【インタビュー】今年40歳を迎える中村晃司が『PANCRASE 354』でワンマッチに出場!中村「型破りな試合をしていきます!」

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 開催まであと一週間を切った『PANCRASE 354』(6月1日、ニューピアホール)。先ごろ、出場選手の調印式と記者会見が行われたが、注目選手はまだまだいる。それが、パンクラス大阪 稲垣組の中村晃司だ。
 中村は2009年よりパンクラスに上がっているベテラン。勝率がすごく高いというわけではないが、何故か気になる選手なのだ。パンチでのKO勝利も印象深いが、中村と言えば2012年4月、岡澤弘太戦での鮮やかなハイキックによるKOだ。また、2015年12月にも大道翔貴をハイキックでKO。豪快なファイトスタイルとイケイケの雰囲気で会場を熱くさせる選手なのだ。
 その後、白星には恵まれなかったが、中村は地道に練習を続けてきた。活気を呈する大阪の格闘技シーン最前線で練習を重ね、また柔術やキックにも積極的に取り組んでいる。派手な勝利だけでなく、腐らず続けてきた積み重ねがあるのだ。
 『354』では、岡田拓真(リバーサルジム横浜グランドスラム)との試合が組まれている。

▼フェザー級 ワンマッチ 5分3R
岡田拓真(リバーサルジム横浜グランドスラム/12位)
VS
中村晃司(パンクラス大阪 稲垣組)

 岡田は2023年より参戦中。デビューから3連勝と勢いに乗っていたが、2024年12月、中村の後輩・敢流との全勝対決で初めて黒星を喫している。
 試合を控えた中村に、現在の心境を聞いた。

――まず、相手の印象はいかがでしょうか。
中村「まあ、ぼちぼち強いんかなと思うんですけど、ちょっと僕の後輩に前回負けてる(昨年12月、敢流に2ラウンドTKO負け)んで、僕も負けられないんで、その辺は。でも、敢流と練習してても圧倒的に僕の方が強いんで、余裕で勝てるかなって思ってます、アハハ」

――特にここだけは気をつけようというポイントはありますか?
中村「若くて元気なんで、そうですね、最初、面食らわんように集中して。ベテランの試合をできたらいいかなって思います」

――今、練習はどんな感じでされているのでしょうか。
中村「自分のジムでももちろんやってるんですけど、いろんなところでやらせてもらってて。コブラ会さんとかBLOWSさんとかも行ってますし、チーム吉鷹って打撃の、キックのジム(※キックボクシング、シュートボクシングで活躍した往年の名選手・吉鷹弘氏主宰)とかでも練習させてもらったり。(前田)吉朗さんのENCOUNTERでも吉朗さんにもんでもらって。あと、柔術も最近けっこうやって。充実してますね」

――柔術だけに(笑)。冗談はさておき、中村選手の格闘技人生についてなのですが、今回の試合に関して、オフィシャルサイトには「キャリア最終章に差し掛かる……」というような文言がありました。ご本人としてはどのように考えていらっしゃるのでしょうか。
中村「アハハ、まだ元気なんで(笑)。まあまあ、最終章かどうかは分からないですけど、ベルトがやっぱ欲しいんで、そこに向けて頑張っていきたいですね。まだ元気なんで、元気なうちは」

――おいくつになられたんでしたっけ。
中村「今39で、今年40になります」

――ちょっとびっくりです! 28歳くらいのイメージでいましたよ。
中村「アハハ! 時の経つのは早いですね。でも、そうなんですよ。年齢だけで言ったらおじさんになってきました。でも、年齢による衰えとかは自分ではあんまり感じてないんですよ、動いてるうちは」

――稲垣組はイキがいいのが身上ですからね。
中村「はい。イキのいいところを見せますわ」

――このところ、稲垣組は新顔が増えましたね。
中村「そうですね。若い子が増えてますね。続くかどうかは分からないですけど」

――中村選手が揉んでるから?
中村「アハハ、いやいや、僕だけじゃないですけど」

――今回、今年の初戦になります。2025年の目標はいかがでしょうか。
中村「もう、しっかり1試合1試合大事に闘って行って。もう試合落とせないんで。前戦で負けてる(昨年7月、遠藤来生に判定負け)んで、しっかりと全力を出していきたいですね。自分の中で、前の試合とか全力を出せへんかったなみたいなのがあったんで、やっぱり自分の全力を相手にぶつけていくような感じで。自分の方がベテランですけど、そういうのも関係なく相手にぶつかっていくようなつもりでやっていきたいですね、余裕ぶっこかずに(笑)」

――前の前の試合(昨年2月、岩本達彦に2ラウンドKO勝ち)はすごく良かったですよね。
中村「あー、前の前の試合は、そうですね。パンクラス、久々(※1年2ヶ月ぶり)やったんで。今回も、期待されてるような動きをしたいですね」

――稲垣組の選手の試合は、会場がすごく盛り上がりますよね。
中村「はい。稲垣組の選手はみんな、ひと癖ないとね(笑)綺麗にまとまってちゃダメなんで」

――今回も型破りな試合を期待しております。
中村「はい。型破りな試合をしていきます!」

 かなり前になるが、稲垣組の選手何人かが、ある映画のーディションを受けたことがある。みんな、前田吉朗が受かるだろうと思っていたが、なんと合格者は中村1人だったという。そう、中村は、期待させる何かを“持っている”男なのだ。
 今回は敗戦明けの復帰戦。同大会ではフェザー級のチャンピオンシップ、また、平田直樹VS栁川唯人という次期挑戦者に非常に近い2選手の試合も行われる。競合ひしめくフェザー級の中で、強く存在をアピールしたいところ。中村が思い切り暴れてくれれば、パンクラスはますます面白くなる!

(聞き手・写真/佐佐木 澪)

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