“棚橋弘至の後継者”吉岡勇紀がハイフライフローで最強王者を下して名実ともに“エース”へ!

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 6日、東京都・後楽園ホールにてDRAGON GATE『KING OF GATE 2025』が開催。ISHIN、シュン・スカイウォーカー、田中良弥、吉岡勇紀が1回戦を突破した。

 毎年恒例となっているDRAGON GATEのシングルNo.1決定戦『KING OF GATE(以下KOG)』が今大会より開幕。今年は32選手が参加し、全国を巡業しながら14大会に渡って開催。12月3日の後楽園ホール大会にて優勝決定戦が行われる。

 この日は、KOGトーナメント1回戦としてルイス・マンテvsISHIN、土井成樹vsシュン・スカイウォーカー、田中良弥vs帆希、吉岡勇紀vs菊田円の4試合が実施。


 最初に行われたのはマンテvsISHINの1回戦。
 マンテはマスクマンのディアマンテ時代にはドリームゲート王座の戴冠歴もあり、ツインゲートは1回、トライアングルゲートは3回も戴冠している実力者。対するは、2度のブレイブゲート王座戴冠歴もあり、現トライアングルゲート王者のISHIN。
 スピードや跳躍力ではマンテが勝るものの、パワーやインサイドワークではISHINが上回るという勝負論のある対面だ。

 ISHINは正々堂々のルチャ・リブレで闘うことを宣言するが、もちろんこれは真っ赤な嘘でありISHINの奇襲から試合が始まる。しかし、マンテのルチャに対応した結果ISHINも結果的に正統派のルチャで闘ってしまい、大歓声を受けて苦笑い。
 マンテが3次元的な動きで翻弄してトペ・スイシーダを決めるが、2発目を放ったところをISHINが鉄板で顔面をぶん殴ることで阻止。最後はマンテがウラカン・ラナを狙ったところをISHINが全体重をかけてのスクールボーイで3カウント奪取。


 次に行われたのは土井vsシュンの1回戦。
 シュンはユニットや団体の枠に縛られない型破りのサイコパス系ヒールであり、3度のドリームゲート王座戴冠などの経歴よりも唯我独尊なそのキャラクターが高く評価されている選手。
 対する土井は数々の栄冠を手にしてきた説明不要の実力派ベテラン。現在はDRAGON GATEの所属ではなくなってしまったものの、DRAGON GATEと全日本プロレスへ継続参戦し、両団体の橋渡し役としてプロレス界全体の活性化の立役者となっている。

 試合は土井の奇襲から場外乱闘となる中で始まるが、ここではシュンが圧倒。それでも土井はベテランならではの多彩な引き出しを活かし、ドラゴンスクリューからの足4の字固めを軸に足への一点集中攻撃。シュンは足を引きずりながらもシットダウン式BTボムを決めて旋回式ロックボトムに繋げようとするが、土井が逆打ちで阻止。
 土井はブラスターを被弾しながらもバカタレスライディングキックを決めるが、2発目をかわしたシュンがスカイデ・スペシャル(※ホルヘ・クラッチ)で3カウント。


 次に行われたのは、田中vs帆希(ほまれ)の1回戦。
 田中は高い身体能力と端正なルックスで人気を博し、今年7月のブレイブゲート王座初戴冠から自信も身に着けてスターとしてのオーラを纏う選手に成長。
 対する帆希も器械体操をベースとした高い身体能力を持つ選手であり、デビュー戦から圧倒的なポテンシャルを発揮。シュンへの憧れからデビュー直後からシュンのユニットに加入し、2人が同ユニットから追放されてもシュンとともに行動。
 この試合は“陽の田中”と“陰の帆希”のように対比されることが多いホープ同士の対決となった。

 ともにオーバーマスクを被って入場し、マスク越しの視殺戦を展開。
 帆希は田中の長い髪を掴むことで攻撃・防御を両立させつつ優位に試合を運ぶ。それでも田中はブーメラン・アタック式のアームドラッグやノータッチ・トペ・コンヒーロなどの機動力で逆転。
 田中の逆水平チョップ、帆希のトラースキックの激しい打ち合いが展開され、田中のハンドスプリング式RKOをトラースキックで撃墜した帆希が田中のクロスセイバーを振り払ってモモ☆ラッチ。さらにアゴ先をトラースキックで貫いて試合が終わったかと思いきや、不屈の闘志で立ち上がった田中がクロスセイバーからジョーカーストライザー(※スターダスト・プレス)を決めて激戦を制した。
 試合後、田中は大の字に倒れたままの帆希の眼前へブレイブゲートのベルトを見せつけて挑発。2人の因縁はまだまだ続いていくことになりそうだ。


 最後に行われたのは、菊田vs吉岡の1回戦。
 両者はともにドリームゲート王座の戴冠歴があり、数年前に上の世代が次々と退団していった時代のDRAGON GATEを支えてきた2人。
 ヒールターンした菊田は今年8月に2度目のドリームゲート戴冠を果たし【我蛇髑髏(がじゃどくろ)】を率いて悪の道を驀進。「強さこそすべて」という信条を掲げて恐怖政治を行っている。
 一方の吉岡は若くして団体のエースになることを期待されていたが、2023年12月に網膜剥離という選手生命を脅かす負傷から約1年2ヶ月に渡る長期欠場。復帰後も不調が続いたが、7月に新日本プロレスの棚橋弘至と対戦し、同じ岐阜県立大垣西高校野球部出身という縁から絆を深めてハイフライフローと“エース”の称号を継承。与えられた称号に甘えず自分の力で“エース”と呼ばれるよう努力を続けている。

 試合はじっくりとした互角のレスリング攻防から始まる。しかし打撃戦となるとパワーで勝る菊田が圧倒的有利となり、サミングなどで吉岡の古傷である目をえぐる情け容赦無い攻撃を加える。
 菊田は尻爆弾の連打で畳み掛けていくが、吉岡は下からすくい上げてデスバレーボムで叩きつけたり、空中でキャッチしてバックドロップを決めたりと研究の成果を発揮。ならばと菊田は得意のラリアット攻勢に切り替えていくが、吉岡は3発もラリアットを喰らいながらもカウンターのバトルフックを食らわせてゲームチェンジ。
 1度目のハイフライフローは菊田の剣山に迎撃されてしまったが、変形ダークネスバスターから本家よりも高さも飛距離もある最高のハイフライフローを決めて3カウント。吉岡が現ドリームゲート王者を1回戦で破る快挙を成した。


 会場から大・吉岡コールが起こる中、吉岡は「どうだ!どうだ!これが俺の実力だ!あんな奴に勝っただけで俺は満足なんかしねーぞ。俺が目指すのは2回目のKOG優勝だ!来月3日、ここ後楽園で準決勝・決勝がある。こっから全部勝って必ず俺はここに戻ってくるぞ!DRAGON GATEのエースになるのはこの俺、吉岡勇紀だッ!」と雄叫びを上げ、完全復活からの頂点獲りを宣言した。

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