「“プロレス”すんな。勝負に徹しろ」青木真也が1日2試合の王座戦を制して青木流の“プロレス論”を熱弁!

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 20日、東京都・後楽園ホールにてDDT『God Bless DDT 2024』が開催。青木真也が1日2試合の王座戦を制して2度目&3度目のKO-D無差別級王座防衛を果たした。

 今年8月には、青木真也がDDTの至宝・KO-D無差別級王座を戴冠。
 DDTのトップに立った青木は、2022年6月の『CyberFight Festival 2022』で起きた“失神KO事件”で傷ついたままのDDTの名誉を回復するという使命を語る。
 これは当時NOAHに所属していた中嶋勝彦が当時のKO-D無差別級王者であった遠藤哲哉を張り手一発で失神させてしまった事件。この事件は棚橋弘至の“横一線”発言から強さの面でも高みを目指してきたDDTの尊厳を揺るがしたものであり、モヤモヤを残したまま2年以上経過していた問題だ。

 9月に遠藤を制して初防衛に成功した青木は「外にも他団体に対しても内側にも『俺たちは強い』って言い続けます」と覚悟を叫び、2度目の防衛戦にはDDTのアイコンとして君臨し続けてきたHARASHIMAを迎え撃つことに。
 青木もHARASHIMAの強さを真摯に受け止めており、前哨戦では勝利しても「勝ったけど内容は負け」と気を緩めるどころかさらに緊張感を高めていた。


 試合が始まると高度なグラウンド戦が展開されていき、観衆が固唾をのんで見守る。
 青木が変形卍固めで捕らえるも、なんとか抜け出したHARASHIMAがリバース・フランケンシュタイナー。場外戦となるも青木が一瞬の隙を突いてトペ・スイシーダを炸裂。試合が一気に静から動へと動く。
 HARASHIMAがファルコンアローを狙うも、青木が背面着地してスリーパーホールド。スタンドへの胴絞式へと移行するが、HARASHIMAが背面からぶっこ抜いて変形ドライバーで切り返す。足を止めてのエルボー合戦を制した青木がパイルドライバーでぶっ刺し、顔面へのパントキック。HARASHIMAがダウンしてしまう。
 ふらふらと起き上がったHARASHIMAの表情は完全にキレているときのものに。強烈な張り手を連打していくが、青木がキャッチして三角絞めに持ち込む。HARASHIMAは極められながらも顔面へのストンプを連打し、青木がたまらず外すと顔面へのサッカーボールキックからバズソーキック、蒼魔刀と畳み掛ける。
 さらにHARASHIMAが蒼魔刀を狙ってアピールするも、その隙に背後から組み付いた青木がフルネルソンで絞りながら組み伏せて両肩を付けるフルネルソン・ホールドで3カウント。

 すぐに起き上がって青木を称えるHARASHIMAに対し、青木は大の字になって起き上がれないほどのダメージを負った様子。
 そんな中、文字通りの意味を持つ“いつでもどこでも挑戦権”を持った勝俣瞬馬がリングに現れ、「世界、獲りに来ました!いつどこ使います!」と宣言。青木と勝俣のKO-D無差別級王座戦が緊急決定。

 満身創痍で目の焦点が定まっていない様子の青木が再びベルトを一時返還して背を向けると、勝俣は後頭部へのジャンピング・ハイキックを見舞って奇襲。いきなり必殺のととのえスプラッシュを決めるも3カウントはならず。
 勝俣はリングに大量のレゴブロックを持ち込み、事故を装ってリング全体に撒き散らす。勝俣はレゴの上に投げ付けたり、青木の口の中にレゴを大量に突っ込んでからの顔面蹴りを見舞ったりと大暴れし、さらに追加でレゴをばら撒いた上で再びととのえスプラッシュ。リング上に立てたラダーの上から場外のテーブルの上に寝かせた青木にととのえスプラッシュを見舞ってのテーブルクラッシュと自身の世界観に引きずり込んで猛攻。
 青木は洗濯バサミにマフラーホールドを組み合わせたかのような複合関節、チキンウィング・アームロックと変形オモプラッタを組み合わせたかのような複合関節と熟練の技術で対抗。これを逃れた勝俣がファイヤーバード・スプラッシュ式ダブルニードロップを腹部に突き刺したうえでレゴの海へジャーマン・スープレックス・ホールド。しかし、青木が下から組み付いてフルネルソン・ホールドで3カウントを奪った。

 試合後にはクリス・ブルックスがリングに現れ「青木さん、ホントにDDT、イチバン強いですね。絶対、DDT愛、あると思います。ですけど、DDTイチバン好きの人、このバカガイジンです。最近全部負けたけど、まだまだ僕のプロレス人生終わってないよ。だから11月4日、墨田区。バカガイジン、バカサバイバー!KO-D無差別級、挑戦したい!」と日本語で挑戦表明。
 これを受けた青木は「愛が一番強いのも俺は一番知ってるから、お前の愛に全力で立ち向かうよ」と爽やかに応え、固く握手を交わした。


 バックステージに戻った青木は「1日2試合は思ってた以上にしんどいね。種類が違う試合を2つやって。寿命が縮みました」と疲労困憊の様子も、「プロレスに於ける押さえ込み、プロレスに於ける3カウントって、逃げじゃないから。ちゃんとした理屈があっての押さえ込みだから。これもプロのレスリング、プロレスリングだと思います」と熱弁。
 さらに、HARASHIMA戦の蒼魔刀を狙った隙を突いて押さえ込んだフィニッシュについて聞かれた際には「アピールすんなって。おかしいでしょ、だって。『“プロレス”すんな』って言っといてください。勝負に徹しろって」と青木なりのプロレス論を重ねた。

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