「命とパッションを燃やして女子プロレスのトップになってくれ!」引退を控えた高橋奈七永が諏訪魔&石川修司の愛弟子にパッション伝承!

21日、東京都・新木場1stRINGにて『プロレスリングEvolution新木場大会 #32』が開催。ZONESと高橋奈七永が最後のシングルマッチを行った。
Evolutionは諏訪魔のユニット『Evolution』をベースに『女子プロレスラー育成プロジェクト』がスタートすると、株式会社ステータスが出資する形で株式会社Evolutionが2022年に設立される。名タッグとして知られる【暴走大巨人】諏訪魔&石川修司がプロデューサー兼コーチとして就任し、2023年3月31日にプロレス団体『Evolution』が旗揚げ。
全日本プロレスの“暴走専務”として名を馳せた諏訪魔だが、現在は非常勤取締役となり全日本マットには限定参戦。今年1月からはEvolutionの代表取締役社長として辣腕を振るっている。
石川も全日本退団後にEvolutionのGMに就任しており、所属選手たちにより諏訪魔がママ、石川がパパとして仲睦まじく家族写真を撮っている姿などが投稿されるなど、アットホームな雰囲気が魅力の団体となっている。
そんなEvolutionの一期生としてデビューしたのがZONES(ぞねす)。
アマゾネスを標榜する女戦士であり、そのマッシヴな肉体から繰り出されるパワーファイトは説得力抜群。諏訪魔&石川からみっちり仕込まれた基礎力の高さは全女時代からのベテランたちからも高く評価されており、ZONESは1年目から他団体から引っ張りだこの人気選手となった。
この日のメインイベントでは、ZONESvs高橋奈七永のシングルマッチが実施。
昨年1月にも同カードでの試合が行われており、その際は奈七永がZONESにパッションを注入して勝利。試合後には「お前のパッションを心底感じたよ!こういうパワフルなレスラー、今の時代だからこそあたしは必要だと思うッ!お前、負けんなよ!色んなことに負けんなよ!パッションのEvolution支部、お前に任せる!」とパッション支部長を任せた。
その後、奈七永が今年5月24日の代々木第二体育館大会で引退を表明したことを受け、ZONESが奈七永との最後のパッション師弟対決を行うことに。

試合は序盤から激しい打撃戦に始まり、観客席までなだれ込んでいく場外戦へと発展。
これを優位に終えた奈七永は、キャメルクラッチ、スリーパーホールドといった拷問技で苦しめながらZONESのパッションを問う。ZONESも折れずに真っ向からのエルボー合戦を挑んで世紀末固め(※マフラーホールドエルボー)に捕らえるも、奈七永もアルバトロス(※クロスフェイス)で対抗。
サブミッションの応酬の中でZONESが監獄固めを決めると、奈七永が下から容赦ないビンタを猛連打。その後のラリアット合戦にも打ち勝って真っ向から叩き伏せ、最後はワンセコンドEXでZONESをマットに沈めた。

マイクを取った奈七永は「約1年ちょっとぶりのシングル。最後のシングルだよ。思い残すことはないか?私が引退しようがしまいが、ここにこうやって集まってくれた皆さん1人1人の顔が揃うことはもう2度と無いし、この今日という日は2度と無いよな?だから、人生、プロレスにパッションをかけてリングに上がるんだよ。ZONES、今日でとりあえず2周年。28分の2だけどさ、変わんねーんだよ。リングに上がる覚悟は変わらない。その思いをもっともっと持って行って欲しい。そしてパッションのEvolution支部っていうのを永遠に、ちょっとでもいいから根付かせていってくれよ」とZONESにパッションを託す。
そして、自身のプロデュース大会として4月14日に新宿FACEで開催する『マッスルバージャパンpresents 終わりよければすべてパッション!!』にZONESのカードを用意したことを発表。
そのカードは林下詩美vsZONES。詩美が今月30日の後楽園ホール大会で防衛に成功すれば、ZONESはマリーゴールドのチャンピオンとシングルを行うチャンスを得るため、ZONESにとっては値千金のカードだ。

これを受けたZONESは「去年この胸に芽吹いた熱い熱いパッションをこれからもずっと生き続けて行かせます!私は奈七永さんのパッションとEvolutionの希望を背負って、必ずいつか女子プロレス界のトップに立ってみせます!」と宣言。最後はZONESの「Let‘s Evolution!」の掛け声とともに2周年大会を締めた。

バックステージに戻った奈七永は「ZONES、もっとやって来いよ。もっともっとやったって高橋奈七永は死なない。相手をぶっ倒す覚悟、ぶっ殺す覚悟を持てた者は強いよ。その覚悟を持ったらもっともっと熱い闘いになるし、自分がやった分は自分に返ってくる。そしたら自分もデカくなれる。勝とうが負けようがどんどんデカくなる。1試合1試合命を燃やしてこの瞬間にパッションを燃やして!人生駆け抜けて女子プロレスのトップになってくれ!」とZONESにエール。
団体の垣根を飛び越え、奈七永のパッションはプロレス界全体に伝播していく。