「飯伏幸太と一緒に夢見た中年ども、目を覚ませ」飯伏幸太がDDTに里帰り!ファンは大歓迎も若きエースはブチ切れ!

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 25日、東京都・後楽園ホールにてDDT『夏休みの思い出2024』が開催。飯伏幸太がDDTのリングに帰ってきた。

 飯伏は2004年にDDTでデビューし人気選手となり、2013年に新日本プロレスとの二団体所属やそれを放棄しての2016年飯伏プロレス研究所設立など紆余曲折あって現在はAEW所属に。様々なクレイジーな行動でDDTに戻ってくることがないと思われていた。
 しかし、飯伏は7月21日のDDT両国国技館にてサプライズ参戦を果たし「もう一回、DDTに上がってもいいですか?」と涙ながらに懇願。髙木三四郎は「OKに決まってるだろ!お前はな!ファミリーなんだから!」と号泣しながら抱擁し、長い事家出していた家族の帰還を喜んだ。

 この日は、DDTへの定期参戦も決まった飯伏が後楽園ホールに帰還。
 セミファイナルで行なわれた飯伏幸太&男色ディーノ&彰人vs遠藤哲哉&飯野雄貴&高鹿佑也の6人タッグマッチに参戦した。

 飯伏は会場を一周して観衆とハイタッチをかわしながら入場。場内は大・飯伏コールに包まれる。
 試合は飯伏と遠藤の対面でスタート。飯伏が留守にしている間にDDTの頂点を極めた遠藤がその成長ぶりを見せつけると、飯伏は微笑みながら握手を求める。遠藤は一瞬迷う素振りを見せるも、しっかりとその手を握り返す。
 しれっと対戦相手の口をふさぐコミカルな反則から、これを咎めに来たレフェリーの口もふさぎながらとぼけた表情を浮かべるなど近年の飯伏には見られなかった一面も見せる。さらにパワーファイターの飯野と真っ向から打撃戦で打ち合ったり、浮遊感たっぷりのフロッグ・スプラッシュを見せたりと飯伏の一挙手一投足のすべてが場内を沸かせていく。
 終盤には、高鹿の顔面を槍投げでディーノの尻の穴に突っ込むなどサイコな部分も見せるが久々のディーノとの連携は全く息が合わず。ディーノのリップロックが飯伏に誤爆して戦闘不能状態に追い込まれている間に遠藤がバーニングスター・プレスで彰人を沈めて試合は終わった。

 飯伏にマイクが渡ると、ディーノが「この方がやりやすいでしょ?」とカンペを渡し、飯伏が「いまのきもちをしゃべってください」と質問文から堂々と読み始める“らしさ”を見せて場内は大爆笑。
 しかし、その後の飯伏は真剣な表情になり「僕は本当にプロレスが好きなのが20年やってきて本当にプロレスが好きなのか、途中分からない時期がありました。これは僕の本当の気持ちです。そしてまたこのDDTのリングに帰ってきて、今日試合ができて、本当にプロレスが楽しいと思えました。でもまだ本当にプロレスが好きな気持ちは60点。まだ100点には足りないけど、これからどんどんAEWとDDTのリングに上がって、本当の自分の楽しいプロレスをまた探していきたいと思います」と胸中を吐露。
 そして10月3日を最後にDDTを退団する大石真翔を「辞めないでよ。なんで辞めるの?理由を教えて下さい。誰にも言わないから」と唐突に問い詰めてから「しゃべり疲れました。おつかれさまでした~」と締めるあまりにも自由過ぎるマイク。かつての英雄の帰還に観衆は大いに湧き、会場はDDTらしい多幸感に包まれた。


 バックステージに戻った飯伏は、旧知の彰人がCyberFight社の取締役になって偉くなっていることや、髙木三四郎が試合に出なくなっていることなど実家を空けている間の変化を目の当たりにして浦島太郎状態であることを噛みしめる。
 そして飯伏が「僕は金と名誉を手に入れたんですよ!あと足りないのは楽しさ!これを今から埋めるんですよ!」と唐突に熱弁し始め、ディーノが「酔っ払ってんのか?!」「DDTに金と名誉が無いみたいな言い方やめて?!」と終始ツッコミ役に回るという懐かしい光景が広がった。

 久々の“家族”の帰還にファンは大いに沸いた。しかし、飯伏幸太という存在がDDTに与えた影響はあまりにも大き過ぎた。出て行くにしろ戻って来るにしろ大きな波を立てることになる。


 この日の大会エンディングでKO-Dタッグ王座に挑戦を表明したMAOは「飯伏幸太と一緒に夢見た奴はな、飯伏幸太と夢見た時代のことが忘れられなくてな、一生あの頃の影を追い続けてんだよ。どんな気持ちであの後俺たちが時代創ってきたと思ってんだ!飯伏幸太だかなんだか知らねーけどな、“あの頃”はもう無いんだよ!今は俺たちなんだよ!俺たちが泥すすってな、右肩下がりのDDT、サイバーエージェントに拾われてもちょっと右肩下がっててな、やっと右肩が上がり始めたのは俺たちが時代創ったおかげだろ!ナメんじゃねーぞ!ゴールデンスター・シンドロームにうつつを抜かしてる中年ども、目を覚ませ。俺たちが今の時代なんだよ!」とその思いを爆発させた。

 飯伏がDDTで生まれて以降にデビューした選手たち、そして飯伏が去った以降にDDTを背負う立場になった選手たちは、多かれ少なかれ“NEXT飯伏”となることを期待されてきた。 “家族”の例に則るなら、家を出て外で大活躍する兄と周囲から比較されながら育ったようなものであり、その期待には相当の重圧があったことが伺える。そんな中でDDTが“あの頃”に回帰しようとしたならば、黙っている若手選手はいないだろう。
 飯伏がDDTのリングをどのようにかき回していくのか、若い選手たちがどのように奮起していくのか。DDTの変化に今後も注目していきたい。

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