大晦日のRIZINでの曙vs.サップはSBルールで!レフェリーはSB創始者・シーザー武志会長に!K-1からは武尊、HIROYAの2選手が参戦
12月8日(火)、都内・目黒の八芳園で、RIZINが記者会見。大晦日にさいたまスーパーアリーナで実現する曙vs.ボブ・サップ戦は、なんとシュートボクシング(SB)ルールで行われることが発表された。
2003年の対戦ではサップが1ラウンドKOしているが、K−1ルールだった。今度は立ち技のみながら関節技、絞め技、投げ技も認められるSBルール、3分3ラウンドとなる。グラウンドでの膠着を回避し、なおかつプロレスでも活躍し、MMA経験のある両選手の技術がいきるルールと判断され、採用された。ヒジ打ちは禁止。延長ラウンドを認めるか等の詳細は、今後決定。レフェリーにはなんとSBの創始者・シーザー武志会長が名乗り出た。SBルールを広く世間に知ってもらえるチャンス、と会長は大張り切りだ。
曙は「12年前の大晦日で(サップに)負けまして、ずっ苦しみ、悔しさを心の奥の奥まで押し込んで前に進んだんですけど、いずれはやりたい、リベンジしたいって思っている矢先にこの話が来ました。正直、体のこともトシのこともプロレスのことも考えたんですけど、このムカムカした気持ちを、今やらないとチャンスが来ないと思って、全て切り捨て、この試合をすることにしました。変わった曙を見て判断してもらえれば幸いです。大晦日は絶対に勝ちに行きます」とリベンジを誓う。
12年前との違いを問われると、「プロレスをやったことでリングの使い方がわかりました。丸いリング(土俵)から変わって、どこで力を使って休んだらいいかわからなかったので、多少身につきました。プロレスで覚えた動きがいかせると思います。(決着については)まずは1R目を終わって、2R目に作戦を考えます」と返答。
一方のサップは「前回、曙と闘って歴史を作りました。今回も同じことができるよう闘います。お互いスーパーヘビー級なので長い時間闘えるとは思いませんが、激しい試合をします。前回同様、早い時間帯でKOします」と、短時間で勝負にいくことをにおわせた。
新生K−1からの参戦選手として武尊、HIROYAの2人の参戦を発表。55キロ級王者の武尊は20歳の中国人選手ヤン・ミンと大晦日に、HIROYAは総合格闘家ながら立ち技でも強さを見せる西浦“ウィッキー”聡生と12月29日に、それぞれK-1ルールで対戦する。初来日となるヤン・ミンはキャリア40戦、2013年マカオ・ムエタイオープンで優勝し、今年は7つのムエタイ・キックボクシング大会で優勝・入賞している選手だ。
武尊は「まだ2015年、暴れ足りない気持ちが残っていて、大晦日に闘えてうれしい。最近、大晦日に格闘技が開催されることなく、寂しい気持ちもあったんですけど、新しくRIZINが開催され、第1回に出られてうれしいです。総合ルールの試合がたくさん組まれているけれど、K−1が最高だと示して、隣の曙選手やサップ選手も大きいですけど、最軽量の武尊が一番面白かったと言ってもらえる試合をして、RIZINを食ってやります」と、堂々宣言。
HIROYAは「8年前にK−1甲子園で大晦日に出場し、今年ここに戻って来れて幸せです。新生K−1の魅力を伝えられるようしっかり準備します。僕が29日をしっかり盛り上げて、31日に武尊に新生K−1の魅力を伝えてもらいたい」と、武尊と共に自信を見せた。
K−1からの参戦は、この2選手のみに決定。武尊の対戦相手にはRISEバンタム級王者・那須川天心も候補に挙がり、団体の垣根を越えたカードの実現も期待されたが、今回は時間もなく成立しなかったとのこと。このカードは、中立の立場であるRIZINだからこそ、いずれ実現させたいそうだ。
また、DEEPフライ級王者・元谷友貴との対戦が発表されていた韓国のジョ・ナムジンは、左ヒザ靭帯損傷で全治4週間の負傷をおったため、ブラジルの22歳フェリペ・エフラインが新たな対戦相手として決定。シュートボクセ所属の若武者だ。
未定だったキング・モーのトーナメント1回戦の相手は、ブレッド・マクダーミットに決定した。英国MMA団体BAMMAの推薦選手で、元プロ・ラガーマン。アイルランド代表として活躍したこともあり、2013年にMMAデビューした37歳の選手だ。
DJ.taiki vs.高谷裕之は29日にラインナップされ、長島☆自演乙☆雄一郎vs.アンディ・サワー、山本アーセンvs.クロン・グレイシーは大晦日のカードにラインナップ。曙vs.サップは大晦日のメインとしては行われない。
この日の会見にはRIZIN広報大使に就任したグラビアタレントの橋本マナミさんと、RIZIN GIRLSの葉加瀬マイ、青山あみ、栄木明日香さんも登場。会見の華を添えた。
【写真・文/安西伸一(フリーライター)】