【試合詳細】11・17 Historic X-over IIエディオンアリーナ大阪大会 ザック・セイバーJr.&舞華vsエル・デスペラード&スターライト・キッド 【IWGP女子】岩谷麻優vs渡辺桃 タイチ&なつぽいvsクラーク・コナーズ&テクラ 【KOPW】グレート-O-カーンvs鈴季すず 棚橋弘至&田口隆祐&羽南&飯田沙耶vsゲイブ・キッド&ドリラ・モロニー&刀羅ナツコ&上谷沙弥
『Historic X-over II』
日程:2024年11月17日(日)
開始:16:00
会場:大阪府・エディオンアリーナオオサカ
観衆:3,547人
▼タッグマッチ 15分1本勝負
○HANAKO/さくらあや
9分57秒 JPコースター→片エビ固め
八神蘭奈/●玖麗さやか
▼タッグマッチ 20分1本勝負
[COSMIC ANGELS]○中野たむ/安納サオリ
10分16秒 バイオレット・スクリュー・ドライバー→片エビ固め
[God’s Eye]朱里/●稲葉ともか(JTO)
▼6人タッグマッチ 20分1本勝負
[NEO GENESIS]星来芽依/○AZM/天咲光由
10分41秒 ダイビング・フットスタンプ→片エビ固め
[H.A.T.E.]小波/琉悪夏/●吏南
▼6人タッグマッチ 20分1本勝負
矢野通/ボルチン・オレッグ/●タイガーマスク
8分5秒 ファイヤーボール→片エビ固め
[UNITED EMPIRE]ジェフ・コブ/カラム・ニューマン/○フランシスコ・アキラ
▼ミックスド8人タッグマッチ 30分1本勝負
棚橋弘至/●田口隆祐/羽南/飯田沙耶
13分57秒 パイルドライバー→エビ固め
○ゲイブ・キッド/ドリラ・モロニー/刀羅ナツコ/上谷沙弥
▼『KOPW 2024』争奪戦 ハードコアルール 時間無制限1本勝負
【KOPW2024保持者/UNITED EMPIRE】○グレート-O-カーン
21分13秒 エリミネーター→体固め
【挑戦者/NEO GENESIS】●鈴季すず
▼ミックスドタッグマッチ 30分1本勝負
タイチ/○なつぽい
22分37秒 フェアリアル・ギフト→片エビ固め
クラーク・コナーズ/●テクラ
▼IWGP GLOBAL女子選手権試合 60分1本勝負
【王者/STARS】○岩谷麻優
24分13秒 二段式ドラゴン・スープレックス・ホールド
【挑戦者/H.A.T.E.】●渡辺桃
※第3代王者が8度目の防衛に成功。
▼エル・デスペラード復帰 『G1』覇者×『5★STAR』覇者タッグ ミックスドタッグマッチ 30分1本勝負
ザック・セイバーJr./○舞華
21分23秒 旋回式みちのくドライバーII→片エビ固め
エル・デスペラード/●スターライト・キッド
2回目の新日本×スターダム合同興行は大成功!ザック&舞華が必殺技競演でデスペ&キッド兄妹から激勝!岩谷が桃との死闘を制しIWGP女子王座V8!オーカーンvsすずの史上初の一戦は大熱戦に!
第0試合
さくらと玖麗の対面でゴング。グラウンドでの首の取り合いから玖麗がマウントを取って連続体固めでスタミナを削り、ヘッドロックで絞る。さらにドロップキックを放つが、さくらがかわして逆にドロップキック。さくらがボディスラムで叩きつけてHANAKOにタッチ。
HANAKOは玖麗にボディスラムからタッチ。
玖麗もボディスラムからHANAKOにタッチ。
さくらがサッカーボールキックからHANAKOにタッチ。
HANAKOがボディスラムからさくらにタッチ。
さくらが引き起こすと玖麗がエルボー連打。するとさくらはローキックで怯ませてヘアホイップ。さらに串刺し攻撃を狙うが、玖麗がドロップキックで迎撃して八神にタッチ。
八神はドロップキックからエルボー連打。HANAKOがカットに入るが、八神がHANAKOのタックルを誤爆させたうえでさくらにドロップキック。2人をコーナーに重ねてジャンピング・ハイキックからさくらにドロップキック。八神とさくらがミドルキックの打ち合いを展開。八神が打ち勝ってサッカーボールキックからロープに飛ぶが、エプロンからHANAKOが一撃。倒れた八神にさくらがサッカーボールキックからボディスラム。HANAKOにタッチ。
HANAKOは八神にショルダータックルからコーナーに振って串刺し攻撃を狙うが、八神がかわして串刺しバックエルボー、サッカーボールキックと連撃。玖麗にタッチ。
玖麗はHANAKOにドロップキック2連発からロープに飛ぶが、HANAKOがキチンシンクで迎撃。HANAKOのビッグブーツ+さくらのサッカーボールキックの同時攻撃が炸裂し、HANAKOがアルゼンチン・バックブリーカーで担いでロープにぶら下げてからのビッグブーツ。ロープ越しのブレーンバスターでぶっこ抜こうとするが、玖麗がバックを取ってスタンド式の胴絞めスリーパーホールド。HANAKOが首投げで切り返しビッグブーツを発射。これを玖麗がかわしたところに八神が飛び込んできてドロップキック。八神&玖麗のダブルドロップキックから玖麗がコーナーに上ってミサイルキック。さらに玖麗がときめきスピアーを突き刺し、ときめきカッターを狙うがすっぽ抜けてしまう。HANAKOがすかさずビッグブーツからブレーンバスターで叩きつけ、アルゼンチン・バックブリーカー。玖麗が回転エビ固めで切り返し、八神のゼロ戦キックから玖麗がジャックナイフ。これはさくらがカット。
玖麗&八神が2人でさくらをロープに振るが、さくらがそれぞれをハイキックでなぎ倒す。さらにHANAKOが玖麗にJPコースターを見舞って3カウントを奪った。
<試合後コメント>
HANAKO&さくらあや
HANAKO「第0(試合)、勝ちました。さくらとは“エボジョ”で組んで、さくらが復帰したぶり、3回目? で、ウチはこのタッグ、いいんちゃうって思ってんだよな。おんなじ日にスターダム入って、デビューして、思い出のある同期です。でも、今日勝ったんはウチ。さくらにも玖麗にも蘭奈にも、これからも負けるつもりはありません」
さくら「“HANAさく”調子いいけど、勝ってるのは全部HANAKOで、悔しいですね。やっぱり、HANAKOも言ったように、同期にも、誰にも、私は負けたくないです。そして玖麗、玖麗とは“さくらら”でずっと組んでたけど、なんか……対角にいる方がいいんじゃないかなって今日、ちょっと思った。でも同期デビューが4人もいて、すごい恵まれた環境やと思ってる。ほんと切磋琢磨して、2023年デビュー組、私が先頭に立って盛り上げていきます」
HANAKO「……(※ちょっと不満そうな表情で無言のままうなずき)頑張ろう!」
八神蘭奈&玖麗さやか
八神「『(Historic)X-over』第0試合、同期対決。いま世間では、花の55年組が話題ですけど、自分たち今、スターダムという女子プロレス団体には、令和5年組という4人がいること、もっともっと見せたかったんですけど、まあ同期同士の対決、絶対負けたくない相手に負けたのはメチャクチャ悔しいんで、まだ(今日対戦した)2人、どっちともシングルやったことないんで、絶対いつか対決して、決着つけたいと思います」
玖麗「この試合、私ぐらいしか違わない、同期との対決で、自分はちょっとさくらさんと昨日すごい言われっぱなしだったんで、試合で見せてやろうと思ったんですけど、最後自分が(スリーカウントを)取られてしまって悔しいけど、やっぱ私たち同期みんなで盛り上がって、その中で私がトップになりたいっていう気持ちが、すごいやっぱり、あらためてすごく出てきたので、今日のこの試合を、この悔しさを、絶対忘れないで、同期の中で絶対一番に、スターダムの中で一番になります」
八神「ウチも負けねえから」
第1試合
たむと朱里の対面でゴング。
ロックアップからいきなりたむがバックドロップを狙うが、朱里が腰投げで切り返してアームドラッグの応酬に。たむがサッカーボールキックをかわしてロープに飛ぶが、朱里がフラップジャックで迎撃。ともかにタッチ。
ともかがたむへバイシクルキックを叩き込み、ニーリフトから串刺しニーリフト。さらにサッカーボールキックを見舞って朱里にタッチ。
朱里もサッカーボールキックで続き、スリーパーホールド。ロープブレイクしたたむがエルボーを放っていくが、朱里は「来いやァ!」と両手を広げて仁王立ち。たむがエルボー猛連打も、朱里は耐え切って顔面に前蹴り。ロープんでエルボーを放つが、たむがブリッジでかわしてエビ固めで転がし、顔面へ低空ドロップキック。安納にタッチ。
安納がコーナーに駆け上ってミサイルキック。さらにカニバサミで倒してからリバース・インディアン・デスロック。カットに来たともかを捕縛してフィッシャーマンズ・スープレックス・ホールドで叩きつけ、ともかと朱里の足に同時にダメージを与える。朱里が起き上がり際のコードブレイカーから貫通ランニングニーを見舞い、コーナートップからのギロチンドロップ。エルボーの打ち合いとなり、安納がミドルキックをキャッチしてドラゴンスクリュー。安納がコーナーに上っていくが、朱里がビンタで怯ませて雪崩式ハーフハッチ・スープレックス。さらに山折りを狙うが、安納が背面着地してスペシャル・ポテリング。これを返されるとロープに飛ぶが、朱里がカウンターのハイキックからランニングニー。これはたむがカット。
朱里はニーリフト連打からロープに飛ぶが、安納がカウンターの延髄斬りからジャーマン・スープレックス。朱里が即座に起きてジャーマン・スープレックスでお返しし、バイシクルキックで追撃。両者タッチ。
互いにハイキックをかわし合い、ともかがカニバサミで倒してジャストフェイスロック。これは安納がカット。ともかはニーリフト連打から水面蹴り、サッカーボールキックと連撃し、串刺しバイシクルキックを放つがたむが回避。安納がブーメラン式ドロップキックを見舞い、たむが急角度バックドロップで追撃。さらにたむがバイオレット・スクリュー・ドライバーを狙うが、ともかが着地してボディへの正拳突きからミドルキック。さらに朱里のフラップジャックにともかがニーリフトを合わせる合体攻撃。続けて稲葉落としで突き刺すもカウントは2。
朱里&ともかがロープに飛ぶが、たむ&安納が素早くバックを取ってジャーマン・スープレックスの競演。たむが突っ込んでいくが、ともかがカウンターのドロップキックで顔面をぶち抜く。ともかが一撃必殺!ともか蹴りを放とうとするが、たむがカウンターのスピンキックからバイオレット・シューティング。たむが「サオリ!行くぞ!」と号令をかけ、ダブルのかかと落とし。続けざまにたむがバイオレット・スクリュー・ドライバーで突き刺して3カウントを奪った。
<試合後コメント>
中野たむ&安納サオリ
中野「なんかぁ、片耳聞こえない~(笑)」
安納「やった」
中野「勝ちました」
安納「ねっ!」
中野「これが最高のスターダムだってものを見せられた試合なんじゃない……の?」
安納「これがスターダムですよ。これが女子プロレスです」
中野「私たちが引っ張ってく新日本プロレス、スターダム、これからも。たむは家族とも思ってるし、ライバルとも思ってる。切磋琢磨して、皆さんのこと目一杯盛り上げて、熱くさせて、好きにさせちゃうから、これからも信じてついてきてください」
安納「今日、好きになった人、増えたかな?」
中野「どこが好きになったか、リプして、フフフ」
朱里&稲葉ともか
朱里「(※稲葉の首を冷やしながら)新日本とスターダム、こうやって2回目開催することができて、凄く嬉しいです。第1試合からスターダムのタッグマッチできて、スターダムの面白さをアピールしたいと思って挑んできました。今日負けたのが凄い悔しいんですけど、ともかは初めてだよね、出るの?」
稲葉「はい、自分はスターダム所属ではないんですけど、こうやってこのカードに組まれた意味を理解して今日、この試合に挑みました。が、朱里さんもたむさんも、そして安納さんも凄い選手、最高の選手だからこそ埋もれたくなかったし、勝ちたかった。でもやっぱり、中野たむは強かった。悔しい。もうとにかく悔しいです。朱里さんの横にいるのにこうやって負けてしまって、本当に悔しいです。すいません。でも、私はこの最高のスターダムのリングでもっと成長したいと、改めて思いました。朱里さん、これからもよろしくお願いします」
朱里「お願いします。今日、この合同興行を見て、スターダム知らなかった人も、『ウワッ、面白ぇな』って思ってもらって、たくさんたくさんスターダムの試合を見てもらいたいなと、凄く思いました。この後も試合あります。楽しんでいってほしいです。ありがとうございました」
第2試合
NEO GENESISの入場が終わった途端にH.A.T.E.が奇襲をかけて試合開始。
天咲が袋叩きにされていき、小波が踏みつけフォール。AZM&星来が救出に来るも、吏南&琉悪夏がカットし、3人でNEO GENESISをロープに貼り付けながら顔面踏みつけ。小波が吏南にタッチ。
吏南は天咲にヘアホイップから「このクソ野郎!」とコーナーで顔面踏みつけ。注意してきたデューク佐渡レフェリーには「うるせークソジジイ!」と顔面にツバを吐く。天咲が怒りのエルボー連打も、吏南はビッグブーツで顔面をぶち抜き、小波がエプロンからぶら下がり腕十字。
代わる琉悪夏が天咲をロープに振ってショルダータックル。コーナーに押し付けながら首を絞め、串刺しスプラッシュを狙うが天咲がブートで止めてダイビング・フェイスクラッシャー。星来にタッチ。
星来が串刺しラリアットからブーメラン・アタックを狙うが、小波がロープを蹴飛ばしてカット。2人でロープに振るが、星来が足払いからドロップキックを発射。H.A.T.E.がこれをかわしてロープに飛ぶが、星来がブーメラン式ミサイルキックで2人まとめて吹っ飛ばす。星来がロープに飛ぶが、琉悪夏がカウンターのクロスボディ。さらに琉悪夏が顔面かきむしりからロープに振ってラリアット。星来がドロップキックで反撃するも、琉悪夏は倒れずさらにラリアット。両者タッチ。
AZMと吏南の対面。吏南がドロップキックを放つも、AZMが回避しエルボー合戦へ。AZMが打ち勝つも、吏南が髪を掴んで引き回す。AZMも髪を掴んでお返しするも、吏南が引き倒して悪の道で競り勝つ。しかし、AZMはスライディング・キックで転ばせてサッカーボールキックから低空ドロップキック。AZMが吏南に串刺し攻撃を狙うが、吏南がかわすとH.A.T.E.のトレイン攻撃。小波のミドルキックから琉悪夏のフィッシャーマン・バスター、吏南のダイビング・ダブルニードロップと続くもカウントは2。
吏南がAZMにハイドレンジアを決め、これで試合終了かと思われたが天咲のカットが間に合う。天咲がAZMを踏み台に合体スイングDDTを来め、AZMがミサイルキック。AZMが「OK!終わり!」とコーナーに上がってダイビング・フットスタンプを放つが、吏南が回避して「もらったぁ!」とオクラホマ・ロール。AZMも返してエビ固めのシーソーゲームとなるが、小波が飛び込んできてサッカーボールキック。AZMはなんとか2で返す。
吏南がビッグブーツを放つも、AZMが水面蹴りからあずみ寿司。吏南がひっくり返してエビ固めで切り返し、ビッグブーツを発射もAZMがガードしてハイキック。「終わりじゃあ!」と持ち上げようとするが、琉悪夏がボックス攻撃を脳天に叩き込み、吏南がジャックナイフ式エビ固め。これは星来&天咲がカット。星来が小波にトラースキック、天咲が琉悪夏にDDTを見舞ってAZMに勝負を託す。
吏南がビッグブーツでAZMをふっ飛ばし、再びハイドレンジアを狙うが、AZMが「ナメんな!」とブレーンバスター。吏南も即座にブレーンバスターでやり返し、Pink Devilを狙う。AZMが着地してコーナーに振ると。NEO GENESISのトレイン攻撃から3人同時の串刺し低空ドロップキック。天咲の天聖で突き刺し、AZMがダイビング・フットスタンプを突き刺して吏南から3カウントを奪った。
<試合後コメント>
NEO GENESIS
AZM「ハイ、『X-over Ⅱ』、私たちNEO GENESISが勝利しましたぁ~!」
星来&天咲「イエィ!」
AZM「今日は憎きH.A.T.E.(が相手)ということで、これからね、どんどんH.A.T.E.が暴れてくると思うけども、まずは私たちが成敗したといっても過言ではないでしょうか。まあまあ私はね、これからのIWGP(世界)女子が気になるところですが、(鈴季)すずとO-カーン選手のKOPW(選手権試合)、私たちがセコンドで応援しにいきます。いくぞ!」
星来&天咲「オー!」
H.A.T.E.
吏南「AZM、今日は、今日は負けたけども、悔しすぎるから、テメエ次、1対1で闘ってくれよ。私はまだまだこんなもんじゃねえんだよ」
第3試合
ボルチンとコブの対面でゴングが鳴ると、2人同時に突っ込んでいってショルダータックルでのぶつかり合いを展開。コブがフライング・ショルダーでこれを制すが、ボルチンも即座に起きてエルボー合戦へ持ち込む。コブがロープに飛ぶも、ボルチンがカウンターのショルダータックルで打ち勝ち、逆水平チョップからボディスラム。タイガーにタッチ。
タイガーもコブにボディスラムを狙うが、流石にこれは上がらず。ならばとソバットを見舞うと、矢野が「俺にください!」と猛烈にタッチを要求。
矢野もコブにボディスラムを狙うが、上がらず。矢野はすぐに諦めてコーナーマットを素早く外し、突っ込んできたコブを金具むき出しのコーナーに自爆させる。矢野は再びボディスラムにチャレンジも、コブが軽々とボディスラムで叩きつける。コブはブレーンバスターの体勢でたっぷり持ち上げてからオクラホマ・スタンピードに切り替えて叩きつける。アキラにタッチ。
アキラはスライディング・キックからニューマンにタッチ。
ニューマンがアキラをアクシズの形で矢野に投げてムーンサルト・プレスの形で落とす合体攻撃を見舞い、さらにコブとも同じ合体攻撃を狙うが中々上がらず。ならばとコブは1人でその場飛びムーンサルト・プレス。ニューマンは「腰痛い……」とぼやきながら矢野を引き起こすが、矢野は「コノヤロー!調子に乗るな!」と髪を掴んで引き倒し、マンハッタンドロップ。ボルチンにタッチ。
ボルチンはニューマンをショルダータックルでふっ飛ばし、ボディスラムからボディプレス。さらに4回シェイクしてからのサイド・スープレックスで叩きつけ、串刺しタックルを狙うが、ニューマンがかわして目にも止まらぬロープワークで翻弄してからのロビンソン・スペシャル。両者タッチ。
タイガーとアキラの対面。タイガーは突っ込んできたアキラを風車式バックブリーカーで迎撃し、ハイキックからダブルアーム・スープレックス。さらにチキンウィング・アームロック。これをブレイクされると、矢野&ボルチンがトレイン攻撃を見舞い、タイガーがタイガー・ドライバー。タイガーはコーナーに上ってダイビング・ヘッドバッドを狙うが、ニューマンがエプロンからの延髄斬りでカット。コブのデスバレー・ボムにニューマンがダイビング・フットスタンプを合わせる合体攻撃が炸裂し、アキラがジャックナイフ式エビ固めも矢野&ボルチンがカット。ニューマンはボルチンを場外に排除してプランチャで追撃。
アキラがタイガーを投げようとするが、タイガーは回転十字架固めで切り返し、ソバット。アキラが倒れず耐えてトラースキックからバズソーキック。さらにファイヤーボールを後頭部に叩き込んで3カウントを奪った。
<試合後コメント>
UNITED EMPIRE
コブ「やったぜ、やった! この男が帝国に加入した時、俺は『ヨッシャ!』と声に出した。“プリンス・オブ・ペース”はただのクレバーなあだ名でもなければ、Tシャツにするキャッチコピーみたいなものでもない。正真正銘の、本物だ! オーカーンとHENARE、お前たちが王座を獲ったって? 俺は2度獲ってきた。まぁ、いい。お前たちは別のブロックだ。Aブロックには(※カラムを指差し)“プリンス・オブ・ペース”と、(※自分を指差し)シンジュクFACEで闘った男がいる。俺たちがBブロックを制する。そしてそれはTシャツにはできない。それが絶対的真理だからだ。今、俺はフィリピンの全ての王者。その力を俺たちのグループ、俺たちのチームにもたらす。まだイカしたチーム名がないけれど、必要もないだろう。要するに、俺たちが欲しいのは勝利だけ。キャッチーな名前は必要ない。さあ、カラム言ってやれ」
カラム「もう言うことはない。兄貴が全てを言い尽くしてくれた。Aブロックの誰も俺たちを倒せない。“プリンス・オブ・ペース”と“インペリアル・ユニット”。誰も俺のスピードと、(※コブを指し)この強さについて来れない。誰もだ。と言うことで、CROWNS UP!」
コブ「“インペリアル・ペース” ……いい名前だ。“プリンス・オブ・ユニット” ……“プリンス・オブ・ユニット”もいいじゃないか」
ボルチン・オレッグ
「コブ、私、『G1』のこと忘れてないよ。いつかお前に返してやるよ。絶対に勝ちます。まぁ先に『WORLD TAG LEAGUE』あるから、『WORLD TAG LEAGUE』に向けて優勝して、東京ドーム決めて頑張ります。よろしくお願いします」
第4試合
女子と組んだり闘ったり出来るとあってか、田口は異常な興奮状態。戦前にSNSでやり合っていた上谷を強く意識する。
男子が女子を攻撃することはルール上禁止されているが、上谷が先発で出てきたのを見た田口は妖しく踊りながら出てきてキス待ち顔。上谷があごクイで応えると田口は目を閉じるもレフェリーに引き剥がされる。
結局羽南と上谷の対面でゴング。上谷は羽南のロックアップをスカして挑発。羽南がロープに飛ぶも上谷はリープフロッグ等で身軽にかわして挑発。羽南はブーメラン・アタックを見舞って田口にタッチ。
田口はお尻をプリプリ振りながら出てきてヒップアタックを狙うが、ルール違反のためレフェリーに引き剥がされる。その間に上谷がモロニーにタッチ。
モロニーが出てきたの見た田口はガン萎えの様子。大・田口コールでなんとか持ち直してショルダータックル合戦を展開。さらにヒップアタックを放つもモロニーがマンハッタンドロップで迎撃。田口が前方回転ドロップキックを見舞って飯田にタッチ。
飯田がモロニーに逆水平チョップを放っていくが、モロニーは微動だにせず。しかし、連打が続くと苛ついたのか強烈な逆水平チョップで倒してお返し。全員入り乱れた場外戦へと発展する。上谷に観客席に叩き込まれて往復ビンタを見舞った田口はビクンビクンと痙攣して前かがみになりながら起き上がる。
リング上では飯田とナツコの対面に。ナツコがブレーンバスターから顔面踏みつけ。飯田も逆水平チョップで反撃していくが、ナツコは耐え切って串刺しラリアットを狙う。しかし、飯田が飯田ロケットを叩き込む。両者タッチ。
棚橋とモロニーに対面。棚橋がエルボー連打からフライング・フォアアーム。棚橋がレフェリーの隙を突いてナツコにドラゴンスクリューを見舞い、モロニーに太陽ブロー連打からサンセット・フリップ。さらにスリングブレイドを狙うが、モロニーが回避。ならばと棚橋がすぐにドラゴンスクリューに切り替える。ここで羽南が猛烈にタッチを要求。棚橋は「行けるの?行けるの?行けんのか!」と鼓舞しつつ羽南にタッチ。
羽南はモロニーにクロスボディを発射も、軽々キャッチしたモロニーがシュミット式バックブリーカー。ナツコにタッチ。
ナツコは羽南にセントーンから髪を掴んで引き起こしながらビンタ&エルボー。さらにラリアットを狙うが、飯田が飛び込んできて2人でジャンピング・ダブルチョップ&ダブルのスライディング・バックエルボーを見舞うwing☆gori連携。続けて羽南がフェイマサーから「上げるぞ!」とブロックバスターを狙うが、中々上がらず。飯田が飛び込んできて2人でロープに飛ぶが、場外から上谷が足払い。転んだwing☆goriの2人にナツコがキャノンボール。場外に逃れたwing☆goriへ上谷がスワンダイブ式プランチャ。
リング内ではナツコが羽南にスワントーン・ボムを発射も、羽南が回避しリバース・フェイマサー。さらに羽南がバックドロップを狙うが、振り払ったナツコがラリアット。さらにラリアットを放つが、羽南がかわしてバックドロップ。両者タッチ。
田口とゲイブの対面。ロープワークのドッグファイトから田口がヒップアタックを叩き込み、スリーアミーゴスを放っていく。3発目を耐えて振り払ったゲイブだったが、田口がビンタで怯ませてスワンダイブ式ミサイルヒップからオーマイ&ガーアンクル。ゲイブが振り払ってバックドロップ式のフェイスクラッシャー。さらにゲイブがニーパッドを下ろしてヒザの般若を露出。田口に般若ニーを発射……かと思われたが棚橋に突っ込んで場外に落とし、羽南の髪を掴んでリングに引きずり込む。これは飯田が必死のカットも、モロニーが飯田の髪を掴んで引き回す。ゲイブ&モロニーがダブルのドリラ・キラを狙うが、棚橋が飛び込んできてドラゴン張り手&スリングブレイドでモロニーを撃退。羽南がゲイブにドロップキックを見舞い、田口がスクールボーイ、スモールパッケージ、延髄斬りと連撃。
田口はギタりながら「オヤァイ!」とケツイェを狙うが、ナツコが立ちふさがって攻撃を阻止。しかし、興奮した田口がナツコの前でタイツを下げて中の隆祐を露出しようとし、ナツコがたじろぐ。そこへゲイブがナツコを突き飛ばして田口にぶつけ、棚橋へナツコが毒霧。
ナツコが田口にマンハッタンドロップを見舞い、上谷が背後から急所打ち。隆祐を殴打された田口がブルブルと痙攣しながら千鳥足になる中、ゲイブがパイルドライバーで突き刺して3カウントを奪った。
ゲイブ「オイ、シャチョー。ダイジョーブ?ダイジョーブ?ダイジョブジャナイ!」
ゲイブが改めて棚橋をぶん殴ってKO。モロニーが棚橋の緑に染まった顔面をカメラに向けて高笑いする中、続けてナツコがマイクを取る。
ナツコ「おい棚橋!このまま楽しい試合やって引退して、社長?させるかよッ!またやろーぜ♪棚橋ちゃぁ~ん♪」
<試合後コメント>
ゲイブ・キッド&ドリラ・モロニー&刀羅ナツコ&上谷沙弥
ゲイブ「5本の指が顔に当たってなんて音がしたか? バッチーンだ!タナハシは2回もバッチーンを受けたからな! あのデブのクソ野郎め!デブジジイのクソ野郎が!」
モロニー「世界は新しい大統領(プレジデント)に問題を抱えているようだが、それは俺たちにとっては新しいことじゃない! 女のように長い髪の役立たずのジジイが俺の社長(プレジデント)だと!? 俺たちの出身地(イギリス)にはちゃんと動く首相がいる。俺にはハイフライフローは通用しないぞ。エースの社長さんよ!(※刀羅と上谷に向かって)ヘイ、ガールズ!こっちに来いよ!」
ゲイブ「イ―ヨ―、イーヨー、イ―ヨ―!」
モロニー「ニホンゴ、オネガイシマース」
刀羅「棚橋ちゃん、最後にも言ったけど、このまま普通に引退なんて、させねーからな!私のこと、名指しで記事に言った時点で…もうどうなるか、わかってんだろ? 私のこと求めてんだろ!なあ?」
上谷「(※動揺した様子で)いやいや、私、田口さんから、なんかめちゃセクハラされて……」
刀羅「何!セクハラ!?」
ゲイブ「セクシャル・ハラスメント!」
モロニー「ソウデスネー!ソウデスネー!もう安全だから、心配するな。ここは安全だ。タグチ、タナハシ、おまえら2人ともちゃんとキレイにしろよ。タナハシは数日かかるだろうな。老体には食器洗剤でもかけておいた方がいいぞ!」
ゲイブ「オイ聞け! WWEだろうがAEWだろうがCMLLだろうが、どこであろうがどうでもいい! みんなまとめてクソくらえ!俺が知っているのはスターダムとH.A.T.E、この子たちがいる場所だ。そして新日本プロレス。そこは俺たちドッグがガウガウする場所だ。仔犬のように、野郎どもにはショーベンをかけるぜ」
モロニー「おっと失礼、ワハハハハ!」
棚橋弘至&田口隆祐&羽南&飯田沙耶
※棚橋は顔面、緑の毒霧まみれでバックステージに登場。
棚橋「ああああああっ!」
羽南&飯田「大丈夫ですか?」
棚橋「大丈夫、カッコ悪くなってない? 不細工になってない?」
羽南「カッコいいです!」
棚橋「カッコいい? 今日はありがとう!」
羽南「ありがとうございま……あっ……」
※棚橋は羽南&飯田と握手しようとするが、手に毒霧がついていたため、自分の手を引っ込める二人。
田口「(小さな声で)握手しない方がいいよ」
飯田「すみません」
羽南「いや、もう力の差が凄すぎて、男子の方と初めての試合だったんですけど、腰が……結構ヤバいです私。大丈夫だった、チョップ?」
飯田「ダメでした。あんなに何発も自慢のチョップを入れたのに、ビクともしないドリラ・モロニー……。クッソ!くやしいです!」
田口「くやしいよね」
棚橋「でも、そういったさ、今日みたいな経験がさ、これからスターダムで闘っていく中で、より自分で強化する部分であったりとか。男子の力に対抗するには、女子の中にも強い選手がいると思うから。何かプラスの効果を生んでくれるはずだから。またね、このX-OVER、ボクはね、やりたいと思ってるよ。おたがいいい刺激をもらってるから」
羽南&飯田「よろしくお願いします!」
棚橋「監督もありがとう」
田口「次あったら、上谷沙弥と……シングル組んでください」
棚橋「シングルな!ヨシ。じゃあ俺から岡田社長に…」
田口「キ〇タマ、キ〇タマの恨み……。オラ、キ〇タマの痛み……。絶対に忘れないからな!上谷!キ〇タマ!キ〇タマの……」
棚橋「ダメ!」
田口「キ〇タマ……」
棚橋「それ以上は」
田口「キン…」
棚橋「それ以上はダメ」
田口「オイ、タマ」
棚橋「ダメ!」
田口「ボールが……」
棚橋「ボールはいい」
田口「ペインが、ボール・ペインが。ゴールデンボール、ペイン、フォーエバー。忘れない……」
棚橋「(聞かずに、羽南&飯田に向かって)またやろう。田口はシングルみたいだから、こっちはトレーニングとか。合同トレーニングでもいいし」
羽南&飯田「お願いします」
棚橋「ヨシ!今日から、また次のX-OVERに向けて、走り出します!」
飯田「強くなるぞ!」
羽南「ハイ!」
田口「(※一人残されて)棚橋さんの、ゴミを見るような目、忘れません……」
第5試合
この試合は、反則裁定なしのハードコアルールで実施。オーカーンが負けた場合には辮髪と髭を切るという条件付きの試合。
ゴングが鳴るも、オーカーンは微動だにせず仁王立ちで待ち構える。すずがイスを投げ渡して「来いよ」と挑発するも、オーカーンはすぐに場外へイスを放り捨てて「女が調子乗んなよ?」とニタニタ笑う。
キレたすずがイスで殴りかかるも、オーカーンは左手を後ろに回しながら右手一本でキャッチ。すずがエルボーを連打も、オーカーンはニコニコしながら耐えきり、強烈なエルボー一発でふっ飛ばした上で滞空時間が長~いブレーンバスター。オーカーンは払い腰から片手でトーホールド。さらに「ナメんじゃねー!気安いんだよ!」と顔面を踏みつけながら観衆へ撮影を要求。場内はブーイングで満ちる。
オーカーンは飛行機投げ、背負投げと連撃。すずがエルボーを連打していくも、オーカーンはすずの髪を掴んで引き回しながら「誰が誰の髪を切るって?」と挑発しショルダータックルで吹っ飛ばす。
オーカーンはモンゴリアン・チョップ連打から地獄突き。すずの顔を玉座代わりにコーナーでドミネーターポーズ。さらにロープに飛ぶが、すずがカニバサミで倒し、イスをケツへフルスイング。すずは持ち込んだ袋の中からフォークの束を取り出してオーカーンの口の中に突っ込み、場外からエプロンへの地対空ドロップキック。
すずはさらに袋の中からステープラーを取り出し、キョンシー風御札を模した紙をオーカーンの額に貼り付ける……かと思いきや、自分の頬にバチンと綴る気合を見せる。これまでずっと余裕顔だったオーカーンだが、このクレイジームーブを見て初めて驚愕の表情を浮かべながら後ずさり。
オーカーンが殴りかかるも、すずはスタナーで迎撃してバズソーキック。すずは両手を広げてオーカーンにエルボーを要求。真っ向からの打ち合いが展開されていき、オーカーンが王統流二段蹴りを発射。これをかわしたすずは、頬の御札を引きちぎった上でオーカーンの額に3針ステープラーで綴じ込む。流石のオーカーンも場外にエスケープしていくが、すずは追っていってイスで一撃。辮髪を引っ張りながら観客席へと叩き込んでいく。
さらにフォークでオーカーンの額をグッサグサ刺した上で頭にスチールバケツをかぶせ、イスでフルスイング。セコンドに付いていたコブらUNITED EMPIREの面々がドン引きの表情を浮かべる。
すずがオーカーンを花道へと連行していき、ブレーンバスターを狙う。オーカーンがこれを振り払ってフロントネックロックで捕らえ、花道上でのダブルアーム・スープレックス。さらにスリーパーホールドで捕らえながらリングに戻していく。
オーカーンは王統流二段蹴りを叩き込み、ニーロックで絞る。さらに親指をすずの尻の穴に突っ込むというアマレスのテクニック、バット・ドラッグを披露。オーカーンはすずの尻の穴から引き抜いた親指をクンカクンカスーハースーハーした上でチュパチュパしゃぶる。反則裁定は無いルールだが、オーカーンの倫理観が問われる。
ブチ切れたすずがオーカーンのコーカーンをにステープラーをバチンバチンと止めていく。オーカーンが獣のような悲鳴を上げる中、すずはイスの山の上にテキーラ・ショットで叩きつけ、スチールバケツの上へのジャーマン・スープレックスを狙う。オーカーンが暴れて回避も、すずがカニバサミで倒して顔面からスチールバケツに突っ込ませ、イスの山の上にジャーマン・スープレックス。
すずは、イス2脚の上にフォークボードをセット、さらにラダーをリング内にセット。すずがオーカーンをラダーに上げてフォークボード上への雪崩式ブレーンバスターを狙うが、オーカーンが突き飛ばしたためすずがフォークボード上へ落下。
オーカーンがアイアンクロー式のレイネーラからバスターし、ラダーとバケツを重ねてセット。オーカーンがその上にエリミネーターで叩きつけようとするが、すずは「ヤダーッ!」と全力で抵抗。オーカーンは王統流正拳突きで黙らせ、エリミネーター on ラダー&スチールバケツで3カウントを奪った。
すずがよろよろと起き上がって掴みかかろうとするが、オーカーンはすずの顔面をバケツに叩きつけた上で踏みつけながらベルトを掲げる。場内は大ブーイングに包まれた。
<試合後コメント>
グレート-O-カーン
「(※持参したイスに座り)ひれ伏せ、女のケツを追っかけるしか脳のねぇモテねぇ野郎どもと、スターダムの雌豚ども! 豚同士お似合いだ、テメーらよ。オゥ、鈴季、それから鈴季のセコンド、それから刀羅ナツコ、敵討ちたかったらいつでもかかってこい。次はカミソリボードでも、蛍光灯でも、電流爆破のリングでも用意してこい。それでも貴様らは女だ。(※自らを両親指で指し)このオトコ、漢字の“漢”のオトコ、それ以上のだ、“令和のミスタープロレス”のグレート-O-カーンに勝てるわけがねぇんだから。お前ら、前回のクロス(※2022年11.20『Historic X-Over』有明アリーナ大会)、グレート・ムタのラストマッチやってやったな? 今回は、52年の歴史の新日本プロレス史上初の男女のタイトルマッチ。次は何をしてやろうか? もう決まってるよ。岩谷麻優。できれば次のクロスまで、貴様がIWGP女子を持ってることを願うよ。次は岩谷麻優と、IWGP女子を懸けて闘うぞ。岩谷麻優も、余の誘いに頬を赤らめて、目をうるわせて『やりたい』と言ってたな。やってやるよ。こっちはKOPWをもう懸けてやったんだ。ゴタゴタぬかすんじゃねぇぞ。木谷も棚橋も岡田も菅林も、(※立ち上がって)そんな差別主義者じゃないと願っているよ」
鈴季すず
「アァァァァ、オイ! アァァ、オイ!(※と叫んでひざまずく)。オイオイ、オイ! グレート-O-カーン! クソーッ! 私は今日も世の中の、世の中の固定観念を崩せなかった! だけどな、久しぶりのハードコアマッチ、血が騒いだよ! オイ、いつか絶対にお前の汚ぇ辮髪と、醜いヒゲを私がちょん切って、ツルッツルの裸のオーカーンにしてやるからな! 覚悟しとけ、クソーッ! アァァァ!」
第6試合
両組の入場後、突然セコンドに付いていたH.A.T.E.の面々がリングになだれ込んできてタイチ&なつぽいを襲撃。コナーズがなつぽいへスピアーを狙うが、たまらずコズエンの面々も飛び込んできて全員でなつぽいをガード。
女子勢が入り乱れて場外戦を展開する中、リング上にはタイチとコナーズが残る中でゴング。
タイチがローキック、コナーズがエルボーで打ち合っていき、ソバットで制したタイチが場外に放りだして乱闘に参加。コナーズ&テクラが圧倒し、観客席のド真ん中でポーズを決める。
なつぽいがなんとか場外カウント19でリングに戻るも、テクラは不敵な笑みを浮かべながら顔面を蹴りつけていく。キレたなつぽいがエルボーを放っていくが、テクラは「モット!カモン!」と挑発し両手を広げて受けきっていく。さらになつぽいのエルボーを右手のギプスでガード。中に硬いものでも入っているのか、なつぽいの腕に大ダメージが入り、怯んだなつぽいの顔面にテクラがギプスをゴリゴリと押し付けていく。レフェリーがテクラを注意している間にコナーズがなつぽいの顔面をかきむしる。
タイチがH.A.T.E.から奪った鉄パイプを持って加勢しようとするが、レフェリーが必死に止める。テクラが顔面を蹴りつけてからロープに飛ぶが、なつぽいはクロスボディで迎撃。タイチにタッチを求めるが、コナーズがタイチを場外に引きずり落として妨害。テクラはなつぽいの口を上下にガパリと広げながらの変形クロスフェイス。テクラがロープに振るも、なつぽいが側転で攻撃をかわし、アームドラッグからの低空ドロップキック。タイチにタッチを求めるが、またもコナーズがタイチを場外に突き落とす。
テクラからタッチを受けたコナーズがなつぽいに向かっていくが、なつぽいがスライディング&ヘッドスライディングでかわしてタイチにタッチ。
タイチはコナーズにステップキックからロープに飛んでビッグブーツ。場内が「レッツゴー!タイチ!」一色に染まる中、タイチが串刺しビッグブーツ。さらにロープに飛ぶが、テクラがエプロンから一撃。コナーズが背後から迫るが、タイチがスピンキックで迎撃。タイチはロープに飛ぶが、コナーズは十字ロープワークからのジープ・フリップ。コナーズがおちょくるように頭をペチペチと叩いていき、串刺し攻撃を狙うがタイチがかわして「くたばれ!」とジャンピング・ハイキック。
タイチがパンタロンを脱ぎ捨ててショートタイツ姿になり、天翔十字鳳を放つも、コナーズがかわしてアームドラッグを狙う。これをかわしたタイチがパントキックからバズソーキック。さらに聖帝十字陵で捕らえる。完璧に決まるも、テクラがカット。
タイチは怒りの形相で髪を掴んでテクラに詰め寄っていく。その背後からコナーズがスピアーを狙い、あやうくテクラに誤爆しかける。その隙にタイチがコナーズにアックスボンバーを叩き込み、デンジャラス・バックドロップを狙う。コナーズがナックル連打で抜け出してNO CHASERを狙うが、タイチが着地してロープへ飛ぶ。コナーズがパワースラムで迎撃して引き起こすが、タイチがぶっこ抜いてデンジャラス・バックドロップ。両者大の字となりダブルダウン。2人ともタッチへ。
テクラがソバットからロープに飛ぶが、なつぽいがドロップキックから貫通ドロップキック。足にすがりつくテクラの顔面にトラースキックを叩き込んだなつぽいがコーナーに上っていくが、テクラが下からビンタを見舞って妨害。テクラは雪崩式の攻撃を狙うが、なつぽいがエルボー連打で宙吊りに。テクラが腹筋力だけで復帰して右手首のギプスでビンタを見舞い、スパイダー式のブレーンバスター。さらにコーナーから飛んで行くが、なつぽいがかわしてヘッドハンター。さらに腕十字から腕固めで捕らえるが、テクラは足を伸ばしてロープへ。
なつぽいはテクラの右腕へのヒザ蹴りを連打してからコーナーに上がり、フェアリアル・ギフトを狙う。ここでコナーズがカットに入るが、タイチが突き落とす。なつぽいがフェアリアル・ギフトを投下も、テクラがかわして自爆させスピアー。
テクラがDDDを狙うが、なつぽいがスクールボーイで切り返し、さらにフェアリー・マジック。これはコナーズがカットするも、その際にぶつかってしまった村山レフェリーが昏倒。
無法地帯となったリングでコナーズ&テクラが2人がかりでなつぽいを袋叩き。テクラのカーブストンプからギプスを使っての右ストレートを狙う。タイチがカットに来るも、テクラがタイチの顔面にギプス右ストレート。
テクラが押さえつける中でコナーズがスピアーを発射も、タイチがテクラを突き飛ばしたことでスピアーがテクラに誤爆。ブチ切れたコナーズがタイチをメチャクチャに踏みつけてからなつぽいにも強烈なビンタ。コナーズがなつぽいにスピアーを発射も、なつぽいがトラースキックでカウンター。さらにソバットから冠先割2連撃。ここでレフェリーがようやく帰還。
なつぽい&タイチがコナーズにダブルの天翔十字鳳を見舞って撃退し、なつぽいがテクラにフェアリアル・ギフトを投下して3カウントを奪った。
<試合後コメント>
タイチ&なつぽい
タイチ「よかったあ。大丈夫?」
なつぽい「はい」
タイチ「ほっとした……。よかった、これで。今日、守れなかったら、ぽい(なつぽい)のお気に(入り)に袋叩きにされてたよ。よかったあ……」
なつぽい「タイチさん、ありがとうございました」
タイチ「危うい場面作っちゃったけど、なんとか……。よかった、最後……」
なつぽい「ほんとに……」
タイチ「特訓の成果出たね。(※手で払うような動きをして)これの……」
なつぽい「いやでも、激臭スプレーを出す前に……」
タイチ「(試合を)やる前にあれを見せてね、『コナーズたちが対策したらどうするんですか?』って。だからあれ、フェイクに決まってんだろ。お前らに向けたテッテレーだよ。あんなことふざけてやってるだけで、あの取材が終わったあと、みっちりやり込んだんだよ、2人で。その結果がこれで出てるんだよ。お前らまんまと、俺らのテッテレーにはまりやがって。ざまあみろ。しっかり考えたんだ」
なつぽい「フェイクですよ、あんなの」
タイチ「フェイクだ」
なつぽい「フェイクですよ」
タイチ「合同練習……」
なつぽい「まあでも最後、コナーズにしっかりやり返すことができて、タイチさんのおかげで……」
タイチ「いやいや俺なんてもうね、それをちょっと手助けしてるだけだから。それを全部出すのは自分だから。いやあ、すごかった。あいつ相手にあそこまでやれたことは、ちょっと考えられないね。こんな華奢なぽいちゃんから。ビックリした。ほんとすごいわ」
なつぽい「ありがとうございます。テクラ、これでまだ終わりじゃないから。まだまだウチらの闘いは続くよね? その時まで、テクラ、コナーズ、バイぽーい!(※と言って控室の方へ向かう)」
タイチ「……バイぽいってなに? ほんとになに?(※と言ってあとを追うも、戻ってきて)いやもうほんとに、俺はこういう合同興行好きだし、今日もお客さんこんなになって(入って)んだから、みんな見たいんじゃない?」
なつぽい「入ってた……」
タイチ「男子(と)女子がやんのどうだって思うファンもいっぱいいると思うけど、そん気持ちもわかる。レスラーも思ってると思う。ウチのレスラーなんて特に。女子とやんなんて……って。思ってる人は出なきゃいいんだよ。ね? オファー来ても断ればいい。それだけの話。俺らは興味ある。出たいと思ったら協力するだけ。出るだけ。それだけの話だから。結果こんだけ盛り上がってるんだからさ。俺はありだと思うよ。また第3回、第4回やって。お互いのためにね」
なつぽい「そうですね」
タイチ「ぽいちゃんと一緒にやってね、たむちゃんもそうだけど、“……”なんて思うとこあったら、俺ももう2度とやりたくないと思うけど、今日もこんな逞しいとこ見せられると。ますますこれを、もっとね、もっとやっていきましょう。もう、女子タッグ(のタイトル)とか作ろう、女子タッグ……」
なつぽい「ああ! 2年前も……」
タイチ「なんか言ってたけどね?」
なつぽい「言ってたんですけど、なかなかできないなあって……。早く作りましょう」
タイチ「どうだ、お偉いさん? こんだけ客入ってんだ。女子タッグ……女子タッグ? 男女タッグ? なんていうの? ミックスドタッグ選手権、作ってくれよ。一番最初に名乗りを上げるよ、俺らが」
なつぽい「なんか……たむちゃんになんかしてましたよね? 見てましたよ」
タイチ「(※照れながら)いや、なんかちょっと……デートしてもらおうかなと思って……。でも今日はね……」
なつぽい「夢じゃなくて?」
タイチ「なんか夢だったらしいから、デート……」
なつぽい「なんか私も夢じゃないかと思ってたら、夢めだったんですね、あれ? ちょっと勘違いしてた」
タイチ「そう。ちょっとね、今日でも、こういい結果出たしね、気持ちいいんで、今度ちょっとまた配信来てもらって、なんかおいしいもの食べません、2人で? 祝勝会やって」
なつぽい「はい。やりたいです」
タイチ「ね?」
なつぽい「やりたいね」
タイチ「そのあとちょっとデートでも……」
なつぽい「高いお寿司……」
タイチ「2人でデートとか……」
なつぽい「高いお寿司……」
タイチ「あの寿司……。(※小声で)デートしません?」
なつぽい「高いやつ……」
タイチ「高いやつね……」
なつぽい「バイぽーい!(※と言って先に控室の方へ)」
タイチ「バイぽーいってなんだっつうんだよ!?(※と言って後を追う)」
クラーク・コナーズ&テクラ
コナーズ「(※イスを手に入ってきて、ダメージが大きいテクラをそこに座らせる)あれこそがクラークの打撃から期待できるものだ。あれこそが世界で最も破壊的な2人のレスラーなのだ。勝敗では負けと記載されるだろうが、そんなものはどうでもいい。今夜、俺たちは世界へ、俺たちがどれだけ破壊的であるかを示せた。世界中を巻き込む騒乱をだ。(※テクラに向かって)スピアのことは本当に申し訳ない。だが、これこそがナツポイが受けた衝撃だ。彼女は1週間歩けなかった。テクラは明日には回復するだろう。今夜ひと晩、ビールで癒せば大丈夫だ、テクラ。相当やられたな。最悪だな。こんなことになって申し訳ない」
テクラ「(※コナーズがコメントしている間、何度も苦しそうなうめき声を上げていた。イスに座ったまま、腹部を押さえながら)しゃべることもできないよ。今まで起きた中で最悪なことのひとつだと思う。だがよくあることだ。あのクソ野郎は私の顔を蹴った。クソ野郎にさらに顔を蹴られ、コナーズにスピアされちまった。ヤツ(なつぽい)に同情するよ。あんたはあいつにスピアしたんだからな。だけど私の内臓が押し潰されてる。だがどっちにしろ、良い試合だったよ。私たちは泣くつもりはない。もしこれで終わりだと思ってるなら、間違ってる。これはクラークとテックス(テクラ)の始まりに過ぎない。回復したら、タッグリーグに戻る。そしてあんたと私で……」
クラーク「世界を覆してやろう。なぜならバイオレンスとセックス、クラークとテックスだからだ」
第7試合
手4つから桃が低空タックルで倒してグラウンドでの首の取り合い。桃がヘッドロックも岩谷がアームドラッグで翻弄しドロップキックを発射。これは桃にかわされるも、岩谷が続くサッカーボールキックをかわしてヘッドシザース・ホイップから低空ドロップキック。さらに岩谷がロープに飛ぶが、場外から上谷が足を引いて転ばせ、場外でH.A.T.E.のセコンド陣が岩谷をいたぶっていく。
桃が岩谷を観客席に叩き込み、バチバチとビンタを連打。岩谷がへたり込むと、桃は容赦なくサッカーボールキックで追撃。
桃は岩谷をリングに放り込み、さらにサッカーボールキックから顔面を踏みつけていく。桃がコーナーに振って串刺し攻撃を狙うが、かわした岩谷がスクールボーイで転がしてから「バカタレ!」とバカタレスライディングキックを発射。これをかわした桃が「お前がバカタレ!」と掟破りのバカタレスライディングキック。場外に落下した岩谷を再びH.A.T.E.の面々が取り囲むが、STARSのセコンド陣が応戦。そのさなかで琉悪夏のボックス攻撃が桃に誤爆。岩谷は素早くリングに戻ってからトペ・スイシーダでセコンド陣もろとも桃を吹っ飛ばす。
岩谷は桃をリングに戻し、セカンドロープからのダイビング・フットスタンプ。さらに桃の蹴り足を取ってのドラゴンスクリューから串刺しドロップキック。さらに「どーしたオラッ!」と怒涛のサッカーボールキック連打。さらに桃をロープに括った上での串刺しドロップキックからコーナーに振っていくが、桃がカウンターのドロップキック。
桃は岩谷に串刺しドロップキックから低空ドロップキック。さらに串刺しサッカーボールキックを猛連打し、ロコモーション式ブレーンバスターからロープにぶら下げて側頭部を蹴り抜くハイキック。桃はエプロン上でBドライバーをぶっ刺すが、ムクリと起き上がった岩谷がエプロン上でのドラゴン・スープレックスでやり返す。
両者場外カウント17でリングに戻るが、岩谷は首のダメージからか右手が痺れて痙攣。その隙を見逃さず桃がサッカーボールキックからテキーラサンライズを狙う。岩谷は敢えて右腕でのエルボーからハイキック。桃が倒れずハイキックでやり返してロープに飛ぶが、岩谷はカウンターのトラースキックで容赦なく顔面を貫く。
岩谷は串刺しジャンピング・ダブルニーからミサイルキック。さらにフロッグ・スプラッシュで追撃し、ドラゴン・スープレックスを狙う。桃が必死の抵抗から振り払ってツームストーン・パイルドライバーを狙い合う攻防となり、隙をついた桃が裏投げから蒼魔刀。桃はセカンドからのダイビング・蒼魔刀からコーナートップに上がっていく。岩谷が下からビンタを見舞って動きを止め、ヘッドバッド、ビンタから雪崩式フランケンシュタイナー。さらにトラースキック、バズソーキック、トラースキック、ドラゴン・スープレックス・ホールドと畳み掛けるがカウントは2。
ならばと岩谷は必殺のムーンサルト・プレスを投下も、桃が回避して自爆させ、人でなしドライバーを狙う。岩谷はこれをツームストーン・パイルドライバーで切り返し、ムーンサルト・プレス。完璧に決まるも、セコンドの吏南がレフェリーの足を引いてカウントを妨害。
怒りの岩谷がH.A.T.E.に目を向けると、桃が背後から迫ってハイキック。桃はセコンドから投げ込まれたバットを手に取るが、悩み抜いた末にバットを投げ捨ててバズソーキック。さらに腕を取りながら起き上がり小法師式のサッカーボールキックを連打。さらに蒼魔刀を狙うが、岩谷がかわしてトラースキック。岩谷がドラゴンズ・レイを狙うが、桃が阻止してコーナーに宙吊りにした上で頭にローキック。さらに投げっぱなしテキーラサンライズから顔面蹴りもカウントは2。続けてピーチ・サンライズを決めるが、これもカウントは2。
桃は奥の手のピーチ・サンダーを狙うが、暴れて抜け出した岩谷が高速ジャーマン。岩谷がドラゴンズ・レイ式フブキ・ラナ、バズソーキックと連撃して二段式ドラゴン・スープレックス・ホールドを狙うが、桃がピーチ・サンダーで切り返す。それでも岩谷は肩を上げる。
桃は信じられないと言った様子でレフェリーに夢夜が、岩谷がゾンビのごとくゆらりと立ち上がる。桃が慌てて突っ込んでいくが、岩谷が素早くバックを取って二段式ドラゴン・スープレックス・ホールドで3カウントを奪った。
岩谷「大阪大会にお越しの皆さん、こんばんは!渡辺桃……キツかった。桃、昨日プロレス10周年なんだってね。10周年、おめでとう。そして、今日こんなスゴいプレッシャーのある中、バチバチに攻めてくれてありがとう。桃の、桃の、強さが、身に沁みて分かりました。これからも、敵だけど、よろしく」
桃「おい、負けてよ、『ありがとう』?負けて『ありがとう』だとか『よろしく』だとか言われるのが一番ムカつくんだよクソアイコン!なにが『10周年おめでとう』だ!テメーは私の10年をもってしても倒せねーんだよ!お前待っとけよオイ。また10年後、いや、50年後、いや100年後!テメーのこと必ず超えるからよ。待っとけクソがッ!」
岩谷「いつでも!高い壁でいるから!いつでも!待ってるよ!皆さん、今日このリングでIWGPを持っているのは!この岩谷麻優だ!(※岩谷の曲がかかりかける)待って!この試合、勝ったら言いたいことがあった。……今年の1・4、出れなくてすっげー悔しかった!すごい見下されてるような気がした!でも今日で8度目の防衛成功!来年の1・4はこのベルトかけて試合がしたいです!皆さん!スターダムの上の人たち!新日本の上の人たち!お客さん!今年の岩谷麻優、このベルトの価値、上げましたよね?1・4東京ドーム、出る資格ありますよね?!この……」
ここでAZMが現れてリングイン。岩谷からマイクを受け取る。
AZM「まずは岩谷麻優、防衛おめでとうございます。1・4って言ってたな~?その挑戦者、このAZMでどうですか?」
岩谷「はぁ……逆指名しようと思ったのに、言われる前に出てきちゃった(笑)AZM!随分とお待たせしました。AZMちゃんではなく、AZMとこのベルトをかけて1・4、やりたいです!まだ出れるのかどうか、カードが決まるのかどうか分からないけど、皆さんのこれからの発信とかで大きく変わってくるかもしれないから、この試合が見たい人は(※AZMがマイクを要求)……なに?」
AZM「今、岡田社長が『絶対やる』って言いました!OK出たよ!」
岩谷「早いって!(笑)OK!言ったら出れるもんなんですか?(笑)でも、1・4、王者・岩谷麻優vs挑戦者・AZM!皆さん東京ドームでお待ちしてます!」
AZMが握手を求めると、岩谷はベルトを掲げながらガッチリとその手を握り返した。
<試合後コメント>
岩谷麻優
「(※用意されたイスに座り)IWGP、(※ベルトを肩にかけて)IWGP、V8達成することができました。今年に入って、1.4の朱里から始まり、今日の渡辺桃戦まで、このIWGPのベルトの価値を上げました。いや、このベルトに関わってくれたみんなが、このベルトの価値を上げてくれた。そして今日、この『X-over』で無事に防衛して、今年は無茶苦茶悔しかった1.4東京ドーム。来年はこのベルトを懸けてやりたい。本当にその目標を叶えるつもりで1年間闘ってきて、今日、本当に勝てて良かった。桃、凶器とかも使わずに10周年、10年間の渡辺桃の全てをぶつけてくれた。今日はまぐれで、いや次闘う時はもっと桃も強くなってると思うけど、自分はこれからも高い壁でい続ける。そしてこのベルトの最多防衛を岩谷麻優が作って、歴史に名を刻む。このベルトの価値、(※ベルトを見せながら)みんな凄いベルトだってわかってくれたでしょ? 文句ないでしょ? 試合で見せつけてきた。どんな逆境も跳ね除けてきた。その全てを1.4で出す。もう頭が働かない。何言ってんのかわかんないけど、今日はベルトが防衛できて本当に嬉しい。皆さんの応援のおかげ。本当にありがとうございました。これからも目を離さないで、いや目を離させないようにするので、これからもチェキラ!」
AZM
「はい、今、IWGP女子に挑戦を表明してきたんですけども、あんな試合を見せられた後に、体が動かないわけがないし、言い方悪いですけど、ずっと順番譲ってきた。けど、私が今挑戦しないと誰かに獲られてしまうって、そう思ったし、私が挑戦しないと意味がない。まぁね、1.4東京ドーム決まりました(※と言って、自分で拍手)。間近でね、岡田社長がOKしました。私ね、東京ドーム、思い出がたくさんあるんですけど、IWGP女子2度目の挑戦。誰もが欲しいあのベルト、そして誰もがあの地位が欲しいスターダムのアイコン。ダブルで私が獲って、スターダムのテッペンに立つんで、楽しみにしていてください」
第8試合
デスペラードとキッドは互いのマスクを交換した姿で登場。試合前にはザックが「おかえりなさい!」と握手を求め、デスペラードも「ありがとう!」と笑顔で応じる。
ザックとデスペラードの対面でゴング。手4つからグラウンドでの足の取り合いが展開されていき、デスペラードがリストロックもザックがテクニカルに抜け出していきクリーンブレイク。デスペラードがロープに追い込んで離れ際にチョップを見舞うと、ザックがショルダータックルから腕十字を狙う。デスペラードはスパインバスターを、ザックは腕へのオーバーヘッド・キックを狙うも互いに当たらず。デスペラードがストレッチ・マフラーを狙うもザックが決まり切る前に脱出。クリーンブレイクから両者タッチ。
舞華とキッドの対面。ロックアップでの力比べは舞華が圧倒。離れ際にキッドがロープに飛んで舞華をロープワークで翻弄してドロップキック。ロープに飛ぶも、舞華が「ナメんな!」とショルダータックルでふっ飛ばし、デスペラードの顔面に一撃。キッドが背後から迫ってロープに振ると、デスペラード&キッドがコンビネーションドロップキック。カットに来たザックにはダブルのマンハッタンドロップからダブルのストレッチ・マフラーの兄妹連携。キッドは舞華のヒザへの低空ドロップキックからヒザ裏へのギロチンドロップ、ニードロップと足への一点集中攻撃。兄妹で舞華のヒザを踏みつけ、キッドがさらにヒザへの低空ドロップキック。キッドがコーナーに控えるザックにエルボーを連打していくが、ザックはビクともせず上から見下ろす。
キッドが舞華を引き起こすと、舞華はエルボー、キッドはヒザへのガットショットで打ち合う。舞華がブレーンバスターを狙うが、キッドが着地してヒザへの低空ドロップキック。ロープに飛ぶも、舞華がパワースラムで迎撃。両者タッチ。
ザックはエルボースマッシュ、デスペラードはチョップで真っ向から打ち合う。ザックはネックツイストから後頭部への低空ドロップキック。ザックはフルネルソンからコブラツイスト、腕へのオーバーヘッド・キックと畳み掛けるが、デスペラードもバックドロップで反撃しスピアーで突貫。デスペラードがリバースタイガー・ドライバーで突き刺すも、舞華がカット。デスペラードがピンチェ・ロコを狙うが、ザックがオクトパスホールド。デスペラードが丸め込みで切り返しつつストレッチ・マフラーを狙うが、ザックが変形グラウンド卍からクラーキー・キャット。これはキッドが低空ドロップキックでカット。
ザックは「キッド、見て!見て!」とアピールしながらデスペラードへ容赦ないサッカーボールキック連打。デスペラードがキャッチして逆水平チョップ連打からスパインバスターで一矢報い、ピンチェ・ロコを狙う。ザックはこれを着地してサッカーボールキックを見舞うも、追撃には行けず2人で大の字。両者タッチ。
舞華がバックドロップを狙うが、キッドが一回転して着地しブーメラン・アタックから低空ドロップキック。キッドは「行くぞ!クロスオーバー!」と叫んでから「一発喰らえ!」とその場飛びムーンサルト・プレス。引き起こしていくが、舞華が下からすくい上げてバックドロップ。
舞華が投げっぱなしブロックバスターからブレーンバスターを狙うがが、キッドはデスペラードを踏み台に不知火。ザックがカットに来るも、キッドは場外に排除してラ・ケブラーダ。
リング上ではデスペラードと舞華が対峙。舞華がデスペラードを滞空時間の長いブレーンバスターで叩きつける腕力を見せるが、キッドがリングに戻って後頭部へ蒼魔刀。キッドがコーナートップからムーンサルト・プレスを投下するもカウントは2。
キッドは首を掻っ切る仕草からスター・スープレックス・ホールドを狙うが、舞華が振り払って串刺しラリアット。さらにコーナーに上げて滞空時間の長い雪崩式ブレーンバスター。クラッチを離さずロコモーション式で2発目、3発目、4発目と連発。続けてみちのくドライバーIIを狙うが、キッドがモモ☆ラッチで切り返す。
舞華は構わずラリアットを狙うが、デスペラードが救援に入って舞華にニークラッシャー。舞華の足を持ったところにキッドがヒザへの低空ドロップキック。カットに来たザックをデスペラードがストレッチ・マフラーに、キッドが舞華を黒虎脚殺に捕らえる兄妹連携。デスペラード&キッドが2人で舞華をコーナーに振り、串刺し攻撃を狙うが、舞華がかわしてデスペラードをコーナーに叩きつける。そこにザックが串刺しエルボー。
ザックとキッドが対峙。キッドがエルボーを猛連打もザックは微動だにせず。ならばとキッドは顔面にバチバチとビンタを見舞っていきロープに飛ぶ。ザックはこれを軽々キャッチしてブロックバスターのように後方に放り捨て、そこへ舞華がラリアット。カットに来たデスペラードにはローリング・ラリアットを見舞う。
さらにザックがデスペラードにザック・ドライバー、舞華がキッドにみちのくドライバーIIを見舞う競演。最後は舞華がキッドを旋回式みちのくドライバーII、またの名をセイバー・ドライバーで突き刺して3カウントを奪った。
舞華「今日ご来場の皆さん、そしてPPVを御覧の皆さん、新日本プロレスもスゲーけど、スターダムもスゲーだろォオオーッ!デスペさん、デビュー前に1度ね、コーチしていただけましたよね?そのたった1回かもしんないけど、デスペさんの言葉で、ここまで大きくなりました!今日は闘ってくださってありがとうございます。そしてザック!サンキュー・フォー・トゥデイ・マッチね!ありがとう!」
ザック「(※すべて日本語で)けど、メッチャ痛いよ!デスペ、おかえりなさいね!元気そうだ。舞華さん?同じチームで良かったね。(敵だったら)怖いよ、怖いよ。皆さん、来年のHistoric X-overは、分からないね。でも今日は楽しかったよ!楽しかった!次のスターダムと新日本の大会は、やりましょうよ!じゃあ舞華さん、最後にお願いします」
舞華「まあ、X-overね、次いつやるか分かんないけど、最後はね!みんな揃ってハッピーエンドで終わりましょうよ!年末年始、今日発表されましたけど、我々スターダム、そして新日本プロレスリングの皆さんんで、年末年始!もっともっと盛り上げたいと思うので、皆さんよろしくお願いします!じゃあ、次あることを願って!Historic X-over II、皆さんありがとうございました!」
<試合後コメント>
ザック・セイバーJr.&舞華
ザック「(※舞華に向かって)ヒザ、ダイジョーブ?」
舞華「イッツ、OK。今日はありがとうございました。(※ザックに向かって)ペイン?」
ザック「死ンダ」
舞華「死んだ?(笑)。ハイ、『Historic X-over Ⅱ』、われわれメインで勝利しました。でもね、次ほんとにいつやるかわらないし、たまたま今日は(前回から)2年後だったんだけど、3年後、4年後になるかも知れない。でもさ、今日の『X-over Ⅱ』見て、STARDOMの闘いを見て、新日本の選手と闘ってるSTARDOMの選手を見て、皆さんはどう思いましたか? やっぱり女は弱いですか? まあ、そう思われてもしょうがないけどね、死に物狂いでやってるんですよ。こっちだって、女子だって、負けたくない。もっともっとSTARDOM、上にあがります。新日本プロレスに負けないぐらい、もっともっと盛り上げて行きたいと思います。そして年末年始、まだまだビッグマッチ続いてるんで、手を取り合って、で、たまにはこうやってバチバチやり合って、そうやって高められたらなと思います。ありがとうございました」
ザック「STARDOMノ選手ハ凄イナ。凄イ。シンニホン男子(より)、モット頑張ッタナ。セミ(ファイナル)……セミ、素晴ラシイ試合。ホントニ、今年ノ、最高。新日本ノメンバー、モット頑張ッタ。STARDOMト同ジ会社、今。デモ、スタッフハ違ウッポイ。皆、ずっと……皆、スゴイ。ジャア、マタ。今日、オ客サンイッパイナ。『X-over』2回ダケ。モットモット、イッショニ。楽シカッタ」
舞華「そう? ドリンクパーティーね」
ザック「飲ミマショッカ……チョット。タブン、チョット……少シ……イッパイ?」
舞華「いーっぱい」
ザック「イッパイ飲ミマショ」
舞華「いーっぱい」
ザック「イッパイ飲ミマショカ……」
舞華「A lot of drink……」
ザック「A lot of drink……OK。チョット焼酎、頑張リマス」
舞華「焼酎お願いしま~す」
ザック「焼酎……トリアエズ、ビア……」
舞華「Beer? Cheers。I like beer。SAPPORO……」
ザック「アア、最初、Yeah、SAPPORO BLACK LABEL(黒ラベル)。ジャ、行コウカ……」
舞華「ウン。行きましょう」
エル・デスペラード&スターライト・キッド
キッド「(※床に座り込んで)なんじゃ、こりゃ~」
デスペラード「本当だよ」
キッド「暑すぎるやろうが……」
デスペラード「(※床に寝転びながら)暑いよ。暑いし、もうザックのPK、1回で倒れれば良かった」
キッド「私が挑発したせいや」
デスペラード「本当だよ」
キッド「ごめん。でも、復帰おめでとうございます(※と言って拍手)」
デスペラード「これ復帰戦だぜ? 凄くない?」
キッド「マスクマンにとってのこれ…」
デスペラード「そう、死活問題、この暑さは」
キッド「2枚入場で被ってったから、余計ヤバくて」
デスペラード「ちょっとカッコつけなければ良かったね。普通通りやれば良かった」
キッド「けど、今日、『X-over』、お祭り的な大会だったかもしれないけど、だから最後全員で仲良く締めたのかもしんないけど、デスペっちの復帰戦だし、私はやっとやっとデスペっちとタッグを組むことができて、メインで勝てなかったのがめっちゃ悔しいんですよ」
デスペラード「やっぱ下田さんに教わった通りやれば良かったかな」
キッド「ですかね」
デスペラード「間違ったかなぁ……」
キッド「でもやっぱり、新日本プロレスとスターダムのミックスドタッグと言えば、ここ…」
デスペラード「そうね」
キッド「…が一番伝わるし、ここが一番だと私は思っているんですよ。だからメインを任せてもらったからには、ここが最後マイクを持たなきゃいけなかったと、私は自分の中で思ってます」
デスペラード「まぁ前回大会も4人とはいえね、ちゃんと組ませてもらって、今回も組んだのはここだけ?」
キッド「そうですよ」
デスペラード「前回と同じチーム、組み合わせはここぐらいだし」
キッド「一番わかりやすい」
デスペラード「まぁ3回目があったら、多分もう一回やらせてもらえるんでね、その時はザックと舞華はやめてください。あと暑くない所でやりましょう」
キッド「はい、絶対組みたいし、もうルール?」
デスペラード「そうね、ちょっとまどろっこしいのよ」
キッド「そんなのなしにして、私はデスペっちとタッグやりたいっすよ。だし、『X-over』にとどまらず、もっともっと私たちに見せられることを見せていきたい、と強く思ってます」
デスペラード「それはちゃんとやりたいな。まぁちょっとこうやって情けない姿を晒しておりますが、フゥー、やることはちゃんとやります。次、第3回大会があったら、もう一丁組ませてください」
キッド「だし、デスペっちは1.4決まってるじゃないですか、シングル。私も今日負けちゃったからあれなんですけど、でもシングルのベルト狙ってるんで、来年お互いにシングルチャンピオンになって、また隣に立ちたいです」
デスペラード「イェイ、カッコいいじゃないか」
キッド「はい、対角でも」
デスペラード「対角か」
キッド「(※立ち上がりながら)ウェルカムですよ」
デスペラード「(※立ち上がりながら)スンゴイ、PKで背骨がバリバリつったから、痺れてんだよ、今」
キッド「私は首が。みちドラ2発は……」
デスペラード「ありがとうございました。(※引き上げる途中で思い出したように)アァ、あと、今日使ったこのマスクなんだけど、オークション、入札制になるのかな? わかんない。どういう形かわかんないですけど、ちょっとその金額はファンタズモに渡したいと思うんで。これからアナウンスがあると思います。ちょっと考えてます。よろしくお願いします。あとオーバーマスクの方も別個で売れればそれで、来てくれてたクリス・ベイもちょっと大変なことになってるらしいんで、彼にちょっとヘルプできればと思います。よろしくお願いします」
キッド「いい大会だ」
デスペラード「いい大会だよ」