【会見全文】無敵のサトシの王座へケラモフが階級を上げて挑戦!梅野と大雅がともにMMAデビュー戦で対戦!伊澤が負傷したRENAへ「逃げるくらいなら名前を出すな」

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 5日、都内某所にて12月31日にさいたまスーパーアリーナで開催される『RIZIN DECADE』についての記者会見が行われた。

 会見に出席したのは、榊原信行CEO、ホベルト・サトシ・ソウザ、武田光司、新居すぐる、イゴール・タナベ 、大雅、梅野源治、秋元強真、元谷友貴。さらに海外から堀口恭司がZOOMにてリモートで出席した。

 会見冒頭には榊原CEOが30日から行われる前夜祭イベントの告知、チケット・PPVの購入案内を実施。
 続いて選手たちが登場。伊澤とRENAのスーパーアトム級王座戦はRENAの怪我のため流れたこと、武田と井上直樹のバンタム級次期挑戦者決定戦は井上の怪我のため流れたことがアナウンスされた。


梅野源治
「今年に入ってからムエタイ選手の僕がMMAに挑戦するっていうのは以前からお伝えしていたと思うんですけど、今回この大晦日っていう素晴らしい舞台で僕の初MMAの試合を組んでいただけたんで。今ホントに出来ることを一生懸命MMAファイターと頑張っているんで、12月31日、大雅選手との試合を楽しみにしていただけたらと思います」

大雅
「皆さんこんにちは、大雅です。RIZINファンの皆さん、お久しぶりです。僕はK-1獲って、RISE獲って、あとはなんでも有りでやるしかないなと思ったんで来させてもらいました。打撃だったら今のチャンピオンでも僕とレベル違うと思うんで、僕がチャンピオンになるのも時間の問題だと思うんで楽しみにしてください」


新居すぐる
「こんにちは、新居すぐるです。今回の対戦相手は武田光司なんですけど、格闘技やる前から僕らのセキュリティやって来て、ずっと仲も良くて。先に武田が格闘技やりたいですって言ってからすぐ芽を出してDEEPでチャンピオンになって、僕が結構後にPANCRASEでベルト獲れて、成績では武田の方がすごく上で尊敬してるんですけど、去年の大晦日に僕が勝ったときにも1人でクラブまで来て『おめでとうございます』って言って『僕もいつかすぐるさんとやりたいです』って言って、その1年後にこうやって大晦日で、しかもRIZIN10年目ってことでこんな大きい大会で武田と出来るってことは感慨深いっていうか、こんなところで出来るんだったら思い切り潰す試合をしたいと思ってます。僕らの格闘技の生き様っていうのを見せ合うんで見てもらえたら嬉しいです」

武田光司
「武田光司です。今回すぐるさんと試合が決まって、すぐるさんが話されてましたけど、僕も格闘技で食っていきたいと思って、やっぱインストラクターをするだけじゃ生計が立たなくて、クラブで働いてそこにすぐるさんがいて。他に面倒見てもらってたアニキたちもいて。そういう好きなお兄ちゃんというか、そういうプライベートでも関わりのあるすぐるさんと試合をするとは思ってなかったんですけどまさかこんなすぐには。でもファイターとしてはめぐり合わせとかあるのかなと。これは闘わなきゃいけない、人として、人間として大き試練だと思ってるんで、ここで勝って人としてもそうだしファイターとしても成長できたらと思ってます。すぐるさん、よろしくお願いします」


ルシア・アプデルガリム(代読)
「ルシア・アプデルガリムです。12月31日、伊澤星花選手と闘います。伊澤選手が無敗なことは知っていますが、私のストライキングには彼女をKO出来る威力があります。打撃で倒してみせます」

伊澤星花
「伊澤星花です。まず、RENA選手なんですけど、自分のことを結構前から『伊澤に勝てるのは私だけ』とか『伊澤じゃジョシカクになれない』とか言ってるんですけど、実際に試合が決まりそうになるといつも逃げちゃうんで。逃げるくらいなら最初から名前出すなよって思います。そんな中で、こんな短期間で試合組んでくださるように動いてくださったRIZINの方々だったり、対戦相手の選手にはすごく感謝しています。大晦日、しっかりジョシカクを盛り上げられるように頑張っていきますので、しっかり相手と自分の2人で最高の格闘技を見せたいと思います。応援よろしくお願いします」


秋元強真
「秋元強真です。今回も3大会連続出場で短期間のスパンで、一応格上って言われるような相手だと思うんですけど、ここまた圧倒的に勝って来年必ずベルト巻くんで楽しみにしててください」

元谷友貴
「DEEPの元谷です。まだタイトルマッチは早いんじゃないかって声も会ったと思うんですけど、ここで良い勝ち方して世間にもアピールできたらと思ってます。秋元選手はすごい若くてすごい完成度も高いんで、前回の試合もいい試合してて、いい試合見せられるんじゃないかと思います。応援よろしくお願いします」


エンカジムーロ・ズールー(代読)
「やあ格闘技ファンのみんな!“キングシャカ”ことエンカジムーロ・ズールーだ!RIZINから与えられた素晴らしい機会に感謝している。世界タイトルに挑戦するために堀口と対戦する。彼は現役王者で素晴らしい選手で爆発力がある。俺はこの試合で最高のショーを見せたい。12月31日を祝う花火は俺が打ち上げる。この機会に感謝している。南アフリカにベルトを持って帰るぜ!CIT最高!」

堀口恭司(リモート)
「まあね、しっかりと試合が決まったのでね。あの~、面白い試合をするんで。是非会場に皆さん足を運んでください。マジでぶっ飛ばします」


ヴガール・ケラモフ(代読)
「皆さんこんにちは。71kg級のタイトルに挑戦させてもらうことを大変光栄に思っています。自分自身の能力を試すためにサトシ選手と闘いたいと常々思っていましたが、この先階級を変えるつもりは無く、狙いはあくまでも66kg級のベルトであり、71kg級のベルトも同時に保持することです。私たちの試合が1番盛り上がるので、ファンの皆さんには是非とも大晦日に記念すべき大会を一緒に盛り上げましょう。皆さんにお会いできることを心待ちにしています。応援よろしくお願いします」

ホベルト・サトシ・ソウザ
「皆さんこんにちは、ホベルト・サトシ・ソウザです。大晦日出たいから、この名前に来るときはホントにちょっとビックリしたけど、強いの選手だから、絶対にいい試合になると思います。スタイルがちょっと似てるから。だからみんなから、いい試合見せたいね。よろしくお願いします」


――対戦相手の印象、自分が勝っていると思う部分などは
大雅「初めてなんで自分でもどういう試合見せれるかなと思うんですけど、総合だったらワンチャン勝てると思われてるのかなって感じなんですけど、楽しみにしててください」
梅野「大雅選手は打撃が、昔K-1出てるときから好きな選手だったんで。パンチも速いしステップも速いし、総合格闘家としてのストライカーとして向いてるんじゃないかなと思うんですけど、まあ大雅選手のしたいことだったり得意な攻撃だったりとかは分かるので、そこをしっかり潰していけたらなというのはMMAのコーチ、選手たちと全員でしっかり作戦練ってるので。当日会場に見に来ていただいて、試合を楽しみにしてもらえればと思います」
武田「アームロックと洗濯バサミ。スタンドも警戒しないといけないと思いますが、それくらいです」
新居「何回も練習してるんで、色々強さも分かってるんですけど、体力がすごいんで。あとなんでも出来る、立ち技も寝技も出来るんで。判定までいったら絶対勝てないし、僕が勝つとしたら、すぐパンチか寝技で決めるしか無いっていうので。あと、武田の一番の強さは、ライト級からそうなんですけど、顔がメッチャデカいんで、打たれ強い。フェザーに落としたときも顔のデカさ変わんないから『コイツホントに減量してんのかな』ってくらい顔デカくて。なので打たれ強さに注意していきたいと思います」
武田「ちょ、笑っちゃうんで勘弁してください(笑)」
伊澤「昨日相手を言われたんであんま見えてないですけど、相手は打撃がすごく強くて。ヒザとかが警戒するところだなと思います。でもMMA全体で考えたら自分のほうが何でも出来るし、寝技もあるので、全体的に自分のほうが上回っていると思います」
秋元「印象は、組みと寝技が上手いなって印象なんですけど。まあ自分のスピードだったり打撃の技術には全く付いてこられないのかなと思ってるんで。寝技と組みを気をつけたいなと思います」
元谷「全部が強い選手だなと。打撃・レスリング・寝技・寝技もすごくJTTで強いって聞いてるんで、ホントすごい強い選手だなと思ってます。勝ってる部分は、試合してみないとわかんないと思うんで頑張ります」
堀口「相手はすごい打撃が上手いんで、そこに気をつけて色々組みからやっていけたらなと思ってますね」
サトシ「パウンドが、横から倒して上から思い切り殴って、そのあとにタックルで全部、思い切りに出すから。パンチとかキックとか。そういうのが彼の印象です。勝ってる位置は、色々、練習してるけど、今回、今年はまだ柔術見せないから、この試合は柔術、フィニッシュに考えます」

――大雅選手、MMA挑戦には驚いたが、練習はいつ頃から始めていたのか
大雅「今始めて2ヶ月位で。グランドスラムで。これから所属はTRY HARDとグランドスラムの2つで行こうと思ってるんですけど、今2ヶ月やってて。後1ヶ月頑張ろうかなと思います。難しいのは分かってるんですけど、そんなのは最初から分かってたんで。絶対やるって決めたんで」

――RISEとRIZINを並行する?
大雅「そうっすねえ。今の一番の目標はRIZINでベルト獲ることなんで。まあそこは話しながらですけど。ハイ」

――梅野選手、ずっとMMAを練習していたが、ストライカー同士の対戦になったことについて
梅野「2週間くらい前に対戦相手の候補がいくつか挙がってて。それは基本的に全部立ち技の選手だったんですね。やっぱり立ち技の僕がMMAの世界に飛び込む中で立ち技の選手とMMAをやってもどうなのかなっていうので。MMAの選手をぶつけて欲しいていうのは伝えていたんですけど。そしたら、最終的にまたピックアップされてたのが大雅選手で、大雅選手もMMAにすごく、今後もRIZINのリングで頑張っていきたいというのは聞いていたので。まずは立ち技の選手同士で、お互い、大雅選手も僕も生半可な気持ちでMMAに、いいとこ取りをしようと思ってリングに立つわけじゃないので、そういう思いも聞いていたので、大雅選手とだったら、いい立ち技の選手同士ですけど、いいMMAのデビュー戦を飾れるんじゃないかと思って決めました」

――梅野、ここ2ヶ月ほどXの投稿が無いが、なにかヤバいことでもあったのか
梅野「ちょっとMMAの練習に集中してるのももちろんあるんですけど、他にも色々ありまして。これはまたいつか話せるタイミングで話したらいいのかなと。問題が、練習に支障をきたすことではないですけど、そこも追々話していけたらと。理由はあります」

――サトシ選手、ケラモフ選手が階級を上げてきたことをどう分析するか
サトシ「彼が階級上げて、また誰でもライト級と試合してないから、それだけちょっとおかしいなあと思ったけど、強いの選手だから、しょうがない。誰でも私にするから。問題ない。なにがメリットか、無いと思うから。私にプレッシャーに来るから。それだけ考えると思います」

――ケラモフ選手が階級を上げることで、どこが脅威になると思うか
サトシ「相手、選手が階級上げるときはそんなに変わらないなと思います。4kgくらい上げるから、彼もいつもフェザー級のフィジカルが強いから、だから、ライト級に上げるのは、そんなに変わらないなと思います」

――堀口選手、この挑戦者の名前を聞いたときの感想は
堀口「そうですねえ。名前は知らなかったです。正直に言って。でも映像見たらいい選手だなと思って。すぐ対策を立てましたね」

――チャンピオンとして挑戦者に値すると思うか
堀口「そうですね。どんな選手でもやっぱ強い部分はあるんで。そこを何も言わず、言わさずに倒すのが王者なんで。しっかり倒したいと思います」

――10年目の大晦日に思うことは
堀口「すごいなあと思います。ガハハハハ!(笑)記念すべき10年目でしっかり格闘技を見せたいと思います」

――元谷選手、タイトルを目指して苦労してきたと思うが、一気にタイトルマッチ直前まで駆け上がってきた秋元選手について思うことは
元谷「特に何も思わなかったというか。まあ、井上選手も怪我なんで。秋元選手もすごく注目されていますし、いい試合してるので、いいと思いました」

――ずっとタイトルを目指してきた立場として「そう簡単には行かないぞ」と思う気持ちはあるか
元谷「ずっと目指してたからそう簡単には行かないぞ、っていうのは思ってないというか、ハイ。簡単にはいかんぞ、というか、ただ頑張るだけです。頑張ります」

――秋元選手、元谷選手はずっとRIZINバンタム級のトップを目指していたが、一気にそこへたどり着いたことについて
秋元「う~ん……まあ、次期挑戦者決定戦ってのは思ったよりは早かったなとは思いますけど、自分もずっとRIZINのチャンピオンを目指してきたし、それに向けてずっと練習してきたんで、元谷選手と決まったことはすごい嬉しかったっすね」

――現時点で元谷選手を超えられるだけの自信はある?
秋元「はい、あります」

――同じジムの朝倉海選手、ヴィンス・モラレス選手は元谷選手との対戦経験もある。JTT内で対元谷対策が蓄積されている?
秋元「海さんは自分の試合があるんであんま話せてないですけど、自分も今までずっと相手を自分で研究してきたんで。昔から見てた選手だし、ある程度クセっていうのは分かってるんで。自分でも考えながらコーチとかの意見を聞いて対策してるって感じです」

――JTTvsATTの構図が出来ているが、意識しているか
秋元「まったく意識してないですね」
元谷「自分はまだATT行ってそんな長くないんで、背負ってってほどの立場じゃないと思うんで。そういう選手になれるように頑張っていきたいと思います」
堀口「試合が決まったのがホントに最近っすもんね。試合決まったときに自分に連絡来てたんですけど、なんで、自分もアドバイスできることはしたいなと思ってます」

――梅野選手、大雅選手。芦澤竜誠選手が「キックボクサーのMMA挑戦について「テイクダウンディフェンスをして立ってしまえばキックボクサーの打撃にMMA選手は通用しない」といった言い方をしていた。2人はどう思うか
梅野「う~ん……立ち技の選手が使う立ち技での打撃と、MMAルールで使う打撃っていうのは変わるだろうから。一概には難しいですけど、タックルフェイントからの打撃とか、僕も対応するの難しいですし、その場で立って殴り合い、蹴り合いだったらもちろん立ち技の選手のほうが強いんだろうけど……難しいっすよね。どっちにも良さがあるんで。僕と大雅選手は立ち技出身なので、MMA選手より打撃では勝ってないと勝負にならなくなっちゃうんで、そこはしっかりと差を見せられるようにトレーニングはしてますけど、一概には言えないかな」
大雅「総合は打撃から始まるんで、誰とやっても今ワンチャンスはあるかなと思ってるんで。でも、まだワンチャンスしか無いと思うんで、これからしっかりMMA覚えてやっていこうと思います」

――大雅選手は練習を始めて2ヶ月。練習はテイクダウンディフェンスが中心?
大雅「そうですね。でも全部やってます」

――梅野選手はMMAの練習内容はどうか
梅野「関節来たら逃げて自分のフィールドに持っていくっていう、自分のやりたいことをやるための道筋とかは細かく教わってますね」

――お互いに立ち技出身だが、MMAの試合ではテイクダウンは狙うか
梅野「それもしっかり今やってます。大雅選手とやるのが決定したのがホントに少し前なんで。その前から立ち技の選手の名前を出されたりとか、某……今流行ってる地下格闘技とか、そういう団体の選手とも話はあったんですけど、僕はやっぱりホントのMMAの選手、今回は大雅選手は素晴らしい選手なんで、その大雅選手と試合が決まったんで、その2人が立ち技の選手2人がMMAにどう適応するのか、一生懸命お互いに頑張ってると思うんで、そこもしっかりと見せられたらなと」

――大雅選手、以前RISEでキックボクシングで対戦して梅野選手に勝っている。以降はずっと勝ち続けてRISEのベルトまで獲ったということで“ゲンのいい相手”という印象はあるか
大雅「そうかもしんないですね(笑)ずっとRIZINに出させてもらって、自分の中でスランプというか、そういう時期だったんで。ホントの自分を見せれてないというか。みんなが、僕の周りのみんながすごいサポートしてくれてここまで連れてきてくれたと思ってるんで、それを今やってることが全部出てるかなってことで。頑張ります」

――梅野選手、なにか言いたそうにしていたが
梅野「いや、なんか煽りたがるなあと思って(笑)僕と大雅選手に関わらず、みんな基本的には格闘家は強さとお互いをリスペクトし合う姿勢っていうのを一番に見せたいと思うんで、あんまり煽らないでいただいて(笑)」
大雅「頭突きだけはちょっと(笑)この前の試合見て、ダウン獲ったあとに必至でアピールしてたと思うんですけど、そのあとおでこメチャメチャ腫れてて(笑)」
梅野「い、イジるなあ……。そういうことは無いように、クリーンに大雅選手としっかりとMMA初挑戦、デビュー、ホントにお互いで必至にやりたいと思います」
大雅「お互いのポテンシャルを見てもらえればと思います」

――伊澤選手、RENA選手への批判があった。
伊澤「まあ、見たい人がいるなら受けるんですけど。また逃げちゃうんじゃないですか?分かんないけど」

――新居選手、武田選手。昔からの知り合いということで馴れ合いの気持ちは無いか
新居「僕は去年の北海道大会で親友と試合して、サッカーボール蹴りして、そっから連絡取れなくなっちゃってるんで、もう慣れましたね。僕は全然大丈夫です」
武田「僕もそういう感情は特に無いですね。正々堂々闘って。それはすぐるさんも一緒だと思うし、僕も全く同じなんで。知り合いだからとか、そういうのは関係ないです。あと僕はプライベートはプライベート、試合は試合なんで。試合終わって、どんな結果になろうと連絡が取れなくなるとか、僕はそういうのは無いです。試合は試合で正々堂々闘って、プライベートは応援はしたいなと思っています」

<会見後囲み取材>


榊原信行CEO
――堀口選手の対戦相手は意外だったが、すんなり決まった?
「まあ、OKはOKですね。堀口はフライ級の、僕らからするとフライ級で誰にしようかなって中で、ガジャマドフにするか、ズールーにしようか、そのあたり。外国勢とここまで、もちろん堀口は何度もやってますけど、直近で言うと日本人との対戦が多いんですね。だから、若くて、今年の中でフライ級で活躍して、そこがまだしっかり見えないような外国勢と堀口恭司が今試合したらどんな感じで、圧倒的に堀口が強いのかどうか含めてファンの中で見てもらえればと思いますし、ズールーも南アフリカの団体ではありますけど2階級を制覇している実力者なので、試合としては。知名度っていうか名前として弱い部分があると思いますけど、試合は跳ねるんじゃないかと思います」

――堀口選手はワンマッチごとの契約になっていく?
「そういうわけではないと思います。ちょっとBELLATORというかPFLの体制も中々見えないところではあるし。堀口とすると『フライ級で』という思いが強いんでですね。そうすると、PFLにはもうフライ級は無いので。そうやって考えると、PFLと契約を継続していく必要も無いと言うか、居場所もないですからね。自ずとRIZINと中長期的な向き合いを改めてすることになるのかなと思います」

――ケラモフ選手が2階級制覇を狙うことは驚いた
「そうだねえ。多分、多少身長とかリーチとか含めたらライト級になってくることによって、ハンディというかディスアドバンテージになるのかもしれないけど、66kgと71kgという階級を超えて、十分ケラモフのフィジカルがあれば、それなりに良い結果を出せる、十分闘える階級だと思います。本人としてもずっとそういうことを考えている中で、ムサエフっていう同門が先行してライト級で。そことの違いでフェザー級に押さえていて。減量相当厳しいんですよ、ケラモフも。ひょっとするとそういうストレスから解放されて71kgの方が躍動する可能性もあるかなと。本人も自信は持ってるんで。それ以上に早く失ったベルトを取り戻したいという、本人も言ってるようにフェザー級に軸足を置きながら、そのフェザー級のこのあとのタイトル戦線を含めたときに、自分がチャンピオンシップの順番が回ってくるまでにまだまだ時間がかかる可能性があるとすると、割とライト級はある意味、サトシのライバルってずっとサトシがライト級王者のままでいるわけで。ムサエフも同門で契約の問題もあって中々そこにフィットしてこない。それだったらそのチャンスをもらえないかってことは、我々からオファーしたっていうより、ケラモフ側から『是非やらせてほしい』って志願してってことになりますので。この新しいチャレンジがどういう風になるのか。ファンにとっても結構これは勝負論ある試合になるんじゃないかと思います」

――RENA選手の怪我について。今回も長引きそう?
「日本に戻ってからって言ってたよね?(笹原広報「そうです」)出稽古に行ったときに痛めてしまって。体重を49kgに落としていくための基礎的な走り込みとか、そういう調整ができそうにないって感じですね。まあ、本人の名誉のことで言うと逃げたわけでは無くて、本人もやるということで準備を整えて調整を進めた中で残念ながら怪我してしまってということなので。伊澤選手は『また逃げて』みたいに思われてるかも知れない。結果そうなってるんで。怪我をセずにしっかり調整してこいよってことだと思いますんで。近い将来また実現させられればいいかなと思います」

――大雅選手へのオファーのいきさつは
「大雅選手のオファーってより、大雅選手から『MMAに転向する。やらせて欲しい』っていう、これも向こうから。梅野選手もそうですけど、僕らがMMA転向に背中を押しているわけではないんですよね。今キック界を見てたらそうだと思うんですけど、じゃあRISEでチャンピオンになったからって大雅が有名になったかって言うと、中々そういうことでも無いと思うんで。本人的にはRISEでチャンピオンになって、そこで一区切りってことなんじゃないですか。RISEに関しては。限られた時間の中で立ち技の選手がRIZINに出てきて、彼らの頑張りもあって、芦澤にしても久保にしても平本にしても、みんな活躍していく姿が、今のキックの中のトップアスリートにとってもすごく興味のあることだと思うんで。大雅とするとRISEのベルトを巻いた後の新しいチャレンジとしてMMAってのは実は随分前にはMMAの話は、そのときには僕らは……4~5年前に『やったらどうだ?』ってのは言ったんですよ。実際、北岡のとこにヒロヤと大雅で行って。北岡とやるというか、MMAのポテンシャルを見てもらったら『ヒロヤは無いけど大雅はある』って(笑)北岡がそう言うくらい……弟のほうが、そんときはヒロヤにやらせようとしていたんだけど、一緒に行ったら『いやいや、大雅の方が全然センスある』って北岡は言ってて。大雅にはその時点で『やったらどうだ?』ってそのときには推しましたけど、打撃の中で、キックボクシングの中でやり残したこと、やりきれてないことがそのときには大雅にはあったんでしょう。今回本人が志願してMMAに。本人は転向する気持ち。もちろん、鈴木千裕のように二刀流で行くってことももちろん視野に入れてると思うんですけど、ナメてないというか、大雅とも話したんですけど、中途半端にMMAをやれるような競技じゃないんで。もうMMAをやるって決めたらそれに集中しないと、今のRIZINに出てる選手たち、そりゃあ芦澤とかもああいうふうに見えて相当研究して自分のスタイルを作り出してきていると思うんで。それも含めてあると思うんで。そんなような言い方をしてましたけどね、本人は」

――選手からすると、知名度・ファイトマネーといった面でRIZINの待遇が魅力的?
「そうでしょうねえ?だって、おんなじ試合して汗流して、血流して、時間削って10万円貰うか100万円貰うかって言ったら100万欲しいじゃないですか。それはみんな同じことだと思うんで。有名になるために国内で、世界でって言って、明日明後日闘う朝倉海でもそうだと思うし、当然のことだと思うんで。プロモーションとして、ちゃんとギャランティしてあげられる、高い金額、金に釣られてサッカー選手とかもサウジアラビアに移動するわけで。これは天心と話したときに言ってたんだけど『僕の客観的な評価はお金でしか自分の評価は中々されない。金が欲しいわけじゃないけど1000万出してもらえるのか、1億出してもらえるのか。それが僕らプロ選手としてのアスリートの評価なんです』と。じゃあお前のために一軒家買ってやるよってことかもしれないし、フェラーリ2台買ってやるってことかもしれないし。ウチはフェラーリ買えないんで(笑)そこは言われる通り、選手たちも生きていくためにはお金はたくさん必要ですから。ファイトマネーがチケットで配られるなんてのは、僕はナンセンスだと思ってるんで。どこって言わないですよ?(笑)そういう団体があるっていうのは。半分チケット代、半分ギャラって。もう辞めたほうがいいですよ、プロモーター。そんなの世界で通用しないと僕は思ってるんで。色々スタイルはあると思いますけど、RIZINはそういうことはしたくないなと思ってます」

――現時点で12試合発表されているが、追加はどれほどになるか
「整理するのも大変なんですよ(笑)気持ちは多くみんな出したいものを出すと15~16試合になっちゃうんで、さあどうしようかなと。1部の中に少し、世界戦略的なことを踏まえてこの前神龍のカードとかエドポロのカードとかを1部にスイッチしたんですけど、そういうことも含めて、全体であと、2部はちょっとブラックボックスにしといて、シークレットにしといて、でもみんなにインパクトのあるものをご提供できると思いますので、2部は置いといて、3部と1部の中であと3つ、4つ追加になるかなと思ってます」

――平本選手が年末に出場することを仄めかしているが
「すべてに可能性があると思いますね。試合をする可能性もあると思いますね。そう言って期待されて『なんだ、ねーじゃねーか!』って言われたくないでアレですけど(笑)無いとは言わないです。でも可能性としては低いかも知れないですね。本人とは僕も直接話してないし、どこのパートでどういう試合組むのが良いのかっていうのも含めてギリギリまで調整したいと思いますね。蓮もそういう気持ちがあると思うんで、色々調整したいと思います」

――平本選手のSNSのアイコンが榊原CEOになっていたが
「訴えようかなと思います。……ウソウソ(笑)まあ、光栄です。光栄です、ハイ(笑)」

――PFL、BELLATORのトップ選手が試合が決まらないことでリリースされているが、RIZINとして獲得に動くか
「まあ、大幅にギャラが下がれば。BELLATORの最大の問題は、ギャラが高いんですよ。それはUFCに流出しないようにというか、UFC以上にギャラを払っていた団体で。それがBELLATORのレバレッジだったんで。契約を持ってる、買ったPFLはBELLATORという営業権を買ったPFLからすると『どうしてこんなべらぼうに高いファイトマネーの選手の契約ばっかりなんだ?』って。今の金額だと使えないと思いますね。大幅に、極論1/10くらいになったら使うと思うんで。そのくらいの、選手によってはそのくらい高い選手もいるんですよ。日本というマーケットが中心のRIZINからすると中々食指が伸びないっていうのが正直なところですね。ピットブル兄弟とか日本でもそれなりに知名度はあるけども、ギャラ聞いたら……ホントに1/10だからね?(笹原広報「はい、1/10 です」)それでも高いってくらい高いんですよ。アメリカでの市場価値と、日本に軸足を移すというか、ファイターとして所属することになったときに、彼らに僕らがギャランティ出来る金額っていうのは、これから僕らが海外にマーケットを広げられれば、そういう外国勢の人たちにもしっかりギャランティしていける可能性は十分あると思います」

――朝倉海選手の試合は現地で見るのか
「今日の夜飛びます。5日の夜に着いて、計量終わったくらいで会って話をしようと思ってます。今回行ってダナとも話をしたいと思ってるので。当日はもちろん会場に行って海の姿を、試合を見届けたいと思います」

――海選手が勝ったらどんな波及効果があると思うか
「UFCよりRIZINの方が上ってことを証明することになるんじゃないですかね。上と下ってよりは、UFCの中に世界のどの階級もトップアスリートはUFCが最強だというわけではないということを証明することが出来ると思うんですね。それは細かなことを言うと、フライ級じゃないかとかバンタム級じゃないかとか、そんな細かなことを言わずに、RIZINの現役の王者だった人間が、王座を返上して初の試合でUFCのチャンピオンに挑むわけですから。ここに勝てばある程度海も胸を張れるはずだと思いますし、UFCをずっと見てる北米を中心としたファンの人達にとっても『RIZINってレベルの高い選手がいるんだね』ってことを証明出来ると思うし。他の、これからUFCとかを、UFCを目指すっていうのも止めはしないけど、ホントに白人の白人による白人のための団体なんで。そこに行ってチャレンジしたい選手は行けばいいと思いますけど、そういう選手には背中を押すというか、RIZINでベルトを獲って、スポットライトはもっと当たると思いますから。だから、みんな取られちゃったりしてね?(笑)どの階級も(笑)ここまでも割とそうじゃないですか。イリープロハースカもそうだし、マネル・ケイプも防衛戦1試合もやらずに取られちゃったり。“取られちゃってる”って言うとね、僕らもフェデレーションっていうことなんで、選手の可能性を変に僕らが契約で縛って消したくないんで。僕らの場所が世界中のファイターたちにとってUFC以上に魅力的であれば、自ずとRIZINをチョイスするはずですから。いずれにしても、いろんなことが勝つことで環境は変わると思いますから。先週もアメリカに行ってたんですけど、僕らが食事をしてる会場でUFCのお店でUFCのプロモーションの映像が流れるんですけど、海の姿が大きく映し出される中で、それはリングで闘う海の映像ですから。今回相当RIZINの映像は北米の中で海のプロモーションのために使われたり擦られたりしてるんで。間接的ではあるけど、RIZIN自体、J-MMA自体に北米から注目が集まればいいなと思います」

――10年目ということで過去のレジェンド選手を表彰するなどセレモニーのようなことは行うか
「なんかそれはちょっと考えてます。表彰するとかね。でも、日本のファンっていうか、日本の文化なんですかね?過去の偉人をどんどん忘れていっちゃうじゃないですか。海外の方が、僕らが行っても……この前の安保の会見でも笹原まで声かけられますからね(笑)アメリカのメディアとか格闘技関係者もね。日本でPRIDEの時代に僕らが築き上げた、創り出したものが、間違いなく今の現在のUFCとか、現在の格闘技界にとってすごく影響を与えてるし、それを創り出した人間へのリスペクトってまあまあすごいんですよ。その当時の選手たち、例えば桜庭のことも今のさいたまスーパーアリーナにいても桜庭和志を『キャ~ッ♡』って言って追いかけるファンは皆無だと思うんですけど、アメリカ行ったらみんな列を作ってサインを求めるし、写真を撮りたがるしっていう。それは文化の違いなんでしょうね。この10年を1つ、機に、次の未来に向けての句読点を打つ、記念すべきメモリアルなことでもあるんでね。色々セレモニーもそうだし、10年間支えてくれたファンとかね?そういう人を表彰するとかもちょっと考えてます。今まで最初からここまでRIZINのファンクラブを立ち上げて以来ず~っと会員でい続けてくれる人たちが。8年9年になるんですけど、ファンクラブを立ち上げてから。強者ノ巣っていうファンクラブの中の、本当に強者がいるんで。そこの人たちをリスペクトして感謝を伝えられれば良いと思います」

――RIZINのホール・オブ・フェイムを創る気はあるか
「それも考えてる。でも、それやっても、さっき言ったみたいにあんまり自分たちで自画自賛じゃないけど……それをみんなもファンもそういう思いでその人たちへの尊敬とか感謝を表現してもらえるかなっていうと、まあちょっと反応薄いかなっていうのがあって。でも間違いなく日本の、10年と言わず、PRIDEから考えると1997年からの歴史の中で、先人たちがいて今があるわけで。そこを忘れちゃダメだなと。僕らがそれを気付いてもらう機会を創る必要があるかなと思うんで、色々考えます」

――第2部には変化球が投げられる?
「そうですね。うん。色んな物があるじゃないですか。25試合ぜ~んぶMMA見せられたらトゥーマッチだと思いますけど、1部はボクシング中心にワールドワイドに届くものをお見せしたいと思うし、3部はこれまで10年の集大成として我々がメインシリーズとするナンバーシリーズでチャンピオンの試合4試合を中心としてレベルの高いMMAのドラマチックな試合を見せたいと思ってるし。それとは違うものを2部では格闘技の枠の中で、色々企画を立てて行く……行くというか、実は実際いろんなことが進んで入るんですけど、今は言えないということで。これはまた発表したら皆さんに色々話題を振りまけるものになると思うんで、お楽しみにしていただいて」

――度肝を抜かれるものになる?
「どーだろ。色んな意味で度肝は抜かれるんじゃないですか?(笑)度肝は抜くと思います(笑)」

『RIZIN DECADE』
日程:2024年12月31日(火)
開始:10:00(予定)
会場:埼玉県・さいたまスーパーアリーナ

<新規発表カード>
▼ライト級タイトルマッチ RIZIN MMAルール 5分3R 71.0kg
【王者】ホベルト・サトシ・ソウザ
vs
【挑戦者】ヴガール・ケラモフ

▼フライ級タイトルマッチ RIZIN MMAルール 5分3R 57.0kg
【王者】堀口恭司
vs
【挑戦者】エンカジムーロ・ズールー

▼バンタム級王座次期挑戦者決定戦 RIZIN MMAルール 5分3R 61.0kg
元谷友貴
vs
秋元強真

▼RIZIN MMAルール 5分3R 49.0kg
伊澤星花
vs
ルシア・アプデルガリム

▼RIZIN MMAルール 5分3R 66.0kg
武田光司
vs
新居すぐる

▼RIZIN MMAルール 5分3R 61.0kg
大雅
vs
梅野源治

▼RIZIN甲子園決勝戦 RIZIN甲子園MMAルール 5分2R 61.0kg
横内三旺
vs
斉藤健心

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