【会見全文】『PANCRASE 351』に出場する猿飛流、有川直毅、山崎蒼空、山本歩夢が決戦前に意気込みを吐露
11月29日夜、都内品川区・品川インターシティにて『PANCRASE 350』『PANCRASE 351』(12月15日・ニューピアホール)参戦選手の記者会見および『351』で組まれているフェザー級チャンピオンシップの調印式が行われた。
『351』の会見時に出席した選手は猿飛流、有川直毅、山崎蒼空、山本歩夢の4名。4選手の対戦カードは次のようになっている。
▼フライ級戦 5分3R
猿飛流(リバーサルジム川口REDIPS/第7代同級王者)
VS
ジョセフ・カマチョ(Spike22/9位)
▼フライ級 5分3R
有川直毅(K-PLACE/5位)
VS
山崎蒼空(マッハ道場/10位)
▼バンタム級 5分3R
合島大樹(ROOTS/12位)
VS
山本歩夢(K-PLACE/初参戦)
4選手の質疑応答の模様は以下。
猿飛流
――まず一言お願いします。
猿飛流「はい。リバーサルジウム川口REDIPSの猿飛流です。2年ぶりのパンクラス参戦となりました。防衛戦で(鶴屋)怜くんに負けて、で、その先ちょっとどうしていいかわからなくなって、自分の中で目標が見えなくなってしまいました。で、今年オーストラリアで試合したんですけど、そこでも跳ね返されて。そこでちょっともう進退を考えたんですけど、パンクラスさんから今回このお話をいただいて再起しようと思いました。自分の熱い試合を見せます。ぜひ見てください」
――対戦相手の印象を聞かせてください。
猿飛流「はい。カマチョ選手はフィジカルが強くて、前に出るプレッシャーも強く、どちらかというとストライクよりグラップラー寄りで、ケージ際に押し込んで倒してをキープするという選手なんですけど、 フィジカルだと自分は負けないと思うので、いい感じで噛み合うと思います」
――この試合で、こういったものを見せたいとか、こういったことをやりたいとか、何かテーマがあれば教えてください。
猿飛流「自分の持ち味は、ずっと動き続けて、最後まで人の心を動かせるような全てを振り絞る試合を見せられたらと思ってます。今回もそれをします」
――海外で試合してみて、海外の空気を感じて得たもの、海外選手と肌を合わせて見て感じたものはどういったところでしょうか。
猿飛流「雰囲気が違いました。海外だと、国内でやるよりも緊張感であったり、観客の雰囲気であったり、あと対戦相手のフィジカルも組んだ時にものすごくて、すごく怖さもあり、でも楽しくもあり、本当にいい経験でした。で、海外を一度経験すると、そうですね、肝が座るというか、ちょっと国内で。そこの海外での経験を今回、しかも外国人選手を当てていただいて、それが見据えられると思っているので、注目してもらえたらと思います」
――今の話に関連して、復帰戦が国内の選手ではなくて、カマチョ選手という海外の選手ということに関してはいかがですか。
猿飛流「最初オファーが来た時に、すごくありがたいなと。オーストラリア、今年3月16日にタイトルマッチだったんですけど、ぶっ飛ばされて負けて。で、外国人選手に負けたままで終わりたくないなっていうのが頭に残っていて。ちょっと進退を考えたりもしたんですけど、パンクラスの坂本さんがこのオファーをずっとくれていて。で、今回、当てが外国人選手というのもあって、タイミングもよく、またパンクラスで再起しようと決めました」
――今までのお話と重なるところもありますが、パンクラスから離れていた間、どのような気持ちでいらっしゃったのか。そしてまた、パンクラスで復帰されるということに関してお気持ちを聞かせてください。
猿飛流「最後にパンクラスに上がったのが2年前のクリスマスで、防衛戦で鶴屋怜選手に一本負けをして。口には出してなかったんですけど、勝ったらUFCに行きたいとマイクで言おうと思ってたんです。でも負けてしまって、もう言う資格がないなと。心の中で思っているだけで言ってはいなかったんですけど、UFCが目標だったので、自分の中でそこがちょっと途絶えてしまったなと思って、ずっとそこで進退を考えてたんですけど、今年またオーストラリアでEternal MMAからフライ級タイトルマッチの話が来て。で、これもう本当ラストチャンスだなと思って再起をかけたんですけど。で、そこでもちょっとぶっ飛ばされて。で、ずっと考えてたところで、もうどうしようかと思ってるところで坂本さんに声をかけていただいて、やっぱりお世話になったパンクラスでもう一度やりたいっていう気持ちになりました」
――では今回、俺のここを見てくれ、もしくは試合に関する宣言をお願いします。
猿飛流「休んでいた期間もずっと練習だけはしていて、スタミナはもう自信あるんですけど、さらにグラップラーのイメージが僕にはあると思うんですけど、ボクシングのコーチに新しくついてもらって、ストライキングも相当今伸びているので、 そこ見てもらえたらと思います」
ーーありがとうございました。
有川直毅
――まず一言お願いします。
有川「K-PLACEの有川です。約1年ぶりの試合なんですけど、皆さんに刺激を見せにパンクラスに戻ってきました。期待していてください」
――ありがとうございます。では、対戦相手の印象を聞かせてください。
有川「相手選手は最初、同じフライ級ランカーの山崎聖哉選手(※6位)だと思っちゃってたんです。それで、(山崎蒼空選手の)最近の映像を見返して、勢いあんのかな、新人王だからなって感じなんですけど、前も新人王とか僕がぶっ倒してるんで、怖さ、教えてやろうかなと思います」
――この試合で、こういったものを見せたいとか、こういったことをやりたいとか、何かテーマがあれば教えてください。
有川「自分との戦いかなと思ってます。以上です」
――有川選手はブランクが空いていますが、その間に磨いたところ、前回のタイトルマッチを経て得たもの、どういったところを感じて磨いてきたか、教えてください。
有川「この間のタイトルマッチ、僕、打撃で行ってたんですけど、打撃で一発効かされちゃったんで、もっと打撃を磨かなきゃいけねえなと思って、しっかり打撃スキルはこの間より結構上がったかな。で、スピードもめちゃくちゃこの間より上がってると思います。あと、一番はこの間の試合でちょっと減量うまくいかなかったんで、コンディショニングの部分が一番成長できてるかなと思います」
――じゃあ、そうすると、今はすごく順調に準備が進んでいるととっていいですね。
有川「怖いくらいですね」
――今までのお話と重なるところもありますが、パンクラスから離れていた間、どのような気持ちでいらっしゃったのか。そしてまた、パンクラスで復帰されるということに関してお気持ちを聞かせてください。
有川「結構、猿飛流選手と重なっちゃうんですけど、僕も1年前のクリスマスからこう、人生で一番目指してたベルトが目の前にかかった試合で落としてしまって、正直、燃え尽き症候群かなと。何か自分の中で刺激が見つからないなと思って、いろいろ仕事とかも忙しくなったりもあったんですけど、何を目指したらいいかわかんないなってなって、自分は何のために格闘技やってるんだろうなと思った時に、やっぱり僕が格闘技をやってる理由は刺激を求めてるからなので、うん、その中でいろんな団体とか外国とか、ちょっと試合してみたいなとかも思ったりして、色々動いてもらったりしてたんですけど、 外国人がちょっとルーズすぎて、試合が決まってもちょっと蹴られちゃったりとかして。で、結構なぁなぁになったりしてた時に、パンクラスさんからいいオファーをいただけたので、ちょっと忘れたものがあるなと思って、またパンクラスさんで頑張らせてもらいたいなと思って帰ってきました」
――では今回、俺のここを見てくれ、もしくは試合に関する宣言をお願いします。
有川「やっぱ今年最後のパンクラスなんで、しっかりフィニッシュ決着つけて最高の刺激をお届けします。応援よろしくお願いします」
ーーありがとうございました。
山崎蒼空
――まず一言お願いします。
山崎「マッハ道場の山崎です。そうっすね、素晴らしい相手と素晴らしい試合を作れるように。押忍」
――対戦相手の印象を聞かせてください。
山崎「そんなになんもないっすね」
――この試合で、こういったものを見せたいとか、こういったことをやりたいとか、何かテーマがあれば教えてください。
山崎「ここは来年中にベルト獲りたいんで、ここはちょっと圧倒して勝たないといけないところなのかなと思ってるんで、全局面でレベルの高いものを見せられると思います」
――山崎選手は、ここまで全勝できていて、今ご自分の中では将来的にどこを目指しているのか、キャリアプランをどういう風に考えてるのか、お聞かせください。
山崎「そうですね。もちろん来年中にベルトを取りたいですし、目指してるところはもちろんUFCなんで、(パンクラスで)チャンピオンになれるように日々練習を積んでるんで、その成果を見せるだけですね」
――ここ2試合は、3ラウンドしっかりと闘った経験を積んでいます。それで得たものは何でしょうか。
山崎「そうですね、ここ2試合、判定になっちゃって、ちょっと実力不足だなって感じる場面とか部分もたくさんあったので、この前の決勝が終わってからまたさらに進化してるんで、それを 12月15日は思いっきり発揮できるんじゃないかなと思ってます」
――山崎選手は打撃もすごく魅力を感じる選手ですが、マッハ道場には素晴らしい打撃のコーチがいらっしゃるそうですね。
山崎「そうですね。波動上に諏訪部さんっていうボクシングのコーチがいるんで、そのコーチにボクシングを習っていて、あとはウィラサクレックムエタイジムでムエタイの技術を磨いて、それを組み合わせながら自分で作ってるっていう形ですね」
――では今回、俺のここを見てくれ、もしくは試合に関する宣言をお願いします。
山崎「圧倒してフィニッシュします、そこだけ見てください」
ーーありがとうございました。
山本歩夢
――まず一言お願いします。
山本「期待通りの試合をします。以上です」
――対戦相手の印象を聞かせてください。
山本「試合映像はまだ見てないんですけど、イケオジっていう印象です」
――この試合で、こういったものを見せたいとか、こういったことをやりたいとか、何かテーマがあれば教えてください。
山本「今までの貯金だけじゃなくて、総合格闘技をやりたいです」
――今回パンクラス初参戦ですが、パンクラス参戦を決めた理由は何だったのでしょうか。
山本「団体はどこでも良かったんですけど、2年ちょっとのブランクがあったので、それを埋めるためにハイピッチで試合を重ねていきたいなと思っていまして、タイミングが合ってに出場することになりました」
――今まで、勝っても負けても全ての試合が1ラウンドで終わっていますが、これについてご自身ではどのように感じてらっしゃいますか。
山本「K-PLACEに所属する前は、BREAKING DOWNが出る前からBREAKING DOWNを意識してたので。で、今練習するようになって、3ラウンド判定で塩試合って言われてもいいので、とりあえず勝利したいと思ってます。復帰戦からは3ラウンド闘う闘い方をしてるつもりですけど、1ラウンドで終わってますね」
――そうすると、今はMMAファイターとしてさらに充実している、そんな手応えがあるということですね。
山本「そうですね。2年前まではパラエストラ柏に所属してたんですけど、当時は週1だった練習を、今K-PLACEで週5やってるので期待してください」
――沖縄で過ごした経験から、改めてMMAに戻ろうと思ったきっかけは何だったのでしょうか。
山本「石垣島にいる間から格闘技はやりたいなとは思ってたんですけど、いったん大口叩いて引退しておいて戻れる、そこに戻る性格ではなかったんですけど、 K-PLACEの小池代表から2年ぶりではなく、2年間毎月1回ぐらいはLINEが来たりしてたのと、あとは石垣島からK-PLACEの関原翔選手の伊藤裕樹戦、あれを見てからちょっと自分の中で気持ちが変わって、もっとやりたいのにできない人がいるっていうのも色々考えて、できるうちにやりたいことをやっていこうってことで復帰を決めました」
――では今回、俺のここを見てくれ、もしくは試合に関する宣言をお願いします。
山本「3ラウンド塩漬けで判定勝ちで。はい、いい年末を送ります」
ーーありがとうございました。
(写真・構成/佐佐木 澪)