トランスジェンダー女子プロレスラーがハードコアデビュー決定!「私の得意なことがもっと広がるかできるかもしれない」

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29日、PPPTOKYOが12月9日新宿FACE大会についての記者会見を開催。“トランスジェンダー女子プロレスラー”エチカ・ミヤビ念願の世羅りさ戦が決定した。

 『PPPTOKYO』は慶應義塾大学卒の元・博報堂レスラー三富兜翔が総帥としてプロデュースしている新進気鋭のプロレス団体。
 2021年には筋肉系YouTuberやセクシー女優としても活躍していたちゃんよたがプロレスラーデビューし、同じく生え抜きの“胸毛ニキ”こと八須拳太郎とともに『BreakingDown』に出場して一気にPPPの一般知名度を高めた。
 さらに、世界中のムービースターが集まる『コミックコンベンション』で外国人来場者へ日本の文化とも言えるプロレスの試合を見せるなど多方面での活躍を見せ、プロレス界の外に向けて大きな話題を振りまいてきた。
 そんなPPPから2022年9月にデビューした生え抜き選手第3号が“トランスジェンダー女子プロレスラー”エチカ・ミヤビ。
 エチカは高校生までは男性として過ごしていたが、今は女性として人生を歩んでいるトランスジェンダー。元々ちゃんよたが働いているマッスルガールズバー『筋肉女子・マッスルガールズ』でともに働いており、ちゃんよたの試合を見て憧れてPPPへ入門。小学校まではソフトボール、中学では軟式野球に打ち込み、高校では硬式野球で投手として140km/h近い速球を投げた過去もあるなど高い身体能力を持っている。
 自らのアイデンティティに悩みデビュー後もプロレスファンから様々な言葉を投げかけつけられてきたエチカだったが、昨年には性別適合手術を受けて身も心も女性に。
 エチカの生き様は今年8月にフジテレビの『ザ・ノンフィクション』で放送され、世間から注目される時の人に。トランスジェンダーとしての生き方を引け目に感じていたエチカはあまり自分からは自分の考えなどを表に出してこなかったが、番組を見た視聴者から多くの反響があったことで勇気付けられ“ノンフィクションに生きる覚悟”を固めたという。

 そのエチカがデビュー戦の相手である世羅りさが来年1月に引退することを知り、最後のシングルマッチを希望。世羅もその気持ちに答え、ハードコアマッチでの試合を決定した。
 会見に出席したエチカは「デビュー戦より緊張しているかもしれない」と緊張した面持ちで喋り始めるが、「今でも鮮明にあの空間と言葉を覚えてるんですけど、トランスジェンダーとか関係ないよって。女子プロレス厳しいから、女子プロレスの厳しさを教えてあげるっていう風に言ってくれたことが、怖かったのもありますけど、それ以上にすごく嬉しくて。私を受け入れてくれる人が、世界があるっていうふうにそこで初めて思えたので、そういう意味で世羅さんは私にとってすごく特別な存在の選手なんです。プロレスへの向き合い方、アイディア、愛だったりを試合で見せたい。それが引退される世羅さんへの、私ってこんだけプロレス好きになりました。成長しました。なぜなら、あなたがプロレス界で私をこう出迎えてくれたからですっていうのを伝えたいですね」と世羅への思いを語る。
 ハードコア戦のデビューに向けては「ハードコアに触れることで、もっとさらなるプロレスの世界が広がるっていう期待感が私の中であるのが一つあります。世羅さんのフィールドです、ハードコア。そこに私がお邪魔して試合させていただくみたいな形にはなると思うんですけど、でも私は負ける気はないというか。ハードコアって自分の思うがままの、何使ってもいいっていうことじゃないですか。だから私の得意なことがもっと広がるかできるかもしれないし、そういった意味でエチカしかできないハードコアを世羅さんにぶつけられると思うとワクワクしますし、それで倒したいなと思っています」と自信を垣間見せた。

 いつもどこか一歩引いたような言葉選びをするエチカだが、強気な発言を見せたエチカには今回の試合にかける並々ならぬ想いを感じる。PPPでデビューしてからのエチカ・ミヤビにおける第一章の集大成となる試合になるだろう。

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