「半分日本人だと言うなら日本の礼節を学ぶべき」RIZINの榊原信行CEOがONE Championshipのチャトリ・シットヨートンCEOに忠告

26日、都内某所にてRIZINが記者会見を実施。会見後の囲み取材で榊原信行CEOがONE Championshipのチャトリ・シットヨートンCEOの発言について語った。
今月23日にONE Championshipが開催した『ONE 172: TAKERU vs. RODTANG』では海人vsマラット・グレゴリアンの試合が行われる予定だったが、グレゴリアンが規定体重を約300gオーバーしたため当試合は不成立となった。
これに対してONEのチャトリCEOは英語で「このような大きな大会に出る選手は試合をしたいはずだが、恐れているならばしないだろう。今大会の一番の見所の1つであった海人vsグレゴリアンの試合が無くなったことは非常に残念だ。おそらく海人は一番簡単な道を選んだのだろう。海人が試合をしないことを望んだことで試合が無くなった。体重オーバーといってもほんの僅かだ。闘うチャンスはあったはずなのに海人は恐れたのだ」と不快感を隠そうともせず吐き捨てた。
さらに日本語で「ファイトマネー、海人、全部もらった。リスペクト、ホントのファイターだったら……これが5パウンド(約2.26kg)違ったら分かる。でもこれは300gだけ!」と試合を不成立にしたのは海人の責任であると非難を重ねた。
なんの非も無いはずの海人が批判されたことについて、海人本人はもちろんのこと日本格闘技界全体がこれに激怒。発言自体もさることながら“300gだけ”に格闘家がどれだけ命をかけているのかをチャトリCEOが理解していないのではないかという批判の声も集まった。
これを受けてチャトリCEOは「海人選手の勇気の欠如に関する発言につきまして、心より謝罪し、正式に撤回いたします。海人選手は日本で高く尊敬されているチャンピオンです」と謝罪文を発表したが、「体重オーバーが1ポンド(約454グラム)未満の場合、世界の主要な格闘技団体における標準的な対応は、キャッチウェイトでの試合を交渉することです。当然ながら、海人選手が試合を辞退されたことに私は残念な気持ちを抱きました」という一文が添えられていたために火に油を注ぐ形にもなっていた。
今会見の囲み取材の中でチャトリCEOの発言についての見解を問われた榊原CEOは「あんまり……あの、ね?(笑)」と苦笑いで言葉を濁す。横に控える笹原圭一広報も「言わせようとしてるでしょ!言わないですからね?!(笑)」と思わずツッコミに回った。
それでも言いたいことは胸中に溜まっていたのか、榊原CEOは「謝罪もしたので局面は変わっていると思いますけど、日本に来て日本の格闘技界でホントに商売したいなら、日本の格闘技の団体をしっかりリスペクトすること。小さいとか大きいとか関係ない。シーザー武志会長がいて、SBがあって、今の自分たちにつながってるってことを理解しなければ、この国に来てビジネスをするプロモーターとしての資格はないと思う。『俺は謝罪がしたい』と思ったとしたならば、進み出て日本人の謝罪の仕方をするべきだと思います。『自分は半分日本人だ』って言うなら日本の礼節とかマナーとか先輩に対する姿勢とか、そういうものはまずプロモーターとしてという前にまず人間として学ぶべき」と持論を熱弁した。