピオン・カーニバルの入場式が行われ、丸藤正道を除く全選手が入場。前年度覇者の石川修司からトロフィーが返還され、今年のチャンピオン・カーニバルが幕を開けた。
第1試合
地元・仙台二高出身の蝦名和紀のデビュー戦。入場時には蝦名のコスチュームの色に合わせた赤い紙テープが大量に舞う。
青木と蝦名はガッチリと握手してからゴング。腕の取り合いから青木がヘッドロック。蝦名はロープに振っていくが、青木はショルダータックル。青木はさらに追撃を狙ってロープに走るが、蝦名がカウンターのドロップキックを決める。
蝦名はエルボーを打っていき、ロープに走るが、青木がカウンターのヒップトス。さらにボディスラムを三連発から逆片エビ固め。蝦名は懸命にロープに這っていき、ロープブレイク。青木は蝦名をコーナーに振り、串刺しの攻撃を狙うが、蝦名はブートで青木を止め、セカンドコーナーに飛び乗ってミサイルキック。さらに蝦名はボディスラムからコーナートップに上がり、正調のミサイルキックを狙うが、青木はこれを回避。自爆した蝦名にさらに逆エビ固め。これもブレイクした蝦名だったが、青木は再びボディスラムから逆エビ固め。これで蝦名は力尽き、無念のギブアップ。
試合後、倒れ伏す蝦名に青木が二言三言語りかけ、蝦名は四方に礼をして退場していった。
<試合後コメント>
蝦名和紀
「本日デビューすることが出来ました、蝦名和紀です!宜しくお願いします!自分は目立った格闘技の実績とかスポーツの成績とか無く全日本プロレスに入団させていただいて、先輩たちにたくさん迷惑をかけながら、それでもここまで……デビューまでこぎつけることができました。自分はまだまだですが、全日本プロレスを代表するようなレスラーになれるよう頑張ってまいりますので、応援よろしくお願いいたします!本日は誠にありがとうございました!」
――今日、プロレスラーとして初めてリングに立った感想は
「全くのド新人の僕に、お客さんの温かい声援が届いてとても嬉しかったです」
――プロレスラーになった実感を感じましたか
「いえ、まだ全然、技術も体力もまだまだなので、もっと練習とトレーニングを積んで早くメインイベントで試合ができるようなレスラーになりたいと思います」
――全日本プロレスでデビューされたわけですが、最終的な目標は
「もっと練習してもっとトレーニングを積んで、いつか三冠ヘビー級選手権を獲れるように頑張りたいと思います!本日は誠にありがとうございました!」
第2試合
カーベルpresentsということで出場選手たちがカーベルからお菓子などの記念品を観客席に投げ入れていく。
岩本と光留のマッチアップでゴング。腕取り、ヘッドロックから岩本がショルダータックルで倒すが、光留が下から腕を取って腕十字を狙う。これを岩本が堪えるとクリーンブレイク。両者タッチ。
愛澤と丸山のマッチアップとなると、愛澤は「ご指名ありがとうございます!」とひざまずく。しかし、何故か丸山はこれに「プロレスをナメるなァ!」と激怒し、愛澤をヘッドロックで捕らえるとタックル合戦へ。愛澤は倒されながらもすぐに立ち上がって笑顔を振りまくが、何故かブチ切れている丸山はロープに走って愛澤にさらなる制裁を加えようとするが、愛澤は零戦蹴で迎撃。さらに倒れた丸山をスキップで飛び越えながらエルボードロップ。クリーンブレイク後、両者タッチ。
カーベル伊藤と岡田のマッチアップとなり、二人は組み合ってヘッドロックに移行するが、カーベル伊藤が振り払ってドロップキック。さらに観客を煽ってジャイアントスイングで5回転振り回すと、両者目を回してタッチ。
ジョシュと中島のマッチアップ。二人はエルボーを打ち合い、腕を取り合うが、これを制した中島がジョシュをコーナーに押し付けて串刺しドロップキック。さらにコーナートップに上がってダイビングフットスタンプを狙うが、ジョシュがこれを回避し延髄斬り。さらにジャーマンスープレックスで投げ捨てると両者タッチ。
光留と中島のマッチアップ。中島はチョップ、光留はキックで打ち合うが、光留は「全然痛くありましぇん!」と叫んでサッカーボールキック。さらに光留はキックを連発するが、中島が隙を突いて延髄斬りでカウンターを入れ、岩本にタッチ。
光留は岩本をロープにふろうとするが、岩本は逆に振り返す流れで背負投げ。さらに孤高の芸術を狙うが、光留がこれを堪えて延髄斬り。岡田にタッチ。
岡田は岩本にエルボー連打からドロップキック、さらにコーナートップからフロッグスプラッシュを投下するも、ここで両軍入り乱れて場外乱闘へ。
中島がトペ・スイシーダで飛んでいくと、ジョシュもトペ・スイシーダで追う。さらにカーベル伊藤がノータッチトペ・コンヒーロで飛んでいって全員なぎ倒すと、丸山&中島と共に「イ・ト・ウ!」のポーズを決める。
リング上では岩本が岡田とエルボーを打ち合い、岡田がエルボー連打からランニングエルボー。決めにかかってロープに走るが、岩本がカウンターの孤高の芸術で岡田を叩きつけると、これが綺麗に入り、3カウント。
<試合後コメント>
カーベル伊藤&中島洋平&丸山敦&岩本煌史
岩本「チャンピオン・カーニバルでヘビー級が注目されるのは当たり前なんだよオイ。いいか、2月のジュニアリーグでジュニアの選手が注目されるのも当たり前なんだ。ヘビー級が注目されるこのチャンピオン・カーニバルでジュニアがいかに存在感を出すのか。これがこれからのジュニアが上がっていく鍵になると思っている。今日十分な結果を出したでしょ。まあ相手は岡田だけど。今シーズン自分はそれを続けていきます。ヘビーに負けられないです」
カーベル伊藤「ジュニアもヘビーに負けないくらい熱いんだよ!ファンの皆さん!応援お願いします!」
中島「俺もね、新木場でジョシュが青木さんに世界ジュニア挑戦表明してたの面白くないし、そもそも前回のジュニアリーグ戦で岩本にシングルやれたのだってまだまだこれで終わりだなんて思ってないんで。そういう胸に秘めてる火をどんどん燃やしていくのがこのチャンピオン・カーニバルだと思うんで。まだ暑くしていきますよ。……ねぇ、丸山さん?」
丸山「そぉともよぉ!オイィ!ジュニアもヘビーも関係ねぇ!これからはな!お菓子何だよ!お菓子配ったほうが勝ちなんだよ!!」
カーベル伊藤「そうだよオイ(笑)」
丸山「配っていきましょう!これからも!!」(カーベル伊藤と固く握手)
カーベル伊藤「バンバン配りますよ」
丸山「やるぞ!!俺たち4人で!!お菓子を配るぞ!!」
(丸山が隣の岩本の肩を抱こうとすると岩本はそれを避けてそのまま退席。中島も苦笑いでそれに追随)
カーベル伊藤「よっしゃ!二人でやりましょ二人で!」
丸山「お菓子だ!全てはなぁ~?!ファンサービスだ!!」
第3試合
チャンピオン・カーニバル出場選手が集まったこの8人タッグでは入場するとそれぞれ意識する相手と睨み合い。
最初のマッチアップは崔とヨシタツ。互いにリングを周り、ロックアップ、ヘッドロック、ショルダータックルと互いのコンディションを探り合う。ヨシタツがドロップキックも崔はこれを回避しPKを狙うが、これをヨシタツがキャッチ。そのまま立ち上がってドラゴンスクリュー。両者タッチ。
大森と野村のマッチアップ。こちらもロックアップ、ヘッドロック、ショルダータックルとぶつかり合い、野村はエルボー、大森はチョップで打ち合う。互いにグラウンドに持ち込もうとしつつ、互角のままクリーンブレイク。両者タッチ。
ボディガーとKAIのマッチアップ。ロックアップ、ヘッドロック、ショルダータックルとぶつかり合い、互いに吠える。ボディガーがKAIにショルダータックルを促し、KAIは何度もぶつかっていくが、倒すことが出来ず。KAIは腕立て伏せをしてパワーアップしてからぶつかるがボディガーは倒れず。逆にボディガーがタックルで一撃で倒すと、すぐに起き上がったKAIがドロップキックから延髄斬り、さらにドロップキックと連撃し、ボディガーを場外へ蹴り出すと、全員入り乱れて場外乱闘へ。
リングに戻ったKAIはボディガーを投げようとするが、逆にボディガーがリフトアップスラム。さらにKAIをコーナーに押し付けて串刺しのマシンガンラリアット。フォールも2。
ボディガーは崔にタッチ。崔はKAIにボディスラム、吉江にタッチ、吉江はKAIとエルボーを打ち合い、ロープに走ったKAIが回転エビ固めを狙うが、吉江がヒップドロップでこれを潰す。大森にタッチ 大森はKAIにボディブローを入れてコーナーに押し付けチョップ。崔にタッチ。崔は相手側コーナーでヨシタツを落とすと、自軍コーナーでKAIを集中攻撃。ジョーが暴れて4人を蹴散らしKAIを救出。崔はKAIにミドルキックを連発。さらにコーナーに振るが、走ってきた際にKAIがカウンターの延髄斬りを入れるとジョーにタッチ。
ジョーは崔をショルダータックルで吹き飛ばすと、串刺しラリアット、エルボードロップと畳み掛けフォールも2 しかし崔は組み付いてブレーンバスターで投げきり、吉江につなぐ。
吉江はジョーをコーナー下に座らせると、串刺しのランニングヒップアタック。さらに仰向けのジョーの体の上をローリングして押しつぶす。吉江はラリアットを狙うが、ジョーも起き上がってラリアットのぶつかり合いに。両者何発も相打ちを繰り返した後にダブルダウン、両者タッチ。
野村と大森のマッチアップとなり、二人は正面からショルダータックルでぶつかり合うが、大森が張り手からランニングビッグブート、怯んだ野村にフライングニールキック。ここでボディガー、吉江が入ってきてトレイン攻撃でアシストした後、大森がフルネルソンボムもこれはヨシタツらがカット。大森は野村を担いでアックスギロチンドライバーを狙うが、KAIがトラースキックでこれを妨害。両軍入り乱れる中、大森がアックスボンバーを宣言して腕を振りかぶるが、これを潜ってかわした野村が返す刀でスピアータックル。そのままジャックナイフ式エビ固めでカウント3を奪った。
第4試合
デビュー30周年を迎えた菊地毅の記念試合。
試合前には各関係者から花束や記念品の贈呈が行われ、最後は全日本プロレス社長の秋山準、冠スポンサーのカーベル伊藤が菊地の30周年を祝福した。
ウルティモ・ドラゴンが入場し、両者握手してから試合開始。
菊地はロックアップで組み合うと見せかけてウルティモの足を取ろうとするが、上から抑え込んでロープへ押し付ける。菊地がこれを反転させてグーで殴ろうとするとレフリーの和田京平が激怒。菊地は「パー!」とアピールしながら雄叫びを上げて腕をぐるぐる振り回すと、ウルティモは若干引き気味。
ウルティモがショルダータックルでぶつかっていくが菊地は倒れず「効かねぇぜそんなものは!」と人差し指を振る。するとウルティモは「そう。じゃあもう一回」とあっさりとした口調で言うともう一度ぶつかっていく。しかし菊地は倒れず「効かねぇぜそんなものは!」と胸を張る。菊地は「もういっちょだ!」とウルティモをロープに走るよう命じるとウルティモは「もう一回ぃ?」とぼやきながらももう一度。尚も菊地は倒れず、逆にショルダータックル一発でウルティモをなぎ倒し、さらにゼロ戦キック。
ウルティモが場外に逃れると、菊地はプランチャを狙ってロープを飛び越えようとするが、既にウルティモはスタスタと歩いてリングから遠ざかっていた。菊地は「飛べねぇじゃねぇか!」と憤慨し、「お前プロレス何年やってんだ!」とウルティモを追及。するとウルティモも「30年だよ!30年!」と反論。菊地がリング内でロープを掴んで咆えていると、レフリーの和田京平が「30年だぞ!30年!受けろ!」とウルティモをリングの側まで戻そうと促す。ウルティモは「おかしいでしょ?!」と文句を言いながらもリングの側に戻り、菊地のプランチャを受け止めようとするが、菊地はエプロンに着地してしまい、未遂に終わる。これには和田京平も「ちゃんと飛べよお前!」と呆れ顔。
ウルティモは自爆してダメージを負った菊地をリングに戻すとサソリ固め。これを菊地がプッシュアップで抵抗しようとするとウルティモは菊地を解放。菊地は「付き合えよお前!」と文句を言う。ウルティモは改めて逆片エビ固めを仕掛けると、会場からは大・菊地コールが起きる。するとウルティモは観客席へ「うるせぇよお前!」と叫んで菊地を解放。「じゃあもっとすごいのやってやるからな」と足4の字固め、菊地の回避運動に合わせてグラウンド式のアンクルホールドに入ると、菊地はロープをガッチリ掴んでロープブレイク。セコンドに付いていた愛澤が「キマってますよ!菊地さんキマってますよ!」と菊地に声援を送ると「何がキマってんだお前!」と愛澤にキレる。
二人はエルボーを打ち合うが、ウルティモがソバットからブレーンバスターを狙う。しかし菊地が逆にブレーンバスターで投げ返し、コーナーに押し付けて串刺しのゼロ戦キック。そのままウルティモをコーナーに上げてスパイダージャーマンスープレックス。そしてダイビングヘッドバットを狙う黄金パターンに入るが、これをウルティモが回避すると自爆した菊地は悶絶。そこへウルティモがラ・マヒストラルで固め、3カウントを奪った。
試合後、ウルティモは菊地の前に正座し礼。菊地も正座して礼を返し、二人はガッチリと抱き合って二人で手を掲げた。
ウルティモ「菊地さん、まずは30周年、本当におめでとうございます。今日の試合、『菊地さんと試合するんだ、ついにその日が来た』と。でも、よく考えたら、この試合20年前だったら超激アツの対決ですよね」
菊地「どういうことだ!20年前って!」
ウルティモ「でも、今こうして実現できて、二人とも全盛期ではないとはいえ、今日の試合は自分にとって有意義、そして満足のいくものでした。菊地さん、本当にありがとうございました!」
菊地「ウルティモさん!でも私、今日の30周年試合で貴方と試合して、これからもっと貴方と試合ができるじゃないかという。私、都合のいい男なので、よろしく頼むわ!(笑)」
ウルティモ「菊地さん、今、パッと頭に浮かびました。これは控室帰って秋山社長に聞いてみないとわからないですけど、もうこうなったら、菊地さん、そして俺、渕正信で“新・悪役商会”でも結成しますか!」
菊地「俺、心の準備できてなかった……。おい、ウルティモ・ドラゴンさん!いいのか、悪役商会!」
ウルティモ「……一つだけ言い忘れました。悪役商会、仙台限定!」
菊地「ウルティモ・ドラゴンさんに仙台限定、“新・悪役商会”、仙台限定で!私、今まで皆さんにずっと迷惑かけてますが、30周年、31周年、40年、50年……一生やっていきますので宜しくお願いします!」
<試合後コメント>
菊地毅
「ウルティモ・ドラゴンさんにお墨付きもらったよ!仙台限定で“新・悪役商会”!これは悪役商会だけなのか?そういうことか?俺はもうこれからもっと練習してさ、飛んだり色んなことをさ!昔仲良かった、ピンク色のパンツ穿いた奴と一緒で飛ぶぞ!飛ぶぞ!って見せかけてさ、それとまるで一緒じゃないか!いやぁ、でも頑張るぜ!菊地毅、ウルティモ・ドラゴンさん、そして渕正信さんが悪役商会!仙台、もっと盛り上げたいと思います。“新・悪役商会”で他団体との抗争もあるわけだ!そういったオファーに関しては全日本プロレスさんで受け付けてますんで、勝手ながら待ってます!いいですか?……うれしいねぇ。うれしい。新・悪役商会だってさ!じゃあ俺、もっと練習して、もっといいポジションもらうぞ!悪役商会、頼むわ!」
第5試合
2018チャンピオン・カーニバルの初戦は火野と前年度覇者の石川という大型選手のぶつかり合いに。
ゴングと共にロックアップで組み合い、ロープへ押し込み合い。火野は離れ際に石川の胸を軽く叩いてブレイクし余裕を見せる。続いて両者は互いのパワーを見せつけ合うようにショルダータックルでぶつかり合い、一歩も譲らず何度もぶつかっていく。しかし、石川が走り込んで火野をなぎ倒すと、火野はすぐに起き上がって石川にボディスラム。さらに場外に蹴り出して場外乱闘へ。場外ではチョップの撃ち合いや鉄柵へのぶつけ合い、さらに石川は倒れた火野へエプロンからダイビングニードロップを見舞う。
石川はリングに戻すと、コーナー下で踏みつけ、ロープへ一緒に走りながらニーリフトを連発。さらにフライング・メイヤーから胴締めで火野のスタミナを奪っていく。火野は動を挟まれながら石川にチョップを放ってロープへ這っていき、ブレイク。
石川はストンピング、火野はハーフダウンの状態からチョップを打っていく。火野は立ち上がり、正面からチョップ。石川はエルボーでゴツゴツとした打ち合いに。石川が大きく振りかぶったところを潜り込み、火野がヒノスープレックス。さらに中指を立ててからセントーン。フォールもカウントは2。
火野はラリアットを狙うが、石川がこれをかわすと、返す刀でフライングショルダー。さらにコーナートップに上がって筋肉スプラッシュを狙うが、追っていった石川が雪崩式ブレーンバスターで投げ捨てる。ふらつきながら膝立ちになる火野に石川がランニングニー。ダメ押しにファイアーサンダーで突き刺すも、火野は肩を上げる。ならばと石川はスプラッシュマウンテンを狙うが、これを堪えた火野が逆水平で突っ張っていき、互いにラリアットで何発もぶつかりあう。相打ちからのダブルダウンとなるが、二人は膝立ちのままエルボーを打ち合い、立ち上がっても尚エルボーを打ち合う。
ここで火野は後ろで手を組み、「打ってこい」とばかりに胸を突き出す。これには石川もニヤリ。石川はエルボーをフルスイングで撃ち込むが、火野は立ち上がる。二発、三発と打ち込まれても火野は立ち上がる。そして石川に組み付いてパワーボム。これを2で返した石川はラリアットを狙うが、火野も走り込んでカウンターでラリアット。さらに最後にFucking Bombで叩きつけると石川も肩を上げられずカウント3。
<試合後コメント>
火野裕士
「いやぁ……獲ったね。チャンピオン・カーニバル、すごい選手がいっぱいおるな。いっぱいおるよ。一番強いのは俺や!分かっとんのや。石川修司、全日本プロレスのチャンピオンと言えば最強や。俺が今までシングルマッチやって来た中でも一番強いよ。それに勝ってるんやからね。このまま優勝するのはこの俺や」
――最後のパワーボムはキツかったと思うんですが
「最後のパワーボムより雪崩式ブレーンバスターの方が効きすぎてヤバかったよ。もうあんな……おる?ここまで投げる人?石川修司ってのはこんなのを余裕で投げてしまうからねぇ。いや、効いたね、パワーボムも重かったけど、それよりも雪崩式ブレーンバスターのダメージ……あと、ファイアーサンダー!あんなん食らったこと無いよ。間違いないね。今までシングルでやったやつの中で一番強い。一番強い人倒したんだから優勝するのは間違いないよ。わしのやる気が無くなったらアレやけどね(笑)うまいことエナジードリンク、お酒飲みながらこのシリーズ乗り切るよ!」
第6試合
ゴングと共にロックアップ、ジェームスが秋山をロープに押し込むもブレイク。
両者はショルダータックルでぶつかり合うが、これは体格に優れたジェームスが優勢。秋山はエルボーを打ち込み形勢を互角に戻すが、両者場外へ降り、ジェームスが鉄柵へハンマースルーしてぶつけていく。先にリングに戻ったジェームスは、秋山がリングに戻るとすぐにラリアットで追撃し、さらにラリアットを狙っていくが、キャッチした秋山がエクスプロイダー2連発。さらに秋山は胴締めフロントネックロックに捕らえギブアップを迫る。ジャームスはこれをなんとかブレイクするが、秋山はニーバッドで追撃。ジェームスはロープに走る秋山をキャッチしてボディスラムで叩きつけ、起き上がる秋山を二回ラリアットでなぎ倒す。さらに満を持してチョークスラムを狙うが、秋山は掲げ上げられた瞬間に身体を反転させて袈裟固めような形で投げて丸め込み、カウント3。
体格で勝る相手に対して熟練の技術で勝利を勝ち取った。
<試合後コメント>
秋山準
――キャリアの差を見せつけるような鮮やかな勝利でした
「いかに体力残して勝ち星獲って、あと残ってるやつみんな強いやつばっかりだから、自分でいかに体力残して最後まで行けるか……それしか考えてないから。なんでも勝ちに行くよ。手段は選ばない」
――二年ぶりのチャンピオン・カーニバル出場ですが、ブランクは感じますか
「ブランクは感じたくないから一気に決めに行った。時間なんて気にせずドンドン行きたいと思うし、最初から仕掛けて仕掛けてね」
第7試合
3月に三冠王者となった宮原と、チャンピオン・カーニバル初出場となるDRAGON GATEの鷹木信悟の注目の一戦。
ゴングが鳴ると会場には大・鷹木コール。宮原がコールを煽るも鷹木コールには及ばない。
両者はリングを周り、ロックアップで組み合い押し合って力比べ。これは宮原が競り勝ってロープに押し付けクリーンブレイク。
再びロックアップから今度は鷹木が押し付け、離れ際に鷹木がチョップを狙うが宮原がこれをかわし、両者素早いトープワークから鷹木がセントーン。クリーンブレイク。
互いに打撃を打ち合い、鷹木がヒザを入れてロープに走りパンピングボンバーを狙うが、宮原がフロントハイキックでカウンター。鷹木が場外へエスケープすると宮原は追っていき、エプロンからダイブして鷹木の顔面を鉄柵へ叩きつける形でフェイスクラッシャー。さらにコーナーポストを挟んだ形でフェイスロックをかけて痛めつけていく。レフリーの和田京平が宮原の髪を掴んで引き剥がそうとすると宮原は「髪は掴むな!」と逆ギレ。和田京平も「じゃあ剃れよ!」と激昂。その隙に鉄柵の外へと逃れた鷹木を追って宮原は鉄柵越しにフロントハイキックを放つが、これをキャッチした鷹木が宮原の足を鉄柵にくくりつけ、パイプ椅子で殴りつける。
一転攻勢、有利に場外戦を終えた鷹木は宮原をリングに戻すとロープを掴んで宮原を踏みつけてからブレーンバスター、エルボードロップを二発、さらにセントーンで押しつぶし、ステップオーバー・トゥーホールドで宮原にギブアップを迫る。宮原がロープに逃れると、鷹木は小刻みに宮原の足にフットスタンプを落としいたぶっていく。宮原も起き上がってエルボーで突っ張っていくが、余裕の表情の鷹木は逆水平で応戦。さらに宮原の足を取り、ヒザにエルボースタンプ。続けてパンピングボンバーを狙うが、ローリングして回避した宮原が鷹木のヒザに低空ドロップキック。かがんだ鷹木の顔面に低空ドロップキックを入れ、コーナーにつかまり立ちする鷹木に串刺しのブラックアウト。フォールを返されると正調ブラックアウトを狙うが、鷹木がこれを回避。返す刀でブラックアウトを放つ宮原の足をキャッチしてドラゴンスクリュー。
さらに宮原をエプロンに蹴り出すと、エプロン上でデスバレーボム。続けて宮原をコーナーに押し付けてナックルとエルボーを交互に連発。さらに串刺しラリアットを狙うが、これを回避して鷹木をコーナーに自爆させると逆に串刺しのブラックアウト。さらに宮原がジャーマンで投げ捨てるが、鷹木はすぐに起き上がって走り込み、スライディングパンピングボンバー。追撃を狙って走り込む鷹木に宮原はフロントハイキック。しかし鷹木もパンピングボンバーで宮原をなぎ倒すとダブルダウン。
両者ヒザ立ちからエルボーを打ち合い、立ち上がって更に激しく打ち合う。宮原がヘッドバッドで鷹木をひるませるが、鷹木もすぐに組み付いて朋友・岩佐の技、熨斗紙で叩きつけ、パンピングボンバー。さらにラストファルコンリーで突き刺すもカウントは2。ならばとスライディングパンピングボンバーを狙うが、これを回避した宮原が背後から後頭部にブラックアウト。さらに正面から正調ブラックアウトを二連発からジャーマン。これを返されるとシャットダウンスープレックスを狙うが、クラッチを切った鷹木が背後を取りラストファルコンリー。宮原はこれを返すことが出来ずカウント3。
試合後、鷹木はマイクを取る。
鷹木「見たかーーッ!! 宮原ァ、最高の三冠王者の宮原に俺か勝っちまったぞオイ!お前にとって全日本プロレス、そして全日本プロレスのお前らにとっては最悪の結果かもしれないけどな 俺にとっては最高の結果だぜ!(会場のブーイングに)『ブー!』じゃねぇ!今の試合見たら分かるだろ!オイ宮原!どっちが最高なんだ!……満場一致で鷹木だ!俺は俺なりにチャンピオン・カーニバルで爪痕残すからな!お前ら楽しみにしとけ!」
<試合後コメント>
鷹木信悟
「おぉい、想像通り……いや、想像以上だな、宮原ァ。なんだあのヒザ!最後、一瞬の隙を狙ったんだけどね、45年の全日本プロレスの中で最高の三冠王者なんだろ?三冠獲って何日だ?一、二週間しか経ってないんじゃないか?俺今、DRAGON GATEじゃ抹消したいベルトだけど、お笑いゲートのベルト持ってんだよ?お笑いゲートの王者が三冠王者に勝っちゃったよ。まあでも俺は、アイツの『最高最高』と言っているところに隙がかならず出ると思ってた。次、やったらもう通用しないかもしれないけど、アイツはアイツなりに戦略を立ててたんだろうが、俺はそれ以上にセコいからなぁ、後輩相手に戦略を細かく立ててた。全日本のファンにとっては最低な結果かもしれんが、俺にとっちゃ最高や!俺からしたら最高って言ったらよ、黒田哲広しか知らねぇけどよ、今日から俺は鷹木“最高”信悟と名乗ろうか。とりあえずこの一戦で終わらず、必ず4月30日!死に物狂いで行ってやる。DRAGON GATEのことナメんなよ?」
第8試合
握手は無しでゴング。ゴングが鳴ってからも二人は動かずにらみ合う。
ロックアップで組み合うもすぐに離れてまた睨み合いへ。再びロックアップもまた離れて睨み合いへ。三度組み合うと、今度はガッチリと押し合い、力比べへ。これをゼウスが押し込むと、膝を入れ、エルボーを。さらにロープに振るが、諏訪魔はフライングショルダーでカウンターを決める。
二人の距離が離れ、再び睨み合いから手4つ。がっぷり組み合い、諏訪魔が押していくが、ゼウスも意地で盛り返し、上から潰していく。諏訪魔も押し返し、ガットショットからハンマーパンチ、ゼウスの足へのラリアットでゼウスの体制を崩すと、ゼウスは場外へとエスケープ。
ゼウスは自分でリングに上がるが、その際に諏訪魔がガットショット。さらに足を取ってレッグスプレッド。ゼウスの足に狙いを定めると、ゼウスを場外に蹴り出して場外乱闘へ。諏訪魔はゼウスの足を鉄柵に絡めて蹴り飛ばすなど、苛烈な足攻めを行う。
先にリングに戻った諏訪魔はゼウスを待ち受け、上がってきたゼウスの膝にストンピングを連打。さらにゼウスのヒザを踏みつけ、ヒザにニードロップからレッグロックへ。これをゼウスがブレイクすると、諏訪魔はスワンダイブ式でゼウスの足にニードロップ。さらに追撃を狙うが、ゼウスがエルボーで突っ張っていく。しかし諏訪魔はそれをチョップで潰すと、雄叫びを上げながらゼウスのヒザをメチャクチャに踏みつけていく。
これでゼウスはダウンカウントを取られるが、諏訪魔はレフリーのカウントを制止してさらにヒザへガットショット。「来いよ、ゼウス!」と挑発しながら起き上がり小法師式ラリアットを連発。フォールも2。続けて諏訪魔は逆エビ固めで捕らえるもゼウスはロープへ、すると諏訪魔はスロイダーで投げ捨て、ゼウスを起こそうとするが、ゼウスは逆水平で突っ張っていく。諏訪魔もチョップでやり返し、ゼウスの注意が上半身に行ったところでヒザにガットショット。怯んだゼウスに諏訪魔は走り込むが、ゼウスがカウンターのスパインバスターを決め、ロコモーション式でブレーンバスターを三連発。さらに正面からラリアットで諏訪魔をなぎ倒す。続けてゼウスはコーナーに上るが、諏訪魔が追っていって雪崩式ブレーンバスター。
足へのダメージを負ったゼウスに、諏訪魔はローリング式でアンクルホールドに入る。ゼウスが逃げようとするとグラウンド式に切り替えて逃さない。これをゼウスにブレイクされると諏訪魔はジャーマンを狙うが、今度は着地したゼウスが諏訪魔をアンクルホールドで捕らえる。諏訪魔がこれを逃れるとゼウスはチョークスラムで抱え上げるが、着地した諏訪魔がランニングドロップキックからラリアット、さらにバックドロップと畳み掛ける。
諏訪魔は満を持してラストライドを狙うが、ゼウスがこれをフランケンシュタイナーで切り返すと両者ラリアットでぶつかり合う。これに打ち勝ったゼウスがチョークスラムで叩きつけると、諏訪魔もバックドロップからラリアット。諏訪魔はラストライドを狙うが、ゼウスは着地してハイキックからラリアット、最後は必殺のジャックハマーでカウント3を奪った。
ゼウス「仙台の皆さん!今日は全日本プロレスにお越しいただき誠にありがとうございます!全日本プロレス、どうですか!楽しかったでしょうか!本日、4月、チャンピオン・カーニバル、一戦一戦命かけて頑張ります!皆さん、それでは今日は自分が『わっしょい』で締めたいと思います!全日本プロレス、そして皆さんの、俺達の人生は祭りやで!わっしょい!わっしょい!わっしょい!ありがとうございました!」
<試合後コメント>
ゼウス
「なんとかこの仙台の地で勝つことが出来ました。ホントに勝つことが出来たのは皆さんの応援のおかげと思っています。ありがとうございます!諏訪魔さんとシングルは4度目くらいになるんですけど、過去3回とも負けてまして、初めてこの仙台で勝つことが出来て、この仙台という地が特別なものとなりました。すごく温かいお客さんで試合も見守って応援してくださったんで、心より感謝します」
――幸先の良いスタートとなりましたが、左足の調子が気になります
「まあ、大丈夫です。こうやってケガをしても闘うスポーツってのは僕はプロレスだけだと思うんで。やっぱり僕らはお客さんに僕らのファイティングスピリットを見てもらうのが仕事なんで、ケガのときはケガのときでベストを尽くす試合を見ていただきたい。そう思っております。これも自分の一つの試練だと思ってるんで。チャンピオン・カーニバル、必ず優勝します。すべての試合に勝ち、優勝するつもりでケガを乗り越えて優勝する気持ちで、ケガを乗り越えて優勝する気で、前に進む気持ちで歩んでいきたいと思っております」