全日本11.16後楽園大会 世界最強タッグ決定リーグ開幕戦 ドーリング&諏訪魔vs.秋山&大森
2014世界最強タッグ決定リーグ戦【開幕戦】
日時:2014年11月16日(日)
開始:12:00
会場:東京・後楽園ホール
観衆:1409人
▼第1試合 シングルマッチ 20分1本勝負
○金丸義信
7分38秒 逆エビ固め
●野村直矢
▼第2試合 タッグマッチ 30分1本勝負
ドリー・ファンクJr./○渕正信
9分06秒 首固め
●SUSHI/西村修(フリー)
▼第3試合 タッグマッチ 30分1本勝負
鈴木鼓太郎/○中島洋平
12分59秒 顔面蹴り→片エビ固め
土方隆司(フリー)/●三富政行(ユニオン)
▼第4試合 2014 世界最強タッグ決定リーグ戦 公式戦 30分1本勝負
●KENSO/長井満也(ドラディション)【1敗=0点】
14分46秒 垂直落下式ブレーンバスター→体固め
○真霜拳號(K-DOJO)/タンク永井(K-DOJO)【1勝=2点】
▼第5試合 2014 世界最強タッグ決定リーグ戦 公式戦 30分1本勝負
曙/●吉江豊(フリー)【1敗=0点】
10分40秒 ジャックハマー→片エビ固め
○ゼウス(先駆舎)/TheBodyguard(先駆舎)【1勝=2点】
▼第6試合 2014 世界最強タッグ決定リーグ戦 公式戦 30分1本勝負
△潮崎豪/宮原健斗【1分=1点】
30分00秒 時間切れ引き分け
△青木篤志/佐藤光留(パンクラスMISSION)【1分=1点】
▼第7試合 2014 世界最強タッグ決定リーグ戦 公式戦 30分1本勝負
秋山準/●大森隆男【1敗=0点】
6分38秒 レボリューションボム→エビ固め
○ジョー・ドーリング/諏訪魔【1勝=2点】
最強タッグが波乱の開幕!入場式で大乱闘!ドーリング&諏訪魔が秋山&大森に圧勝!
変態自衛隊は潮崎&宮原と引き分け!曙&吉江がビッグガンズに、DKが凶月に敗れる!
第1試合
まずはロックアップから金丸がロープに押し込むが、クリーンブレイク。エルボースマッシュでカチ上げた金丸は、野村を場外に出すと鉄柵に叩き付ける。さらにボディスラムで叩き付けてからリングに戻り、キャメルクラッチで追い込んだ金丸。
ロープに逃れた野村はドロップキックで反撃しようとするが、金丸にかわされる。それでもカウンターのドロップキックからコーナーに登った野村。立ち上がった金丸はデッドリードライブで投げていくが、カウンターでボディスラムを決めた野村はもう一度コーナーに登ってミサイルキック。
ブレーンバスターで投げた野村はエルボー。さらに金丸の串刺し攻撃を蹴りで迎撃すると、コーナー二段目からミサイルキックを発射。これをはたき落とした金丸は逆エビ固めに捉えるが、野村はロープに逃れるとエルボーから走り込む。しかしショルダースルーで投げた金丸は再び逆エビ固めへ。
腕立てしてロープを目指す野村だが、金丸はシャチホコ式で反り上げる、リング中央まで引きずってきて腰を落とす。ここで野村は無念のギブアップとなった。
第2試合
SUSHIが金と銀のオーバーマスクを被って入場し、リングサイドのSUSHIシート(=SUSHIのコスプレをした子供)にそのマスクをプレゼント。そして“闘うPWF会長”が王道マットに帰ってきた! 『スピニング・トーホールド』に乗って渕と共に入場したドリー。
まずは渕とSUSHIで試合開始。ロックアップしようとする渕をスカして「へい、らっしゃい!」とアピールしたSUSHIは、いきなりTEEKAMAKI(=レインメーカーの動作→エビ固め)。
カウント2で焦りながら返した渕がドリーにタッチすると、ドリーは西村とエルボースマッシュ合戦。劣勢だったドリーは自ら西村を場外に引きずり出すと、そこからリングに戻りスピニング・トーホールド。SUSHIがカットに入ると、渕が飛び込んできてSUSHIにフェースロック。
さらにドリーは西村をダブルアーム・スープレックスで投げると渕にタッチ。エルボースマッシュで反撃した西村はSUSHIにタッチ。エプロンに出て走り込んできた渕にショルダーをぶつけたSUSHIはスワンダイブ式ミサイルキック。
これをかわした渕はドリーにタッチ。エルボースマッシュから強引にバックドロップで投げたドリーは渕にタッチ。ドリーの奮闘に触発された渕はドロップキックからのバックドロップ。カウント2で西村がカットに入るが、ドリーも入ってきて西村にスピニング・トーホールド。
その間に渕がSUSHIを首固めで丸め込む。一度はカウント2で返したSUSHIだが、渕は間髪入れずもう一度首固めで丸め込んで3カウントを奪った。健在ぶりを見せてくれたドリーには大きな拍手が飛び、ドリーも笑顔でガッツポーズしてみせた。
試合後、最終戦の12.6大阪大会で行われる渕正信デビュー40周年記念試合FINALのカードが、金丸&ウルティモ・ドラゴンvs.渕&大仁田厚であることが発表された。大仁田は古巣・全日本プロレスに約14年ぶりに参戦し、同期の渕とタッグを組む。
<試合後コメント>
ドリー・ファンクJr.&渕正信
ドリー「ドウモアリガト。」
渕「いやいや。1995年に2人で最強タッグに出たんだよね。(ドリーに)覚えてる? 優勝できなかったけど(笑)。だから今年参戦できなかったことを残念に思ってる……とドリーが言ってるんじゃなくて、俺が思ってる(笑)。2人合わせて……134(歳)?」
――2人合わせて134歳ですよ。
ドリー「素晴らしい人生だね!」
――偉大な人生です。リングに戻れてうれしいですか?
ドリー「もちろん!」
渕「今日(のドリー)は俺の倍は働いたね。今度は最強タッグに出たいね。いや『出たいかな?』とクエスチョン・マーク付きにしておいて(笑)。」
――最強タッグがこれだけ続いているという事についてお話いただけますか?
ドリー「素晴らしいことだね。わたしは3回優勝しているよ。一番印象的なのは1回目に優勝した事だね。印象的な相手はジャイアント馬場、西村、ジャンボ鶴田。」
――アブドーラ・ザ・ブッチャーやザ・シークはいかがですか?
ドリー「シークやブッチャーとの対戦はファンは喜んだけれど、私の好みではないね。今ブッチャーやシークに会ったら殴ってしまうよ。またこうして日本に戻れて幸せだよ。PWFの会長という仕事も私にとっては誇らしいものです。」
第3試合
GAORA TVチャンピオンシップのベルトをかけて激突することが決まっている鼓太郎と土方はリングインするなり睨み合い。しかも先発を買って出た鼓太郎が土方を指名すると、三富を下がらせて土方が先発で出て行く。
ロックアップからロープに押し込んだ鼓太郎だが、体勢を入れ替えた土方は離れ際にハイキック。これをガードした鼓太郎は再びロックアップ。今度は鼓太郎が体勢を入れ替えるが、ヒジからが殴りかかる。しかし読んでいた鼓太郎はかわしていく。
土方はロープワークから蹴りを放っていくが、紙一重でかわす鼓太郎は回転エビ固め。後転した土方はバズソーキック。これをかわした鼓太郎にワキ固めを狙った土方だが、鼓太郎は前転して脱出。スリリングな攻防を見せた鼓太郎は中島にタッチ。ドロップキックで土方を場外に追いやった中島はプランチャを投下。
これをかわした土方はエプロンに上がると、立ち上がった中島にランニングロー。リングに戻された中島に三富が逆水平チョップを打っていくと、中島も打ち返す。だが、三富は串刺しラリアット、串刺しランニングエルボーを決める。
チンロックに捉えた三富にチンクラッシャーから走り込んだ中島だが、カウンターエルボーを叩き込んだ三富は土方にタッチ。2人がかりで中島を踏みつけた土方は、中島の逆水平チョップを受け止めると、「まだまだ」と叫びながら髪の毛を掴んでコーナーに押し込み張り手を見舞って行く。
続いて三富がマシンガンチョップからチョップ。そしてフライングメイヤーから後頭部に低空ドロップキック。防戦一方の中島だが、何度串刺し攻撃を蹴りで迎撃されても倒れず、突進してきた土方にドロップキック。タッチを受けた鼓太郎はビット(=ハンドスプリング・エルボー)から串刺しジャンピングニー、地獄の断頭台と決める。
さらにファンネル(=619)を放ったが、かわした土方はハイキック。続いて串刺し式ハイキックから腕十字を狙う。これをエンドレスワルツ(=連続ラ・マヒストラル)で切り返した鼓太郎だが、三富がカウント2でカット。鼓太郎はファンネルからエルボーを叩き込むが、ローリングエルボーをハイキックで迎撃した土方。
続いて中島が三富にコブラツイストを狙ったが、逆にコブラツイストを決めた三富は、さらに横十字固めで丸め込むと、外道クラッチ。カウント2で返した中島だが、三富はラリアットからガイキック。中島も絶叫して張り手を返すと、ミドルキックで三富をなぎ倒す。さらにダイビング・フットスタンプを投下するがカウント2で土方がカット。
中島のハイキックをショートレンジラリアットで叩き落とした三富はブレーンバスターを狙うが、着地した中島はスピンキックを叩き込む。三富も倒れずに気合いの雄叫びをあげるが、中島はそこにハイキックを叩き込んで3カウント。
<試合後コメント>
鈴木鼓太郎&中島洋平
中島「勝ったー! 鼓太郎さん、ありがとうございました!」
鼓太郎「勝って当たり前だぞ。相手は三富だからな。」
中島「もっともっと強くなります。」
――Xceedに入ってからの中島選手の成長は鼓太郎選手も感じているのではと思うのですが?
鼓太郎「そうですね。今日は相手のチームとの総合的バランスは似てるかなと思っていたんで。ダブルダウンの後も安心して任せられましたね。そこでダメなら本当にダメだから。初勝利だね、野村以外からでは。ここは勝って当たり前。勝って兜の緒を締めるくらいじゃないと、全日本ジュニアは甘くないから。」
――勝った中で今日あえて課題を見つけるとしたらどこになりますか?
鼓太郎「そうですね。やっぱ打たれ弱い! 打たれ弱いし、芯が通っていないから打撃打っても強く見えない。表現するのも俺らの仕事だから。表現の仕方は俺が教えられるものじゃないから、自分で試合の中で見つけなくちゃいけないものだから。」
――きょうは土方選手との前哨戦でもありましたが?
鼓太郎「そうですね。まぁちょっと絞ってきたかなというのもあるし、最初のハイキックをブロックしたら爪が割れたし、やっぱり蹴りは重いですね。でもスタミナがないね。今日試合をやって分かりましたよ。その日に合わせて体重を絞って体調を整えてくるのと俺らは違うし。俺らは常に体調を管理しなくちゃいけないし。その違いを見せますよ。」
最強タッグ入場式
全日本プロレスにとって激動の一年だった2014年を締めくくる最終シリーズが開幕。ドリー・ファンクJr.PWF会長もスーツ姿で登場すると、『オリンピア』が流れる中、出場全8チームが次々に登場してリング上へ。
だが、DKのKENSO&長井が客席に座ってリングに上がろうとしない。さらに他団体から乗り込んできたゼウス&TheBodyguardや真霜&永井はピリピリとしたムードで、全日本勢を威嚇する。
その中で前年度優勝チームのドーリング&諏訪魔がドリー会長にトロフィーを返還してから、ドリー会長が開会宣言。無事に終わったかと思われた瞬間、ついにゼウス&TheBodyguardが秋山&大森と乱闘をはじめると、一気に全チームに着火。
中でもドーリング&諏訪魔は圧倒的な勢いで次々にほかのチームを場外に放り投げていき、さらに止めに入ろうとしたドリー会長に愛弟子であるドーリングが食ってかかったため、一触即発の雰囲気に。
青木&光留もほかのチームをリング上から排除し、Evolutionがリング上を占拠。だが、暴れたらないドーリングはセコンドのSUSHIをリングに連れ込む。諏訪魔がホイップしたSUSHIにドーリングがラリアットを叩き込んでKO状態にすると、ドーイングはなおも通路でドリー会長と睨み合い。何とも物々しい雰囲気で今年の最強タッグは開幕することとなった。
第4試合
真霜の裏切りによって抗争を続けている真霜とKENSO率いるDK。真霜はK-DOJO内で結成しているヒールユニット「凶月」のタンク永井をパートナーに最強タッグにエントリー。いきなり公式戦初戦でDKのKENSO&長井と対戦することになった。
いきなり場外乱闘を仕掛けていったDKは、真霜をイスの山の上に合体ブレーンバスターで叩き付けると、救出に入ってきたタンクには鉄製の仕切り板を振り下ろす。さらにタンクをリングに戻したKENSOはラリアットを叩き込むと、サミングや噛みつき攻撃。
真霜が何度も救出に入ろうとするが、長井が絶妙のタイミングで入っていてカット。場外マットを剥がして床にタンクを叩き付けてからリングに戻したKENSOはラリアット。続いて長井がブレーンバスターからストレッチプラムに捉える。その間にKENSOが真霜を場外に連れ出すが、振り切った真霜はリングに飛び込んで長井にサッカーボールキック。
長井は「タンク」コールを飛ばすファンに悪態をついていくが、長井のハイキックをかわしたタンクはショルダータックルでブチかましていき、ようやく真霜にタッチ。控えのKENSOにチョップを見舞ってから長井をジャーマンで投げ捨てた真霜は、ランニングローと見せかけて長井の前に立ち止まると、タイミングを外してのロー。
長井もミドルキックを返していくが、蹴り脚をキャッチした真霜は裏アキレス腱固め。そこにKENSOが入ってきてビッグブーツでカットしようとしたが、その蹴り脚もキャッチした真霜は2人同時に裏アキレス腱固め。KENSOを場外に追いやった真霜は長井にローキックを連打。
だが、長井も走り込んできた真霜にフロントキックを叩き込むとキャプチュードで投げていく。タッチを受けたKENSOが張り手を連打してから串刺し攻撃を狙ったが、真霜はジャンピングハイで迎撃すると、DDTからソバット。
KENSOも走り込んできた真霜の首を腰紐で絞め上げる。これで真霜がグッタリっと倒れ込んでしまうと、KENSOは無理矢理引き起こして垂直落下式ブレーンバスター。さらに長井が魔界ドライバー(=ファルコンアロー)で叩き付けたところにKENSOがダイビング・エルボードロップを投下。
カウント2で返した真霜だが、KENSOはもう一度垂直落下式ブレーンバスターで叩き付けるとコーナーへ。だが、場外で長井を振り切ったタンクが追いかけていってKENSOを雪崩式ブレーンバスターで投げていく。KENSOも張り手を返すが、タンクはスピアーを叩き込むと、ダイビング・セントーンを投下。すかさず真霜が垂直落下式ブレーンバスター。
だが、辛くもカウント2で長井がカットに入り、真霜をキャプチュードで投げていく。タンクが長井を場外に連れ出すと、リング上ではKENSOが真霜に張り手。真霜もエルボーを返していくと、そこからミドルキック。だが、走り込んできた真霜にカウンターのラリアットを叩き込んだKENSOはさらに張り手。
しかし、横からタンクがスピアーで飛び込んでくる。ふらりと立ち上がったKENSOにハイキックを叩き込んだ真霜は、どうにかカウント2で返したKENSOにダメ押しの垂直落下式ブレーンバスターを決めて3カウント。因縁の相手から完璧なピンフォールを奪って白星スタートを切った凶月。一方のKENSOは大きなダメージを負い、長井の肩を借りながらの退場となった。
<試合後コメント>
真霜拳號&タンク永井
真霜「苦しいねぇ(笑)。だけど、これぞまさしくじゃない。ギリギリの勝利。これだよ、俺らの勝ち方はよ。他のチームは何年組んでる? キャリア何年ある? ……知らねぇよ! 俺らの絆の方が強いんだ。」
タンク「いくら追い込まれてギリギリになっても、こうやって勝てるんだよ!」
真霜「今日はタンク永井のおかげの勝利だ。よくやった! 一発かましてやれ!」
タンク「いいか! この大会が終わってな、もう全日本プロレスなんて名前はな、総崩れだよ。誌面はタンク永井! タンク永井! タンク永井! イケメン、かっこいい!だ。そういう風に載せておけよ!」
真霜「載せておけよ。タンクはイケメンです!」
第5試合
ヘビー級揃いの全日本の中でも最重量コンビとなる曙&吉江の総重量は360キロ。その初戦は鍛え抜かれた筋肉を武器に全日本トップ戦線に乗り込みたいゼウス&TheBodyguardのザ・ビッグガンズ。
髪の毛もピンクに染めてきた吉江。曙はビッグガンズを上から見下ろすように睨み付ける。曙とゼウスの先発で試合が始まると、いきなりぶちかましでゼウスを倒した曙がエルボードロップ。これをかわしてゼウスもエルボーを落とすが、曙もかわしてみせる。
ヘッドロックに捉えたゼウスだが、持ち上げて脱出した曙はゼウスのショルダータックルもぶちかましで迎撃。「来てみろ、オラ」と挑発した曙に対し、筋肉をアピールしたゼウスは走り込むが、曙がぶちかましで逆になぎ倒す。さらにゼウスの逆水平チョップを笑顔を浮かべながら受け止めた曙は、コーナーにゼウスを押し込むと、そのまま場外に放り投げた。
タッチを受けた吉江は逆水平チョップから体当たりすると、エルボードロップを落とす。ヒッププッシュでコーナーに押し込んでいった吉江は曙にタッチ。ゼウスの腹の上に乗っかっていった曙は、エルボードロップを落とす。これにはさすがのゼウスも場外にエスケープ。しかし吉江が再び腹の上に乗っかっていく。
リングに戻ってきたゼウスにコーナースプラッシュを見舞った曙は「終わりや!」と叫んでエルボードロップ。カウント2で返したゼウスは続くボディプレスをかわして自爆させると、ようやくTheBodyguardにタッチ。串刺しラリアットからショートレンジラリアットを連打したTheBodyguardは走り込むが、曙はラリアットで迎撃。
そこに超低空サンセットフリップを落とした吉江はエルボー。TheBodyguardも逆水平チョップを打っていくと、パワースラムで叩き付けてみせる。ゼウスがコーナースプラッシュからブレーンバスターを狙うが、吉江はなかなか上がらない。諦めて走り込んだゼウスだが、吉江はテーズプレスで迎撃。
吉江のスティンクフェイスから曙のボディプレス、そして吉江のセントーンで仕留めにかかるが、カウント2でTheBodyguardがカット。さらにTheBodyguardは曙を巨体をブレーンバスターでどうにか投げていくと、コーナーに登った吉江をゼウスが追いかけていき、雪崩式を狙う。なかなか吉江は投げられないが、一旦マットに降りてから「投げるぞー!」と気合いを入れたゼウスはもう一度コーナーに登って吉江を雪崩式ブレーンバスターで投げてみせる。
さらにTheBodyguardが曙を抑え付けている間に、吉江の巨体を完璧なカタチで持ち上げたゼウスはジャックハマーで叩き付けて3カウント! いきなり大番狂わせを起こしたビッグガンズは鉄柵を揺らしながら勝利をアピールしてみせた。
<試合後コメント>
ザ・ビッグガンズ
ゼウス「見ての通りやな。俺らが大阪から来た、ゼウス、TheBodyguard、ビッグガンズや。世界最強タッグ決定リーグ戦で、日本一強いタッグチームだと証明するために俺らは出てる。俺からは以上や。この次の試合も、その次の試合も勝つ。ただ勝つだけやない。みんなを驚かせる。それが俺らのプロレスや。いつも真っ向勝負、いつも全力。よろしくな。」
TheBodyguard「昨日、記者会見でゼウスが『全員ぶん投げる』と言っとったやろ。今日は俺がゼウスの代わりに曙を投げたった。見たか。俺らは調子に乗せたら止まらんぞ。俺らを調子に乗せたらこのまま優勝や。」
第6試合
先シリーズのジュニアタッグリーグを優勝してヘビー級ばかりの世界最強タッグに殴り込んできた青木&光留。初戦の相手はXceedの潮崎&宮原。光留は青、青木は黒の柔術着を着て入場した青木&光留。
潮崎と青木の先発で試合開始。ロープに青木を押し込んだ潮崎だが、ここはクリーンブレイク。首を横に振った青木は片足タックルを狙ったが、潰した潮崎は腕を取って固めていく。そこから足をすくって倒した潮崎はレッグロック。
青木は腕十字で切り返すが、潮崎は上から抑え付けて脱出。ショルダータックルでなぎ倒した潮崎だが、青木もアームドラッグで投げていく。青木が光留にタッチすると潮崎も宮原にタッチ。ローから片足タックルを狙った光留はグラウンドに持ち込む。サイドにパスした光留だが、宮原もスイープしてバックを取る。ロープに押し込んだ光留。
光留がミドルキックからエルボーを叩き込んでいくと、宮原もエルボーで対抗。打ち勝ったのは宮原だが、光留も倒れながら足に絡みつく。だが、踏みつけていった宮原は立ち上がってきた光留にエルボースマッシュ。
続いて潮崎がカウンターエルボーから逆水平チョップ。重たい一発に片膝をついた光留だが、ミドルキックで対抗。しかし潮崎は何発食らっても倒れず、逆に逆水平チョップ一発でなぎ倒してからドロップキック。光留を場外に連れ出した宮原は肩口に担ぎ上げてから鉄柵の上に投げつける。
光留も宮原をアキレス腱固めに捉えると青木にタッチ。ネックブリーカーからミサイルキックを発射した青木だが、宮原がかわすと着地した青木はスリーパーに捉える。胴絞め式に移行して絞め上げていった青木は、さらに場外に連れ出して鉄柱に叩き付けてから、エプロンにうつ伏せに寝かせ、場外をダッシュして側頭部にドロップキック。
潮崎は何度もカットに入ろうとするが、光留が徹底的に防ぎ、逆に鉄柵に叩き付ける。15分が経過し、光留が宮原の左ヒザを蹴り上げてからアキレス腱固めへ。潮崎がカットに入り、そのまま青木と場外へ。しかし青木が逆に潮崎を鉄柱に叩き付けてからイスで殴打。リング上では光留が宮原にレッグロック。
背後から青木が蹴飛ばしていくと、怒った宮原が控えの青木に殴りかかっていくが、青木は逆に鉄柵に投げつける。さらに光留が宮原の左足を鉄柵に巻き付けてから蹴飛ばす。宮原をリングに戻すと、青木がエルボー合戦を仕掛けていく。青木はヘッドロックでグラウンドに持ち込むが、ヘッドシザースで切り返した宮原は立ち上がってフロントキック。
タッチを受けた潮崎は逆水平チョップからブレーンバスターを狙うが、光留が入って来る。合体攻撃を狙った青木と光留だが、ジャンピングショルダーで逆に2人を吹っ飛ばした潮崎は青木にトラースキック。さらに光留を垂直落下式ブレーンバスターで投げると、青木にフィッシャーマンバスター。豪腕ラリアットをかわした青木は、後方回転してから潮崎の顔面に低空ドロップキック。
光留も串刺し式ミドルキックから水車落としで叩き付けると腕十字へ。20分が経過し、残り時間は10分に。ロープに逃れた潮崎は、光留のミドルキックを袈裟斬りチョップで叩き落とすと、ローリング袈裟斬りを見舞って宮原にタッチ。宮原の左ヒザにローを叩き込んだ光留だが、宮原はニーリフトから側頭部への低空ドロップキック。
さらに串刺しジャンピングエルボーからノーザンライト・スープレックスで投げた宮原はジャーマンを狙う。これを小股すくいスープレックスで切り返した光留は、宮原の串刺し攻撃をかわしてジャンピングハイ。さらにバックドロップで投げてからミドル、ロー、ソバットと叩き込んでからハイキックを狙ったが、宮原はスネークリミット(=三角絞めからの腕十字)で切り返す。
青木がカットしたが、潮崎が青木を場外に連れ出すと、宮原は串刺し式の飛びヒザ蹴りからライガーボム。カウント2で返した光留だが、ここで潮崎が戻ってきて最強タッグ用に界初した合体技SHIN-SEKAI(=宮原のジャーマン+潮崎のラリアット)を狙ったが、場外の青木が潮崎の足をすくって倒して阻止。
すかさず光留がビクトル投げからアンクルホールドに捉えると、脱出しようとする宮原に対してクロスヒールホールドにスイッチ。悶絶する宮原。勝負あったかと思われたが、辛くもロープに逃れた宮原。ならばとハイキックから走り込んだ光留だが、宮原は二段蹴り式フロントキックで迎撃。
ダブルダウン状態からほぼ同時にタッチして潮崎と青木がリングイン。青木がドロップキックからバックを取るが、潮崎がバックを奪い返す。うまく潮崎を場外に投げ捨てた青木はトペを発射。潮崎をリングに戻した青木はミサイルキックを発射。
そこに光留が入ってきてハーフダウンの潮崎にローキック。続けて青木がスライディングキックを叩き込むと、合体式バックドロップから青木がフロッグスプラッシュを投下。カウント2で宮原がカットすると、その宮原を光留が場外に連れ出す。残り時間3分で潮崎が袈裟斬りチョップを叩き込むと、宮原が戻ってきてトラースキック。さらに潮崎がラリアットを叩き込むが、光留が飛び込んできてカウント2でカット。
青木も潮崎の腕にエルボーを叩き込むが、潮崎が返す刀で豪腕ラリアット。カウント2で返した曽木だが、潮崎はゴーフラッシャーを狙う。これを首固めで切り返した青木だが、カウント2で返した潮崎はローリング袈裟斬りから変型コブラクラッチ。だが、背後から光留がハイキックでカット。
宮原が飛び込んでくるが、光留がヒールホールドで捕獲。残り1分となり、先に立ち上がった青木がラリアットを叩き込むが、潮崎は倒れない。3発目を相打ちに持ち込んだ潮崎だが、青木はヒザへの低空ドロップキックからラリアットでなぎ倒す。だが、潮崎も豪腕ラリアットを返すと、残り10秒でゴーフラッシャー。だが、叩き付けられた直後に潮崎の腕を掴んだ青木は腕十字に切り返す。
しかし、ここで30分時間切れのゴング! 『カクトウギのテーマ』が流れる中、納得いかない両軍は睨み合い。潮崎がリングを降りようとするところに蹴りを入れた青木に、激怒した潮崎が殴りかかるが、青木は素早く逃走。EvolutionとXceedの因縁は深まるばかりだ。
<試合後コメント>
潮崎豪&宮原健斗
――試合としては素晴らしいものでしたが、やはり失点1という気持ちではないでしょうか?
宮原「試合が素晴らしいとかは関係ないよ。俺らは絶対優勝しなくてはいけないという責任感と使命感でこのリーグ戦に出ているから。申し訳ないけど引き分けなんかするつもり、これっぽっちもなかったから。負けに等しいスタートだね。」
潮崎「ジュニアヘビーと俺らが引き分けた事によって、この全日本プロレス、最強タッグ。熱くなる戦いを引き分けてしまったのは、あいつらが強いのか、俺らが弱いのか。」
宮原「いや俺らは弱くないです。俺らは弱くないです!」
潮崎「俺が出ていて仕留められなかった。必ず、次やった時は。今日引き分けた事は負けと一緒。情けない。」
宮原「俺らが大阪の決勝戦に出るのは確定! そして優勝してベルトを獲って、2015年の全日本プロレスをさらにもうひとつ上のステージに引っ張り上げる所存でいます。次は絶対に落とさない!」
――新合体技が幻になりましたね
潮崎「簡単に決まるとは思っていないから。まだまだ試合を積み重ねて。それは必ず、必ずこのリーグ戦中に、必ず決めるから。青木と佐藤、Evolution…俺が見ていた通り、一番の曲者。記を抜いたわけじゃないけど、今日は引き分けに持っていかれた。俺らが取れなかったんじゃなくて、引き分けに持っていかれた。次やったらこうはいかない。」
第7試合
自らを追い込むために最強タッグ前に世界タッグ王座を返上した秋山&大森は、初戦からいきなり前年度優勝者のドーリング&諏訪魔と激突。Evolutionが入場して、縦横無尽にロープに飛んでいると、大森がラリアットで奇襲攻撃。ドーリングを場外に追いやり、大森が抑え付けた諏訪魔に秋山がランニングニー。
諏訪魔もTシャツを脱ぎ捨ててダブルチョップで反撃するが、秋山はエクスプロイダーで投げると、背後からランニングニー。ドーリングがカットに入ったが、ドーリングを場外に投げ捨てた秋山と大森は座り込んだ諏訪魔に対して2人同時に走り込む。
しかし、そこにドーリングが飛び込んできて秋山&大森にジャンピングショルダー。諏訪魔のピンチを救ったドーリングは秋山をデスバレーボムで叩き付けると、ようやくTシャツを脱ぎ捨て、倒れ込む諏訪魔を自軍のコーナーまで引きずってからコーナーに戻ってタッチ。大森もエルボー合戦からカウンターのフロントキックを返すとニールキック。
だが、ドーリングはラリアットを返すとブレーンバスターで投げてから早くもレボリューションボム(=スパイラルボム)の体勢に。しかし腰を落として踏ん張った大森はリバースで切り返すと、そのままアックス・ギロチン・ドライバーで叩き付ける。
一気にアックスボンバーを狙って走り込んだ大森だが、間一髪でかわしたドーリングは自らもロープに飛ぶと走り込んできた大森をクロスボディーで浴びせ倒す。そこにようやくダメージから回復した諏訪魔が入ってきて、ドーリングと合体式フォールアウェイ・スラムで大森を投げ捨てると、カットに入ってきた秋山にダブルのドロップキック。
さらに大森にもダブルドロップキックを発射。そして諏訪魔が秋山にラストライド、ドーリングが大森にレボリューションボムを同時に決めて勝利! 何と前世界タッグ王者コンビをわずか6分38秒で沈めてみせたドーリング&諏訪魔。二連覇に向けて好発進を切ったドーリング&諏訪魔は意気揚々と引き上げていった。
<試合後コメント>
ジョー・ドーリング&諏訪魔
諏訪魔「ああいうかたちで奇襲を仕掛けてくる。そういうがさつなプロレス。俺らの暴力的なプロレスと違うよ。それはお前、ああいうかたちで仕掛けてきたら俺らのパワーではね返すのは当たり前だ。これは当然の結果であり、俺はもっとこう、積み上げて積み上げて、最後に『いやぁ最高!』というね。俺らの前にやっていた青木、佐藤の(試合のような)。あれで最後俺が(3カウント)獲るようなね。あんなのが俺の理想だ。ただジョーは……強い。はね返したね。」
ドーリング「現在、プロレス界に存在するタッグチームでのベストは我々だ。この勢いは誰にも止められない。誰もラストライドとレボリューションボムは返せない! 誰もだ。このトーナメントは我々のものだ。」
諏訪魔「2連覇。歴史に名を残す。もうそれだけ! ……スゲーな、ジョーは(苦笑)。」