元SKE48荒井優希、プリプリ王座戴冠ならずも前を向く!「いつかはベルトを巻けるような存在になりたい」

東京女子プロレスが7月21日、東京・大田区総合体育館で夏のビッグマッチ『SUMMER SUN PRINCESS '25』を開催した。3月いっぱいで人気アイドルグループSKE48を卒業し、4月からプロレスに専念している荒井優希が団体最高峰プリンセス・オブ・プリンセス王者・瑞希に挑むも惜敗。荒井は王座奪取ならなかったが新たな目標に向け動き出した。
2021年5月4日、後楽園ホールでプロレスデビューした荒井は、2022年7月にプリンセスタッグ王座(パートナーは赤井沙希)、2024年1月にインターナショナル・プリンセス王座を奪取。プリプリ王座へは初挑戦で、戴冠すれば、同団体では辰巳リカ、渡辺未詩に続き、史上3人目の“グランドスラム”達成となるところだった。
開始早々、エルボーの打ち合いになり、荒井は瑞希の足を集中攻撃。荒井が場外に転落すると、瑞希がエプロンからフットスタンプ。リングに戻ると、瑞希は変型クロスボディ、クロス・フェースロックで締め上げた。荒井はミサイルキック、串刺しビッグブーツ、サソリ固めもエスケープ。荒井がビッグブーツ、フルネルソン・バスターもカウントは2。瑞希は荒井をセカンドロープに固定するとフットスタンプ、さらに場外ダイブを敢行。瑞希は腕決め式フェースロックで絞り上げるも、荒井はなんとか脱出。荒井は雪崩式フルネルソン・バスターからサソリ固め、腕を取っての変型サソリもエスケープ。荒井は後頭部にFinally(カカト落とし)、2発目を阻止されるとショートレンジの新人賞。荒井の再度のFinallyも回避した瑞希は駆け上がり式フットスタンプ。そして秘技・渦飴を繰り出すもカウントは2。瑞希がエルボー連打、荒井がビッグブーツ、瑞希がキューティースペシャル。さらに瑞希はミサイルキックを叩き込むと、キューティースペシャルからホールドして3カウントを奪取した。試合後、両者はガッチリ握手し、抱擁を交わした。

3度目の防衛に成功した瑞希は「荒井ちゃんはスーパーマンみたいだけど、スーパーマンに強がって見せてるところもあると思います。今日戦って改めて荒井優希のすごさを感じました。近い未来がとても楽しみになりました。私は今日、第1試合からみんながつないでくれたバトンを受け取って、最後まで走り切ることができました。私たち東京女子プロレス全員で、明日が楽しみになるプロレスをこれからも全力で届けていくので、受け取ってください」と歓喜のマイク。

ベルト獲りならなかった荒井は「まだまだ瑞希さんのいる場所は高くて。今までは挑戦したい、勝ちたい、ベルトを獲りたいって気持ちだけでここまで来たんですけど、やっぱり届かないって、初挑戦で身に染みて感じて。勢いとか運とか、そんなもんだけじゃ届かないというのを実感しました」と話した。それでも「これが人生1度きりのチャンスじゃないので、いつかはベルトを巻けるような存在になりたい。そのとき、自分も堂々と、自分を一番認められる状態でまた挑戦したいと思いました」と前を向いた。この後、早々にシングルトーナメント「東京プリンセスカップ」(7・27新宿FACEで開幕)が始まるが、「切り替えます。私は8月2日(浜松大会)から初戦が始まるので。8月なので月が違うので、どうにか頑張ります。8月の力を全部使います」と意欲を見せた。
かたや、王座を死守した瑞希は「荒井ちゃんが試合のなかでどんどん成長していって、強くなっているのを感じて。荒井優希すごいなって思った。終わった後、何の涙か分からないけど、悔しいのか分かんないけど、その姿を見て、荒井優希はスーパーマンだけど、みんなのスーパーマンであろうとしてるのかなと思って。これから荒井ちゃんを支えて、一緒にプロレスをしていけたらいいなって思いました」と振り返った。そして「トーナメント(東京プリンセスカップ)抽選会のとき、(愛野)ユキちゃんが、私に勝って優勝して、もっと大きい舞台でチャンピオンの瑞希と戦いたいって言ってくれたり。(中島)翔子さんがお互いベルトを持って戦いたいって言ってくれたから、絶対今日防衛したいって思ったし。トーナメント優勝して、どっちも指名して、どっちとも防衛戦で勝たなきゃいけないんですけど。この夏はプリンセス・オブ・プリンセスがトップ・プリンセスになります。姫ですね」と、王者として臨むトーナメントの制覇を誓った。