渡辺未詩が中島翔子との死闘制し『東京プリンセスカップ』決勝進出!8・23後楽園で遠藤有栖と新世代対決へ

東京女子プロレスが8月17日、エディオンアリーナ大阪第2競技場で夏のシングルトーナメント『東京プリンセスカップ』準決勝を開催した。渡辺未詩が中島翔子との死闘を制し、3年ぶりの決勝進出を決めた。決勝戦(8月23日、後楽園ホール)は、準決勝で荒井優希を下した遠藤有栖との新世代対決となる。
渡辺と中島は直近では7月13日(日本時間14日)、米テキサス州ダラスで一騎打ちを行い、その際は渡辺が勝利を収めており、1ヵ月ぶりのシングル戦となった。

序盤は両者レスリングの攻防でしのぎを削った。あっという間に5分が経過すると、中島がフランケンシュタイナーからトペを発射。場外戦で渡辺はベアハッグの体勢からリングの角に中島の腰をぶつけるエグい攻め。中島はトップロープ超えセントーン・アトミコもカウントは2。渡辺はカナディアン・バックブリーカーからダブルハンマー、ジャイアントスイング狙いも、かわした中島が無人在来線固め。渡辺はジャイアントスイングでぶん回す。耐えた中島は619、変型ドラゴンスクリュー。場外に回避した渡辺がリングに戻ろうとすると、中島が619、エプロンでダイビング・セントーンを投下。さらに中島はダブルアームDDTからダイビング・セントーンも、渡辺がヒザ剣山で阻止。両者ともにダメージが大きく、いったん場外へ。リングインすると、再びレスリングの攻防。中島がヨーロピアンクラッチで丸め込むも2カウント。渡辺がパワースラムを見舞えば、中島はノーザンライト・スープレックス・ホールドもカウントは2。中島がコーナーに上がると、渡辺が抱え上げて雪崩式アバランシュホールド。勝機と見た渡辺はレーザービームからティアドロップを繰り出して3カウントを奪い、24分超えの文字通りの死闘を勝ち抜いた。
渡辺は「なんとか、勝ちました! 中島さんとは、もう今月と先月だけでどれだけ戦ったってくらい試合したし、道場でも一番誰よりも会う人類です。中島さんがいなかったら、私はこんなに努力しなきゃって思えてないから。尊敬する中島さんとこうやって高め合うような試合ができて、とってもとってもうれしいです。気持ちといろんな思いで勝てた。決勝に進めます! 決勝、どんな相手が来ても私はプリンセスなので絶対に負けません。優勝します! 後楽園で有栖、戦いましょう」とマイク。

リングに上がった遠藤が「未詩さん、かっこよかった! でも、やっと私もここまで来たんだ。東京女子プロレスに来て、初めて一番になれるチャンスが来た。私が勝って、夏一番の女になります!」と言えば、渡辺は「有栖も1回戦、2回戦、すごいかっこよかったよ。今年の夏の有栖はどれくらい強くなってるのか、1週間後が楽しみです。うちら2人で2025年、東京女子、最高の夏にしましょう!」と応じ、握手を交わした。
バックステージで渡辺は「中島さんに勝ちました。 これだけ分かり合っている気がしていたんですけど、こんだけ戦って、ほぼ毎日ずっと一緒にいるので。それでもまだ引き出しがあって、知らない顔があってっていうのを今日実感しました。これだけいろんなところ痛くなって。でもそれが逆に私のなかでどんどん気持ちが強くなっていって。私はベスト4に入るの自体が3年前の(坂崎)ユカさんと(決勝で)戦った時以来で、それ以来の決勝進出になります。私は絶対に、私が決勝まで進んだ年に新しくなった、あのプリンセスの称号であるピンクのトロフィーを手にできるように絶対に後楽園、有栖に負けません。頑張ります!」と優勝宣言。対戦相手の遠藤について「有栖は(ハイパー)ミサヲさん、山下(実優)さん、荒井を倒した。デビューしたての頃とかは、シングルで勝てないって、ずっと言ってる印象があったんですけど。でも私のなかで有栖って、本当はすごいシングルでも強いし、いつだって勝ててたと思うんですよ。遠藤有栖って、めちゃくちゃ強いんですよ。今回どの気持ちで有栖がいるのかが楽しみだし、私は今めちゃくちゃ気持ちが強い状態になっているので、絶対に優勝したいと思います」と警戒心を強めながらも、初制覇を期した。
かたや、10年ぶりの優勝がならなかった中島は「偶然か分からないんですけど、デビュー12周年の日で。このタイミングでトーナメント準決勝、しかも未詩と試合っていうのは運命だと思いました。今ベルトを2本巻いてる。瑞希にも勝った。このタイミングで優勝しないでいつするんだって、本当に強く思ってたので。悔しいですね。悔しいけど出し惜しみはしませんでした。なので、今日だからこそ言えることがあるんですけど、13年目もまだ志半ばなので、これからも頑張っていきたいなと思いました」と前を向いた。