「上の奴らは責任取らなくていい。もう下に関わらないでくれ」鈴木秀樹が世界タッグ王座戴冠を果たしプロレス界をダメにした無責任老害を糾弾!

  • はてなブックマークに追加
  • LINEでシェア

 3日、東京都・大田区総合体育館にて全日本プロレス『熱闘!サマーアクションウォーズ2025』が開催。鈴木秀樹&真霜拳號が第101代世界タッグ王座戴冠を果たした。

 世界タッグ王座は双子の元大相撲レスラー・斉藤ジュン&斉藤レイが不動の地位を築き、ジャンボ鶴田&谷津嘉章が持っていた最多防衛記録を約35年ぶりに更新するなど歴史に名を刻んだ。
 デビュー4年にも満たない2人がこのまま新たな時代の旗手となっていくのかと思われたが、今年3月にさらなる記録更新を阻止して王座を奪還したのは宮原&青柳。ビジネスタッグがまだまだ世代交代はさせないという意地を見せていた。

 宮原と青柳は、大量離脱の余波が残り窮地が続いてきた全日本プロレスを立て直した救世主。2人の約10年に渡る奮戦なくして現在の満員続きの光景は見られなかったと言える。
 しかし、全日本の新陳代謝は早い。ここ数年で続々と期待の新人・若手が急成長を見せていき、36歳の宮原と29歳の青柳が若くして世代交代を阻止するベテラン側の立ち位置に。

 全日本は若返ったというより、“若返らざるを得なかった”という状況とも言える。2020年には秋山準も退団し、諏訪魔もフェードアウト気味。団体を背負ってきた上の世代が次々といなくなっていった結果、不定期参戦の渕正信と諏訪魔を除けば所属選手が全員20~30代となり世代の穴が生まれていた。

 そんな状況を変えたのは、今年1月の鈴木秀樹の入団。参戦当初はコミカルな役回りが多かった鈴木だが、次第にその確かな実力を発揮しファンの支持を獲得。同年4月のチャンピオン・カーニバル開幕戦で勝利後にマイクで叫んだ「俺が全日本プロレスの鈴木秀樹だ!」の言葉は、ファンに期待と安心を抱かせる力強さがあった。
 入団後は以前より結成していた【バカの時代】で“明るく楽しいプロレス”を担いつつ、“激しいプロレス”も見せて全日本の門番として君臨。常に下の世代を立てる言動を取りつつ、試合ではその強さと怖さを存分に味わわせる“壁”として立ちはだかっている。


 この日のセミファイナルでは、【ビジネスタッグ】宮原健斗&青柳優馬vs【バカの時代】鈴木秀樹&真霜拳號の世界タッグ王座戦が実施。
 試合は序盤から鈴木&真霜が老練なグラウンドテクニックで圧倒。宮原と鈴木の対面が中心に試合が進む中、鈴木はボディ攻めからのスリーパーホールドを軸に猛攻。青柳がサポートに回って鈴木を2vs1で追い込んで行くも、真霜の分断作戦が功奏。鈴木はリバース・パイルドライバーやドラゴンスープレックス・ホールドといった大技を立て続けに繰り出し、最後は伝家の宝刀たるダブルアーム・スープレックス・ホールドで宮原から3カウントを奪った。

 試合後のインタビュースペースに於いて、普段の鈴木は「なんかありますか」と記者に質問を促し、その直後に質問が飛んで来ないと「なければ」とそのまま去ってしまうが、この日は「宮原健斗の、今日何パーセント?400%?800%?分かんない。すごかった。青柳優馬の全力、まだお客さんに見せられてない部分があるかもしれない。でもそれは対戦相手の責任」と2人を立てる。
 さらに「僕らのね、僕から上の世代。どの業界も一緒だけど、偉そうなこと言ってなんの責任も取らずに辞めた結果が今の世の中ですよ。その結果がちょうど僕の世代です。失敗作です、世の中の。プロレス界の失敗作。だから、僕はプロレス界を変えることは出来ない。変えるのは、僕より下の世代。これは団体関わらず、どの団体でも。その中で僕の世代ができることは、この悪い流れをストップすること。上の奴らは責任取らなくていい。もう下に関わらないでくれ。関わりたいんだったらすべて俺が相手します。思い切り過激に書いてください。『ダメにしたのお前らだよ!』って。これからアイツらが変えていきますから。俺らは手伝うだけ」と言葉は過激ながらも思いやりに満ちた熱い気持ちを叫んだ。

  • はてなブックマークに追加
  • LINEでシェア

関連記事

サイト内検索

日別

2025年8月
« 7月    
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

月別

ページ上部へ戻る