UNIVERSAL王者MAOが“憧れの人”獅龍を破りV9に成功!「KO-D無差別級獲ってDDTのさらなる高みに行かなきゃいけない」
DDTプロレスが6月16日、初使用となる東京・TOKYO FMホールで『Dramatic Dream “BATTLE”』を開催した。DDT UNIVERSAL王者のMAOが“憧れの人”で5日後に引退を控えた獅龍を破り9度目の防衛に成功。7月21日、両国国技館での上野勇希とのKO-D無差別級王座戦での必勝を期した。
宮城出身のMAOはみちのくプロレスに影響を受けてプロレスラーになった。特にルードユニット海援隊☆DXへのリスペクトは特別だった。そのメンバーの一人で、対戦経験のないカズ・ハヤシの“化身”獅龍も憧れの人だった。その獅龍が引退を控えるとあって、MAOから挑戦者に指名しタイトル戦が実現した。
大会オープニングでの調印式でMAOは「俺はサウナカミーナで海援隊☆DXとやりたい夢があった。いつかと思っていたら獅龍選手は引退するとなって、最後に触れたいと思って引っ張り出すことができました。もし負けることがあって、ベルトを獲られたら持ったまま封印してください。僕がベルトを持っていろんなプロレスを見せていくことが使命だと思ってるんで、まだまだ持ち続けていきたい」と不退転の覚悟を示した。
序盤、獅龍が欽ちゃんジャンプを見せれば、MAOも無意識に飛んでしまう。獅龍はMAOの足にマトを絞ってネチネチと攻撃。10分過ぎ、場外戦になると、獅龍はMAOをバックステージに連行。戻ってくると、獅龍はヒールバージョンのマスクにチェンジし、MAOは額から流血。レフェリーがMAOと交錯して昏倒すると、獅龍はイス攻撃連発。さらにテーブルを持ち出して叩きつけると、テーブルを立ててパワーボム一閃。ようやくレフェリーが復活すると、獅龍の凶器攻撃を止める。息を吹き返したMAOは旋風脚、掌底、居合いキックと攻め込むもカウントは2。ならばとMAOは同じ海援隊☆DXのTAKAみちのくの必殺技であるみちのくドライバーⅡを繰り出して3カウントを奪った。
MAOは「前半、意味分かんなくて、後半スイッチが入るのは俺のリズムなんですよ。きっと獅龍から影響受けてしまってるんだ。獅龍は変なヤツだ。俺はもっと変なヤツなだけだよ」とマイク。そして「俺はUNIVERSALを通して、いろんなプロレスを見せて来たよ。無差別でできないことをこのベルトでやって行くんだ。でもUNIVERSALはいったんお休みだ。俺には獲らなきゃいけないベルトがあるんだよ。上野勇希、両国は今世紀最大のお楽しみだ。俺はUNIVERSAL王者として両国に立つ。上野勇希は無差別級王者として立つ。両国でガッチリ行ってやる。両国までやりまくる」とKO-D無差別級王者の上野に通告。
バックステージでMAOは「すごかった。自我を保つのに必死だった。ああやっていろんなレスラーを食って来たんだろうな。獅龍の存在感とMAOの存在感の食い合いのなかで、最後俺がギリギリ食えたってだけだ。やっててすごいシンパシーを感じた。俺の根本にあるのはあの人たちなんだよ。最後に俺が抜いた刀もみちのくドライバーなんだよ。俺には東北の血が流れてるんだよ。俺のプロレスには東北のプロレスが流れてるんだよ。獅龍さんと試合できてよかった。またベルトの重みが増えた。UNVERSALチャンピオンとして、まだまだ頑張んなきゃいけない。そして無差別級獲って、DDTのさらなる高みに行かなきゃいけない」と両国決戦での勝利を誓った。