全日本10.12後楽園大会 曙&吉江&野村vs.秋山&大森&青柳、Jr.TAG BATTLE OF GLORY/青木&光留vs.鼓太郎&中島、ウルティモ&金丸vs.二丁拳銃

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2015 ジャイアントシリーズ【開幕戦】
日時:2015年10月12日(月・祝)
開始:12:00
会場:東京・後楽園ホール
観衆:714人

▼第1試合 シングルマッチ 20分1本勝負
○ゼウス
8分09秒 バイセップス・エクスプロージョン→片エビ固め
●ジェイク・リー

▼第2試合 シングルマッチ 20分1本勝負
○渕正信
10分08秒 横入り式エビ固めを押し潰す→体固め
●井上雅央

▼第3試合 6人タッグマッチ 60分1本勝負
諏訪魔/○石川修司/星誕期
9分20秒 ランニングニーリフト→片エビ固め
宮原健斗/●KENSO/土方隆司

▼第4試合 ぼてぢゅう presents Jr.TAG BATTLE OF GLORY公式戦 30分1本勝負
青木篤志/○佐藤光留【1勝=2点】
14分33秒 ヒールホールド→レフェリーストップ
鈴木鼓太郎/●中島洋平【1敗=0点】

▼第5試合 ぼてぢゅう presents Jr.TAG BATTLE OF GLORY公式戦 30分1本勝負
●金丸義信/ウルティモ・ドラゴン【1敗=0点】
23分36秒 ファイアーサンダー→片エビ固め
木高イサミ/○宮本裕向【1勝=2点】

▼第6試合 三冠前哨戦6人タッグマッチ 60分1本勝負
曙/●吉江豊/野村直矢
15分25秒 リストクラッチ式エクスプロイダー→片エビ固め
○秋山準/大森隆男/青柳優馬

曙vs.秋山の前哨戦であすなろ戦士が奮起!諏訪魔が宮原をEvolutionに勧誘!
Jr.TAG BATTLE OF GLORYは青木&光留、ヤンキー二丁拳銃が白星スタート

オープニング

2015-10-12全日本プロレス後楽園_オープニング欠場中のSUSHIが登場。現在売店の1日店長をしているというSUSHIに観客からも「店長」コールが起こる。続いて練習生の佐藤恵一がリングに上がり、10月23日後楽園大会でデビューすることを自ら発表。「全日本を盛り上げていきますのでよろしくお願いします!」と力強く挨拶した佐藤。デビュー戦のカードなどは決定次第発表されるとのこと。

2015-10-12全日本プロレス後楽園_ジュニアタッグリーグ戦入場式続いてJr.TAG BATTLE OF GLORYの入場式へ。10.14名古屋大会から参戦の舎人一家を覗く4チームがリング上に。そして前年度優勝チームの青木&光留が優勝トロフィーを返還したあと、開会宣言が行われた。

第1試合

2015-10-12全日本プロレス後楽園_第1試合負傷欠場した復帰したばかりのジェイクが、全日本に入団したばかりのゼウスとシングルマッチで対戦。応援団がたくさんのノボリを掲げる中、意気揚々と入場してきたゼウス。
エルボーで向かっていくジェイクだが、受け止めたゼウスは逆水平チョップ一発でダウンさせると、リフトアップスラムで叩き付ける。さらにジェイクの逆水平チョップを「来い、来い」と受け止めたゼウスは強烈な逆水平チョップを返す。

早くも胸が真っ赤になったジェイクに対し、ゼウスはカウンターエルボーからスリーパー。グイグイと絞めあげていくゼウスだが、ジェイクはどうにかロープに足を伸ばす。ゼウスは串刺しラリアットからベアハッグに捉えると、そのまま後方にブン投げる。そこからブレーンバスターを狙うが、踏ん張ったジェイクは何とか逆に投げてみせる。
フロントキックをゼウスの顔面に叩き込んだジェイクは、串刺し輝ボーからアトミックドロップ。思わず動きが一瞬止まったゼウスをサイドスープレックスで投げたジェイクはキチンシンクからDDT。カウント2で返したゼウスはジェイクのバックドロップを防御すると逆水平チョップ。

ジェイクも倒れずに逆水平チョップを返していきチョップ合戦に。しかしついに片膝をついたジェイク。それでも雄叫びをあげて逆水平チョップを打っていくが、敢えて受け止めたゼウスは強烈な逆水平チョップを連打するとラリアットを狙う。かわしたジェイクは二段式のミドルキックを返すが、ゼウスはすぐに立ち上がってラリアット。
どうにかカウント2で返したジェイクだが、ゼウスはジェイクが立ち上がったところに走り込んでラリアットでなぎ倒して3カウント。

第2試合

2015-10-12全日本プロレス後楽園_第2試合入場テーマ曲を新しくした井上。渕はいきなりトーキックからの首固め。慌ててキックアウトした井上は「早い! 早い!」と抗議。トーキックを狙う渕を警戒する井上は渕をロープまで押し込んでいくと、まずはクリーンブレイク。
すると渕はカニ挟みで井上を倒すと、レッグスプリットに捉えていく。いかにも体の硬い井上に対して思いきり股を開いていく渕。悶絶する井上は両肩がマットについたところでレフェリーがカウントを叩くと、「ふざけるなよ! それどころじゃねぇんだよ!」と抗議。

自分の腰が痛くなって離した渕だが、井上が反撃しようとしたところに猫だましから足をすくって倒すと、もう一度レッグスプリット。どうにかロープに逃れた井上だが、渕はカニ挟みからしつこくレッグスプリット。悲鳴をあげながらロープに逃れた井上をコーナーに押し込んだ渕だが、反対側にホイップした井上は連続で串刺しラリアット。
ミリオンダラーバスターからアルゼンチン・バックブリーカーを狙った井上だが、サミングで逃れた渕はバックドロップを狙う。しかし井上もサミングを返すとロープに飛ぶ。渕はトーキックで迎撃した首固め。カウント2で返した井上はボディスラムを狙う渕を首固めで丸め込む。

カウント2で返した渕は首固め、スクールボーイで丸め込むが、キックアウトした井上は逆にスクールボーイを狙う。だが、渕はしゃがみこんで押し潰して逆に3カウントを奪った。

第3試合

2015-10-12全日本プロレス後楽園_宮原をEvolutionに勧誘した諏訪魔所属していたユニオンプロレスが解散してフリーとなった石川修司がDDTの星誕期、そして諏訪魔と大型トリオを結成。一方、潮崎の退団によりXceedの今後がどうなるか微妙になった宮原。前回の後楽園大会で諏訪魔に歩み寄るような行動を見せた宮原に対し、リングインした諏訪魔はマイクを持つと「オイ健斗、俺はこれからの全日本プロレスはお前の成長なくしてはあり得ないと思っているよ。この間も俺のことを助けてくれただろ? Xceedなんて辞めてEvolutionに入れよ。俺と組むほうがお前にもメリットがあるだろ? 俺と組んで暴れ回ろうぜ」と言って握手を求める。諏訪魔を見つめながら熟考した宮原はフロントキックで襲いかかる。諏訪魔もすぐにフロントキックで応戦したが、宮原は走り込んでフロントキックを叩き込むと土方にタッチ。
諏訪魔が石川にタッチすると、石川はニーリフトをボディに叩き込む。場外にエスケープした土方はしばらく悶絶。石川がリングに戻すが、ほとんど動けない土方。誕期が腹部を踏みつけていき、諏訪魔にタッチ。

2015-10-12全日本プロレス後楽園_第3試合ここでようやく蹴りで反撃した土方は宮原にタッチ。串刺しジャンピングエルボーからノーザンライト・スープレックスで投げた宮原だが、諏訪魔もキャプチュードを返して誕期にタッチ。突っ張り電車道を見舞った誕期。宮原がKENSOにタッチすると、KENSOは控えの石川にビッグブーツ。
するとタッチを受けた石川は誕期とトレイン攻撃。そこから誕期がボディプレスを投下するが、土方が入ってきて2人にドロップキック。その間に場外では諏訪魔と宮原が大乱闘。土方を石川とのダブルタックルで場外に吹っ飛ばした誕期はそのまま場外へ。

リング上では石川がKENSOにラリアット2連発から、立ち上がろうとしたKENSOにランニングニーリフト。どういかカウント2で返したKENSOだが、石川はもう一発ランニングニーリフトを叩き込んで3カウントを奪った。
2015-10-12全日本プロレス後楽園_西村がKENSOとのタッグで最強タッグ出場表明試合後、諏訪魔はEvolutionのTシャツを宮原に手渡す。素直に受け取った宮原だったが、諏訪魔が引き上げていく途中でTシャツを投げ捨てた。するとそこにスーツ姿の西村修が登場し、大の字に倒れたままのKENSOに向かって「新日本プロレスに入門し、長州力に誘われてWJ……元WWEスーパースターのKENSO、こんなところで寝ている場合じゃない。KENSO、久々に俺と旅に出るか?」と声をかける。立ち上がったKENSOが西村と握手を交わすと、西村は「歴史と伝統のある世界最強タッグ、参戦させていただきます」と、早くも最強タッグにKENSOとのコンビで出場を表明。すると久しぶりにマイクを持ったKENSOも「しゃべってもいいですかー? まずはじめにこのKENSO、フリーなんですけどこの全日本プロレスのために一生懸命頑張りたい! この西村先生と最強タッグ絶対に優勝したい! 以上!」と絶叫した。

<試合後コメント>
諏訪魔&石川修司&星誕期
ーー全日本マットに帰ってきました。
石川「そうですね。ちょっと王道トーナメントは準決勝で終わってしまったけど、まだまだしっかり戦っていないヤツがいるんでね。今度は最強タッグがあるでしょう? 誕期さんも俺と同じでデカくて強いヤツと闘いたいって事で今日来てるんで。全日本プロレスがOKだったら俺と誕期さんで最強タッグにエントリーさせてほしいなって」
誕期「石川選手の言った通り今日証明されたでしょう。デカいし動けるし。誰にも負けない力があるから……出させてくれ!」
石川「ぜひぜひ出させてほしいね。明るく楽しく激しいプロレス、俺と誕期さんのチームが一番見せるから。それを証明しますんで、エントリーさせてください。ありがとうございました!」

ーー試合前にいきなり宮原選手を誘っていましたが?
諏訪魔「この間。意味深な行動を取ったあいつの真意を確かめる。そのために俺は来たし。今の全日本プロレスがこれ以上に上に行きたいんだったら、宮原の成長なくして成り立たないと俺は思っているし。もう若手じゃないんだしさ。そこはあいつも自分が上がっていくためにどういう選択をすればいいかっていうのは考えてもらいたいね。俺はあきらめないよ。やっぱりあいつはかわい子ちゃんやって人気を得ようなんて甘い考えは捨てたほうがいいよ。メリットのあるところ。Evolutionなんてみんなそうだよ。自分の事しか考えていない。そういうヤツらの集まりなんだから。それだったら俺の横に立って一緒に暴れまわった方がいいんじゃないか?まだまだあいつ自身の伸びしろは感じるし。
今こそあいつはアクションを起こすべきだと思うよ。それをみんな待ち望んでいると思うし。それは全日本のファンのみならず、業界全体が求めているかもしれない。今のままだったら終わりだよ。それは派閥どうこうって俺は言ってるけど、それはあくまで波紋を起こすためであって。諏訪魔派に入るとかそんなちっちゃい事を気にする必要はないんだよ。自分が上に行きたいかどうか。トップ獲りたいか。どうかそれだけだよ」

ーー11月1日の弘前大会に藤田選手が来場する事が正式に発表されましたが?
諏訪魔「わかんねぇ、そんな(苦笑)。一回スカされてるからね。そんな信用していないし。俺は弘前でまた船木誠勝と、もうセコンドどうこうに紛らわされたくないし。そういうのはいいんだよ。弘前では船木誠勝一本。そういうつもりでいますよ」

ーー藤田選手とはそれが終わってからと?
諏訪魔「そうだよ。もう当たるんだから(笑)。その時にじっくり楽しむよ。来たければ来ればいいよ。コスチュームで来るのか? 俺に言ったよな? 『(IGF大阪大会に)コスチュームで来い』って。そこだけだな」

第4試合

2015-10-12全日本プロレス後楽園_第4試合①ここからJr.TAG BATTLE OF GLORYが開幕。まずは前年度優勝チームの青木&光留のEvolutionが、宿敵Xceedにして世界ジュニアとGAORA TV王座のチャンピオンコンビでもある鼓太郎&中島と対戦。
光留は柔術着とロングタイツを新調。青木と鼓太郎の先発で試合開始。いきなり飛び付き腕十字を狙った青木だが、鼓太郎も腕十字で切り返そうとする。すかさず青木はワキ固めにスイッチするが、鼓太郎は前転して極めさせない。

ここで鼓太郎が中島にタッチすると、青木は光留にタッチ。光留はミドルキックからローを連打するとショルダータックル。さらに中島のドロップキックを自爆させてランニングローを叩き込むと、そこに入ってきた青木の低空ドロップキックとサッカーボールキックのサンドイッチ攻撃。
だが、中島も光留をエプロンに出すとドロップキックで場外に出してからトペを発射。さらに鼓太郎もトペで続く。場外で光留を蹴り飛ばしてからリングに戻した中島は、ミドルキックから串刺しエルボー。さらにダイビング・フットスタンプを落とすと、鼓太郎にタッチ。

ファンネル(=619)からロコモーション式DDTで叩き付けた鼓太郎はそのままニンジャチョーク。グロッキー状態の光留に中島がショルダーネックブリーカーからサッカーボールキック。だが、カウンターのニールキックを返した光留は青木にダイビングタッチ。青木は控えの鼓太郎に襲いかかっていき、場外に出す。
中島が必死に青木をリングに戻すが、青木は中島の攻撃をかわすと場外に鼓太郎にトペを発射。だが、中島がどうにか反撃して鼓太郎にタッチすると、鼓太郎はビット(=ハンドスプリング・エルボー)から串刺しジャンピングニー、地獄の断頭台。

2015-10-12全日本プロレス後楽園_第4試合②青木もミサイルキックを返すと、鼓太郎のファンネルをキャッチしてフロントキック。光留にタッチすると光留のランニングローと青木のフロントキックを交互に叩き込んでいく。中島が救出に入って来るが、光留が中島を場外に連れ出す。
その間に、鼓太郎は青木の攻撃を切り返して強引に青木を肩車。そこに戻っていた中島がミサイルキックを発射。さらに鼓太郎はエクスカリバー(=旋回式ツームストンパイルドライバー)で叩き付けるとワンツーエルボー。だが、青木もカウンターエルボーからバックドロップを返して光留にタッチ。中島が飛び込んでくるが、光留はソバット。中島も串刺しドロップキックを返すとダイビング・フットスタンプ。これをかわして足を取った光留はアンクルホールド。

そこからバックドロップを狙ったが、踏ん張った中島はミドルキック。光留もミドルを返すとカウンターのハイキック。もう一度バックドロップを狙った光留だが、着地した中島は延髄斬り。しかし光留はアンクルホールドに捉える。これを延髄斬りで脱出した中島。そこに鼓太郎がコーナーに登っていくが、追いかけていった青木。しかし最上段まで昇ってきた青木を鼓太郎は雪崩式アームホイップで投げていく。その間に中島が光留の顔面にトラースキックを連発。カウント2で返した光留だが、中島はスピンキックからバズソーキックを叩き込んでガッチリ押さえ込む。

辛くもキックアウトした光留は中島のハイキックをキャッチしたアンクルホールドに捉える。中島は蹴って脱出しようとするが、光留はその足もキャッチしてクロスヒールホールドに捉える。これで身動き出来なくなった中島はギブアップこそしなかったが、レフェリーが試合をストップ。
前年度優勝チームは二連覇に向けて幸先のいい白星スタートを切った。

<試合後コメント>
青木篤志&佐藤光留
ーー世界ジュニア、GAORAそれぞれのシングル王者のチームを倒しての白星発進となりました。
青木「まぁね、シングルのチャンピオンと言ってもタッグではなんの実績も残していないでしょう、あいつらは。その差だろう」

ーーこのリーグ戦で優勝するという決意についてはお2人のチームが一番強いと感じているのですが。
青木「もちろんでしょう。そこで一番優勝する気が薄いと言われたら悔しいし、それは当たり前の事だから。それは誰もが思っている事だからさ。そこで勝負する事でもないし」

ーー青木選手からは11月1日のタイトル戦の前哨戦的な意識も感じられたのですが?
青木「いや別に。こっちの作戦だよ。本当は俺が鼓太郎を排除してこっちが2対1になる状況を作ろうと思ったんだけど、逆に俺がやられて2対1に(光留を)させてしまったけれど、でも! 普通に考えて俺と佐藤でどうやれば勝てるかなって考えて、やっぱり鼓太郎と1対1か2対1になるよりも、中島と1対1や2対1にするのが勝つための一番大事なところだから。そういう意味では作戦通りうまく分断できたから良かったなと」

ーー佐藤選手も終盤のキック攻撃には大きなダメージを負っていましたが、最後はヒザ十字からクロスヒールホールドに切り替えての勝利でした
光留「……勝ったんですよね? なんでもいいよ。腕がほしいなら腕をやるよ。首がほしいなら首をやるよ。足がほしいなら持っていけばいいよ。その代わり優勝だ。あとはいいよ。優勝だけ」
青木「あとは本当に優勝するだけ。それしか考えていないから。以上!」

第5試合

2015-10-12全日本プロレス後楽園_第5試合①様々な団体で活躍しているユニオンプロレス解散後、自らプロレスリングBASARAを旗揚げするイサミと、666の宮本によるヤンキー二丁拳銃が王道マット参戦。Jr.TAG BATTLE OF GLORY初戦は金丸&ウルティモと対戦。
金丸と宮本の先発で試合開始。ロックアップからロープに押し込んだ宮本だが、まずはクイーンブレイク。リストロックに捉えた金丸だが、宮本が切り返していく。飛行機投げから腕を固める宮本をヘッドシザースで切り返していった金丸だが、宮本はヘッドスプリングで脱出。

ヘッドロックに捉えた金丸をロープに振った宮本だが、金丸はショルダータックル。ここで宮本はイサミにタッチ。握手を求めるイサミの手を叩いていった金丸はウルティモにタッチ。リストロックの応酬からアームドラッグで投げたウルティモ。ここでイサミは宮本にタッチ。トーホールドを狙った宮本をコークスクリュー・シザースで投げていったウルティモ。
金丸にタッチするとダブルのカウンターエルボー。金丸がストンピングを落としていくと、メンチを切りながら立ち上がった宮本はストンピングを帰してイサミにタッチ。金丸を場外に連れ出したイサミだが、逆に鉄柵に叩き付けた金丸は鉄柵に飛び乗ってのレッグドロップを投下。

リングに戻ってDDTで叩き付けた金丸はウルティモにタッチ。カウンターエルボーから執拗にカバーしていったウルティモは、リバースのインディアンデスロック。続いて金丸が首4の字固めに捉える。反転してイサミの額をマットに叩き付けると、イサミは額の古傷から流血。ウルティモが変形のアンクルホールドに捉えて金丸に渡すが、ここでイサミが意地のブレーンバスターを決めて宮本にダイビングタッチ。
ドロップキックで金丸を場外に追いやった宮本は鉄柵の外に出て鉄製のフェンスに叩き付けると、「戻れ!」と一喝する和田京平レフェリーに向かって「うるせー!」と言い返す。イサミもウルティモと場外乱闘。だが、このリーグ戦はPWFルールのため場外カウントは「10」。そのため場外カウントで慌ててリングに戻った宮本。金丸も素早くリングに戻ると宮本は首4の字固めに捉える。

2015-10-12全日本プロレス後楽園_第5試合②しかし京平レフェリーは「チョークだ」と注意。立ち上がった宮本は「チョークっていうのはこうやるんだよ!」と京平レフェリーの目の前で金丸にチョークスリーパー。さらにタッチを受けたイサミも宮本とのダブルタックルからコーナーに金丸を追い込んで、注意する京平レフェリーのほうを向きながら後ろ足で金丸を蹴って行く。
宮本は逆水平チョップを叩き込むが、金丸もようやく反撃するとウルティモにタッチ。ウルティモはフライング・クロスチョップからコルバタで投げる。15分が経過し、ウルティモはショルダースルーで投げると、背後から襲いかかってきたイサミごと宮本をヘッドシザースで投げ飛ばす。しかし宮本がウルティモの串刺し攻撃を蹴りで迎撃すると、イサミがダイビング・クロスボディー。伊良部パンチをかわされたイサミはカウンターのドロップキック。

だが、ブレーンバスターを返したウルティモは金丸にタッチ。ヒザへの低空ドロップキックから串刺しエルボーを叩き込んだ金丸はハリウッドスタープレス。宮本がカットに入ると、二丁拳銃は金丸にトレイン攻撃。さらに二丁拳銃を発射。イサミのダイビング・ダブルニードロップをかわした金丸だが、イサミが卍固めに捉えると、金丸はウルティモをコブラツイストに捉える。
イサミは六八九(=変型腕固め)との複合技にスイッチするが、金丸はどうにかロープに脱出。宮本がミサイルキックを発射している間に、イサミは場外でウルティモを鉄柵に投げつける。宮本はファイアーサンダーを狙ったが、脱出した金丸は飛び付きスイングDDT。20分を経過し、ウルティモが戻ってきてバズソーキック。カウント2で返した宮本だが、金丸はディープ・インパクト。
どうにかイサミがカウント2でカットし、金丸にカウンターの勇脚(=トラースキック)。そこにウルティモが延髄斬りを叩き込むが、イサミもラリアットの相打ちに持ち込む。4者ダウンする中、宮本が金丸にニールキックからサンダーファイヤーパワーボム。カウント2で返されると、宮本はムーンサルトプレスを投下するが、金丸は剣山で迎撃してラリアット。

間髪入れず垂直落下式ブレーンバスターで叩き付けるがカウントは2。ならばともう一度ディープ・インパクトを決めたが、イサミがダイビング・ダブルニードロップでカット。ウルティモも戻ってくるが、イサミはフロントキックからブレーンバスターで排除。イサミは金丸とエルボー合戦。そこから金丸の攻撃をかわして場外にウルティモにトペを発射すると、宮本が金丸にハンドスプリングオーバーヘッドキックからのファイアーサンダーを決めて3カウント。
難敵を下したヤンキー二丁拳銃が王道マット初戦にして、Jr.TAG BATTLE OF GLORY白星スタートを切った。

<試合後コメント>
ヤンキー二丁拳銃
宮本「なんでベルト持ってきてないんだよ。狙うはあのベルトだろう」
イサミ「プライドあるんじゃないのか、チャンピオンサイドに」

ーーアジアタッグ王者を倒しての白星発進となりました。
イサミ「最高じゃないですか。あと4チーム」
宮本「あと4チーム」

ーー石川選手が王道トーナメントに参加した時にはフェンスのあるリングに戸惑いを感じていたようですが、お2人はいかがですか?
イサミ「それもひとつのアイテムだから。そりゃあ向こうのほうがそこに関しては長けていますよ」
宮本「まだ不慣れなところはありますよ」
イサミ「この公式戦中の我々の鉄柱の使い方を見ていてください。ここから成長するから」
宮本「あと和田京平の的確なレフェリング。あれは正直、大日本(プロレス)にはないね」
イサミ「俺たちが主戦場としているところとは…」
宮本「あそこまで的確にやられるとね。やっぱ『全日本なんだな』って思いますね」
イサミ「全日本に来てるんだからね。今日で全部把握したんでね。鉄柵のこともルールも。(場外カウントは)10カウントだよ。びっくりしたよ。(和田レフェリーが)『10で終わるぞ』って」
宮本「大日本だと場外カウントなしだから」
イサミ「ちょっとびっくりしたよ。でも今日で全部わかったから。もうあとはこのルールで勝つ。勝つことの意味ですよね。そりゃあフェンスもあるし、そういうルールの中で戦っていく。楽しみだね。楽しみしかないですよ」

ーー今日は大日本の北海道シリーズから帰ってきて、また北海道に戻るという強行スケジュールですが?
イサミ「宮本さんはこの後DNAもありますからね」
宮本「わたしはこれを乗り切って鉄人になります」
イサミ「そしてまた明日から大日本に合流だよ、北海道に。そしてまた抜けて全日本に来ます。別に中抜けしてるからって全力出していないと思われては困るんで。逆ですね。そうやってオファーをしてくれた大日本もそうだし、全日本もそうだし。両方に手抜きではなく、両方の団体を満足させる事が日程を組んでくれた両団体に対する恩返しだと思ってるんで。両方盛り上げて最高のものを見せますよ」
宮本「頑張ろう」
イサミ「それくらいの自信はついたよね。ただね。疲労はたまってる(苦笑)。これをどんどん解消していかないと意味がないんで。この連戦の意味がないんで。やっぱ悔しいのはアジアタッグ王者がベルトを巻いてこなかった事だよね。『小次郎、破れたり!』だよね」
宮本「もっとアピールしたかったけどね」
イサミ「鞘から抜いた状態で来ていたからね。抜き身で来ていたんで」
宮本「まぁなんにせよまだ始まったばかりなんで。頑張りましょう」
イサミ「あとは楽しんで」
宮本「優勝ですね」
イサミ「優勝しか見てないです」
宮本「もちろん! 出場選手は少ないけれど、やっぱり出るからには優勝しないと意味ないんで」
イサミ「それくらいお客さんも熱かった。前の試合も見たけどやっぱりレベルは高い。お客さんも熱いし、どんどん学んで。楽しんでいきましょう。なぜなら?」
2人「俺たちは、強い!」

第6試合

2015-10-12全日本プロレス後楽園_第6試合①メインイベントは王道トーナメントを制し、曙の持つ三冠王座への挑戦が決まっている秋山が6人タッグで前哨戦。メインに抜擢された野村と青柳はやや緊張の面持ち。曙が気合いの雄叫びと共に先発を買って出ると、秋山も先発で出て行く。いきなりロープに押し込んだ曙は強めに突き飛ばしてブレイク。
秋山のショルダータックルをショルダーブロックで迎撃した曙はエルボードロップ。かわした秋山はニーアタックで飛び込むが、曙もこれをかわして吉江にタッチ。すると秋山も大森にタッチ。ロープに押し込んだ大森は離れ際にチョップ。

さらにフロントキックを叩き込んだ大森はボディスラムを狙うが、踏ん張った吉江はコーナースプラッシュを狙う。これをかわしてボディスラムを狙った大森だが、押し潰した吉江はジャンピング・ボディプレス。これを大森がかわすと青柳が「大森さん、お願いします!」とタッチを求める。
すると吉江も野村にタッチ。野村をロープに押し込んだ青柳は慎重にブレイク。腕の取り合いからカニ挟みで倒した青柳はヘッドロック。野村はロープに振って逃れるが、青柳はショルダータックル。さらにお互い追走式エルボーを叩き込むと、野村はドロップキック。

そこから控えの秋山にエルボーで襲いかかった野村。一気に場内が沸き上がるが、青柳がドロップキックを返してからフォアアームを連打。そこから野村をロープに振るが、野村はその勢いを利用して控えの秋山に再び襲いかかる。これに怒った秋山は野村の髪の毛を掴んで文字通り場外に引きずり降ろすと、左右の鉄柵に投げつける。
リングに戻された野村に大森がエルボースマッシュを叩き込むと、青柳にタッチ。青柳も控えの曙に襲いかかると、怒る曙に「下がれ」というジェスチャーをしてみせる。またも沸き上がる場内。野村は必死に秋山にエルボーで向かって行くが、秋山は野村に強烈なサッカーボールキックを連打すると、大森にタッチ。

2015-10-12全日本プロレス後楽園_第6試合②大森が逆エビ固めに捉えると、青柳が入ってきて曙と吉江がカットに入れないように立ちふさがる。曙は野村に向かって「自分で返せ!」と檄。野村は歯を食いしばって自力でロープに脱出してみせたが、秋山が自軍のコーナー下に野村を座らせると、指差して狙いを定めてから串刺しランニングニー2連発。
ぐったりする野村を執拗にカバーしていく秋山。挙げ句の果てには片エビ固めでガッチリ押さえ込むがどうにかキックアウトした野村。秋山もここで諦めて大森にタッチ。大森はパイルドライバーで叩き付けるが、カウント2で吉江がカット。すると野村は大森にスピアーを叩き込んでようやく曙にタッチ。

コーナースプラッシュからエルボードロップを落とした曙はヨコヅナインパクト(=ジャンピングパイルドライバー)を狙うが、踏ん張った大森はトラースキックからニールキックを返すと秋山にタッチ。串刺しジャンピングニーからエクスプロイダーを狙った秋山だが、踏ん張った曙はカウンターで64。そこに吉江と野村が入ってきてトレイン攻撃。倒れた秋山に曙はボディプレスを投下。
さらにヨコヅナインパクトに体勢に入るが、大森がアックスボンバーでカット。野村がドロップキックで大森を排除すると、吉江が秋山にスティンクフェイスからジャンピング・ボディプレス。青柳がカウント2でカットするが、吉江は青柳を場外に放り出すとコーナーに登っていく。しかし大森がエプロンで足止めすると、秋山が追いかけていって雪崩式エクスプロイダー。

カウント2で曙がカットすると、大森が入ってきて秋山と2人で突進するが、曙はダブルラリアットで迎撃。そこに吉江がセントーンを落とすと、地獄突きからバックブローを連打。
しかしカウンターのジャンピングニーから吉江の巨体を完璧なエクスプロイダーで投げると、大森がスライディング式アックスボンバー。15分が経過し、秋山がリストクラッチ式エクスプロイダーで投げて3カウント。
2015-10-12全日本プロレス後楽園_エンディング試合後、大森が場外で抑え付けていた曙がリングに戻り、三冠のベルトを掲げて秋山を睨み付けると、秋山は両手で自分の腹を叩いてどーんと来いという構えを見せた。

<試合後コメント>
秋山準
ーー今日は直接あたる機会はありませんでしたが、その分最後はガッチリ……
「あいつらも入っているし、こういう人間の少ない時に青柳と野村が入っているというのはやっぱりそっちに集中するだろうし。だけど今日は野村は良かったけど青柳はダメ。チャンスは1回なんだよ。チャンスは。自分でいろいろ考えなくちゃいけないんだよ。緊張するだけじゃいけないんだよ。ここでどうすれば自分が目立つか。どうやったら声援を集めるか。(それについては)野村の勝ち。お前の負け。チャンスなんか一瞬なんだよ。
まぁ今、青柳に言ったように俺もチャンスは一瞬かも分からないから。このチャンスを必ずものにして。今はすべてモチベーションから何から……俺が横綱に負けているのは知名度だけだよ。圧倒的にそれは負けてるけど、それ以外はすべて俺が勝ってる。コンディションもモチベーションも何から何まで俺の勝ち」

ーーでは三冠戦も負ける要素はないと?
「ない!」

ーー今後も前哨戦はあると思いますが?
「全部勝つつもりでいますよ。今日くらいだったら俺の勝ち」

ーーでは試合を通じて自信が深まった感じですか?
「いや自信はずっとありますよ。自信はあったけど、自信を隠していただけで。自信なんかずっと前からある。何十年もあるから偉そうに、かなり上の人にもガンガン文句言っていたけど。今の若いヤツは自信がないからな。自信がないんですよ。だから言えない。言ったら言ったでその言葉の責任を負わなくちゃいけないけど、その覚悟もない。な? 怖いんだよ。何も言えないんだよ。お前(=青柳)だけじゃない。全員そうだよ。上のやつに言うのは労力も精神的にも。あとで『わ、言っちゃった』っていうのも。ただそういうのを気にしていたら何もできない。お前らにはそれがない。そう言ったらそこまで追いつかなくちゃいけないんだよ。な?それがお前らは怖いんだよ。そうしているうちは絶対無理だよ。別に青柳だけじゃなくて全員そう。何十年前から自信はありますよ。その自信にふたをしていただけ。ふた開ければ同じです。ありがとうございました」

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