「お前らが秋山準になったとき俺は渕正信」25周年を迎えた佐藤光留が故郷・岡山に凱旋も若きイケメン元三冠王者に敗北!

29日、岡山県・岡山コンベンションセンターにて全日本プロレス『チャンピオン・カーニバル2025』が開催。佐藤光留が故郷・岡山で25周年記念試合を行った。
佐藤光留は1999年にパンクラスに入門し、2000年2月にデビュー。パンクラシストとしてキャリアを積み重ねてきたが、当時DDTが主催していた『ハードヒット』でメイド服姿でプロレスデビューを果たしプロレスへ本格参戦を開始。名だたるメジャー団体から全国各地のローカルインディー団体、さらには女子団体などあらゆる団体で活躍。DDTからハードヒットの権利を譲り受けてからは現在進行系のUWFの担い手として「格闘技としてのプロレス」を掲げ興行を行ってきた。
現在は『ハードヒット』を継続しつつ自他ともに認める変態ならではの個性的なイベントも多数開催。地元・岡山でも不定期に自主興行を行っており、2024年6月には前代未聞と思われる自らの実家を会場とした『実家プロレス』を開催して髙木三四郎と死闘を繰り広げるなど佐藤光留にしか出来ないプロレスを表現し続けている。
今大会では、佐藤光留デビュー25周年記念試合として佐藤光留&デイビーボーイ・スミスJr.&MUSASHIvsライジングHAYATO&安齊勇馬&綾部蓮の6人タッグマッチが実施。

試合は光留とHAYATOのバチバチの場外戦で幕を開けた。観客をかきわけるように客席へと侵入していくふたり。客席にはHAYATOのチョップを受け悶え苦しむ息子をそっと見守る佐藤の父の姿があった。
その後は現世界ジュニア王者のMUSASHIが大暴れして逆転していくが、光留が「むーちゃん、俺の記念試合だから!」とタッチを要求。光留が安齊を脇固めで捕らえると、MUSASHIがHAYATOを、スミスが綾部をサブミッションで捕らえる三重奏。
続けて光留が安齊を仕留めにかかるが、綾部が必死のアシストで安齊を救出。孤立した光留が集中砲火を浴びることとなり、最後は安齊が光留をバックドロップで叩きつけて3カウントを奪った。
光留は昨年の岡山大会での鈴木みのるとのシングルマッチに続き、25周年記念試合も勝利を逃した。
バックステージでも自らの試合については言葉少なく「何十年経ったって、負けて話すことはないよ」とボソボソつぶやくのみ。しかしジュニアリーグについては声を荒げ「佐藤光留がいない間にジュニアリーグの話を盛り上げているんじゃない!お前ら、25年のキャリアをなんだと思っているんだ。お前らが秋山準になったとき俺は渕正信なんだ。よく覚えとけよ」と思いの丈をぶちまけた。

勝っても負けても故郷のファンは優しい。会場エントランスに置かれたメッセージボードは、観戦に訪れたファンから寄せられた佐藤へのお祝いの言葉で埋め尽くされていた。